「蒼穹の絆3-7」

―希望―

 その夜は、皆遊びつかれて早めに就寝。つまり、風呂の時間もいつもより早くなった。
 俺ものんびり露天風呂に漬かる。星空が綺麗だ。

バルクホルン「私も一緒に入るぞ?」

 おわっ!

バルクホルン「ビールも持ってきた。一緒に飲もうと思ったら留守だったから、ここだと思って」

俺「あ、ああ。まあ、入れよ」

バルクホルン「ぷうは巡回中だ。はい、ビール。じゃあ」

俺「あ、有難う」

 バスタオルを外して、柵に置いて入ってきた。照明は暗いが、白い裸身がはっきり解る。
 何で欧米人は胸を隠すが下は隠さないんだ?うーむ。まあ、嬉しいけど。
 自制しろよ。それこそ一緒に居れなくなるぞ、俺。解ってるか?うん、解っている。
 まあ、余りどぎまぎするのも年上らしくない。男はドンと行けー。

バルクホルン「横にいっていいか」

俺「うん。トゥルーデもビールもっておいで」

バルクホルン「あ。忘れていた」

 うぉ。御尻丸見え。うぁー。綺麗。セクシーだけど綺麗だ。うむ。俺も耐性のつく歳だ。
 ドーンと来なさい。すこし、日焼けしたかな?

「乾杯」

 瓶を軽く合わせて、一口呷る。ああ、美味い。

バルクホルン「美味いな。風呂上りは美味いと思っていたが、入りながらも美味いもんだ」

 ふふ。固い口調も可愛く聞こえるようになった。気の持ちよう、か。

俺「だね。君とのめるから、より美味い」

 顔を見合わせて笑う。

バルクホルン「これからも一緒に呑めるんだな」

俺「そうだ。いつも一緒だからな」

 くさい台詞が自然と出る。やれやれ。ま、いいや。聞いているのは彼女だけだ。

バルクホルン「戦争が終わったら、お前はどうする?私はお前について行く。扶桑でもどこでも」

 思わず、ジンとした。彼女の肩を抱き寄せる。

俺「有難う。俺は・・・考えているんだが、今は無国籍だ。扶桑も、有る意味俺の祖国と違う。なんせ、
 時代が違うんだ。やっぱり違うんだよ。知っている人が誰も居ない。俺の親父オフクロも、な」

俺「だから、俺はお前と居ることを前提として居場所を決める積もり。トゥルーデに負担はかけたく
 ないんだ。クリスがいる。君の家族だ。離れるのはよくないよ。なんで、これは俺の希望だが、
 カールスラントの国籍を取る様にしてみたいと思っている。仕事は何とかするさ」

バルクホルン「有難う。そんなに考えてくれて有難う」

 彼女が俺の肩に顔を押し付けて泣いている。俺は彼女の肩を抱いていよう。いつも傍にいるから。
 お前と一緒に居るから。
 彼女が泣き止んだ。よかった。

俺「いつも一緒。な?」

バルクホルン「うん。一緒だ」

 彼女にそっとキス。彼女からもキス。

俺「折角持ってきてくれたビールが温くなっちゃうよ?」

 くすくす笑いながら、ビールを呷る。
 こんなに近くに、好きな女が全裸で居るのに。平常心のままで居られる。いいことだ。

*


 ぷっちょはまだ巡回中らしい。さて、心が温かい今のうちに寝るか。

バルクホルン「起きているか?」

 おや?トゥルーデ。

俺「ああ。大丈夫だよ。どうした?何か心配事でも?」

バルクホルン「いや。そうではない。もうちょっと話がしたくなった」

俺「うん。いいよ。椅子に座ろう。寒くないか?」

バルクホルン「大丈夫。あ、ウィスキー持ってきた」

俺「よし。飲みながら話そう」

 二人でウィスキーを生でやりながら話し込む。彼女の故郷や亡くなったご家族のこと。今まで
 聞かないで居たことばかり。聞きたい気持ちも有ったが、色々考えて止めていた。

バルクホルン「聞いてくれて有難う。お前に知っていて欲しくてな」

俺「話してくれて有難う。覚えておく。忘れない」

 そっと彼女の手を握る。ん?震えている?悲しいことを思い出したか。

バルクホルン「あの・・・俺。もう一つあるんだ」

俺「ん?なんだい?」

 彼女がグラスにウィスキーを注ぎ、ぐっと呷った。余程話しにくいことなのか。
 じゃあ、俺も飲むか。彼女のグラスに注ぎ、俺も一杯に満たして呷る。注ぎなおす。

バルクホルン「ミーナとの話は聞いている。私も自分の責任を放棄するつもりはない。でも、
 お前に今愛して欲しいんだ。お願いできるか?」

 一息に言って、またグラスを呷る。左手が堅く握られている。俺もどきりとした。そうか・・・。
 そう考えたんだな・・・。

俺「解った。俺に任せてくれるか?」

 黙って頷くトゥルーデ。両手がぶるぶる震えだした。もう、酒はやめたほうがいいな。
 逆効果だろう。俺もだ。お前が緊張したらダメだ。

 グラスを置いて、立ち上がる。彼女がビクッとして同じようにした。ちょっとまって、と
 声を掛けて、ドアを閉めにいく。室内錠は付いていない。照明も消す。

 彼女の前に戻る。そっと抱き締めて、彼女の眼を見る。緊張した眼が見返す。身体が細かく
 震えている。顔も青白い。

俺「大丈夫。緊張しないで。誰でも通る道だ。大丈夫」

 そっと彼女にキスをして、また眼を見る。
 優しく彼女の背中を抱きながら、右手でゆっくり背中を撫でる。大丈夫。怖がる必要は
 ないんだよ。大丈夫。

 やっと震えが止まってきた。見上げる顔の血色も赤らみが戻った。良かった。もうちょっと
 こうしていよう。時々キスしながら、背中を撫で続ける。俺も身体が熱くなってきた。

バルクホルン「収まった」

俺「よかった」

 少し長いキス。彼女も積極的に答えてきた。強く抱く。
 自分の下半身が彼女の下腹に当たっているのがわかる。でも、恥ずかしさは感じない。
 もう、そういう間柄なんだから。

 キスを続ける鼻息が少し乱れはじめる。俺もそうだろう。舌で唇をそっと撫でる。
 唇がうっすらと開いた。優しく、唇を撫で続ける。上下の唇にキスをする。啄ばむ様にそっと。

 彼女の鼻息に溜息が混じりだした。唇は大きく開かれている。
 少しずつ、舌を彼女の口に入れて優しくかき回す。彼女の舌が恐る恐るそれに答える。舌を
 絡めると後頭部に快感が走り、下半身が熱くなる。

 ガウンの結び目を解いて、床に落す。俺も脱ぐ。上あごを舌でゆっくり触る。彼女の全身が
 脱力した。彼女は下だけを履いていた。全身が熱い、そして柔らかい。
 ゆっくり、キスを止めて抱きあげる。
 彼女の眼を見ながら、ゆっくりベッドに運んで降ろした。両腕で胸を覆う彼女が愛おしい。

 そっと彼女の横に。軽くキスしながら髪の毛を撫でる。
 顎にキスを移し、また唇へ。舌を差し入れ、彼女と絡ませる。肩を愛撫。そっと撫でる。
 しっとりした肌。荒く扱う気にはなれない。首筋から耳にキスを移すと、おずおずと彼女の
 両手が俺に巻きついてきた。耳たぶを甘噛みしつつうつ伏せに。風呂で剃らなかったヒゲで
 彼女の背中をそっと擦る。うなじから腰まで。盆の窪と腰の付け根が一番感じるらしい。彼女
 の吐息が激しくなってきた。乳房の横にキス。震えた彼女が身体を廻して、俺に抱きつく。 

 胸に当たる乳房が熱い。そっと身体を下ろし、肩から乳房へ唇を移動する。乳首に触れると、
 彼女が胸を反らせる。腕が強く胸に俺の頭を押し付ける。うめき声と共に乳首が堅くなる。
 感じてくれていることが嬉しい。熱い頭で冷静に思う。もっと感じて欲しい。もっと。

 乳房を愛撫しつつ、唇にもキスをする。激しく応える彼女。艶声も出始めた。俺の頭を掻き毟
 る姿。いつも沈着冷静な彼女の姿、クリスと一緒に居るときの笑顔の姿が頭に浮かぶ。
 皆、俺が愛するトゥルーデの姿。愛しいトゥルーデ・・・。そっと下着を外す。彼女も腰を上げて
 協力してくれた。

 太ももで彼女の股間を愛撫する。熱く濡れている。無性に嬉しい。
 顎を上げ、悶える姿。眼に焼き付けておこう。大事な人の姿。今までこんな気持ちになった
 ことがなかったな・・・。熱い身体から立ち上る体臭。聞こえる吐息。全部覚えておこう。

 そっと彼女の足を開く。見上げると、彼女は両手で顔を覆っていた。その姿にまた愛しさが
 こみ上げる。信頼してくれて有難う、トゥルーデ。俺はお前を裏切ることはしない。

 そっと秘所に口づけをする。腰がビクンと跳ね上がる。これがトゥルーデの香り。胸いっぱいに
 吸い込む。太ももに添えていた両手を伸ばしていく。そっとそっとキスをする。腰が暴れる。
 きついか?もっとそっと、ゆっくりと。伸ばした両手で乳房を撫でる。乳房脇を念入りに。
 そうしながら足の付け根を柔らかくした舌で面で舐め上げる。大きな声と腰の跳ね上りがそれに
 応える。反対側も。彼女の手が俺の腕を強く握り締めた。

 舌を柔らかくして、秘所を舐めあげる。少し間をおいて、溢れてきた。舐め取リ広げる。
 彼女の喘ぎ声は、否定と肯定の混乱したものになっている。腰が細かく震える。
 舌先でクリットを探す。焦らすように遠くから。近くになったとき、脚や他に唇を移す。彼女の為。
 焦るな!俺!彼女の手が頭を押し付けてくる。

 軽く、舌先でクリットを押す。彼女の背中が反りあがり、俺の髪の毛を握り締める。太ももが俺
 の頭を締め付ける。小さな叫びが聞こえた。ああ、軽く逝った?舌を収めて、彼女の緊張が解け
 るのを待とう。

 彼女がまた呼吸を始めた。大丈夫かな。
 前よりそっとキスをすると、また腰が震える。ああ、大丈夫だ。
 そっと舐め上げる。両手が俺の腕に添えられた。舐めあげつつ、クリットにもキス。優しく吸う。
 吐息が激しい。吸いながら舌で軽く突く。言葉でなくなってきた。いいんだよ。もっと感じて。
 指は止めておこう。俺の自制が壊れる。

 舌先をそっと差し入れる。ゆっくり。彼女の腰が一瞬ひいたが、すぐに押し付けてきた。
 舌を戻し、また差し入れる。中で動かしつつ差し込む。鼻先でクリットを押しつぶすようにも。
 両手で乳首を愛撫する。脚が俺の背中に巻きついてきた。力いっぱい押し当てられる。手が頭に
 戻ってきて引っ張られ掻き毟られる。構わず続ける。ガクガクと震えつつ、トゥルーデの上半身
 がブリッジを作る。熱いものが顔に掛かる。叫び声。締め付けられて良く聞こえないが俺の名前。

 小刻みに痙攣しているトゥルーデの枕元に戻る。ティッシュで優しく後始末をする。
 瞼が痙攣している。そっと寄り添い、シーツを二人の体にかける。

 上気したトゥルーデの顔を見つめ続ける。愛おしい・・・。髪の毛を撫でながら見つめ続ける。
・・・・・
 彼女が眼を開いた。

バルクホルン「俺。見ないで」

俺「駄目」

バルクホルン「恥ずかしい」

 赤くなって眼を伏せる姿。思わずキス。あ、嫌がるかな・・・。
 返してくれた。俺も抱きしめる。

バルクホルン「これは・・・危険だ」

俺「危険?」

バルクホルン「凄かった・・・癖になる」

俺「いいんだよ。そうなって欲しい。この次・・・最後まで進めたときは、まあ、もっとだよ」

バルクホルン「痛いと聞くぞ」

俺「多分、最初は。でも、その後も痛い訳じゃあない。最初の時はもっと優しくするから」

バルクホルン「その・・・最後まではしていない?」

俺「ああ。していない。約束だろう?」

バルクホルン「何か・・・入ってきたんだが」

俺「これだよ」

 ディープキス。彼女も激しく応える。

バルクホルン「有難う・・・ありがとう」

 体を反転させ俺を押し倒し、キスしまくってきた。背中を抱きしめ、ゆっくり撫でる。

 彼女の手が、恐る恐る俺の股間に。握ってきた。

バルクホルン「硬いんだな。まだなんだろう?その・・スペルマを出しては・・・」

 赤面しながら医学用語を使う彼女に思わず笑う。

俺「いいんだ。ほっとけば落ち着くよ。余り握られると出てしまう」

バルクホルン「いや。私だけ満足するのはよくない。こうすればいいのか?」

 上下に動かしだした。何処で知識を得たのやら。ドイツ人だと思えば想像はつくが。

俺「無理しなくていいよ。それは今後ということで。な?トゥルーデ」

バルクホルン「ううん。私にさせて欲しい。恋人同士だろう?」

 それを言われると。逃げは無い。

俺「解った。けど、無理しないで」

 ティッシュを数枚彼女に渡して、これに受け止める件を伝える。
 仰向けになって、身を任す。
 キスしながら、いくつかの質問を受ける。握る強さ、スピード。いや、さすがは合理主義の
 お国柄?

 彼女は俺の愛撫を参考にしているようで、首筋から乳首へとキスを移動させる。
 気持ちいい・・・。思わず呟く。

バルクホルン「そうか。よかった」

 頷いて眼を閉じる。
 暖かいものが先端に触った感触に眼を開く。あ!

俺「トゥルーデ。無理しないでいいから」

バルクホルン「無理はしていない。愛しいんだ。私も・・・凄く気持ちよかったから」

 健気な。止めさせるのもよくないな・・・。セックスの礼儀は只、相手の嫌がることをしない、とか
 誰かが言っていたっけ。身を任せよう。彼女もそうしてくれたんだ。

 口に含まれた。ぎこちないが、優しく動いてくれる。ありがとう、トゥルーデ・・・。
・・・
・・・・・・・
俺「トゥルーデ。もう。ティッシュで受けてくれ」

 完全に無視された。情熱的にしてくれている。どうしよう。そりゃちょっと!

俺「トゥルーデ!!」

 ああ・・・トゥルーデに・・・。

俺「早く出して!」

バルクホルン「何を?」

俺「ええ、と。今俺が出したスペルマだけど?どこに?」

バルクホルン「飲み込んだよ。愛しいお前が出したんだもの。その・・いけない事か?」

 思わず抱きしめる。お前・・・!
 キス。構わん。ディープキス!

バルクホルン「これで、本当の恋人になった気がする。愛してる・・・」

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最終更新:2013年02月02日 12:14