労働意欲旺盛無職俺後日談1
「後日談・・・らしい・・・」
~空、戦闘中にて~
バルクホルン「てやぁぁぁああぁぁぁぁぁ!」ガガガガッガガガガガガッガ
エーリカ「いよっと。」ガガガガッガガガガ
今日も今日とて大空にウィッチが舞い、銃の音が響き渡る
いつものようにネウロイが出現したためストライクウィッチーズは出撃した
人々の憧れであり、世界を守る戦士でもある彼女たちは鉄の翼を足に付け空を舞う
その姿は美しく、妖精や天使と形容してもよいくらいのものであった
そしてその姿に魅入られた一人の役立たずな男がいた
体格は貧相で、髪も伸びてしまって、非常にひきこもりくさい感じである
ミーナ『俺さん!』
俺「はい!いくぞっ!旋風!」シュィィィン
と、自分が持てる限りの才能:固有魔法を発揮しようとするが・・・
俺「あり・・・?竜巻が起こんないぞ・・・。うおおぉぉぉぉ!!」
もう一度試みるが、なぜかあの時のようにうまく風の流れが作れない
俺『すみません!なんでか知りませんが、できないっす!』
ミーナ『美緒!お願いできるかしら?俺さんつかえないみたいだから。』
もっさん『ラ・フランスだな。まぁいいか。いくぞ!烈風斬!!』バシュン
少佐の青白い斬撃が刀から放たれ、美しい軌道を描いてネウロイへ向かっていく
いやはや、まったく以て美しい
一振りの刀から敵を一撃のもとに屠る姿にはだれもが惚れ惚れするものだ
ネウロイ「キッィィィィィィィィィィ!!」ズガガガガ
ネウロイと激しく衝突、否斬り裂き真っ二つにする
苦しみの声だろうか
それらしき声をあげネウロイは大空のもと粉雪のように散り舞った
もっさん「・・・成敗。わっはっはっは!」チャキン
刀を静かに鞘に納め、空のように大きく清々しく笑う
一方対局的な人間がいる
俺『な、なんでつかえないんだ・・・。おいおいおい。』
俺『なんでだよぉぉぉぉぉぉぉ!これだけがとりえなのに!』
まぁそうだ
この男は掃除も洗濯も炊事も書類仕事もなんにもできない
得意なのは、剣の扱いくらいなのだ
そんな人間につい最近唯一誇れるもものができた
ネウロイを一陣の風のもとに葬り去るという芸当
大型ですらケシカスのように、ちぎり、砕き、削ることができる威力の固有魔法を所有している
それが戦場で使えない、となると本当にこの男は役立たずと化すわけだ
俺『うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!』
エーリカ『おー、よしよし。今日はきっと調子悪かっただけだよ。基地にかえろっか。』ナデナデ ニコ
もっさん『大の男が泣くんじゃない。全員帰還だ。』
芳佳『でも、どうして使えなかったんでしょう?四日前のヨルムンガンドのときは使えましよね?』
俺『うん・・・。(こ、これじゃ本当に役立たずじゃないか・・・!)』
シャーリー『なにか嫌なことでもあったのか?魔法ってのは精神状態が大きく左右するからな。』
俺『特になにもないんだが・・・。(昨日リーネちゃんにもっと効率よく働けるといいですねって言われたぐらいだな。)』
芳佳『そうですか~・・・。俺さんがそれを使えないとなると・・・。』
リーネ『いつも”つかえない”ってことになるだけだよ、芳佳ちゃん。』ニコ
バルクホルン『それは困るな・・・。一応戦力には数えているつもりなんでな・・・。』
実は昨日オペレーション:トールの件で俺は罰を受けていたのだが、みんなのズボン洗ったり、掃除したりしていたら夜までかかったのだ
その時にティーを入れてくれたリーネちゃんにあることを言ったのだ
今日も疲れたな~、いつもより疲れちゃった
俺って働き者だな~
なんて冗談気味に言ったら、リーネちゃんが目だけは笑ってない顔で
もっと効率よく働けば大丈夫ですよ
俺さんにできるかは知りませんが・・・
なんて言われてしまったのだ
まぁ特に気にしているわけではないのだが・・・いや、傷ついてないといえば嘘だけど
俺『まぁ・・・今日は調子悪かったんだな!エーリカ、帰ったらお菓子たべながら話でもするか。ロマーニャで買ってきたんだ。』
エーリカ『うん、いいよー。まぁ別にお菓子がなくても行くつもりだったけど。』
ミーナ『俺さん、罰の件だけど風呂掃除もお願いね。』
俺『あ、はい!ちゃんとやっておきます。』
ペリーヌ『申し訳ないけど、明日私の手伝いもお願いしますわ。』
俺『了解。(・・・なんか多くね?あれからずっと罰っていう名目でみんなの頼みとかを聞いてる気がするんだが)」
とまぁヨルムンガンドを落としてからもこんなふうに過ごしていた
いたって通常運行で、エーリカとの仲も良好だった
いや逆に合いすぎている
そりゃそうかとは思うが、特にぐうたらしてるし、地上降りたらほぼ似たような人間だからな
~基地、昼過ぎ、俺部屋にて~
俺「それにしても・・・毎日つかれるな~。」ポリポリ
エーリカ「俺は最近みんなの手伝いばかりしてるしね~。そういえばなんで今日あの技使えなかったの?」ポリポリ
俺「うーん、たぶんだけどさ・・・。俺っていつも戦闘時にはなんていうかな・・・恐ろしいほど集中できるんだよ。」
エーリカ「へ~。知らなかったな。どんな感じに?」ポリポリ
俺「言い表しがたいけど、なんか余計なことは頭から吹っ飛んで、世界には俺たちしかいない感じになるんだ。」
エーリカ「それはすごいね。じゃあそれが原因なのかな。」
俺「たぶんな・・・。あの時はものすごく集中できたし、みんなを助けることとエーリカに告白するっていうので精一杯だったからな。
おかげで集中ができたんだろう。」
エーリカ「そうなのか~。・・・あの時はすごく嬉しかったな~。もう一度いってよ。」
俺「やだよ・・・。今考えると恥ずかしいんだぞ。」
エーリカ「素直じゃないな~。私は俺のこと大好きだよ。ずっと一緒にいたい。」パリパリ
俺「素直だな~。俺もエーリカのこと大好きだ。二度と離しはしないさ。」パリパリ
エーリカ「ってお菓子食べながらいうことじゃないね~。にゃはは~。」
俺「相変わらずかわいいな。ま、言葉は状況によって発揮できる力が違うからな。」
エーリカ「じゃあ今の状況での言葉は?」
俺「おいで、かな。」
エーリカ「にゃはは~。よっと。・・・俺あったかいね。」
俺「ん、そうか・・・?は~、エーリカはかわいいな~。」ナデナデ
エーリカ「恥ずかしいじゃん・・・///」
対面にいたエーリカが俺のすぐそばにきて、もたれてきた
俺はそれを受け入れて、その人懐っこさについ頭を撫でてしまう
ほんと会ったときとまったく変わらず文句なしに天使だな
エーリカ「俺・・・もしさ、私がネウロイに撃墜されて死んじゃったらどうする・・・?」
俺「確率が0%の事を言われても仕方ないな・・・。」
エーリカ「私が落とされないとも限らないよ~。」
俺「いやそんなことはさせないさ。エーリカを傷つけようとするやつは俺が全部落としていってやるからな。」
エーリカ「だから0%なんだ。あはは、俺ってばかっこいいね~。」
俺「それが俺の義務であり、したいことなのさ。しかもこれだとずっとエーリカの隣にいれるだろ?」
エーリカ「そういえばそうだね。じゃあ・・・ちゃんと守ってね?」
俺「当たり前だ。俺の全能力をもってエーリカを守る。それにみんなもな。」
俺は少しだけ安心する
やっぱりエーリカは結局少女だ
こうやって時々みせる空での対照的な姿の弱さに俺は安心し、同時に愛しくなる
俺だけにみせる姿、とはいいがたいが、心を許してくれていることにとてつもなく嬉しさを覚える
そんなふうに心のなかで思っていると、エーリカが手を伸ばしていくつかビニールに一粒ずつくるまれたチョコを取った
それを俺のそばで嬉しそうに開けながら口に入れほおばった
俺はお菓子がどれだけすぎなんだろうと思うのと、こういう顔もいいもんだと内心くるくると胸のうちで何度も反復していた
そのうちエーリカが何かを思いついたのか、ポンと手を打って口にチョコを一粒入れ、こっちに顔を向けてきた
とりあえずエーリカの方に顔を向けたはいいが、なにをするかと思いきや・・・・
エーリカ「んく・・・、てやっ!.......ちゅっ....くちゅ.......んむ....,ぅん.....ふちゅ........ぷはぁ。.はぁ・・・はぁ・・・。おいしい?」
俺「はぁ・・・はぁ・・・。おいしいよ、エーリカもチョコも。」ニコ
エーリカ「///じゃあもう一回・・・。」
なにをするかと思いきや突然キスをしてきた
エーリカの口の中には当然小さいチョコが入っているわけで
それをキスしながら舌を絡め合わせたり、唇をこすりあわせたりして、二人で味わっていく
甘美な味わいと感触が粘膜を隔てて感じて心地いい気分になり、俺はエーリカの腰を強く抱き寄せる
それに気を良くしたのか、もう一度小さな口にチョコレートを放りこみ、また口づけをして二人一緒にむさぼり始める
エーリカは俺の頬に手を添え、口から漏れる息と共に涎が橋を作っては、また消える
エーリカはうっとりした熱っぽい目で俺を見つめてくる
エーリカ「ん.........ふちゅ.......んむぅ.....ちゅ...ちゅ.......あむぅ......お..れぇ....んん.....ぷぁ....。」
エーリカ「にゃはは///こうすると二人で味わえて余計においしくなっちゃうね・・・。」
俺「(か、かわいすぎる。世界が崩壊しそうになるほどかわいすぎる!)エーリカのおかげで一段と甘いよ。」
俺達は熱っぽい目で見つめあい、息を少し荒げ、抱きしめあう
柔らかな感触と鼻孔をくすぐるいい香りに俺は少しだけタガが他ずれそうになるが、なんとか理性を保つ
いや、保てていたかはわからないが・・・
そしてもう一度同じことをしようとした直後―――
コンコン
芳佳「俺さーん!ティーを用意したんでみなさんで飲みませんかー?」コンコン
俺達は体をびくっと持ち上げて、ものすごく顔を赤らめながら、怪しくないよう急いで答える
俺「わ、わかった!すぐにいくよ!」
芳佳「では、テラスでまってますね~。」タッタッタ
俺「いったか・・・。」
エーリカ「ね、熱中するあまり気づかなかったね・・・///えっと、じゃあ行こうか。」
俺「その前にもう一度だけ・・・いいかな?」
エーリカ「にゃはは、私もそう思ってたところだよ~。」
俺達はやっぱり似ているらしい
考えることが一緒だ
俺達はそれをもう一度だけ楽しんだあと、テラスに向かった
最終更新:2013年01月30日 15:10