_これはまだ7年前、四十一式重工の社長にスラッグがなったばかりの時のある日の出来事……
シトイ「
アオト……?だっけ、あのアンタが企業の施設から連れてきた黒髪に青目の変わった子」
スラッグ「アオトがどうした」
シトイ「なーんか何言ってもうじうじしちゃってさ……嫌われてるのかな、私」
スラッグ「別にお前を嫌っちゃ無いさ……アイツは……企業の強化手術の素体に売られたせいで幼い頃から家族が居ない、だから接し方が分からねぇんだよ。親しい人間との」
シトイ「まぁそうなんだけど……どうしたもんかな〜」
スラッグ「ならお前が姉代わりに色々教えてやりゃいいじゃねぇかよ」
シトイ「私!?私だって一人っ子だったのよ!?姉……うーん姉かぁ…アハハ…自信無いなぁ……」
スラッグ「俺だって恐らく百年生きてるのに子供なんか持ったこた無い、だがお前もまだまだ若いんだ、
家族が増えたようなもんだと思えよ。あいつの親父代わりは俺がやるからよ」
シトイ「え〜それだと……私がアンタの娘ってこと?……なんか不服」
スラッグ「そう言われるとなんかヤダ!」
シトイ「なんかヤダとは何さ!ヤダとは!」
スラッグ「なんかこう……凄い今モヤッとした!なんかモヤッとした!」
シトイ「何よー!!!!!!」
アオト「仲…良いんですね…」
_その時アオトが眠そうに事務所に入ってきた
シトイ「あっおはようアオトくん!仲良い……まぁ……仲良くなきゃ仲間なんてやってないしね〜」
スラッグ「まぁそうだな、ほらアオトお前さんも入って1週間、そろそろ仲間との交流を始めてみてもいいんじゃないか?」
アオト「はい………ええと…改めて…よろしくお願いします。シトイ……さん……」
シトイ「まぁ……まだ難しいよね〜ましてや傭兵相手ってなると慣れないと気も休まらないだろうし……まぁお姉さんだと思って色々任せてよ!……真人間だからスラッグや君より頼りないかもだけどね!!!」
アオト「そんな事ありません!…あの…こちらこそどうしていいか分からなくて……」
スラッグ「んな自信満々に頼りないって言うほどお前が弱いかよ……まぁアオト、難しいかもしれねぇけど新しい家族とでも思ってくれや。」
シトイ「そうそう!お姉ちゃんって呼んでもいいのよ!?」
アオト「お姉……ちゃん……?」
スラッグ「えぇ……」
シトイ「あんたが言ったんでしょうか!」
アオト「フフッ………よろしくお願いします。スラッグさん、シトイお姉さん」
_アオトが微笑んで発した言葉に明るい声で2人が答える
スラッグ「おうさ!」
シトイ「はい!」
スラッグ「待てよ……お姉さん……?アオト……姉呼びはダメだアオト!
こんなのも俺の子だなんてお父さんそんなの許しません!」
シトイ「あー!せっかく笑ってくれたのに!こんなのとは何さこんなのとは!」
アオト「ええと……えぇ……?」
_ヴィントシュティレ内事務所
スラッグ「なーんてこともあったが随分打ち解けたもんで」
シトイ「お姉さん呼びはダメだなんて酷いこと言うよねーホント」
スラッグ「だって嫌だろそれは」
シトイ「スラッグ!ライン超えってのを知ってるわよね!?」
アオト「またやってる…2人とも落ち着いて!」
_今も気ままな傭兵は、昔と変わりなく進む
_仲間を増やし、ルビコンの戦火の中で戦いながら
最終更新:2023年11月27日 20:38