登録日:2010/04/19(月) 09:31:04
更新日:2024/04/11 Thu 20:20:10
所要時間:約 8 分で読めます
二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めたとさ。
一人は泥を見た。
一人は星を見た。
荒木飛呂彦作、1987年から
週刊少年ジャンプで連載を開始した漫画。
2012年に連載25周年を迎え、100巻を超えるボリュームを誇るロマンホラー漫画の金字塔。
掲載雑誌は第七部「スティール・ボール・ラン」からウルトラジャンプに移籍し、現在は第八部「ジョジョリオン」を連載中。
奇妙な因縁を持つ「ジョースター家」の血を継ぐ者が主人公として物語が展開されていき、各部ごとに主人公や舞台、時代が変わっていく。
基本的にはバトル漫画。第1部と第2部では波紋、第3部からはスタンドという能力を扱う。
だがバトル漫画にありがちなインフレがあまりなく、心理戦のような描写も多い。
(むしろ第3部から第4部に移る過程でインフレを意図的に避けた)
能力バトル漫画の金字塔といわれる。
特色として、まず絵柄が濃い。時に若干グロいシーンなどが混じる事もあって、より人を選ぶ。
だが、一度感性と合えばハマること請け合い。特にネットなどではあらゆるシーンがネタとして取り扱われており、ファンのことをジョジョラーと称することも。
セリフなどに独特の言い回しを使い、語尾に「ッ」をつけたり、
また緊張感のある場面では「ゴゴゴゴゴ」や「┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛」といった擬音がどこからともなく発生する。
かっこいいが関節構造を無視したようなポーズをとる事も多く、通称
ジョジョ立ちと呼ばれる。
全編通して「人間賛歌」をテーマとしており、考えさせられるシーンも又多い。
要約すると、
「生理的に気持ち悪い(グロテスクな)シーンもあるが、迫ってくるようなスリルと、個性的で本当に居るような登場人物、特徴的な擬音、コミック表紙に描かれた登場人物のカッコいいポーズが魅力的」な漫画である。
各部紹介
19世紀イギリスが舞台。波紋篇第一弾。
主人公
ジョナサン・ジョースターの前に、ジョースター家の養子として入ってきた
ディオ・ブランドーが現れる。
ある日、ディオは
石仮面を使って
吸血鬼となる。ジョジョはそれに対抗すべく、「波紋」を習得する事に……。
連載時タイトルは「ジョナサン・ジョースター その青春」。
舞台は第1部の50年後。波紋篇第二弾。
はるか昔に石仮面を作った一族の末裔、『柱の男』たちが蘇った。ジョナサンの孫である
ジョセフ・ジョースターは、仲間たちと共に『柱の男』に対抗する。
連載時タイトルは「ジョセフ その誇り高き血統」。
第2部からさらに50年後。
100年の時を越えて、DIOが蘇った。
ジョセフの孫である
空条承太郎は、DIO復活の影響で命の危機に陥った母を助けるべく、
自らに発現した「幽波紋」(スタンド)を用い、DIOの待つエジプトを目指す……。
連載時タイトルは「未来への遺産」。
第3部から10年後、地方都市である杜王町が舞台。
ジョセフになんと隠し子がいた事が発覚した。
その隠し子こと
東方仗助は、杜王町で次々と起こる奇妙な事件を解決し、街を脅かす『最狂の殺人鬼』を倒すべく奮闘する。
2001年のイタリアが舞台。
DIOの息子
ジョルノ・ジョバァーナは、ある日マフィアといさかいを起こすが、
子供に麻薬を垂れ流すマフィアを正すため、ギャングスターになるべくマフィア「パッショーネ」に入る。
その後ボスの娘を護衛しボスの元を目指す事になるが、反逆した暗殺チームから狙われ……。
2011年アメリカが舞台。
空条承太郎の娘、
空条徐倫は、彼氏に罪をなすりつけられ、グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に入ることに。
だがそれは承太郎を狙った罠で、承太郎は仮死状態になってしまう。
承太郎を救うため、また「天国」を目指す
プッチ神父を阻止すべく、徐倫は立ち向かっていく……。
1890年、サンディエゴビーチからニューヨークに至る賞金5000万ドルの壮大な米国横断騎馬レースが開催された。
だが、このレースはファニー・ヴァレンタイン大統領による聖人の遺体を回収するための陰謀として利用されていた。
ジャイロ・ツェペリや
ジョニィ・ジョースター、
ディエゴ・ブランドーらは、1位の座と遺体を求めて走り続ける……。
なお、本作の世界観はプッチ神父の能力による「一巡後の宇宙」である。
ただし作者によると「
パラレルワールド」と見てもかまわないとの事。
2011年の杜王町が舞台。現在連載中。
東北地方太平洋沖地震当日深夜、突如地面から隆起した「壁の目」により、ライフラインの一部が遮断された。
そして「壁の目」で広瀬康穂に発見された記憶喪失の青年――後に
東方定助と名付けられた彼は、記憶を求めて奔走する。
死亡したという人物「吉良吉影」、定助の身元引受人である
東方家も何らかの謎を秘めているようだが?
なお、第7部と同一世界観である。
~代表的な擬音~
本作はストーリーや絵だけでなく、要所要所で現れる「擬音」も見所の一つである。
そのバリエーションの多さと音感は、シーンのみならず作品自体に深みを与えるのに一役買っていると言っても過言ではない。
- ゴゴゴゴゴ→何かが迫っている音
- ┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛→何かが迫っている音
- パゥロォォォォ→暗い洞穴を風が通り抜ける音
- メメタァ→カエルの上から岩を殴る音
- グッパォン→階段の途中で膝に裂傷を負い吹っ飛ぶ音
- ズキュゥ―z_ン→キスの音
- ガ オ ンッ→物質を消し飛ばした音
- ボムギッ!→自転車で猫(のオモチャ)とぶつかってしまった時の音
- ウジュル→身体を何者かが乗っ取った音
- コォォォォォォォォ!→波紋を練る際の呼吸音
~代表的なセリフ回し~
独特の秀逸なセリフ回しも魅力の一つである。
追記ッ!又は修正をよろしくッ!!
- ネタ面がクローズアップされることも多いが、至高 -- 名無しさん (2014-04-07 08:35:46)
- 初めてこのジョジョという作品自体を耳にしたのは、ガキの頃兄貴が今となってはクソゲー・バカゲーと名高いSFC版3部のRPGをプレイしていたことで知った。当然オラオラもそのゲームで初めて見た。 -- 名無しさん (2014-08-05 14:55:31)
- 中坊のとき作画が濃すぎて受けつけなかったけど大人になって見返すとドップリハマった…。現在進行形ですぞ。 -- 名無しさん (2014-08-05 15:29:19)
- 擬音にはメギャンもあればいいのに -- 名無しさん (2014-08-05 17:07:41)
- ガキの頃はDBやワンピみたいなソフトなイラストじゃなかったから興味なくて無視してたな…今は3部読んでるけど -- 名無しさん (2014-08-08 09:23:25)
- 荒木さんはキャラづくりの際はキチンとこだわっているんだよね。癖や特殊能力といったものからひいきにしてるブランドや色、花とか。だからあんなに深みのあるキャラが作れるんだろうな -- 名無しさん (2014-08-08 09:53:44)
- 週刊少年ジャンプ -- 名無しさん (2014-09-11 21:35:36)
- 現在3部までがアニメ化されてるけど、このまま4,5,6部もアニメ化してほしい -- 名無しさん (2014-09-14 20:13:20)
- 台詞言い回しのオチがウダラ先輩で思わずワロタ -- 名無しさん (2014-09-18 13:32:48)
- ツェペリさんの家族事件があってから、キャラの履歴書作ってるって聞いたことある。人外ラスボスのカーズ様やDIO様の履歴書とか見たいなぁ。 -- 名無しさん (2014-11-30 03:22:35)