労働意欲旺盛無職俺12
「海より空だろ?」
前回
俺抜きでついに始まったオペレーション:トール
戦艦型ネウロイのヨルムンガンドを撃破するためにストライクウィッチーズが出撃する
一方俺はついに覚悟を決め、501世界の方へ転職することを決意する
働き者の俺は今日もがんばる
そしてこのエリートを欲している世界に向かいだした
~俺世界、海に向かい走る~
俺は疾駆していた
風でも追い越せるんじゃないかと思うほど、走っていた
俺「はぁ・・・はぁ・・・!(体から力がわいてくる)」
今までこんなことはなかった
そう、最初の就職面接いくときよりも力が、勇気がわいてくる
いつものように求人誌をみて、うなだれるような気持ちも全くない
今は・・・言い表すなら、エリートどもを押しのけて採用されるぐらいの気持ちだ
爽快にして、壮快
俺を止めれるものはもうこの世界にはいない
~朝1000時、浜辺にて~
俺「やっと来た・・・!ここが始まりの場所・・・。」
俺「これを抜けてエーリカと会ったんだよな・・・。最初はなにごとかと思ったな。ズボン下げようかと思ったし。」
俺「さて・・・いくか・・・。海よ、俺を・・・もう一度あの世界に連れて行ってくれ。みんなのもとへ、あいつの・・・エーリカのもとへ。」
俺は手をいっぱいにして袋をつりさげ、海を目の前につったっている
感傷的だな
うむ、やはり海はきれいだな
子供「なんかへんなひとがいるー。」
子供の母「こら、みちゃいけません!はやくいくわよ。あのお兄ちゃんは仕事がなくてきっとつらいのよ。」
俺「・・・。テンションさがるな・・・。まぁいい。どれだけののしってもかまわないさ。俺はもうこの世界に戻るつもりはない。」
俺「あばよ、孤独な世界と前の俺。」ガサガサ
俺は海に向かって思いっきりなにも省みず走っていく
これが女の子がいたなら絵になっていたが、なんせよくわからない一人の男である
人からみたら馬鹿でクレイジーにみえただろう
だが、俺の目にはあるもの以外なにもうつらない
写るのはあの世界の風景に、みんなの笑顔
そして・・・大好きな人の姿だ
俺は勢い良く、すべてを放り投げるように、身を海に放り投げる
「は・た・ら・か・せ・ろォッ!!」
「おらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!この時間のあの世界にいかせろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
大声があたりに響き渡り、願いは次元を突き抜ける
その瞬間俺の周りをまばゆい光が包み込んだ
目が眩むような希望の光は俺の存在をこの世界から隠す
―――俺はその瞬間満たされない世界に別れを告げた
.........さよなら、と
~501世界、朝1010、消えた時の海辺~
心地良い波音が耳に自然と入ってくる
俺は今生まれたかのように初々しくまぶたを開く
太陽の光がまぶしい・・・
俺「う、うぅぅん・・・。はっ!」キョロキョロ
俺「・・・!これた!いけたぞ!YATTA!!」
俺「これたぞぉぉぉぉぉ!よっしゃああああああああああああああ!」バシャバシャ
俺「ははっ!ははははははっ!ニョホホホホホホホホホホ!」バシャバシャ
はっ!
こんなことやってる場合じゃねぇ!
みんなはもう戦闘にでたんだ!
俺も・・・はやくかけつけなきゃな!!
空で待たせてるし、約束に遅れるのは最低だしな。
つっても、もう遅刻してるがあとでなにかおごって機嫌でもとろうか。
いかなきゃ、約束の空へ。
~ハンガー~
整備兵「・・・。よし点検終了。」
俺「ぜぇ・・・!ぜぇ・・・!今すぐ出撃準備だっ!」
整備兵「くくっ、よく来たな。待ってたぜ?整備は完璧だ。いつでもみんなのもとへいけるぞ。」
俺「感謝する!整備兵、あとでなんでも聞いてやるぜ。今は空へいく!女を待たせてるんでな!」
整備兵「最上級の美女を待たせるのはよくないぜ?はやくいってやりな。近づく男は叩斬って追い返してやれ。」
俺「おう!ありがとう!・・・とりゃー!」タッタッタ ピョン フォン
整備兵「・・・出力安定。エンジン音も最高だ。オールグリーン。滑走路に人影無し。武器は?」
俺「こいつ一本で上等だ。」
整備兵A「お、おいっ!なにをしてるんだ!その男は自室禁固中のはずだ!そいつをいかせれば我々まで被害をこうむるぞ!」
整備兵「ウィッチが飛ぶっていってんだ。仲間を助けにいくっていってんだ。飛ぶことを俺たちは止めることはできねぇよ。固定はずすぞ?」
整備兵B「おまえ、今回はさすがに異動とかじゃすまないぞ!!やめろ!」
俺「固定解除確認。整備兵、いや朋友よ。感謝する。飛ぶ!」ブロロロロロロロ ヒュィィン
整備兵「ああ、いってこい。だれかが怪我してたらおまえをぶん殴ってやるさ・・・。」
俺は滑走路に出る
あのときのように光り輝く海と空を目の前にして、あの時とは違うように翼を羽ばたかせる
俺「閃電、おまえも売れ残りみたいなもんだったな。本当はもっとすごいやつがのるはずだったのにすまねぇな。でも、今は力をかしてくれ。」
俺の呼びかけに応じるように、鼓動を感じる
空高く舞い上がり、刀を背負い、目を開き前も見据える
速度を上げていく
エンジンが轟音をあげ、それに応える
ザザザァッ
『こちら基地。応答を願います。』
俺『こちら俺。どちらへむかえばいい?』
『みなさんは戦艦型ネウロイ:ヨルムンガンドと交戦中です。しかしあと15分ほどで小型20機と接触してしまいます。そうすると戦況が悪くなってしまう。』
俺『つまりたどり着く前に叩けばいいんだな。』
『そこから方位030、小型20機だ。閃電の速度だと少しの間で接敵できる。すぐに破壊しろ。』
俺『無茶言うね・・・。俺に働けとは・・・。いいさ、やってやる!』
『労働意欲が旺盛な俺軍曹よ、まずは仕事が先だ。そのあとに女のところに向かうんだな。・・・頼んだぞ。』ブツッ
方向を少し変え、指定されたように体を向け進む
どんどん速度をあげ、わずかな時間がたつころに敵を発見する
俺「小型発見。全部落とす。たまにはきっちり働いてやるぜ!」カチャ シューチャキン
刀を抜き構える
眼光をするどくし、敵を見定める
敵も気づいたのか、こっちに構え、機銃らしきものを放ってくる
それをわずかに速度を落とし、体を切り替え、急上昇して避けていく
一気に空へ駆け上がり、刀を上段にかまえをとった
そして刀に風が集まり、俺を中心に大気がうずまいてゆく
大空に一つのつむじ風が舞ったとき、太陽はさらに輝く
そして気合充分にずっと考えていた言葉をとりあえず大声で叫んだ
俺「天駆ける風よ!我が手に集いて無数の刃となって切り裂けッ!!旋風刃ッ!!」
発現した当初とは比べ物にならない威力である風の斬撃の塊を敵に向けて放つ
ネウロイ「フィィィィイィィン!」ドガガガガガ ズガガガガ
轟々とした風音をたて、ネウロイどもを一掃する
きれいさっぱり一掃する
切り裂かれ、ちぎられ、舞い散るネウロイのこっけいな姿に俺は一瞬だけ笑いそうになる
”落とす”側っていうのも楽しいじゃないか
俺「小型ならきれいさっぱり落とせるな。ふふふ・・・。」
俺「次は技名とか考えないとな・・・。かっこいいのがいいよな!無音殺とか、よくないかな・・・。」
敵の攻撃がわずかに横腹と腕をかすめ血が滲みでるが、そんなのは気にもとめない
俺「やっぱりこの刀のおかげかな。切れ味が全然違う。手に馴染む。実になじむぞぉ!」
俺「さて、馬鹿なことやってないで向かうか。」
俺『こちら俺。基地応答してくれ。』
俺『次はなんだ?』
『こちら基地。さすがだ。さて、つぎはデートの集合場所に向かうぞ。変な大男がいるが気にせずぶっ飛ばしちまえ。方位は――・・・
~ヨルムンガンド、敵正面、空にて~
エーリカ「(なんだろう・・・・。この感じ・・・。今までと違う風が吹いてる。気持ちいいな・・・。)」
バルクホルン「ハルトマン!援護しろ!まず奴の下部の装甲を削る。それからロケット弾であけるぞ。」
エーリカ「うん!わかった!」カチャ ガガガガガガ
リーネ「突入はシャーリーさん、ルッキーニちゃん、私、芳佳ちゃんの四人でします。いつでもいけます!」
サーニャ『・・・・!報告します。先ほどこちらに向かっていた小型ネウロイは不明機により撃墜されました・・・。』
もっさん『なんだと!?いったいどこのドイツだ!』
サーニャ『わかりません・・・。しかし、一瞬で敵の反応がなくなりました。そしてその不明機がこちらに向かって高速で近づいてきます。接触まで約4分。』
ミーナ『それは味方・・・なのかしら?でも今は作戦に集中してください!用意!』
サーニャがフリーガーハマーをいつものように構える
狙うは敵の下腹の装甲が薄くなった部位
音をたて、ロケット弾が飛んでいき、敵の装甲を砕いた
シャーリー『空いたか!?突入!』
?『まてーーーーーー!!!はいるなーーーーー!!』
ルッキーニ『へ?』
男の大きい声がインカムから突き抜けるように聞こえ、突入を控えていた四人は立ち止まる
その瞬間、ネウロイのぽっかりと空いた穴から煌々と赤い光が乱射乱撃とばかり飛び出てくる
もし入っていたなら蜂の巣だったかもしれない
シールドさえも貫きそうな量だ
芳佳『うえぇぇぇ!あのまま飛び込んでたら私たちただじゃすまなかったですよ!』
リーネ『ほんとだね・・・。罠だったみたいだね。そういえばあの声・・・。』
俺『すまん、遅刻した!!』
シャーリー『あはは!遅いじゃないか!服選びに手間取ってたのか?』
俺『女の人に会うからな!なるべくまともな服装のつもりだ!』
といいつつ、就活の時に使っていたスーツである
金がなかったんだよ
いろいろ買ったからな
ミーナ『俺さん、遅刻ですよ。あとで罰受けてもらいますから。』
俺『解雇とかやめてくださいね。』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ああ、待ちわびえていた声だ
たった一日なのに懐かしい
私はこの声が聞きたかったんだ
やっぱり戦場にいても安心する・・・。
エーリカ『よかった・・・。こっちに戻ってきたんだね。・・・俺・・・・俺!!』
俺『なんだ!?用があるならあとでいくらでも聞いてやるぜ?今はそいつをぶっ壊す。』
もっさん『ふふっ・・ふふははは・・・わっはっは!戻ってきたか俺!ずいぶん待たせるじゃないか!』
ペリーヌ『女性を待たせるとは本当にだめな殿方ですわね。』
俺『勘弁してくれ。ヒーローと面接に向かう無職は遅れてくるもんなんだよ。・・・でっけぇな。』
エーリカ『俺!おかえり!』フォォォン ダキッ
俺『うおっ!いきなり抱きつくなよ・・・。』ナデナデ
エーリカ『おかえり!俺・・・おかえり・・・ぐすっ・・・おかえり!遅いよ!』
俺『本当にすまない。ちょっとてこずってな。あ、手でこすってたわけじゃないぞ?』
シャーリー『言うことが違うんじゃないか?』ニヤニヤ
俺『あー・・・・・・みんな、ただいま。エーリカ、ただいま。』
エーリカ『ぐすっ・・・遅いってば・・・。でも戻ってきてくれた・・・。ありがとう。』
俺『当たり前だ。エーリカはいっただろ?空で待ってるって。なら約束どおり来ないとな。』
エーリカ「俺!ちょっとだけ目をつぶって?」
俺「ん?はい。」
エーリカ「ごめんね...................ちゅっ.............んちゅ.............ちゅっちゅ......んむぅ..........ぷあっ///」
俺「んん!............ぷはぁっ、い、いい、いきなりなんだよ///びびび、びっくりしたぞ!」
突然温かいものを自身の唇が感じる
なんだか・・・とてもやわらかくて、心地いい・・・
エーリカ「いいじゃん、別に・・・///嫌だった?」
俺「・・・そんなわけないだろ。エーリカのことが・・・・・大好きだからものすごくうれしい。かなり驚いたけど。」
エーリカ「にゃはは~。私もうれしいよ///」
勢いに乗せてやってしまったけど・・・大丈夫だったみたい
さて、伝えなきゃ、こんどこそ
私も、俺もたぶん思ってることは一緒だ
なんか笑っちゃうけど
エーリカ「俺、大好きだよ!」
俺「俺も・・・エーリカのこと大好きだ。役立たずで、無職で、童貞で、クズで、ロクデナシで、生きてる価値ないけど・・・ずっと・・・隣にいていいか・・・?」
エーリカ「・・・向こうの世界はどうするの?家族だっているでしょ?」
俺「ふっ、世界から追い出されちまったよ。働かないやつはいらないってね。・・・で、答えをくれるか?」
エーリカ「にゃはは、考えるまでもないけど、もちろんいいよ!ずっと一緒にいて!私も・・・!俺と一緒にいたいからっ!」
俺「ははっ、ありがとう。エーリカ・・・。愛してるぞ。」
笑っちゃう
自分たちから言い出せなかっただけだったなんて、どれだけ初々しいんだろう
単純なことだったのに・・・
空で強くても私はそれ以外はほんとだめだな~・・・
ミーナ「あらあら、まったくあついわね~。」ニコニコ
バルクホルン「まったく・・・今日だけは許してやるからここではやめろ・・・。はぁ・・・。」
エイラ「マッタク・・・心配させんナヨナー。あ、サーニャつかれてないか?」
サーニャ「ふふっ大丈夫よエイラ。」
芳佳「よかったね、リーネちゃん!」
リーネ「よかったけど、俺さんらしくないよね。」
芳佳「どういうこと?」
リーネ「悪い意味だよ。」
俺はふと中空に向けつぶやく
さて、もう一度落ちてもらおうか
最終更新:2013年01月30日 15:09