?「ねえ、ねえ……! 目を覚まして……!  お願い……!」

ナンダ、サッキカラ……

?「お願いだから……! こんな、こんなことって……! こんなことってない……!」

ウルサイナ、ネムレヤシナイ……

?「お願い……!」

ネムル……?  

?「……ッ!」

ワタシハイッタイ……

?「目を、覚まして……ッ!」

メヲサマス……? イッタイ……? ソウダ、ワタシハ……

?「目を覚まして……ッ!」

メヲ、サマサナケレバ……

ダレノタメニ……ワタシノタメニ? アナタノタメニ?

ワタシハメヲサマサナケレバナラナイ

ワスレテハナラナイ、ワタシガワタシデアルタメニ

アナタノナマエハ、キミノナマエハ

?「目を覚まして……!」



ー朝ー???ー

チュンチュン

俺「うーん……ん、あれ? ここは……?」

俺「……ん? なんだ、この女の子は」

宮藤「……」クークー

俺.oO(可愛いな……まだ高校生くらいかな)

俺.oO(寝かせておいてあげよう) ヨッコイショット

俺.oO(ん……は、裸!? 服は……?)

リーネ「芳佳ちゃーん、だいじょ、う、ぶ……?」

俺「あ」ブラーン

リーネ「あ、あ//」カアア

俺「あ、あの、君、これは……いや、そんなことより服はどこ……」

リーネ「いやああああああああああ!////」プシュー

俺.oO(なんて事だ)

ペリーヌ「どうしましたの!? リーネさ、ん……あ……それ……//」カアア

俺「いや、待ってくれ! 起きたら服がなくって!たまたまその娘が入ってきちゃって!」

リーネ「わ、私は何も見てません! 何も見てませんから……////」プシュー

ペリーヌ「わ、わかりましたから早く服を着て下さいな!」プイ

俺「それが、どこにあるんだかわからないんだ……俺もどうしたらいいか」

ペリーヌ「ああもう! お待ちになって! 少佐に聞いてきますわ! だ、だから」

俺「だから?」

ペリーヌ「それまでその下劣なものを隠していなさい!」タタタ

俺.oO(泣きたい)

リーネ「見ちゃった……見ちゃった……////」プシュー



ー???ー

リーネ「……////」プシュー

エイラ「サーニャを見るナこの変態ー」ガルル

サーニャ「エイラ……あの、すいません」

俺「いえ……」

エイラ「サーニャは悪くないダロ!」

俺.oO(酷い言われようだ)

坂本「わっはっは! 災難だったな、客人!」

俺「いえ……」

坂本「昨日真夜中に浜辺で倒れているのを見付けた時はどうしたものかと思ったが……」

宮藤「でも、何事もなくて本当に良かったです!」

ペリーヌ「十分ありましたわ……大体貴方、何なんですの? 大方何か馬鹿なことでもしてたんじゃありません?」

ペリーヌ「浜辺で一人、裸で倒れてたなんて……どう考えても普通じゃありませんわ」

宮藤「ペリーヌさん、そんな言い方しなくても……」

ペリーヌ「わ、私はただ……っ!」アセアセ

エイラ「私も普通じゃないと思うけどナー」ボソ

サーニャ「エイラ……なんでそんなこと言うの?」

エイラ「え、う……ゴ、ゴメンナ……サーニャ」オロオロ

リーネ「見ちゃった……見ちゃった……////」プシュー

ルッキーニ「ご飯おーいしー」ニコニコ

俺「いえ、本当にありがとうございます。自分でもなんでこんなことになったのか……」ポリポリ

バルクホルン「大方、酒でも飲み過ぎて酔っ払って海にでも落ちたのだろう!全く人騒がせな」ブチブチ

エイラ「運が悪けりゃ今頃海の底ダナ」ヤレヤレ

宮藤「飲み過ぎは身体に毒ですよ。それに、坂本少佐が見付けてなかったら、今頃は……」

俺.oO(考えたくもないな。もっとも全く現実感がないが……まるで夢を見ているような気分だ。それにしても)

シャーリー「まあいいじゃないか、そこまでカッカしなくても。これだからカールスラント軍人は……」

バルクホルン「なんだとリベリアン!」

エーリカ「……まーた始まった」ヤレヤレ

バルクホルン「……兎に角! ここは軍隊だ! 関係者以外が立ち入るべき場所ではない! 」

バルクホルン「朝食くらいは多目に見てやるが、それを食べたら即刻出て行ってもらうぞ! 大体、貴様はどこの誰なんだ!」

俺「……」

俺「……それが全く思い出せないんです」

バルクホルン「……何だと? それはつまりどういうことだ?」

宮藤「自分の名前がわからないんですか?」

リーネ「見ちゃった……見ちゃった……////」プシュー

エーリカ「もしかして、それって記憶喪失ってやつかな?」

サーニャ「そんな……」

エイラ「……」ツーン

シャーリー「マジかよ……」

俺「いえ、自分の名前はわかります。……すいません、こんなに世話になってしまったというのに、名乗り遅れました。俺と言います」

坂本「俺、か……名前からするに、どうやら扶桑の出身のようだが……」

宮藤「それ以外には何も覚えてないんですか……?」

俺「はい……私は何者なんでしょうか?」

エイラ「扶桑の出身の割には見た目はそれらしくないナー」

バルクホルン「見た目は欧州の国の人間のようだが……」

シャーリー「まあそういうこともあるんじゃないか?」

坂本「普通に考えれば両親のどちらかが扶桑の人間なのだろうな。 扶桑から来たのか、元々ロマーニャの生まれなのかはわからないが……」

リーネ「見ちゃった……見ちゃった……////」プシュー

ペリーヌ「リーネさん、いい加減に正気に戻りなさいな」パチン

リーネ「見ちゃっ……ハッ! い、いえ!見てません! 私見てませんから!」ブンブン

リーネ「……え? あ、あの……」

シーン

リーネ「……//」カアア

ペリーヌ「はぁ……で、どうしますの? どうやら行く当てもないようですし」

バルクホルン「普通に考えればしかるべき組織に引き取ってもらうべきだろう」

エーリカ「警察?」

バルクホルン「そうなるな」

坂本「しかし、身元がわかるなら兎も角、わからなければ警察も身元不明人を署に何時までも置いてはくれんだろう」

バルクホルン「そう言われると、そうかもしれないが……」

ペリーヌ「貴方、車の運転は?」

俺「わからない……できるかもしれませんが……」

ペリーヌ「ここから街へは随分と離れていますから、一人で歩いて行ったら夜中になってもたどり着けるかどうかわかりませんわね……」

エーリカ「ねーねー、それよりさー」

俺「はい」

エーリカ「俺、道、わかるの?」

俺「あ……」

ペリーヌ「もしかしたらですけど……ご自分の今いるこの国についても、本当は曖昧なんじゃありませんの?」フウ

俺「……すいません」

ミーナ「困ったわね……」

バルクホルン「うむむ……」

ミーナ.oO(……)

ルッキーニ「だったら!」ガバッ

シャーリー「ん、どうしたルッキーニ?」

ルッキーニ「ここにいればいいじゃん!」

エイラ「ウエエ……」

サーニャ「エイラ……」

坂本「国や警察に連絡は取るとしても、身元がわかるまではそうするしかないだろうな」

バルクホルン「仕方がない……」

シャーリー「案外あっさりわかるかもしれないしな」ニコ

坂本「その可能性の方が高いだろう」

エイラ「ちょっ! こいつ部外者だゾ! どんな奴かもわかんないのに、何もそこまで面倒見なくたってイイダロー!」アセアセ

サーニャ「……」ジー

エイラ「う……わ、わかったヨ……」

エイラ「その代わり、サーニャに何かしたらただじゃおかないカンナー!」

サーニャ「エイラ……」

坂本「決まりだな」

ミーナ「決まりね」ニコ

俺「しかし、これ以上お世話になるのはさすがに……」アセアセ

ミーナ「気にしないで。私たちウィッチの仕事は市民を守ることなんだから」ニコ

ミーナ「それより、自己紹介しなくちゃね。初めまして、私はミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ……」

俺「……」

ミーナ「……一応ここの第一責任者をしています。こちらが坂本美緒少佐」

坂本「坂本美緒だ。同郷同士……かどうかはまだわからんが、これも何かの縁だろう。宜しく頼む」

バルクホルン「ゲルトルート・バルクホルンだ。階級は大尉。この女は……」

シャーリー「シャーロット・E・イェーガーだ。……まあ、そう気を落とすなよ。なんとかなるさ、きっとな」

バルクホルン「で、こいつが」

エーリカ「エーリカだよー」

サーニャ「……サーニャ・V・リトヴャクです」

ペリーヌ「ペリーヌ・クロステルマンですわ」

エイラ「エイラ・イルマタル・ユーティライネンだ! き、気安く話しかけるんじゃナイゾー!」

ルッキーニ「あたしはルッキーニだよ! ねえ、俺は虫好き? 虫好き?」ズズイ

シャーリー「こらこら、後にしろよ。で、こいつが」

リーネ「リネット・ビショップです。あ、あの、朝は本当に失礼なことして……//」カアア

俺「いえ、俺が悪かったんです。あの時は気が動転してて、服も着てないのに気付かないなんて」

俺「ですから、こちらこそ申し訳ありませんでした。どうか気にしないで」

リーネ「……//」カアア

坂本「わっはっは! これで一件落着だな! さあ、宮藤、最後はお前だ」

宮藤「は、はい!」

宮藤「あの! 宮藤芳佳です。なんだか大変なことになっちゃいましたけど、俺さんの記憶が戻れるよう、私、頑張りますから!」

俺「……ありがとう」

ミーナ「これで全員お終いね」

坂本「さあ! 宮藤! リーネ! ペリーヌ! 早く朝食を食べて訓練に行くぞ!」

宮藤「は、はい!」

ペリーヌ「私はもう食べてしまいましたわ……」

リーネ.oO(どうしよう、何も食べてないのになんだかお腹いっぱい……)



ー501隊基地 外ー

俺「さて、これからどうすれば……」

ミーナ「俺さん、良かったら基地内を案内しましょうか?」

俺「……いえ、俺なんかが基地のことを知ったって、使用がありません」

俺「それより、向こうで頑張っているあの娘たちに何か作ってあげたい」

宮藤「はぁ、はぁ」

リーネ「よ、芳佳ちゃん、待ってー」

ペリーヌ「な、情けないですわよ、お二人とも。ほら、俺さんも呆れて見てますわ」

宮藤「あ、本当だ! 俺さーん!」ブンブン

俺「やあ」ニッコリ

リーネ「え、俺さんが……//」カアア

俺.oO(なんだか何時も顔を紅くしてるな、あの娘)

俺「みんな、凄いなあ! 応援してるからね!」

リーネ「は、はい! わ、私……私、頑張ります!」

宮藤「わ、リーネちゃん凄い顔真っ赤だよ、大丈夫?」

リーネ「え! う、うん…大丈夫……」

ペリーヌ「……やれやれですわ」

坂本「馬鹿者ー! お前たち! 余所見してる暇があるなら走らんかー!」プンプン

宮藤「は、はい!」

リーネ「ごめんなさいー!」

ペリーヌ「ほら、行きますわよ!」

ミーナ「……」フフッ

俺「若いっていいなあ」

ミーナ「あら、貴方だって十分若いじゃない」

俺「あっはは、そう見えますか? そう言われてみると、私は一体、何歳くらいなんでしょうね?」

ミーナ「ふふ、そうね……もしかしたらだけど、私と同じくらいじゃないかしら。何となくそんな気がする」

俺「ミーナさんと同じだなんて光栄です」ニコ

俺「……」

俺「……ミーナさんは、その……何故ウィッチに?」

ミーナ「あら、突然どうしたの? そんなに似合わないかしら」フフッ

俺「い、いえ……! そんな……!」

俺「何故、でしょうね。何故だか、少し気になってしまって……失礼でしたね、すいません」アセアセ

ミーナ「いいのよ、気にしないで」フフッ

ミーナ「そうね……」

ミーナ「……」

ミーナ「誰かがやらなきゃいけないから……それだけ、かな」ニッコリ

俺.oO(……)

俺.oO(ミーナさん……)

ミーナ「それで、あの娘たちに何を作ってあげるの?」

俺「もし宜しければですが、調理場へ案内してはいただけませんか?」

ミーナ「あら、料理ができるの? 」

俺「何となくですが、できる気がします」

ミーナ「でも、ここには今はお芋と果物くらいしかないけど、それでもいい?」

俺「お芋ですか……そういえば朝もそうでしたね、美味しかったなあ」

ミーナ「ふふ、お芋は好き?」

俺「上手く言えませんが、凄く馴染み深いような……もしかしたら私は農家の生まれなのかもしれませんね」

ミーナ「……そうね。そうなのかも」フフッ

俺「案内をお願いできますか?」

ミーナ「勿論よ、ついて来て」ニコ



ー昼ー食堂ー

エイラ「で、できたのがこれカ……」

サーニャ「……」

宮藤「俺さん凄いです! どれも凄く美味しそう……これは何て料理なんですか?」

バルクホルン「これは……カールスラントの田舎料理じゃないか。よくほとんど芋だけでこれだけ作れたな」

エーリカ「おいしーよー」モグモグ

ルッキーニ「おいしーい! 私これ大好きー!」パアア

シャーリー「あ、こら! ズルいぞルッキーニ! どれ…もぐもぐ、ん、美味いな! やるなー!俺ー!」

俺「いえ、そう言っていただければ嬉しいです。少しでもお役に立ちたかったので……」

ミーナ「そんなこと気にしなくたっていいのよ。でも、本当に美味しいわね、これ。手際も凄い良くって横で見てて驚いちゃった」パクパク

リーネ「それはいいんですけど……」

ペリーヌ「問題は……」チラリ

坂本「ミーナ、これ、お前が作ったのか……?」

ミーナ「ええ、俺さんにだけ作らせちゃ悪いと思って、張り切っちゃった」ニコ

全員「「「「「「「「ごくり」」」」」」」」

エイラ(なあ、あれって食べ物なノカ?)ヒソヒソ

ペリーヌ(そんなこと私に言われてもわかりませんわ)ヒソヒソ

サーニャ.oO(お芋勿体ない……)

エーリカ「……うぇぇ」

バルクホルン(そんな顔をするな、ハルトマン。お前の方が酷いだろうが)ヒソヒソ

エーリカ(私は自覚してるもん)ヒソヒソ

バルクホルン(お前はやたらと作りたがるからタチが悪いんだ。全く、普段はグータラな癖に……その度に病人が何人出たと思ってる)ヒソヒソ

エーリカ(うう……言わないでよ、これでも反省してるんだからさー)ヒソヒソ

バルクホルン(お前の料理を美味そうに食うのなんてミーナくらいのものだ)ヒソヒソ

バルクホルン.oO(ああ、だからか……)

シーン

エイラ.oO(なんだか変な空気ダナー)

坂本.oO(ミーナ……)

坂本「よ、よし! 私が一つ頂こう!」ヒョイパク

全員「あ」

ペリーヌ.oO(少佐……)

坂本「う……」

坂本「う、まい……ぞ……」ニコニコ

シャーリー.oO(顔真っ青だよ)

バルクホルン.oO(食べないで良かった……)

ミーナ「あら大丈夫、美緒。具合悪いの?」アセアセ

坂本「だい、じょうぶ、だ……どれ、もう一つ……!」ゼエゼエ

ペリーヌ(少佐!いけません!)ヒソヒソ

坂本(止めるなペリーヌ! 私はこんなことでは負けん!)ヒソヒソ

ルッキーニ「うえー、何これ、まっじゅい……」ボソ

シャーリー.oO(おおおおおおおおおい!! ルッキーニーーー!!)

ミーナ「……え?」

俺「うん、ミーナさんの料理、とても美味しいですね。さすがです」パクパク

全員「「「「「「「「えーーーーーーーーー!!」」」」」」」」ガバ

ミーナ「あら、そう? 久しぶりに腕を振るって良かった」ホッ!

俺「?? どうしたんですか? 皆さん?」パクパク

坂本「い、いや……」アゼン

エーリカ「なんともないの? 俺?」オソルオソル

俺「はい? いえ、なんのことかさっぱりですが……」パクパク

シャーリー.oO(すげえ、平然な顔して食ってる!)

ルッキーニ.oO(そんなに美味しかったかなあ) ヒョイパク

ルッキーニ.oO(……うぇぇ)

宮藤.oO(俺さんかっこいい!) キラキラ

リーネ.oO(俺さん……//) ポッ

ペリーヌ.oO(ある意味凄い人ですわ……)

エイラ.oO(こいつ本当に大丈夫ナノカ)

サーニャ.oO(お芋……)

坂本.oO(私の行動は一体……ハッ! いかんいかん!)

バルクホルン.oO(変わった男だ……)

エーリカ.oO(それにしても) チラ

ミーナ「うん、我ながら大成功! ほら、みんなも早く食べないと俺さんの作ってくれた料理が冷めちゃうわよ」ニコ

エーリカ(……これはこれで普通なのかなー)ボソボソ

バルクホルン(いや、普通ではないだろう)ボソボソ

俺「美味しいですねー」ニコニコ

ミーナ「ええ、本当に美味しいわ」ニコ

ルッキーニ.oO(やっぱりこっちの方が美味しい……? うにゅー?) モヤモヤ



ー夜ー俺の部屋(旧空き部屋)ー

俺「もう夜か……今日は大変だったな……」

俺「これから、何をどうしていけばいいのだろう」

俺「……」

ランーランーランー

俺「おや、この歌は……」

俺「……」

俺「いい歌だな……」

ランーランーランー



ー翌日ー

ー朝ー501隊基地 俺の部屋ー

俺「料理を教えてほしい?」

リーネ「は、はい! 私あまり得意じゃなくて……本当はいつも芳佳ちゃんの足を引っ張ちゃってて、それで……」アセアセ

俺「宮藤さんはきっとそんなことは気にしていませんよ」

リーネ「そ、そうかもしれません…… 芳佳ちゃん、優しいから。そ、そうじゃなくて! あ、あの……」

俺「……」

俺「構いませんよ」ニコ

リーネ「あ……//」カアア

俺「そんなことで恩返しができるのなら、お安いものです」ニコ



ー調理場ー

俺「これを、こうして……」

リーネ「こうですか? ……あ」

俺「どうしました?」

リーネ「な、なんでもありません!」

リーネ.oO(手、触れちゃった//) カアア

俺「???」

ペリーヌ「リーネさんってあんな優男がタイプでしたのね」コッソリ

宮藤「リーネちゃん頑張れっ!」コッソリ

ミーナ「あらあら」ウフフ

ミーナ「……」

エーリカ.oO(私も教えてもらおっかな)

バルクホルン「何をやってるんだお前ら……」ヤレヤレ

シャーリー.oO(これはひょっとするとひょっとするかもな) ニシシ

ルッキーニ「何笑ってんのシャーリー??」

エイラ.oO(こいつらはダメダナー)

サーニャ.oO(……眠い)



ー昼ーロマーニャ首都 ローマー

俺「はぁ……」

俺.oO(あれからミーナさんたちに連れられて、警察署でそれらしい行方不明者の届け出がきていないか調べてはもらえたが……該当はなしか)

俺.oO(他にも隊の皆さんが作ってくれたビラも置いてもらえたし、一応警察の方でも捜査はしてくれることになったが……)

俺.oO(なんだろう、何かが違う気がする。多分俺はこの街に初めてきた、いや、この国にも初めて来たのかもしれない。わからないがそんな確信がある)

俺.oO(こんなにもお世話になってしまっているのに手がかり一つ思い出せない自分が情けない)

俺.oO(俺は一体どこからきた誰なんだ……?)

リーネ「俺さん……」

ミーナ「そう気落ちしないで。きっと大丈夫よ、ね?」

俺「……ありがとうございます。しかしこんなにもお世話になってしまっているのに、自分では何一つとして思い出せないなんて」

ミーナ「まぁまぁ、それよりも今はとりあえずもう一つの目的を済まさなければね」

リーネ「芳佳ちゃんたち、どこに行ったんだろう……」

俺.oO(そうだ、本来の目的は軍の買出しだったんだった)

シャーリー「おーい! 中佐ー!」

宮藤「リーネちゃーん! 俺さーん!」

リーネ「芳佳ちゃん!」

俺「やあ、美味しそうなケーキですね」

ミーナ.oO(あの娘たちったら……)

ミーナ「貴方たちね……本来の目的は……」

宮藤「ほら! リーネちゃんにもあげる! とっても美味しいよ」

リーネ「ええー、でも、でも……」チラ

シャーリー「まぁまぁ、いいじゃないか、な? 中佐?」

ミーナ.oO(……) フウ

ミーナ「全く、仕方ないわね……私にも一口ちょうだい?」フフッ

リーネ「うわあ……本当に美味しい。美味しいね芳佳ちゃん!」パアア

ミーナ「本当……とっても美味しい!」

シャーリー「だろー? ほら、俺も来いよ!」

俺「……」ニコ

ミーナ「……ところで、さっきからずっと気になってたんだけど、ルッキーニさんはどこ? 姿が見えないけど……」

宮藤「あ……」

シャーリー「あー、それはだな……」

ウォーーーーーーーーーン……!

俺.oO(サイレン……?)

ミーナ「待って!」

シャーリー「これは……」

宮藤「ネウロイ!?」

俺「ネウロイ……!?」

俺『ネウロイ?』

坂本『ああ、突如として我々人類の前に現われた、人や大地を汚染する瘴気を撒き散らし、今も人類を襲撃し続ける倒すべき侵略者……それがネウロイだ』

坂本『そんなネウロイたちと戦うのが我々ウィッチだ。ウィッチはネウロイの放出する瘴気から魔法で身を守ることができる唯一の存在。ネウロイと戦うことのできる人類の希望だ』

俺『魔法、ですか……』

坂本『うむ、我々ウィッチは魔法の力によって、多くの重い武器を持ち、本来破ることのできないネウロイの装甲にダメージを与えたり、ネウロイの放つ攻撃からシールドを張って身を守ることができる』

坂本『本来なら飛行やシールド、身体能力の強化は訓練された一部のウィッチにしか使えない。それを容易に可能にするのが、我々ウィッチの魔力を増幅させる魔導エンジン、それによって駆動されるストライカーユニットと呼ばれる機械装置だ』

坂本『我々501隊ストライクウィッチーズは飛空脚と呼ばれるストライカーを脚に装着し、空を舞って襲い掛かるネウロイたちと戦っている』

坂本『それだけではない。各自ウィッチだけが持つ特別な魔法もある。……そうだな、実際に見せた方が理解がし易いだろう』

坂本『……』ピラ

俺『眼帯を……目が……光り輝いて……!』

坂本『ああ、これが私の固有魔法である魔眼だ。本来は外からは見ることのできないネウロイのコア……心臓のようなものだな、それを装甲の上から発見したり、常人には見えないような遥か遠くにあるものを見渡すことができる』キィーン

坂本『もっとも、人間のお前を見たところで身体の中の臓器を覗いたりはできんがな。視力以外については、あくまでもネウロイに限っての能力だ』キィーン

坂本『他にも宮藤がお前を助けたように治癒魔法を使えるものや、我々の隊のエースであるハルトマンやバルクホルンのように大気を操る魔法や、身体能力を増化させる魔法を使えるものもいる』キィーン

坂本『ウィッチの多くは女で、魔法力は10代をピークに年齢と共に失われていく。……宮藤の一族のような例外も稀にいるがな』

坂本『私たちウィッチはこれらの能力を使ってネウロイと日夜戦っているのだ』

俺『……』

坂本『ネウロイという名の忌むべき侵略者共とな……』

俺「これが……ネウロイ……」

シャーリー「おいおい、 凄いタイミングだな……」

ミーナ「俺さんは今すぐ安全な場所に避難して!  ストライクウィッチーズ……出撃します!」



ルッキーニ「待ってて! ロマーニャの街はあたしが守る!」



ブーーーーーーーーーン

ドパパパパパパパパパッ!

俺「凄い……これがウィッチーズの力……」

俺.oO(ネウロイを圧倒している!)

俺.oO(クソ! こんなところでじっと見ているしかできないなんて……)

俺.oO(……)

俺.oO(それにしても、不思議なものだな……)

俺.oO(本来は敵対していても不思議ではなかったはずの世界各国のウィッチたち……それがネウロイという共通の敵が出現したことにより、こうして手を取り合って戦っている……)

俺.oO(人間とネウロイ、か……)



ー夜ー501隊基地 俺の部屋ー

俺.oO(あれから色々とあったが無事に帰ってくることができた)

俺.oO(もう夜か……)

コンコン

俺.oO(……?)

俺.oO(誰だろう) カチャ

ミーナ「……」

俺「ミーナさん?」

ミーナ「少し、いいかしら?」

俺「……はい」

ミーナ「ありがとう」ニコ

俺.oO(どうしたんだろう)

ミーナ「今日はごめんなさい、戦いに貴方を巻き込んでしまって」

俺「いえ、そんな……それより皆さん、やっぱりウィッチなんですね」

俺「さっきまで色々な話をしていた女の子たちが、目の前でネウロイと戦っているのに、……男の俺がただ見ていることしかできないなんて……情けないです」

ミーナ「……そんなことないわ。それに、俺さんは私たちみたいな軍人じゃない」

ミーナ「何も気に病むことなんてないのよ」

俺「ミーナさん……」

ミーナ「ここにいる間だけでいい、あの娘たちと、仲良くしてあげてね」ニコ

カチャ……パタン

俺.oO(行ってしまった)

俺.oO(仲良く、か……)

俺.oO(……)

俺「……」

俺.oO(今日は歌は聴こえないな……)

俺「……」

最終更新:2013年01月31日 14:53