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56 :[sage]:2011/01/26(水) 17:49:56.17 ID:Em3SgSTq0
――――――――――地下洞窟脱出から一週間後――――――――――
<基地内部・食堂>
バルクホルン「・・・・・・」 パクパク
シャーリー「おいおいどうしたんだ?朝食からそんなに時間経って無いのに、芋なんか食べて・・・」
バルクホルン「・・・・・別に。朝が足りなかっただけだ」 ムスッ
シャーリー(しかも何か不機嫌そうだし。ふてくされてるし) トサッ
むくれた表情で1人茹で芋を食べているバルクホルンを見かねて、シャーリーは向かいの席に座る
シャーリー「んで、どうしたんだ?」
バルクホルン「・・・・・別に貴様には関係無い」 パクパク
シャーリー「俺の事か?」
ピタッ
どうやら図星だったようで、バルクホルンの手がピタリと止まる
シャーリー「お?正解みたいだなっ。何があったか教えてくれよ~」 ニヤニヤ
バルクホルン「・・・別に貴様に教えるような事では無い」 シレッ
シャーリー「いいじゃないかー。お願いお姉ちゃん♪」 キラン
バルクホルン「・・・聞いてくれるか?」
57 :試作な俺-14話外伝[sage]:2011/01/26(水) 17:51:46.83 ID:Em3SgSTq0
バルクホルン「・・・あいつは約束を破ったんだ!」 ドンッ
シャーリー「約束?」
バルクホルン「見ての通り私の怪我は完治した。だから今日からは怪我人生活を終了して、作戦にも参加する」
シャーリー「うんうん」 コクリ
バルクホルン「あいつと約束したんだ。”私の怪我が治ったら、すぐにまた一緒に訓練しよう”って」
シャーリー「あー……。そう言えば確かに今の時間帯、いつもは俺と特訓していた筈だよな」
バルクホルン「それなのに・・・あいつは!」
俺『あー……、ごめんトゥルーデ。今日はちょっと実験部隊に呼び出しくらっちゃって・・・』 ハハハ
バルクホルン「あの言い様だ!こっちは一週間ぶりにあいつと訓練だと思っていたのに・・・」 ブツブツ
シャーリー(それで1人ふてくされて、芋を食べていると)
シャーリー「まぁまぁ、任務だから仕方無いんじゃないか?俺だって、ここに来た本来の目的はテストウィッチなんだからさ」
バルクホルン「むっ・・・・・」
バルクホルン「だが、約束は約束だ。あいつが訓練をすっぽかしたという事実は変わらない」
シャーリー「いいじゃないか許してやれよ。怪我してる間、毎日見舞いに来てくれたんだろう?」
バルクホルン「確かにそうだが・・・」
58 :試作な俺-14話外伝[sage]:2011/01/26(水) 17:55:18.69 ID:Em3SgSTq0
シャーリー「毎日見舞いに来てくれるなんて、気遣われている証拠じゃないか。俺だって好きで訓練すっぽかした訳じゃないだろー」
バルクホルン「そうか・・・」
バルクホルン(確かにあいつは、この一週間毎日私を見舞いに来てくれていた)
バルクホルン(出撃した日も、そうでない日も、毎日毎日・・・)
バルクホルン(色々な事を話してくれた。その日のみんなの様子や、本で得た知識の事など、色々沢山・・・)
バルクホルン(そう言えば、本を読んでくれたりもしたな)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺「じゃあ、トゥルーデがぐっすりと寝れるように、何か本を読んでやろう」
バルクホルン「え?いや別にそんな子供みたいな・・・」
俺「気にすんなって。他に誰も居ないんだし。どうせ昼から寝過ぎで寝付けないだろう?」
バルクホルン「・・・じゃ、じゃあ頼む」
俺「そんじゃ読むな。『三匹のマツザカ牛』~」
バルクホルン(何だそのタイトルは)
59 :試作な俺-14話外伝[sage]:2011/01/26(水) 17:57:35.31 ID:Em3SgSTq0
俺『何なんだこの解放感は。そう思ったマツザカは、居ても立ってもいられず外へ飛び出した』
俺『すると突然、ハナマサがやって来た』
俺『マツザカとハナマサは、三匹の仔牛を、どのように可愛がって食べたのだろうか?』
俺『そこに現れたのは─────』
バルクホルン「zzZ」
俺(お?寝たか……)
俺「おやすみ、トゥルーデ・・・」 ニコッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
バルクホルン(いつもそばに居てくれたな。まるで、私が退屈してしまわないように・・・)
バルクホルン「・・・・・なら、今回くらいは許す事にする」
シャーリー「そうそう。それが良いって」
シャーリー(まったく俺の奴・・・。フォローくらい、ちゃんとしとけっての)
シャーリー「そう言えば俺とあんたってさ、なんやかんやでよく一緒に居るよな」
バルクホルン「そうか?」
バルクホルン(・・・言われてみればそうだな)
60 :試作な俺-14話外伝[sage]:2011/01/26(水) 17:58:36.81 ID:Em3SgSTq0
シャーリー「この際だ。何か俺との話聞かせてくれよー」
バルクホルン「そうだな・・・」
バルクホルン「先日私が、まだ怪我人生活だった頃の事だ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺「小腹空かないか?」
バルクホルン「そう言えば・・・少し」
俺「よし、こういう時はとりあえずリンゴ剥こうリンゴ」 スッ
バルクホルン「何故リンゴなんだ?」
俺「こういう時の定番らしいね。本で読んだ」 シャッ、シャッ
バルクホルン「ふーん。そうなのか」
俺「そうらしいぜ」 シャッ、シャッ
バルクホルン(器用だな、一度も途切れる事無く全ての皮を・・・)
サクッ、サクッ、サクッ
俺「ほい終わり」
バルクホルン「ありがとう。頂かせてもらう」 スッ
61 :試作な俺-14話外伝[sage]:2011/01/26(水) 17:59:45.11 ID:Em3SgSTq0
俺「あー。ちょっと待って待って」
バルクホルン「?」
俺「はい、あーん」 スッ
バルクホルン「な、何故そうなる?両手は使えるんだぞ私は」
俺「俺がしたいから」
バルクホルン「なっ・・・」
俺「俺がトゥルーデに食べさせてあげたいと思うから。それじゃダメ、か・・・?」
バルクホルン「・・・ダメじゃない///」
俺「よし。はい、あーん」 スッ
バルクホルン「あむっ」 モグモグ
バルクホルン「・・・美味しいぞ」 ボソッ
俺「へへっ、良かった良かった」 ニコニコ
――――――――――――――――――――
バルクホルン「・・・・・ごちそうさま。美味しかった」
俺「どういたしましてー」 ニコッ
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:03:53.38 ID:cNjCbPak0
しえんぬ
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:04:41.90 ID:8SJFOrXoO
シシシシエーン
64 :試作な俺-14話外伝 支援感謝です[sage]:2011/01/26(水) 18:05:22.41 ID:Em3SgSTq0
俺「ま、リンゴなんて誰が剥いたって同じ味だと思うけどな」
バルクホルン「・・・いや、いつもより美味しかった気がする」
バルクホルン「俺が剥いてくれたお陰だろうな。ありがとう」 ニコッ
俺「え?あ、ああ……」
俺「な、なら…………よ、良かったよ・・・///」
――――――――――――――――――――
俺「・・・さて、そろそろ戻らなきゃ」
バルクホルン「また、明日も来てくれるのか?」
俺「当然。トゥルーデに会いに来るよ」 ニコッ
バルクホルン「ああ、待っているぞ」 ニコッ
ガチャッ、キィッ……、ガチャン
俺(結構喜んでくれたな、リンゴ・・・)
俺「・・・よし!」
<次の日>
シャリ・・・、シャリ・・・
バルクホルン「ん・・・」 パチ
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:07:28.89 ID:nTB1ImZeO
妬けますな~ シエンタ
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:08:49.53 ID:Jvlctkz00
試作さん来てるジャマイカ
支援支援
67 :試作な俺-14話外伝 支援感謝ッ![sage]:2011/01/26(水) 18:09:40.58 ID:Em3SgSTq0
近くに誰かの気配を感じて、バルクホルンは目を覚ました
バルクホルン「俺、か・・・・?」
俺「お、起きたか」
俺「っと、昼寝の邪魔しちゃったな。すまん」
バルクホルン「何をして─────?」
リンゴの山「」 ドッチャリ
バルクホルン「これは・・・」
俺「お見舞いだよ、お見舞い」 サクッ、サクッ
バルクホルン「しかし、こんなには食べられないぞ」
俺「全部食う訳ないだろ?食べたい分だけ」 サクッ、サクッ
俺「・・・っと、出来たっ。はい、どーぞ」 スッ
バルクホルン「・・・・・ウサギ」
俺「こういうのって、ウサギの形にするモンなんだろ?確か」
バルクホルン「・・・ウサギと言ってもそれはあくまで比喩であって、本当にウサギの形に削るという意味では無いと思うぞ」
俺「あー・・・、そうだったのか。勘違いしてたみたいだ」
バルクホルン(これ・・・リンゴ削って作ったのか。随分器用な事を……)
バルクホルン(・・・完成度高い)
68 : [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:13:38.79 ID:5nPD5Un9P
なにこれニヤニヤ
69 :試作な俺-14話外伝 支援感謝ッ![sage]:2011/01/26(水) 18:14:36.40 ID:Em3SgSTq0
俺「そうとは知らなかったから、他にも色々作っちったよ。犬だろー、猫だろー」
バルクホルン(どれも可愛いな・・・・・・・・ん?)
ヾ;ヽ、 _ _,ィシ'
`゙`フJ=、
」|,、-'⌒ヽ_
|i;;;;;i _(`ヽ--゙- 、
r',、-'´ L;;;ヾヽ、
/;;;;;r' rー _,ヾ;!. \
./L;;;;i ;i ;!i ヾー、゙! ____ ヽ
/ i;;i _| ノ;ノく;;. {;l; ,j. { *. `! ヽ
.! i;;i,、=_‐''ヽヾ;ヽ \ヽ;==く;:〈 ゙、
| 7/ {.*.| _/ノi;;( ヽ \ ヾ;;、 ゙i,
| | L、-゙=シ |;;;:.. ヽ、 \ヾ;、 l
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バルクホルン「・・・何だコレは」
俺「いやー、可愛い系ばっかり作ってるとさ、こういうのも作りたくなってきてなー。創作意欲旺盛って奴?」
バルクホルン「・・・・・・・」
バルクホルン(食欲失せるッ!)
70 :試作な俺-14話外伝[sage]:2011/01/26(水) 18:20:39.51 ID:Em3SgSTq0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
バルクホルン「結局その日は俺と沢山リンゴを食べる事になった」
シャーリー「そりゃ大変だったなー」
バルクホルン「いや、美味しかったからそれはいいんだ」
バルクホルン「ただアイツはこういう所は単純というか、変な所に真っ直ぐというか・・・」
バルクホルン「まあ私はアイツのそういう所、き、嫌いじゃないが。考えようによっては長所ともとれる訳だしな」
シャーリー「ふーん」 (何か楽しそうだな)
バルクホルン「他にはそうだな・・・」
シャーリー(うおっ。別に他とか聞いていないのに)
バルクホルン「あれは、あいつが私との特訓を始めたばかりの頃(※9話辺り)の事だった・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺「・・・そう言えばさ、いいのか?」
バルクホルン「何がだ」
俺「俺はまあ・・・我ながら全然軍人らしさが無いし、軍とかよくわかんないんだけどさ」
俺「上官には敬語を使うのが普通・・・ってか当たり前なんだろ?」
バルクホルン「それが普通・・・というか常識だな」
俺「それなのにさ、俺はあんたの事”バルクホルン”って呼んでるし、普通に”あんた”呼ばわりしているけどいいのか?」
バルクホルン「・・・敬語使いたいのか」
俺「いーや。ただ、いいのかなーって思って」
バルクホルン「今更おまえが敬語を使ってもくすぐったいだけだ。気にする事は無い」
俺「うーん・・・」
バルクホルン「それでも使いたいなら、好きにすればいいさ」
俺「・・・そうだな」
――――――――――数日後の訓練後――――――――――
バルクホルン「よし!今日はここまでだ」
俺「お……、おう……」 ゼェ・・・、ゼェ・・・
バルクホルン(徐々に体力も付いてきている……いいぞ)
俺「疲れた・・・」 ゼェハァ
バルクホルン「では、また夕食の時に───」
俺「あっ、ちょっと待ってくれバルクホルン」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:26:59.62 ID:QMbN+afH0
しえんぬ
73 :試作な俺-14話外伝 支援ありがとう[sage]:2011/01/26(水) 18:33:10.33 ID:Em3SgSTq0
バルクホルン「どうした?」
俺「あー……っと」 コホン
バルクホルン「?」
俺「バルクホルン大尉、ご指導ありがとうございました」 ペコリ
バルクホルン「!?!??」
バルクホルン「ど、どうしたんだ!?おまえがそんな礼をするだなんて・・・」
俺「礼儀って言うか・・・けじめ?せめてこれくらいはな」
バルクホルン「そ、そうか・・・」
俺「そんじゃっ、また後でっ」
タッタッタッタッ・・・・・
バルクホルン(あいつも、ちゃんとそういう事を考えるんだな・・・)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
バルクホルン「初めて会った時の態度からは想像も出来なかった。あの時は驚いた物だな、うん」
バルクホルン「それと他にも───」
シャーリー(ま、まだ続くのか・・・。かれこれ2時間近くは話してるぞ)
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:34:33.62 ID:f5OZR5560
支援
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:36:11.34 ID:d6a9WPSR0
支援
76 :試作な俺-14話外伝 支援多謝[sage]:2011/01/26(水) 18:38:37.69 ID:Em3SgSTq0
ガチャッ
俺(ああ"~・・・・・・。『調整』だるッ。やっと終わった…………)
シャーリー「あ、俺」
バルクホルン「えっ、俺?」
俺「おー、何してんだ2人共」
シャーリー「今バルクホルンに俺の話を───」
バルクホルン「それよりも俺!何故ここに居る?実験部隊に呼び出されたのでは・・・」
俺「そうだけど思ったより早く終わってさ、今は腹拵えに来た所───」
バルクホルン「つまり・・・もういいんだな?」
ガシッ
俺「へ?」
シャーリー(おっ・・・)
バルクホルン「なら、行くぞっ。今からでも十分訓練出来る」 グィッ
俺「ちょっ、せめて腹拵えくらい───」
バルクホルン「なら、これを下に持って行けばいい」 パシッ
バルクホルンは茹で芋の入った皿を手に取る
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 18:39:14.46 ID:5nPD5Un9P
ここでベヘリット使いたかったのかwww
78 :試作な俺-14話外伝[sage]:2011/01/26(水) 18:47:33.02 ID:Em3SgSTq0
バルクホルン「行くぞ。おまえはまだ半人前なんだし、私ももっと強くならなくてはならないんだからなっ」
俺「わ、わかった。わかったから引っ張るなって!」
バルクホルン「ホラッ、私について来ーい」
俺「お、おう」
タッタッタッタッ・・・・
シャーリー(行ってしまった・・・)
シャーリー(バルクホルンったら、急に元気になって……)
シャーリー「本当、わかりやすい奴だな」 クスクス
終われ
最終更新:2013年01月29日 15:17