ー翌日ー

ー501隊基地ー

全員「……え? 出て行った……?」

坂本「……ああ」

坂本「俺は記憶が戻ったんだ。自分の帰るべき場所を見つけた……」

リーネ「で、でも! 何も言わないで出ていっちゃうなんて……!」

坂本「別れが辛くなるから、だそうだ……リーネ」

リーネ「……」

坂本「あいつは、お前に感謝していた」

リーネ「……! そんな!! 私だって!! 私だって!!」ダッ

宮藤「!! リーネちゃん!! 待って!」ダッ

ペリーヌ.oO(……少佐)

シャーリー.oO(水臭いぞ、俺……あたしたちのことなんて、その程度にしか考えてなかったのかよ……? 違うだろ? 俺……)

ルッキーニ「……」グス

サーニャ「……俺さん」

エイラ.oO(もう少しくらい、仲良くしてやればヨカッタナ……)

坂本「……」

坂本.oO(……これで)

坂本.oO(これで良かったのだろうか……俺、私は、私は……!!)

坂本.oO(何故、お前は最期に……)

坂本.oO(笑っていたんだ……!!) ギリ



ーバルクホルン・エーリカの部屋ー

宮藤「……」

バルクホルン「……」スースー

エーリカ「……」スースー

坂本『他の皆には、秘密にしておいてくれないか』

宮藤『そんな! あんなに酷い傷で帰ってきたのにですか!? どうして、こんな……』

エーリカ『大丈夫だよ……宮藤……』

宮藤『ハルトマンさん! 意識が戻って……!』

坂本『……』

エーリカ『だってさ、カッコわるいじゃん。隊のエース二人が、夜中に勝手に基地を抜け出して、散歩してたら一般人の強盗に襲われて大けがしたなんてさ……』

宮藤『……』

エーリカ『私たちはもう大丈夫だよ……宮藤が頑張ってくれたから』ニコ

宮藤『……何も教えてくれないんですね』

坂本『……宮藤』

宮藤『わかりました……このことは、私の胸にしまっておきます』

坂本『すまない……宮藤』

エーリカ『ありがとう、宮藤……』ニコ

バルクホルン『……』

エーリカ「……」スースー

バルクホルン「……」スースー

宮藤「……」

宮藤「俺さん……一体、何が……」



ー海岸ー

ザザー……ザザー……ザザー……

ミーナ.oO(ここに、俺がいた)

ミーナ.oO(ここから、全てが始まった)

ミーナ.oO(……俺、どうして?)

ミーナ.oO(昨日、フラウとトゥルーデが重傷を負って帰ってきた)

ミーナ.oO(宮藤さんが懸命に治療してくれて何とか命は取り留めたけど……)

ミーナ.oO(二人は外で強盗に襲われた、としか言ってはくれなかった)

ミーナ.oO(そしてそれと同じ時に俺の姿も消えた)

ミーナ.oO(俺……)

ミーナ「……」

ミーナ「……?」

ミーナ.oO(……あそこにいるのは……美緒?)

坂本「……ミーナか」クル

ミーナ「美緒、貴方、どうして……」

ミーナ「!!!」

ミーナ.oO(美緒じゃ、ない……? その腕……!!)

坂本?「坂本美緒は、甘いな……最期の最期で私を切れなかった」

坂本?「奴は私のコアが心臓に擬態していると思ってそこを刺したようだが、それは違う」

坂本?「完全な擬態を施した私の身体にはそもそもコアなどというものはないのだ……」

坂本?「だが、重傷を負わされたのもまた事実だ」

坂本?「私は最早、完全なる擬態を施すことなどできない」

坂本?「このように醜い金属の身体をどこかに残してしまう」フフッ

坂本?「最早、私は存在理由を果たせない。果たすためには機能を修復する時間が必要だ……」

ミーナ「貴方、何を言って……」

坂本?「私はお前が愛していたもの」

ミーナ「!!!」

ミーナ(まさか、そんな……!!)

ミーナ「……俺」ボソ

坂本?「俺という個体はもう私の中には存在しなイ」

ミーナ「そんな!!」

坂本?「ダガ安心シテクレ、ワタシもマタ君にトクベツなキョウミをイダいているコトにカワリはない」

坂本?「ミーナ、ワタシトイッショニコナイカ?」

ミーナ「……!!」

坂本?「ワタシハ目的ヲ果たせなかっタ」

坂本?「シカシ、何時かはハタサナケレバならなイ」

坂本?「自己修復のキカンの間、君にアエナクナルことをワタシはノゾンでいない」

坂本?「ソレニ、イズレネウロイは人類をホロボスだろう。ワタシというコタイガ人間個体の君を助けるコトはホンライはフカノウだ、ダガ」

坂本?「キミが、ワタシと共にキテくれるなら」

坂本?「キミガ私とネウロイとシテ生きてクレルなら」

坂本?「ワタシは……」

ミーナ「……」

ミーナ「さっき、目的を果たせなかったって言ったわね」

ミーナ「貴方が……貴方がフラウとトゥルーデにあんなことを!!?」キッ

坂本?「ソレガワタシノソンザイリユウ」

ミーナ「……!! 貴方は……!!」チャキ

坂本?「……ワタシを撃つのかい?」

俺?「ミーナ……」

ミーナ.oO(……!!! ダメ!! 撃てない!!!)

俺?「ワタシノコアは、ココニアル」グニャリ

ミーナ.oO(胸が開いて……!!)

俺?「ウチたければ、ウテ……」

俺?「キミニはウテナイ」

俺?「……」

クルト?「そうだろう? ミーナ」ニコ

ミーナ「……!!」

ミーナ.oO(違う、あれは、あの笑顔は……!)

ミーナ.oO(あれは死んだクルトの笑顔……俺の笑顔じゃない……!!)

ミーナ.oO(俺……やっぱり、やっぱり貴方はもうここには……!!!)ジワ

クルト?「一緒に行こう、ミーナ……」

ミーナ.oO(今ならはっきりとわかる。わかってしまう。俺、私はやっぱり、貴方のことを)

ミーナ「……貴方のことを、心から愛していたわ……ッ!!」ジワ

クルト?「……」ニコ

ミーナ「……貴方は俺じゃない!!!」チャキ

パーン!!!





ー翌日ー

ー501隊基地 宮藤・リーネ・ペリーヌの部屋ー

リーネ「……」

宮藤「リーネちゃん、大丈夫……?」

リーネ「……うん、もう大丈夫だよ」

リーネ「ありがとう、芳佳ちゃん」ニコ

宮藤「……」

リーネ「……空、きれい」

リーネ「……」

リーネ「……俺さん」

リーネ.oO(恋、だったのかな……)

リーネ.oO(……)

ペリーヌ.oO(リーネさん……)

リーネ.oO(……)

ラララーラララーラララー

ペリーヌ「あら、この歌は……?」

宮藤「ミーナさんの歌だ!」

リーネ.oO(……綺麗)



ーバルクホルン・エーリカの部屋ー

ラララーラララーラララー

坂本.oO(ミーナ……)

エーリカ.oO(……俺)

バルクホルン.oO(……)

ラララーラララーラララー



ー エイラ・サーニャの部屋ー

エイラ「……!」ガバ

ラララーラララーラララー

エイラ「これは……」

ラララーラララーラララー

エイラ「サーニャのピアノダ!!」キラキラ

エイラ.oO(良い音色ダナー)パアア

エイラ.oO(あれ? サーニャは?)キョロキョロ



ー音楽堂ー

サーニャ「……」

ポロン、ポロン、ポロン……

ミーナ「ラララーラララーラララー」

サーニャ「……」チラ

ミーナ「ラララーラララーラララー」チリン

サーニャ.oO(……赤い、イヤリング……)

ミーナ「ラララーラララーラララー」

ミーナ.oO(これで……)

ミーナ.oO(これできっと、良かったのよ……そうよね? 俺……)



ラララーラララーラララー

ラララーラララーラララー……

♪ひとりじゃ泣きそうな 広い空でも  
 逃げないよ まっすぐ立ち向かう  
 仲間といっしょに Over Sky

http://www.youtube.com/watch?v=_FsIyJAF_No

Fin
最終更新:2013年01月31日 14:55