登録日:2009/08/02(日) 10:18:28
更新日:2025/03/05 Wed 12:06:34
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あずまきよひこの漫画作品。99年〜02年まで電撃大王に掲載されていた。
基本は
4コマ漫画だが、時々普通の
コマ割りで描いたエピソードもある。
【概要】
女子高生5人組(のちに1人加わる)と2人の女性教師を中心とした高校の日常を描いた4コマ漫画。
決して爆笑するような類の面白さではないが、学生時代にありがちなアホなやりとり、キャラ造形の「実際にいそうでやっぱりいなさそう」というさじ加減、
それらがもたらす独特の空気がじわじわと支持を広げ、
日常系4コマ漫画と呼ばれるジャンルを築き上げた。
09年には10周年記念として新装版が発売された。
というわけで本作はタイトルからはまったく内容が想像できないタイプの作品。
この手のタイトルは作家の短編集などに付けられることが多いが、見ての通りまったくそういう内容の漫画ではない。
というのも連載前は『くるくるスクール』、『すくすくスクール』という仮題がついていたのだが、
連載にあたって、編集者から「名前のインパクトが弱いから、雑誌の名前から取って『あずまんが大王』か『電撃あずまんが』にしなさい」と言われ、
現在のタイトルになった。
もっとも、作者自身はこの変更は不本意だったようで、第1話早々に「やなタイトルだな…」と枠外に書き、
『
苺ましまろ』を知った際には、「こういうタイトルにすればよかった」とコメントするなど、かなり長い間引きずっていた。
アニメ版
あまり知られていないが00年にはWEBアニメ版が公開されていた。しかも日本初のストリーミング配信作品だったりもする。
制作は勿論、声優のキャストがほとんど異なる。
まだネットが一般家庭に定着しきっていない頃の公開だったが、あまりのアクセスの多さにサーバーダウンするほどの人気だった。
01年に5分間ではあるが劇場で短編
アニメ化、02年にテレビ
アニメ化されている。制作はJ.C.STAFF。
基本的には原作を忠実であるが、流石に4コマをストーリー仕立てにするうえでそのまんま
というわけにはいかず、
繋ぎや肉の足りないところを盛るなどして30分番組として形成されていた。
連載末期に開始されたこともあり、当時はぶつ切りラスト・アレンジストーリーが多かった連載中漫画のアニメ化にあって、
本作はちゃんと本筋が原作とほぼ変わらない内容としてきっちり同じように完結している。
4コママンガのアニメ化としては程よい色付け具合だったこともあり内容は概ね好評で、
オタク界では今でも話題に上がることが多い。
また、
金田朋子=ちよちゃんのはまり役っぷりはいまでも語り草。
なお、作者のあずまきよひこの代表作にして、本作の後から連載開始した『
よつばと!』がなかなかアニメ化しないことから、
「
あずまんがをアニメ化したことに難色を示した」「アニメの内容に不満があったからよつばとはアニメにしないんだ」という噂が流れていた。
が、これについては作者であるあずまきよひこが直々に否定しており、現在はデマであることが確定している。
★登場人物(CVはテレビ版)
◆
美浜ちよ(CV:
金田朋子)
10歳にして飛び級して高校生になった。
誰に対しても礼儀正しく敬語(智に対しては稀にタメ口)を使うが、子供らしく無邪気で怖がりな性格。
勉強も出来る優等生だが、運動に関しては年相応であるため、体育だけは苦手で、大阪と常にビリ争いしている。
自宅は豪邸で、忠吉さんという大型犬を飼っている。
◆
大阪(CV:
松岡由貴)
本名は春日歩。ちよちゃんのすぐ後に大阪から転校してきた。
おっとりしていてマイペースな天然。口調もスローペースと、関西人のイメージと真逆のキャラ。
勉強は苦手で、体育も鈍いのでかなり苦手。辛いものや炭酸も苦手と言う苦手属性だらけのアホの娘。
だがそれがいい。
ただし
なぞなぞは得意だったりする。
新装版でピンで表紙を飾るなど結構優遇されてる。どこかの
人気投票では一位らしい。
実は「ガンダムオタク」であることが「放課後の
一年戦争」で明かされた。
◆
滝野智(CV:樋口智恵子)
ムードメーカーであり、トラブルメーカー。通称はとも。
明るい少女だが、何事も力一杯突っ走りすぎて様々なトラブルを巻き起こす。
よく髪型が変わり、3年生編では伸ばしてた髪をバッサリ切った。
この事で、当初は失恋疑惑を持たれた。
勉強は苦手だが、運動は平均より上あたり。だが榊さんや神楽と比べてしまうとかなり劣る。
同じく勉強が苦手である大阪や神楽と一緒にいることが多く、
ボンクラーズと呼ばれるようになる。
◆
水原暦(CV:
田中理恵)
面倒見のいい姉御肌で、通称はよみ。
ともや大阪にキツいツッコミをする反面、ちよちゃんに対しては優しい姉のようになる。
勉強、運動共に出来るが、自らの体型を気にして
ダイエットに勤しむ一面も(ダイエットしなくてもよいムチムチ体型だが?)。
何気に作中ではトップクラスのナイスバディ。大学生やOLに間違えられたりするほど大人びている。
歌は好きだがかなりの音痴(声を担当した声優は美声)。智とは
幼なじみで、行動を共にすることも多い。また、作中唯一ニーソを愛用している。
「
シュークリーム分が不足してきた」との迷(名?)言を発した。
なお、バイキングでは「
リミッター解除」なる最強技がある。
◆
榊さん(CV:
浅川悠)
長身で女子の憧れの的。
クールに見えるが動物や可愛いもの大好き。中でも猫がお気に入りだが、あまり好かれてない。性格もとても優しい。だが妄想癖が凄まじいのがたまにキズ。
勉強もスポーツもかなり出来て、体育祭ではアンカーとして大活躍した。
ちよちゃんと特に仲が良く、愛らしい彼女と無愛想な自分を比較しては落ち込む事も。
作中女性キャラで最高の身長(当初は174cmだったのが、最終的には180cmにまでなる)かつ、よみと同レベルの
巨乳。
◆
神楽(CV:
桑島法子)
スポーツ少女で水泳部に所属している。
典型的な熱血タイプだが、根は繊細で泣き虫。
意外に小柄で(設定上は大阪より背が低い。)、胸は榊、よみ以上の劇中最巨乳。胸のことを指摘されると赤くなる女の子らしい一面もあるいい子。
勉強はからっきしダメだが、運動は榊さんと互角。
榊さんと絡むことが多く、猫に噛まれても奮闘する彼女を応援する。
実はレギュラーメンバー随一の「女の子らしい」乙女。
◆
谷崎ゆかり(CV:平松晶子)
ちよちゃん達の担任。通称・ゆかりちゃん。担当科目は英語。
明るい性格だが、気性が荒くガサツ。自己中だが憎めない存在。
車の運転はメチャクチャで、事故車と見間違える外観の「ゆかり車」(実は親の車)を乗り回す。
◆
黒沢みなも(CV:
久川綾)
一年における神楽の担任。通称・にゃも。担当科目は体育。
ゆかりと違い、落ち着いていて優しい性格。体育が好きだけあって、熱血タイプも兼ね備える。
ゆかりとは高校の頃からの親友であり、色々ゆかりに弱みを握られてる。意外にもゆかり以上に酒癖が悪い。
◆
木村先生(CV:石井康嗣)
男性教師で担当科目は古文。
女子高生が大好きで、体育の授業で水着姿を見に来るなどちょっと危険な先生。だが実害はない。
危険人物に思われているが道端に落ちていた空き缶を拾ったり、万札を募金したり、基本は善良ないい人。
神楽など巨乳が好きである一方、かおりんがお気に入りで彼女の担任になれたのが嬉しい。
これでも妻子持ちで、良妻賢母を絵に描いたような綺麗な奥様(CV:
大原さやか)と利発そうな可愛い娘さんがいる。
◆
かおりん(CV:
野川さくら)
一、二年におけるちよちゃん達のクラスメート。
基本的に大人しい性格だが、榊さんにベタ惚れな少女。榊さんが絡むと性格が変わる。
榊さんに付きまとうことが多いが、かおりん自身は木村先生に気に入られてしまい、付きまとわれる。
そして三年生になると木村先生のクラスにただ一人行く羽目になる。
このようにやや不遇だがEDではメインキャラと同じ扱いである。
新装版の補習では大阪にホモと指摘された際、ホモでもレズでもないと否定している。
◆千尋(CV:大前茜)
ちよちゃん達のクラスメート。
ごく普通の優しい性格で、かおりんと行動することが多い。
かおりんより地味。
◆
ちよ父(CV:
強力若本)
榊さんが夢の中で想像してしまった「
最強の存在」で、大阪の夢にも登場した。
一応、ちよちゃんのお父さん。
外見は2足歩行?(歩くより浮いている方が多い)のオレンジの大猫のような何か。
赤いモノや個性ってヤツが大嫌い。
マッハ100で飛び回り、いかなる攻撃をも無効化するバケモノ。
◆マヤー(西表山猫)
修学旅行で沖縄に行った際に榊さんに懐いた西表山猫。
榊さんとちよちゃんがかみねこによって凶暴化した町の猫達に襲われかけた際に颯爽と登場し、ピンチを救う。
その後、母親が
アレルギーのため榊さんが飼えないので
一人暮らしする前まではちよちゃん宅で暮らしている。
榊さんに唯一懐く猫であり、榊さんもマヤーと遊ぶ際はデレデレである。
ちよちゃん宅には忠吉さんがいるが、案外仲良しである。
◆忠吉さん
ちよちゃんの飼っているグレート・ピレニーズ。
体が大きいのでちよちゃんが乗っても平気な上、人ができているので怒る事はない。
でも
文化祭でちよちゃんが持ち帰った猫の着ぐるみにはさすがにびびった。
◆かみねこ
ちよちゃんたちの学校の通り道に出没する
野良猫。
かわいい…が、凶暴な性格ですぐ噛み付く。榊さんが撫でようとするが即座に噛み付く。
3年生編では、町の野良猫のボスに君臨。かみねこがボスになってからは野良猫達が凶暴化し、町で野良猫に噛み付かれる被害が多発してしまった。
群れで榊さんとちよちゃんに襲いかかったが、颯爽と現れたマヤーに追い払われる。
その後はボスの地位も失ったようで、多少は大人しくなり、最終回では遂に榊さんに頭を撫でるのを認めた。
…が、結局噛み付いた。
◆大山将明(CV:
吉野裕行)
1-3にいたひょろメガネ男子。
ゆかり先生に委員長顔だと言われ、勝手に1学期の委員長に任命される。
勉強ができる。
◆後藤君
同じく1-3にいた男子。
夏休みに家族でアメリカに行く予定だったので英語を頑張っていた。
その後本当に行ったかは不明。
◆後藤先生
ゆかりとにゃもの学生時代の教員で現在の同僚。
小言を言うことが多いらしく、ゆかりや女子生徒からは好かれていない。
★余談
新装版は加筆・修正されており、特に絵に関しては膨大な数が変更されている。
通常版と比べて読むのも面白いかも…
「追記・補足とか好きだから!!!」
- 今の日常系がメイン4人ってのもこれがベースにあるからなんだなあ -- 名無しさん (2013-08-26 19:19:31)
- ↑あずまんがは6人じゃない? -- 名無しさん (2013-08-26 23:32:21)
- グレートピレニーズは山岳で重労働をする犬種である。忠吉さんがちよちゃんを背中に乗せるのは、街暮らしで鈍りがちな体に適度な負担をかけるためかも。 -- 名無しさん (2014-01-09 20:50:46)
- 大学~社会人へんもやらないかな・・・・・ -- 名無しさん (2014-01-09 23:04:27)
- 主題歌「空耳ケーキ」は、音楽的に何かすごく変わったことをしてる楽曲らしい… -- 名無しさん (2014-06-27 11:56:51)
- ほんと、何気ない日常をちゃんとストーリーにするのって、凄い技術ですよ。それが本当に出来る作家って何人もいないと思う。 -- 名無しさん (2014-06-27 16:10:14)
- 日常にありそうなことを拡張して表現する、みたいなのは今の日常系に通ずるものがあるかも -- あと五年くらいでおっさんホイホイかな (2014-08-07 23:33:17)
- 何故3年目でかおりんをはずしたかなぁ・・・・。 -- 名無しさん (2014-08-07 23:47:40)
- 最近読み返して、最終回とマヤーの話で泣いた。 -- 名無しさん (2014-10-18 20:52:54)
- アニメ9話ラストの演出がかなり良かった。皆が雲の上で笑顔で笑ってる所とか。 -- 名無しさん (2015-05-21 23:40:55)
- まだ女の子ばっかの作品って珍しくて、木村先生の声の人が「いやー男が一人だけで恥ずかしかったなー」とインタビューで言ってたな -- 名無しさん (2019-03-29 12:14:15)
- 新装版は多少修正入ってるな’(初期の宿題忘れた生徒を叩く先生がロリコンだからちよちゃんには叩きが甘いって話が怯えるちよちゃんが可哀想だから甘くなったって感じになってたし) -- 名無しさん (2021-01-16 20:47:54)
- 絵柄の変化だから仕方ないけど、新装版で加筆されたエピソードは露骨にタッチが違って違和感強い -- 名無しさん (2022-04-11 10:00:54)
- ゲッサンで新作が書かれてた時はよつばとっぽさもあって如実に作者の作風の変化が伺える -- 名無しさん (2023-04-01 19:46:56)
- かみねこはギアスのアーサーのプロトタイプ? -- 名無しさん (2024-05-03 03:29:42)
- 協力若本ってなんだよw -- 名無しさん (2024-10-21 02:58:27)
- ↑「協力』→「強力」。ともちんが三年生になって髪をバッサリ切った時、原作ではボーイッシュ度が増して更に可愛くなったというのに、アニメでは一年生の時の髪型に戻っただけだった。わからずやのアニメスタッフには歯がゆい思いをしたものですよギギギ・・・ -- 名無しさん (2024-10-21 03:07:51)
- 改めて見るととんでもないエポックメイキング的作品なんだな… -- 名無しさん (2025-03-02 01:44:40)
- ようやく電書化かー -- 名無しさん (2025-03-02 18:01:21)
- ゾルトラーク現象漫画 -- 名無しさん (2025-03-05 12:06:34)
最終更新:2025年03月05日 12:06