光祐一朗

「良くここまで来たな。熱斗、ロックマン」

【名前】 光 祐一朗
【読み方】 ひかり ゆういちろう
【分類】 登場人物
【所有ナビ】 不明(全て?)
【登場作品】 全て
【アニメ版CV】 永野 広一(『AXESS』まで)
川島 得愛(『Stream』以後)

【詳細】

主人公である光熱斗の父親。
科学省に務める優秀な科学者で、世界初の人格プログラムを搭載したネットナビの開発を始めとした数々の実績を持つ。

非常に忙しい毎日を送っており、家には殆ど帰れず、ろくにはる香や熱斗に会えていない。科学者らしく科学省が職場ではあるが、作中ではしばしば留守にしているため、研究以外の仕事も多いようだ。

物語に直接絡むことは少ないが、優秀な技術者故に周囲からの信頼も高く、プロト電脳獣の伝説などのトップシークレットの情報を知っているなど、重要な立ち位置にいることが多い。
その一方、現代のネットワーク社会の立役者であるがゆえに、負の側面にぶつかることも多い。
実際、『3』以後は毎回何かしらの危機に陥っている。

親として、息子が数々のネット犯罪に首を突っ込んでいることを非常に心配しているが、絶大な信頼をおいてもいるため、いつも信じて送り出している。

妻のはる香によると、父の光正や息子の熱斗同様に正義感が強く、一度思い立てば考える前に身体が動いてしまうような性格らしい。
デザインコンセプトは「理想のお父さん」。仕事が出来、頼もしい人物としてデザインしたとのこと。

『1』『OSS』

かつて、幼くして心臓病で亡くなった熱斗の双子の兄の光彩斗の遺伝子データをプログラム化し搭載したネットナビを作った*1
これが世界で初めて人格を持ったネットナビのロックマンである。
古今東西の創作において、超科学や魔法による死者蘇生・人体錬成、そして本作のような人格の電子化などの手段を用い、失った家族や恋人を取り戻そうと試みる人物は数多くいるが、その殆どは倫理の問題を指摘され、相応の報いも受けている。
祐一朗の場合も、後に自身の所業を悔いてロックマンに謝罪しているが、二人の息子はこれを受け入れ、社会的な制裁にも発展せず、この手の業を背負った人物としてはかなり幸福な人生を送れていると言える。
…が、倫理的に危うい設定であることに変わりはないため、メディアミックスでは基本的にこの設定には触れられない。

『2』


ストーリーではないが、とある異名を持つことが明かされ、意外な形で熱斗の前に立ちふさがる。

『3』

ナビカスタマイザーの開発責任者を務めた。
「簡単なプログラミングで自身のナビをカスタマイズでき、ルールを破るとバグなどでナビに負担をかけてしまうという仕組み上、オペレーターがナビを思いやることで双方の距離をより縮める」ために開発したとしている。(科学省スクエアバトル掲示板にて)

ストーリーでは、熱斗が意図せず国家レベルの犯罪に加担してまい、祐一朗も巻き込まれて負傷してしまった。
しかし、熱斗がその事を告白すると、責め立てるどころか「よく言ってくれた」と逆に褒める器の大きさを見せた。さらに「取り返しのつかない事をしてしまったが、それを引きずってはいけない」と諭す姿は父親の鑑である。

エンディングでは、熱斗の話を聞いてネットナビに人格を与えたことを悔やむ。

『4』

物語序盤から、世界を代表する優秀な科学者の一人としてANSAに召集され、地球に迫り来る小惑星への対策として、レーザー照射装置を開発した。

ANSAの技術を注ぎ込んで作り上げた次世代ギガクラスチップのメテオレッドサンブルームーンレイを開発した。

エンディングでは、技術の発展に貢献するとともにネットワーク犯罪の増加の一翼を担っていたことをDr.リーガルに指摘される。

『5』

ココロネットワークを完成させるためのプログラムを聞き出すためにネビュラに拉致された。
度重なる拷問を受けるが、それでも口を割らず最後まで抵抗し続ける強い心を見せた。

エンディングでは科学者として、そして光正の息子として、Dr.リーガルに(上記の負の側面も踏まえた)自分の「答え」を命を懸けて伝えるなど、息子に負けず劣らずの熱い一面を見せている。

『6』

『1』で明かされた人間の遺伝子データをナビに組み込むという研究の際に作り上げた「エクサメモリ」を、才葉シティで開催する万博に使用したい*2というケイン市長の頼みで、光一家が才葉シティに引っ越すことになるきっかけを作った。


アニメ版

無印

自身の父であり熱斗の祖父にあたる光正のデータ(究極プログラム)を基に、究極プログラムを持つロックマンを作り上げ、熱斗に託した。

第23話「破滅の王ファラオマン!」にて、父である光正が作り上げ究極プログラムを持つファラオマンにより、自身が作ったロックマンがデリートされてしまう。
しかし、第25話「甦れ!ロックマン!」で復活したロックマンがファラオマンを撃破したため、ある意味では父を超えることができたのかもしれない。

最終話「ウイルスバスターズ!」では、電脳生命体を現実空間に実体化させるという実験を行っていた。
これが次作『AXESS』に繋がってくる。

AXESS

ディメンショナルエリア理論を提唱し、オペレーターとナビが絆の力で融合する「クロスフュージョン」をシンクロチップの開発により実現した。
第23話「戦慄の超エネルギー」では、Dr.リーガルとは古い知り合いで、自身がディメンショナルコンバーターを試作した際、エネルギー担当に彼が関わっていたことが明らかになった。
しかし、彼がネビュラのボスでダークロイド達にダークチップを与えていた黒幕とは気づいていなかった。

Stream

今作で一度、声優が交代された。

第1話「デューオ」でデューオの彗星が出現し、第2話「地球抹殺」でデューオの地球抹殺の審判が下って以降から、試練を与えられた熱斗達をサポートするために様々な助力を施す。
Dr.ワイリーから授けられたデータを基に、ディメンショナルジェネレーターを完成させてディメンショナルエリアを安定して展開できるようになった。

さらに、デューオの地球抹殺が始まった直後に何故か現れたアメロッパの謎の巨大クレーターを第8話「カーネル参上!」で調査。
このクレーター内で時空間の歪みが発生していることを確認すると、デューオの力は時空間にも及ぶと推察し、時空間を制御するため「時空タワー」をクレーター内に建設。
これにより、ネットナビ限定で過去と未来を行き来する手段を得たほか、30年前の同じ場所にデューオの彗星が撃ち込まれていた事実を発見し、デューオの地球抹殺の手段が「地球のネットワーク文明が生まれた30年前の時点で彗星を起動させて地球を滅ぼすことで、その先の未来をも消し去る」ということに気付く。

『AXESS』時点で量産ができなかったシンクロチップをさらに数枚作り出し、デューオの試練の中で現れるアステロイド達に対抗するため、「クロスフュージョンメンバー」を結成させた。

ディメンショナルジェネレーターやシンクロチップ、時空タワーといった研究成果や後述のスペクトルがなければデューオの地球抹殺は阻止できなかったため、非常に重要な役割を担っていた。

劇場版『光と闇の遺産』

突如発生した非物質化現象が描く回路図のパターンから、この原因がスペクトル*3であることにいち早く気付く。

スペクトルが、光正が作ったヒカリタダシプログラムとDr.ワイリーが作ったワイリープログラムの2つが揃うことで完全に機能するということを知っていたため、非物質化現象が進行し地球そのものが電子データになってしまう最悪の事態を防ぐため、現在はトリニティ・ブレイン社に利用されているヒカリタダシプログラムを破壊するよう熱斗とロックマンに命じた。

しかし、光正はこうした事態を予期してかヒカリタダシプログラムのデータを2分割しており、そのうち1つを祐一朗の網膜パターンにしていたために、そのパターンを得るためDr.リーガルに誘拐され、目に直接レーザーを当ててパターンをコピーされてしまう。
下手をすれば失明してしまうであろうレーザー照射を強制的に開かされた目に受けており、このシーンの描写は悲鳴も相まってかなり痛々しく、人によってはトラウマになりかねない。

BEAST

並行世界「ビヨンダード」からやってきたトリルの謎を調査していた。

第13話「シンクロナイザー」でゾアノダークマンにより熱斗達もビヨンダードへ飛ばされてしまった後、なんとかビヨンダードと交信する手段を確立しようとする。

第24話「ワイリー研究所」で、ゾアノフリーズマンが遺した通信機(アイスマンの持っていた形見)を用いることで、ついに熱斗達と通信に成功。
最終話「光を超えて」では、同じ光正のデータを持つロックマンとトリルを1つにすることで、ロックマンがシンクロナイザーの力を用いて獣化因子を消滅させる抗体となるという策、そしてビヨンダードのDr.ワイリーが獣化因子をディメンショナルエリア実験でばら撒いた手段を模倣し獣化因子の抗体となったロックマンのエネルギーをディメンショナルジェネレーターで照射することで世界中の獣化因子を消し去る策を編み出す。

BEAST+

ロックマンの中に残っていた一部のトリルのデータから獣化チップ「グレイガ」「ファルザー」を作成し、熱斗に与えた。

教授の作り上げたゼロウイルスキャッシュが作り上げたファントムナビ達に対抗するため熱斗達に助力した。



当wiki内ではよく「祐一」や「一朗」と誤植される。というか公式資料でさえ間違えていることがある。
「朗(ほが)らか」に「祐(たす)ける」が正しい表記。
参考:当wiki内「裕一朗 祐一郎 裕一郎」の検索結果


+ 余談
上述のロックマンの誕生における経緯から作品ファンからは「マッドサイエンティスト」と冗談混じりに呼ばれることもある祐一郎だが、これ以外にもいくらか危ない言動・行動が見える。
『1』では期限の切れた謎のメトロライン駅のメトロパスの書き換えを行なってくれるのだが、犯罪組織の施設であるのと状況が状況とは言え、得意げに手際よく偽造を行うその姿から「常日頃から似たようなことをやっているのでは?」と疑惑を抱かれることに。
『2』ではチェンジ.batを求め、その結果熱斗とロックマンはアジーナスクエアから国宝を火事場泥棒することになる。ここまでは国宝だとは知らなかったと言い訳も立つが、「持ち出したらいけないモノだったみたいなんだ」と言う熱斗に対し「そうか、あとでパパがアジーナスクエアに転送しておくよ」と軽く流し、後にデータをコピーしてオリジナルを元に戻したということが判明する。それでいいのか…?
しかも、祐一朗の手によるかは不明だが、チェンジ.batは最終的に量産化されて一般のネットナビにも組み込まれるようになった。国宝が…
このように、目的に対し手段を選ばない人物であるように見える描写が少なからず存在する(もっとも主人公である熱斗やロックマンも含めこの作品において現代の倫理観に照らし合わせると疑問符が浮かぶような行動・言動・処遇があるのは祐一朗に限ったことではないが)。
余罪に関しては憶測の域を出ず、またチェンジ.batに関しても裏で話をつけられるだけの立場はあるので、正式に話し合いを行った結果とも取れる。しかし、少なくとも作中ではそういった説明はなく、勝手に行ったわけではないと言い切れないというのも事実でもある。
『6』では六方悟によって冤罪を被せられ逮捕されてしまうのだが、このように怪しい行動がいくらか見受けられるために「ついに逮捕されたか」「パパが逮捕されるような証拠を残すなんてヘマはしない」などと言われることも。

【他言語版での名称】

言語 名前
英語 Yuichiro Hikari
中国語 簡体字 光 佑一朗
繁体字 光 祐一朗

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最終更新:2023年09月12日 22:42

*1 最初から息子をネットナビにしようと思っていたわけではなく、元々人格を持ったプログラムの研究をしており、人間の遺伝子データを組み込むということも行っていたが、上手くいかず壁に突き当たっていた時に、息子の死に際して衝動的にデータを組み込んだ結果上手くいったという経緯がある。

*2 万博開催に伴う膨大なデータ移動量に耐えるために用いるという建前だったが、本音は電脳獣を捕えるためだった。

*3 光正とDr.ワイリーが開発した未来型ネットワークシステム。人間を電子データに変換し、サイバーワールドを自由に行き来できる。