『折れた翼』 その2



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


俺「そらっ!」 ズガガガガガガガガガガ!

チュン!チュン!チュン!チュン!

レグナント「――――――――――!」 ビシュゥンッ!

俺「ちっ」 サッ

再び射撃モードで牽制するが、やはり効果は薄い。

現在俺が使用しているブレイドライフルは、MG42を魔改造した物。魔改造といっても剣へのモードチェンジを可能にしただけなので、火力は特に上がっていない。
バルクホルン達は以前から俺が作った魔弾(※16話)を使用しているので、バスターライフル抜きなら俺の火力は彼女達と大差無かった

俺「ライフルが効かねぇってんなら・・・」 ジャキン!

ブレイドライフルを斬撃モードに切り替える。銃身がスライドして、両横から鋭い刃が出現した

俺「切り刻むまでだ!」

射撃での攻撃を止めた俺は、斬撃モードにしたブレイドライフルのサイドグリップを握り締め、レグナントに肉迫する。湾曲ビームを回避しつつ突撃

レグナント「――――――――――」

俺「オラァ!」 ブンッ

ズガァッ!!

レグナント「――! ――――――――!!」

刃の命中した箇所の装甲が削れ、光る破片が飛び散った

俺(効いた! コイツ堅いけど、パトゥーリア程じゃない・・・!)

ニヤリ

俺「オラオラオラァッ!」 ブンッ、ブンッ、ブンッ

レグナント「――――――! ―――! ―――――――――――!」 ズガァ、ズガァッ、ズガァッ!

距離をとろうとするレグナントに取り付き、執拗に何回もの斬撃を浴びせる。刃が命中する度に装甲が砕け、光る破片が飛び散る

レグナント「――――――― ―――」 ブーン

俺「おっとぉ! 逃げようたってムダだぜぇ?」 ギュオッ!

レグナント「――――――――――!」

俺「はっはぁ!!」 ブンッ

ズガァッ!!

レグナント「―――― ――― ――――――――!」

怒濤の如くレグナントに刃を振り下ろす。こちらの間合いに入り、もう完全に俺のペースだ

俺「そらぁ!」 ズガァッ!

レグナント「―――――! ――! ――――――――――――!!!」 ゴゴゴ・・・

パカッ

俺「はぁ?」

ようやく俺から僅かに距離をとれたレグナントは俺に向き直り、突如胴体と思われる部分の装甲を左右に開く。
その奥にはコアが在った。レグナントは自ら弱点であるコアを、俺の眼前に晒したのだ

562 :集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて!:2011/03/28(月) 23:34:58 ID:6eA2O4Ww
赤い人が言ったんじゃしょうがないな

563 :試作な俺-18話:2011/03/28(月) 23:37:28 ID:g/86dO8o

俺「何だァ? バカか?」 チャキッ

チャンス到来。その不審な行動の意味を疑いつつもそう捉えた俺は、即座にブレイドライフルを射撃モードに戻してそのコアを撃ち抜こうと─────


 ゾ ク ッ ・ ・ ・


俺「!?」

突如として全身に悪寒が走る。

それは戦闘中の自分が感じる筈の無い感情、『恐怖』というものであった


                ───このままでは確実に死ぬ───


レグナントが発した殺気のようなものを直感的に感じ取った俺は、ブレイドライフルを構えるのを止めて即座に奴の正面から離れる

その刹那─────

レグナント「―――――――」


ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!



正面を駆け抜ける深紅の閃光。その威力は凄絶。

レグナントのコアから体の大きさにそぐわぬ大出力のビームが発射され、その破滅の光は直前まで俺が居た正面の空間を撃ち抜いていた

俺「なっ・・・、何だよそりゃ!?」

バスターライフルと互角・・・もしくはそれ以上。あんなものをシールドで受け止めようとしたら2秒も持たないだろう

俺「これは・・・・・怒ったのか?」

レグナント「――――! ――――――!!」 ***ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!

俺(またかよ!?) ドシューン!

続けて発射された二射目を何とか回避。しかし大分距離をとられた

俺「その威力で速攻発動、しかも連射可能とか反則だろオイ!」


ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!



俺「うおおおおおぉっ!!?」 サッ


レグナント「――――――――――」 ビシュゥンッッ!


ビーム「」 ギュイン!


俺「くそっ、またコレか!」 サッ


ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!



俺「危ッねぇだろコノヤロー!」 サッ

大出力ビームと湾曲ビームの惜しみない披露により、まるで手が出せない

俺(くそっ、なりふり構わず撃ちまくりやがって・・・。アイツらに当たったらどうすんだよ。一刻も早くコイツを落とさなくちゃ・・・)

俺(だがどうする?バスターライフルはリスクがデカい。射撃じゃ火力が足りない。接近は難しい。何とかして直接コアを殺るしか───)

「俺ーーーっ!」

俺「!」

突如名前を叫ばれて振り返る。するとそこには───


俺「トゥルーデ!? 何で・・・」

レグナント「――――――――――」 ビシュゥンッッ!

レグナントがバルクホルン目掛けてビームを放つ。何て事の無い直線的なビームだ。ベテランのバルクホルンは容易に回避する

だが───

ビーム「」 ギュイン!

俺「! 避けろトゥルーデぇっ!!」

バルクホルン「なっ・・・」 (後ろから!?)

躱した筈のビームが反転を行い、後方よりバルクホルンを襲う。
俺の叫び声により自らの危機に気がついたバルクホルンは、間一髪でシールドを張り湾曲ビームを受け止める

しかし湾曲ビームは威力も強力。何とか防いだものの、バルクホルンは弾き飛ばされてしまった


バルクホルン「ぐっ・・・」

レグナント「――――――――――」 ビシュゥンッッ!

体勢を大きく崩された所に再び湾曲ビームの攻撃。

───避けきれない───

バルクホルンはそう直感的に悟った


―――――テウルギスト、リミッター解除―――――

俺「トゥルーデ!!!」 ギュオオッ!!

超加速により一気にバルクホルンに急接近して体勢を崩していた彼女の体を受け止めると、抱きかかえて再加速。
その直後に赤い閃光がバルクホルンの居た空間を、弧を描いた軌跡を残して通過した

俺「くっ・・・、大丈夫か、トゥルーデ」

バルクホルン「あ、ああ、なんとかな。しかし、何なんだ今の攻撃は。何故ビームが後ろから……」

俺「気をつけろ。アイツのビームは曲がるんだ」

バルクホルン「ビームが曲がる・・・!?」

レグナント「―――! ―――――――!!」 パカッ

バルクホルンを抱きかかえて飛ぶ俺目掛けて、レグナントが再び装甲を開いてコアを晒す

バルクホルン「自らコアを・・・」

俺「や、やべえっ!!」

レグナント「─────」


ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!



レグナントより放たれる、機体の大きさにそぐわぬ大出力の火線。
バルクホルンを抱きかかえている為に機動力が落ちているが、ギリギリ回避に成功した


バルクホルン「な、何だ今のは! アイツが撃ったのか!?」

俺「残念だけど、その通りなんだよなっ・・・」

バルクホルン「まるでバスターライフルみたいだ。パトゥーリア程の大きさでもないクセに・・・!」


ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!



俺「くっそ・・・!」 サッ

バルクホルン「あのビームは厄介だぞ。どうする・・・?」

俺「・・・俺が奴の攻撃をギリギリまで引き付ける。その隙にあんたは、がら空きのコアを狙ってくれ」

バルクホルン「あのビームを・・・? 危険だ!」

俺「そんな事言っている場合かよ!」


ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!



俺「うおぁっ!」 サッ

バルクホルン「おまえに・・・出来るのか? 少しでも避け遅れれば消し炭だぞ!」

俺「出来るさ。感じるんだよ。体の奥から湧き上がる、今までに無い”力”って奴を・・・!」

バルクホルン「力?」

俺「そうさ・・・」



〔『そう言えば貴様は最近、奴らと共に訓練なんぞに励んでいるそうだな・・・』〕


〔『そんな事をしても、何も変わりはしない。変えられはしない』〕


〔『”流れ”を変える事など不可能なのだよ。それなのに、何故無駄に足掻く?貴様の努力は全て無意味だ』〕




俺「無意味なんかじゃなかった。今までの努力は、あんたとの特訓は、無駄なんかじゃなかったんだよ・・・!」

バルクホルン「俺・・・」

俺「信じてくれよ。 俺とあんたなら出来るさ」 ニコッ

バルクホルン「! ・・・わかった。私はおまえを信じる!」


ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!



飛来する火線を散開して躱し、レグナントに向き直る

566 :集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて!:2011/03/28(月) 23:51:27 ID:.sXzxOTQ
支援

567 :2011/03/28(月) 23:51:49 ID:g/86dO8o

推奨BGM的な物 


俺「んじゃ、一丁やりますかっ。 頼んだぜ、相棒!!」

バルクホルン「任せろ。 やるぞ、私たちの手で!」


バルクホルンはレグナントの正面から外れ、俺は注意を逸らすように前を飛ぶ。
飛びながらブレイドライフルを腰後ろのツインバスターライフルに持ち替える


俺(魔導変換開始・・・!)


魔法力のチャージを始めたが、撃つつもりは毛頭ない

バスターライフルの魔導変換は、ネウロイを引き寄せると言う性質を持つ。
以前俺はセバーン島から離脱する時、この性質を逆手にとってネウロイを誘導して一網打尽にしようとした(※12話)

俺は今回もその特性を利用して、レグナントを引きつけている。つまりは簡易デコイだ


レグナント「――――――――――」 ビシュゥンッッ!

俺「はずれだ下手くそ」 サッ

それは見事に成功。レグナントは今、完全に俺だけを狙っている。
何発もの湾曲ビームが俺を襲うが、全て回避し続ける

ビーム「」 ギュイン!

俺「こっちも動いてるんだ、当たるものかよ!」 サッ

レグナント「――――――――――」

俺「どうした俺はここだぜ? 当てて見ろよ!」

レグナント「―――――― ――――!」 ビシュゥンッッ!

俺「当たるわきゃねぇだろぉ!!」 ズガガガガガガガガガガ!

レグナント「――――― ―――― ―」 チュン!チュン!チュン!

片手のバスターライフルをゆったりとチャージしつつ、もう片方の手に持つブレイドライフルで牽制する。効果は薄いが命中した

俺(そろそろ・・・仕掛けるっ!) ギュオオッッ!

レグナント「――――――――――」 ビシュゥンッッ! ビシュゥンッッ! ビシュゥンッッ!


俺「はっ!」 ギュオッ!


テウルギストの超加速により前進。レグナントは湾曲ビームを連射して迎え撃つ

俺はそれを全て回避しつつ、一気に肉迫する


レグナント「―――! ―――――――!!」

俺「はあああああああああああああっ!!」 ギュオッ!


交差───


そのまま突っ込むと思われた俺は、レグナントの直ぐ横を通り過ぎて奴に”背中を向けたまま”、後方で制止した


レグナント「―――――」 クルッ


即座にレグナントは振り返る。

空中制止している俺の背中を捉えると、直ぐ様胴体の装甲を開いた。
その奥にあるコアが一瞬で眩く輝き、破滅の閃光が放たれた



ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォーーッ!!!!!




大出力の火線が俺の背に迫る。・・・だが、俺は動かない



迫る───動かない


迫る───動かない


迫る───動かない


全てを屠る破滅の閃光が俺を飲み込もうとする瞬間───


俺「!」 ギュオオオオオッ!!!


テウルギストを噴射して、迫り来る火線をギリギリで回避した。ビームを見ずに直感で回避したのだ。
まるで神業。0.1秒でも噴射が遅れれば、俺の半身は無くなっていただろう


レグナント「───! ───────!?!?!?」

バルクホルン「あそこか・・・!」

そして、バルクホルンは既にコアを捉えていた


バルクホルン「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!


両手に持った二丁のMG42から無数の弾丸が発射され、豪雨ようにコアに叩きつけられる


レグナント「――! ―――! ―――――――!! ――――― ―――・・・・・・・」


バキィンッ!パシュゥーーーン…………


堪らずコアは粉砕され、レグナントはその体を光の粒子と化して消滅した


――――――――――――――――――――


ネウロイ「――――――――」 ビシュゥン!

エーリカ「くぅっ・・・」 パキィン!

ネウロイ「―――――! ―――――!」

エーリカ「うぅ、ちょっと不味いかな……」

ネウロイ「――――――――――・・・・・」 パシュゥーン……

エーリカ「えっ?」

突如エーリカを苦戦させていたネウロイが、光の粒子と化して消滅する。

子機である敵機の消滅。それはすなわち─────

エーリカ「トゥルーデ達がやったんだ・・・! あははっ♪」

エーリカはマジ天使的な笑みを浮かべると、仲間の下へ飛んで行った


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


バルクホルン「何だったんだ今回のネウロイは・・・、明らかに今までの奴らとは違った」

俺「ああ、やけにしぶとかったよな」

バルクホルン(今回のネウロイといい、パトゥーリアといい、今までに無い特殊なネウロイが増えて来ている。・・・いや、例の臆病ネウロイもか(※11話))

バルクホルン(何かが起きているのか・・・? しかし、ネウロイの巣が活性化しているとの話は聞いていない)

バルクホルン(それとも以前のセバーン島と同じように、新たなネウロイの拠点があるとか・・・) うーむ

俺「そんな難しい顔して考えるなよ、倒しちまったんだから気にするなって」

俺「それよりも、今はこの勝利の美酒に酔いしれようぜー? あんな強いの倒したんだぞ俺ら」

バルクホルン「……ああ、そうだな。また守り切れたんだ、私たちは」

そう言ってバルクホルンは、誇らしげに微笑む

俺(あ、笑った……)

俺「・・・あのさ、トゥルーデ」

バルクホルン「ん、何だ?」


俺「えっとさ、その・・・。さっきの返事の続き───」
エーリカ「トゥルーーデーーーッ!!」 ビュゥーン

バルクホルン「エーリカ!」

俺「・・・・・・・・」 シュン


エーリカを先頭に、子機と交戦していた他の出撃メンバー達が次々に合流する

シャーリー「おまえらやったなー! あっはは♪」

エイラ「正直助かった。アイツらヤケにしぶとかったからナ」

宮藤「うう"ー・・・、もうヘトヘトだよぉ……」

サーニャ「私も・・・・・」

ルッキーニ「うじゅー、疲れたー……。強かったぁ……」


年少組は息切れし、疲れの表情を浮かべている。いつも元気なルッキーニまでもがだ。口には出してはいないが、年長組もかなり疲労している。
それ程今回の敵は難敵だったのだ


バルクホルン「そういえば俺、何か言いかけていたが・・・」

俺「イヤ、ナンデモナイヨ」

バルクホルン「?」

エーリカ「それじゃあ早く戻ろー、もうお腹ペコペコだよ」

シャーリー「あたしもだ。つっかれた~」

バルクホルン「よし、では帰投───」

サーニャ「待って下さい・・・!」

今度こそ終わった。そう思った一同に、サーニャが張り詰めた声で呼びかける。
その声質から、ただ事では無い事態だと一同は直ぐに感じ取った


サーニャ「ネウロイです・・・!」

俺「何だ、また新手か?」

バルクホルン(波状攻撃だとでも言うのか・・・?)

バルクホルン「サーニャ、敵の位置は?」

サーニャ「(キュイーン)……待って下さい。ネウロイは───」

シャーリー「お、おい。アレ・・・・・!」

サーニャが魔導針に意識を集中し始めた矢先に、シャーリーが狼狽した声で叫ぶ。思わず一同は彼女を見る

バルクホルン「どうした?」

シャーリー「アレ・・・っ、アレ!!」

俺(アレ?) クルッ

頻りにある方角を指差すシャーリー。一同は頭上にクエスチョンマークを浮かべつつも、彼女が示す先を見る。


するとそこには───

バルクホルン「なっ……」

エイラ「うそ、ダロ…………」


最初は黒雲かに見えた。少ししたら鳥の群れのようにも見えた。


だが違った。遠くの空に見える、巨大な黒い影───いや、無数の黒点の集団。それは─────


サーニャ「大多数のネウロイの群れが、高速で接近中。接触まで約…………600秒」


572 :試作な俺-18話:2011/03/29(火) 00:06:43 ID:af2OSnxA

宮藤「あれ全部がネウロイ!?」

エーリカ「ちょ、ちょっと洒落になんないよ!?」

シャーリー「くそっ、もう弾の残りも少ないってのに・・・!」

エイラ「あんな奴の次にこの連戦……、冗談じゃないゾ! 魔法力だってもう・・・」

バルクホルン(何という事だ・・・! この消耗した状態でこの規模の増援。リーネやペリーヌが加わっても到底凌ぎ切れる物では無い・・・)

やっとの思いで強敵を打ち倒した直後に、暴虐的なまでの数の増援。歴戦のエース達の顔にも、憔悴の色が濃くなる

バルクホルン(しかし、ここで退いたら・・・)

ルッキーニ「や、やだ。このままじゃロマーニャがぁ・・・!」

俺「・・・サーニャ、敵の詳細わかるか?」

進退極まった状況で次の一手を思索するバルクホルン。故郷の大ピンチに泣きそうになるルッキーニ。狼狽するみんな。

そんな絶望的な状況の中で、俺だけが不思議と冷静にサーニャへ尋ねた。直ぐ様サーニャは魔導針に意識を集中する

サーニャ「……敵が混在している為に多少数にズレがありますが、小型機およそ230機。中型機およそ20機。大型機を1機確認しました。接触まで約550秒」

俺「大型は少ないのか。なら・・・」

宮藤「・・・俺さん?」

俺「奴らは俺が片付ける。みんなは下がっていてくれ」

一同「!!」

エイラ「な、なにバカな事言ってんだヨ! 一人でなんとかなる訳無いダロ!?」


573 :試作な俺-18話:2011/03/29(火) 00:10:49 ID:af2OSnxA

俺「それがなるんだよ。俺にはコイツがあるからな」 スッ

シャーリー「無茶だ・・・! いくらバスターライフルだからってあんな数の敵。しかもあんな広範囲に広がられちゃ、狙いの定めようが・・・」

バルクホルン「そうだ、死にに行くようなものだ!」

俺「問題ない。まだみんなには見せた事無かったけど、コイツにはまだ奥の手があるんだよ。それ使えば勝てる」

サーニャ「そんなものが・・・?」

俺「切り札ってのは、最後まで取って置くモンだろ」 フフン

不敵な笑みを浮かべつつ、遠くの空に見える黒い集団を見据える

バルクホルン「だからと言って、おまえを1人で戦わせる訳にはいかない。私も行くぞ」

宮藤「わ、私だってまだ戦えます!」

ルッキーニ「ロマーニャを守る為なら、あたしも・・・!」

俺「……ありがと、気持ちだけ受け取っておくよ。でも、みんなと一緒には行けない」

エーリカ「何で?」

俺「この奥の手は敵味方の識別が出来ねぇんだ。みんなを巻き込んじまう」

俺「・・・でも、だからこそ超強力だ。250機ちょい程度ならなんとか撃墜出来る。大半は小型機だしな」

シャーリー「そ、そんなにも凄いのか?」

俺「ああ。切り札だって言ったろ?」

ルッキーニ「それ使えば、ロマーニャを守れるの・・・?」

俺「間違いなく守れる。ロマーニャも、勿論みんなもな」 ニコッ

ルッキーニ「・・・!」 パアァ

エイラ「それなら、確かにいけそうダナ・・・!」

不安気に尋ねるルッキーニに、俺は自信満々、そして安心させるように笑顔で答える。ルッキーニは安心したように顔にいつもの光を灯らせた。
自信に溢れる俺の言葉に、他の隊員も半信半疑ながらも信じ始めていた。元よりこの絶望的な状況だ。残弾も魔法力も時間も無いのだ。縋りたくなるのも無理は無い


サーニャ「・・・ネウロイ、依然接近中です。接触まで約480秒」

俺「それじゃ、行って来るぜ。みんなは絶対に来ないでくれよ? 近くに居たら確実に死んじまうからな」

バルクホルン「お、おい、俺・・・」

テウルギストを噴射させようとする俺を、バルクホルンだけがまだ引き止める。
とても不安そうな顔だ。激戦の連続で、流石の俺でも分が悪いと思っているのだろう

俺「ははっ、そんな心配そうな顔すんなよ。問題ないって」

バルクホルン「だが・・・」

俺「大丈夫。全部片付けて戻って来るさ。信じてくれよ、トゥルーデ」



『信じてくれよ』



バルクホルン「――――!?」 ゾ ク ッ・・・


574 :試作な俺-18話:2011/03/29(火) 00:12:00 ID:af2OSnxA

バルクホルン(な、何だ・・・・・!?)

バルクホルン(この胸騒ぎ、このザラつき……、この胸を抉るような嫌な感覚は・・・!)


バルクホルン(違う・・・・・)



〔俺『・・・そりゃ少し前までこっちから拒絶していた俺が、こんな事言うのもおかしいとは思うけどさ』〕

〔俺『だけど……、俺を信じてくれ!俺とあんたなら勝てる!! 絶対に!』〕

――――――――――――――――――――

〔俺『だから・・・信じてくれ』 スッ〕

〔俺『生きて帰ろうぜ。2人でさっ』 ニコッ〕



バルクホルン(あの時とは・・・・・・違う!)


俺「よーし、行くぜ。テウルギスト、リミッター解除」 ギュィーン・・・・・

バルクホルン「ま、待て俺! 行くな───」


ギュオオオオオオオオオオオォォッ!!


バルクホルンが呼び止めるよりも先に、俺は超加速で飛び去ってしまった


575 :集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて!:2011/03/29(火) 00:13:16 ID:Gq9/wN0E
フラグか……
支援支援

576 :集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて!:2011/03/29(火) 00:13:38 ID:7kntFS3s
無茶しやがって……

577 :試作な俺-18話 支援ありがとう:2011/03/29(火) 00:14:28 ID:af2OSnxA

バルクホルン「待て! 俺ええええええっ!!」

シャーリー「ちょ、ちょっと待てよ! どうする気だ!」

バルクホルン「駄目だ、今アイツを1人にしたらいけない!」

宮藤「何でそんな事がわかるんですか?」

バルクホルン「わかるんだ。理屈や計算なんかじゃない、そんな予感がするんだ・・・!」

シャーリー「だからと言って、今いったらアイツの邪魔になるだけだ」

エーリカ「そうだよ。トゥルーデ落ち着いて」

バルクホルン「・・・・・駄目だ」

エーリカ「トゥルーデ・・・?」

バルクホルン「駄目だああああああああああぁっ!!」 ドシューン!

サーニャ「きゃっ!」

エーリカ「駄目だよトゥルーデ! 待って!!」

シャーリー「バカヤロー! 巻き込まれるぞッ!!」

シャーリー達の制止を振り解き、バルクホルンは全速力で俺を追いかけて行った

バルクホルン(待っていろ。待っていてくれ・・・、俺!)


578 :集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて!:2011/03/29(火) 00:15:23 ID:JTn1j0uA
紫煙

579 :試作な俺-18話 支援感謝:2011/03/29(火) 00:22:05 ID:af2OSnxA


<シャーリー達から少し前進した空域>

ネウロイ達と接触間際。俺は手前で一旦停止して、眼前で壁のように広がる黒き異形の集団を見据える

無数に見える2、3mほどの小型機。そこそこ見える中型機。奥に見えるは大型機。百鬼夜行も真っ青なレベルだ


俺「はっ! 目移りしちまうな、こりゃ」

俺は全く臆する事無く不敵な笑みを浮かべつつ、ツインバスターライフルを右手に持つ

俺「さて、遠路遥々大団体でご苦労さん・・・・・と言ってやりたい所だが、悪いな。おまえら全員ここで通行止めだ」

俺「ロマーニャにもアイツらにも、手出しはさせねぇ」

無数のネウロイ「――――――――――――――――――――!!」

――――――――――出力調整完了・魔導変換開始――――――――――

俺「オラァッ! 行くぜええええええええっ!!」

俺は威勢よく啖呵をを切ると、ネウロイの群れへ真っ直ぐ突っ込んで行く
最終更新:2013年01月29日 15:24