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サンダーフォースⅥ

登録日:2012/04/01 Sun 19:54:54
更新日:2026/06/27 Sat 00:01:43
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●目次

概要

サンダーフォースVIBROKEN THUNDER II』とは、2008年10月30日に発売されたPS2用ソフト。
発売はセガ。ただし元テクノソフト関係者からはライセンス許可を得ただけで、権利は取得していない。
プロデューサーはゾルゲ市蔵、ゾルゲール哲こと岡野哲。

シューティングゲームとして多くのファンを作った『サンダーフォース』シリーズの6作目。そして十年ぶりの新作である。
同時に、セガが立ち上げた「プロジェクトSTG」という企画の第一弾でもある。要はブームが過ぎて久しいSTGをもう一度第一線に復活させようというもので、他にも『ファンタジーゾーン』や『スペースハリアー』などが候補に挙がっていたとか。

十年ぶりの新作ということもあり、シリーズファンを中心にマニアからの注目を集めたのだが……。


あらすじ

人工知能「ガーディアン」の暴走から10年。
ようやく復興を遂げ、再び繁栄を迎えようとしていた地球圏は、突如出現した「オーン・ファウスト」と名乗る勢力によって、今や滅亡の危機に瀕していた。
かつて人工知能「ガーディアン」を生み出し、地下深く厳重に封印されていた地球外文明の残骸「Vasteel」の発する警報を解析したところ、「彼等に対抗するためには、はるか外宇宙の連邦本星に救援の手を求めるしかない」という。
「オーン・ファウスト」の猛攻の最中、封印を解かれた「Vasteel」を組み込まれ、新たな武装強化をされた新型機「RVR-00 "PHOENIX"(フィニックス)」は、「Vasteel」の記憶素子に残された四つの宇宙座標のみを頼りに、地球人類にとって未だその実在すら定かではない、「銀河連邦」の本星を目指して飛び立った。


主な変更点

基本システムは『V』を踏襲しているが、以下の点が異なる。
  • オーバーウェポンは、倒した敵から取得するエネルギーで溜まる6本のゲージをボタン入力で1本ずつ消費して発動する。発動中に2本まで追加でゲージを使って性能を強化する「重ね撃ち」も可能。
  • 自機はゲーム開始時に3機の中から選ぶ方式。PHOENIXで1度クリアするとRYNEX-Rが、この2機でノーマル以上を1度ずつクリアするとSYRINXが解放される。
  • クローの仕様が『Ⅳ』までのものに戻された
  • スクラッチボーナス、ダイレクトモードは廃止
  • コンティニューした際は死んだその場で復活
  • 隠し要素として、敵弾に色がつき、対応した武器で消すことができるようになる「ネオシステム」が追加された。


問題点

  • 音声を前作まで敵味方共に使用していた英語から、地球と銀河連邦が西夏語・オーン・ファウストがモンゴル語へ変更
宇宙人が地球の言語を話すのはおかしい」ということらしい。
だけど造語を使うわけでもなく地球の言語である英語はやめて地球の言語である西夏語・モンゴル語へ変更しましたという意味不明な行動で結局理由を説明できてない(ゾルゲ氏は西夏語・モンゴル語は地球の言葉ではないと言いたいのか?)。
結果的に我々日本人にとっては非常に間が抜けて聞こえるようになってしまい、「C言語」「油ドボーン」「とーちゃん」などの空耳を残した。
一応「銀河連邦の人間であるIVの主人公たちがIVのファウストとの戦闘後、時空転移に巻き込まれ古代の地球に漂流、そこで西夏王朝を建国、西夏語が誕生した」という設定も汲み取れなくはないが、Ⅳの主人公は時空転移に巻き込まれてなどいない。


  • 世界観に合ってない多数のBGM
シリーズ初参加だが、他のSTGで実績のある作曲家が集結している。
しかし、個性の強い作曲家を複数起用したことで作風の統一感が薄く、ボスBGMを除いてハードロック/ヘヴィメタル調だった過去作の作風も踏襲されていない点で評価を落とす。
決して低クオリティという訳ではなく、3面のステージBGM「EVER BLUE」を始めとして楽曲単体で見れば評価されている物もある。
ステージBGMはゾルゲ氏の「STGの音楽は熱く激しく、儚くメロディアスじゃなきゃなっちゃいない」という自論に基づき起用された『レイ』シリーズで有名なTAMAYOが手掛けたが、『レイ』シリーズのBGMのような洒落たテクノ/ハウス系の楽曲であり、TFシリーズに求められていた作風とは乖離がある。
そして最終ステージのBGM「ORN MANTRA」は何故かトルコ軍歌調、というかほぼまんまジェッティン・ディディン。
しっかり演出していればハマっていたかもしれないという声は少なくないが、本作の中でも浮いた作風となっている。
ボスBGMは『雷電』シリーズで知られる佐藤豪が担当。こちらはTFらしいハードロック調の曲が中心で、比較的評価は高め。
『グラディウスⅡ』などで有名な古川もとあきの楽曲だが、なんと古川氏が作曲した著作権フリー楽曲の流用
発売前に行われたゾルゲ氏のインタビューでは「古川氏に熱く燃える楽曲をお願いした」という発言があるのだが、その真相は不明である。
ちなみに楽曲を収録したアルバムは、CD100部プレスとiTunesストアでの販売であったが、iTunesストアからの古川音源引き上げに伴いに廃盤になった。
金子剛はセガガガからBGM流用がされている他、過去作のBGMのアレンジを担当。


  • カメラワークや過去の焼きまわし感漂う演出
自機を斜めから映すような謎のカメラワークをやたらと多様。アインハンダーのように他の演出と噛み合っているわけでも無いのでやりづらい。
敵も撃破時のエフェクトがショボく、ギミックもへぼい。
演出には過去の焼き増しとしか言えないものが多数。


  • SEがもっさりして迫力に欠ける
射撃音が「ドラム缶をひっぱたいたような音」、シールド被弾音が「茶碗を箸で叩いたような音」と揶揄される。
SEはBGMも担当した佐藤氏が担当。『雷電』シリーズでノウハウはあるはずなのだが……。


  • 二次創作小説『THUNDFR FORCE FOREVER』やセガガガに登場する二次創作の機体「Syrinx」の無断使用疑惑
明確な証拠こそ無いが、作者のGarrow氏が「そうですね…Syrinx、登場してますね…。」と微妙な返答をしている。


  • かつてゾルゲが描いてたキャラを登場させる
世界観に全くマッチせず、特にラスボスがゾルゲが執筆した「横綱大社長」のキャラの流用(しかもグロイ胎児みたいなデザイン)。
しかもこのグロ胎児の正体はⅢでバイオコンピューターとして登場したはずのオーン皇帝である。
この他にも度々登場する赤い小型戦闘機も同作品から流用。


  • 歴作ストーリーとの矛盾
過去作の設定と矛盾している点があまりにも多い。
特にPHOENIXでEASY以下をクリアすると閲覧できるバッドエンドのムービーは『V』のlast letterの文体と構成に宗教要素を組み込んだ流用というもの。
その他にも
  • 全体的にグラフィックがお粗末。一応過去作と比べれば綺麗だがハード性能を活かせているかという点では疑問。
  • 弾(特にハンター)がペラペラ。視点を動かしまくるので嫌でも目につく。
  • 散漫で爽快感を感じない敵の配置。難易度を変えても弾の数しか変化しない。
  • ゴリ押しでもクリアできる低い難易度。
  • 頻繁におきる処理落ち
  • 時々、スタートボタン押しただけでフリーズ。(3面では再現性100%のところが2箇所も)
  • オーバーウェポンが強すぎる。高威力、お手軽なチャージ、敵弾を消せると反則級の性能を誇り、重ね撃ちを使えばボスでも瞬殺できる代物で、これのせいでせっかくのネオシステムが無意味になっている。
  • オーバーウェポンをぶっぱなしてるとフリーズ。(恐らく大量のオブジェクトが原因のメモリエラー)
  • レイヤー指定のミスで画面手前のオブジェクトから弾が浮いて見える。
  • テクスチャミスの画面化け。
  • D端子を使用する際プログレッシブ出力が可能だが画面がズレる。
  • 自機が消失する


自機解説

  • RVR-00 PHOENIX
RVRシリーズなのに防具の名前じゃない。
封印していたVasteelを試作機に組み込んだら唐突にオーン・ファウスト機からエネルギー吸収できるようになった謎の性能。
しかもそのVasteelは何と『V』で木っ端微塵に吹っ飛んだ筈のRYNEXと明かされている。*1
あとBRIGANDINEは使い捨てブースター扱い。
機体左翼のフォトンライフルを使ってる描写は全く無い。
武装とクローは最初からフル装備。やられても残機以外何も失わない上にそれに合わせたゲームバランス調整もされておらず、死んでも無くならないのが利点だったツインショットとバックショットはただの荷物に。
因みにパイロットは前作主人公セネスのクローンをより戦闘向けに調整した存在らしい。

  • FIRE LEO-04C RYNEX-R(RYNEX改)
設定上ピーキーとされていたRYNEXがSYTXに代わって何故か量産化。
サンダーソードシステムを内蔵型にしたら何故か地球の技術のオーバーウェポンが使えるようになったという謎の設定。
こちらは従来通り、アイテム取得で武装とクローが増える仕様。
パイロットのシン・S・マーキュリーはⅣのロイの血縁者らしい。
この機体かSyrinxでHARD以上をクリアすればグッドエンドを見られる。

  • Syrinx
PHOENIXが梅干とエッチプリンプリンあの娘~で変化した謎の機体。搭乗者まで取り込んでる。
前述の通り二次創作作品から無断使用疑惑がある。
武装はPHOENIXの強化型…なのだが逆に使い辛い。
この機体もPHOENIX同様最初からフル装備。

ステージ解説

※一応、RYNEXの座標記録から転送してるらしい。


  • 1面 「C言語RUINED GREEN」
『レイ』シリーズのようなBGMが流れる……。しかしステージが短すぎて1ループもしてくれない
設定はIIIの惑星ハイドラなのだが、コロニーになってる。いつ惑星がコロニーになった。
あと「JUNGLE STAGE」と銘打たれてるのにジャングルなのは背景のみ。
ボスはガーゴイルパーフェクト。ガーゴイルダイバーに人型ボディが合体した。


  • 2面 「Wii言語HELL FIRE」
まんま『III』の惑星ゴルゴン。何時RYNEXがゴルゴン行ったんだよ。
過酷な環境のステージにもかかわらず、妙にお洒落なBGMが流れる。
地形はやたら起伏に富んでいるがスクロール速度には緩急が全く無く、ひたすら高速で地形を突き進まなくてはならない。
ボスはフレイムメイデン。


  • 3面 「ジオ言語EVER BLUE」
『IV』の設定のみに登場する惑星アクエリア。こっちもRYNEXが行ったことはない。
というか完全に『V』の1面の焼き直し。
BGMの評判は良い。
ボスはケルビムパープル。


  • 4面 「WiiWii言語FEDERATION」
銀河連邦本星で艦隊戦。
RYNEX-R部隊と合流した際、唐突に「THUNDER FORCE Ⅵ」のボイスが聞こえる
ボスはB3。Barbaric Barsark Beastの略らしい。デザインはA3とガーディアンズナイトを掛け合わせた感じだが、フワフワ浮きながら弾をバラ撒くだけ。

  • 5面 「戦前神宮BATTLE SHIP」
4面で合流したRYNEX-R部隊と共に戦艦ケルベロス2を襲撃。
だが『IV』に登場したSTYX量産機の様に共に戦ってくれるわけでもVのE型GAUNTLETのように背景で戦っている訳でもなく、飛んでいって行方不明。
あと『III』のケルベロスは戦艦じゃない。
デザインがⅣのオーン戦艦と混同してる上に何故かコアを破壊しても沈まない。
そのあと出てくるヴァーサス(何故かファウストに改名)は頭部のデザインが完全に間違っている
ボスは闇のVasteelことヴァスティール・ナハト。ここにきてまさかのドイツ語
歴代自機を巨大化させたニセモノなのだが、オーン・ファウストが知っているはずがないGAUNTRETのニセモノは出てくるくせに何故かFIER LEOとEXCELIZAはハブられた。
あと何故かニセRYNEXのレールガンがBRIGANDINE仕様。

  • 6面 「チンポーウイングFORTRESS」
BGMがトルコ軍歌調
敵要塞なのだが、どう見ても『V』のバベル内部。
カメラが微妙に傾いた状態でコンテナがギッシリ詰まった死亡名所に突入する場面がある。
ボスはヴァーサス2体とラスボスのグロ胎児


評価

バグ等を考慮しないのであれば、一応シューティングゲームとして遊べる程度の出来ではあるが、『ゲーマガ』誌では満足度ランキングで10ヶ月連続最下位、「期待外れだったゲーム特集」で堂々の1位。
かつてのデスクリムゾンを彷彿とさせる評価を受けたサンダーフォースⅥ」と酷評された。平均点数はあの『海腹川背Portable』のダブルスコア下

ただしKOTYことクソゲーオブザイヤーでは前年のヨンパチショックで審査基準が跳ね上がった上に、「七英雄(KOTY)」とバッティングしたこともあり、こちらではあまり話題にならなかった。
根本的な問題として、選評の体をなしていない怪文書を提出し、スレ住人側からのリジェクト対応を行わないといったこともあり、スレでは議論の対象にすらならなかった。
サンダーフォースファンを中心に、上述の問題の数々などから「総評に載ってもおかしくない」と指摘もあるが、KOTYの基準では総評に乗るには(クソゲーとして)弱いという指摘も少なからずある。


発売後の動向

2012年にマイクロマガジン社の『ゲームサイド』別冊『シューティングゲームサイドVol.5』にてサンダーフォースが巻頭特集として組まれた際、VIに関しては全く触れられなかった。

これに関しては、ダイヤプレス社『懐かしパーフェクトガイドVol.5』において、元ゲームサイド誌編集長の山本悠作は、「6に関しては、ユーザーから『ネットで6に肯定的な意見を書くと攻撃される』と言う投稿を基に、否定派と肯定派の双方が納得できる内容の記事の掲載を計画していたが、当初から版権元(=トゥエンティー・ワン)から掲載許可が出ておらず、校了前に再度お願いしたが、他社制作を理由に許可が下りなかった」と語っている。
また諸事情により、電子版はサンダーフォース特集自体をカットした縮小版となっている。


その後、セガは2016年9月に旧テクノソフトの諸権利関係をそれまで管理していたトゥエンティ・ワン有限会社(松岡和江)から引き継いだ事を東京ゲームショウ2016で発表した。
シリーズ転換期のきっかけとなった「サンダーフォースⅢ」をニンテンドー3DSへの移植、ニンテンドーSwitchへの「サンダーフォースIV」の移植を展開している。
東京ゲームショウのステージでは、テクノソフトの開発部門の重要人物であった新井直介の登壇で、事の経緯を公の場で説明するなど情報の透明化を行っていた。
当時はVIについて全く触れられなかったが、後年『サンダーフォースAC』のSwitch版インタビューにて、セガの奥成洋輔が本作について言及している。
そこでは、VIのライセンス貸与がきっかけで、新たにTFのグッズが発売されたり、過去作の配信やサントラの復刻もあったなどプラスの面も語られた。
一方で、完全新作については2026年現在も発表されていない。

ゾルゲ氏は本作開発後にセガを退社し、しばらくの充電期間を経て株式会社ヒューガを設立。
現在「日下一郎」に名義を改めてマルチクリエイターとして活動*2、『群馬県から来た少女』や『ファイナルリクエスト』などのオリジナル作品を発表した。
VIについて言及することは殆どないが、2019年にTwitter(現X)でシリーズファンから追及を受けた際に「言い訳はしません。作り手にとってできあがったものが全てです。それを見た人が到底最善を尽くしたようには思えず、納得も出来なかったと言うなら、それは真摯に受け止めています」と返答したり、2025年2月14日に『the PIXEL MAGAZINE』のインタビューで、ゲームクリエイター時代について語る中でVIの不評について触れ、「自分の不徳の致すところ」と語っていたりと、現在では反省の色を見せている模様。


余談

『グラディウス』、『ダライアス』、『R-TYPE』の横シュー御三家に隠れて影が薄かったTFシリーズの知名度向上にはある意味では貢献してはいるのかもしれない。

一時期は1000円以下で中古ソフトを買えたが、セーブデータ破壊バグが否定されてからは、中古価格が高騰しておりプレミアが付いている。


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最終更新:2026年06月27日 00:01
添付ファイル

*1 一応『V』のエンディングで「最後のVasteelに封印を」という文面は出てくるが、これがRYNEXではなく自機のVAMBRACEであることはしっかりと述べられている

*2 名義を統一する前からゾルゲ氏本人なのではとは言われていたが。