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「ハァァァ……」

大型輸送ヘリの中で、リジェッタはその長身細身な体躯を縮こませながら、リジェッタは溜め息を吐いた。
このルビコンで幅広く運用されている大型輸送ヘリではあるが、その最も優れたセールスポイントは、あらゆる用途に対応し、使う者によって千差万別の姿へと変貌する内装である。
星外企業やルビコン開放戦線など、きちんとした拠点を保有している勢力は物資や人的資源の輸送のためにスペースの殆どを積載スペースとして使うが、特定の拠点を持たない小規模勢力や独立傭兵などは、ACを整備するハンガーの他に生活スペースを確保している。
現在リジェッタがいるのも、独立傭兵であるユージーンが所有する大型輸送ヘリの、その内部に据え置かれたコンテナハウスの一室である。
二、三個のコンテナを繋げて作られたハウスの内部は、それぞれが私室と共同スペースに分けられており(なお、シャワールームやトイレなどは元からヘリに据え置きされている)、彼女は共同スペースの一角に用意された応接室に通されていた。
彼女は身体を縮こませながら、その臆病さ故にきょろきょろと視線だけを動かして応接室の中を見回す。
室内にあるのは、価値のわかる者からしてみれば興味を惹かれるものもあれば、安値で買える複製品や平凡なインテリアまで……【取り敢えず置いておきました】と言わんばかりの雑多印象を受けるな調度品の数々。
しかし、ルビコンの最底辺で生まれ、死なない程度の食い扶持と寝床で育ったリジェッタからしてみれば、そのどれもが目新しいものばかりであった。

「」
最終更新:2023年12月20日 12:38