惑星封鎖機構の執行機、バルテウスの設計思想に
触発されたRaDのシンダー・カーラが
そのコンセプトを踏襲して、RaD流に再設計した
AC用強襲型複合兵装パッケージ。
タンク型での運用は想定されていない。
その馬鹿げた開発コストと必要資材の
入手難度を度外視した設計のゆえに
長らくペーパープラン上の存在であったが、
彼女の遺志を引き継ぐべく出奔した
ヴァスティアン・ヴァッシュがルビコン各地から
かき集めた資材と貯金を全て注ぎ込み完成させた。
オリジナルと同様、厚いパルスアーマーと
飛行性能、および優れた機動性と
圧倒的な重武装により凄まじい戦闘力を発揮するが、
RaDのノウハウが注ぎ込まれた武装はいずれも
癖が非常に強く、遠距離からの火力支援よりも
前線突破や拠点強襲においてその真価を発揮する。
正しい資質を備えた使い手が手にすれば、
その進撃を阻みうる戦力は
ルビコン全土を探しても数えるばかりだろう。
ヴァッシュが独立して立ち上げた
ジャンクショップ兼コーチビルダー、
『アッシュカンパニー』の目玉商品として
カーゴトレーラーの屋根上に鎮座しているが、
あまりといえばあまりの法外な価格設定ゆえに
未だ買い手はついておらず、来客の
失笑を誘う客寄せパンダの様相を呈している。
武装構成
RaDの主力商品の一つ、
散弾砲『スイートシックスティーン』を
シンプルに7つ束ねたバカの大砲。
両手合わせて14×13発の散弾によるゼロ距離斉射は
重装甲のタンクACすら木っ端微塵に粉砕する。
一体何と戦うつもりだったのだろう。
火炎放射器の開発ノウハウを投入した燃焼剤と
コーラルのカクテルを詰め込んだ砲弾をぶっ放し、
局所的にごく小規模のアイビスの火を再現する。
こんなものを作って良かったのだろうか。
本体上部のポッドから射出したコンテナミサイルには
売れ残ったクラスターミサイルがこれでもかと
詰め込まれており、一度放ったが最後、
視界の及ぶ範囲をくまなく焼け野原に変える。
ちなみに一発だいたい56000COAMらしい。
チェーンソー、およびストライダーの
開発ノウハウを活かした三連装回転ノコギリ。
切れ味云々以前にその速度と質量だけで
触れたものは例外なくバラバラになる。
カーラ曰く、ちょっと雑に運転しても大丈夫なように
付けておいたローラー代わりらしい。
やむを得ず既製品を活用してでっち上げた防御装備。
前面に集中装備されており、元がシールドなので
ジャストガードも可能。逆にいうと常時展開ではない。
ちなみに、最大速度で巡航すると空力特性なんぞ
かなぐり捨てたボディはそれだけで空中分解するので、
パルスアーマーの消失はすなわち爆発四散を意味する。
最終更新:2023年12月10日 22:19