バグ(ガンダムシリーズ)

登録日:2011/07/09 Sat 22:38:36
更新日:2025/01/30 Thu 19:07:17
所要時間:約 4 分で読めます





クソッ! 人間だけを殺す機械かよ!?



バグは、『機動戦士ガンダムF91』に登場する機動兵器。


◇親バグ

全長:3.9m、3.0m(直径)
本体重量:1.6t
全備重量:3.2t
出力:750kW×2
推力:375kg×16、6,000kg(総推力)
装甲材質:チタン合金、炭素繊維複合材
武装:高速チェーンソー×24、レーザートーチ×24、子バグ×3

◇子バグ

全長:0.6m
武装:スラッシュブレード×16、ディストラクショングレネード×2、レーザートーチ×1、爆薬


バグは、クロスボーン・バンガードの鉄仮面ことカロッゾ・ロナが『ラフレシア・プロジェクト』に基づいて開発した殺人兵器である。

バグの外観は円盤の外周にチェーンソーが付いていて、ミノフスキー・フライトで浮遊する。以前はミノフスキー・クラフトで浮遊するという設定であったが、2021年公開の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』における名称変更に伴って、ガンダムエース2024年5月号掲載の『月刊モビルマシーン』VOLUME20で、バグもミノフスキー・フライト搭載ということになった。

親バグはミノフスキー・フライトとバーニアによる浮遊機能を持ち、武装の大型チェーンソーで人間とその周囲の物を切り刻む攻撃を行い、親バグが侵入出来ない小さな場所には子バグが突入し自爆攻撃やレーザー照射を行う。

人間の生体反応である体温や呼吸によって吐き出される二酸化炭素を感知するため、屋内に隠れて息を潜めた人間でも容易に発見することができる。
対人兵器ではあるものの、親バグのチェーンソーはガンダリウム装甲すら容易く抉る切れ味を有するため、物量で圧せばMSも撃墜せしめる。

『テスト』としてフロンティアⅠに大量導入され、その結果が良好であれば月都市や地球へ向け放たれる予定であったという。
当然っちゃ当然だが敵味方の識別機能があり、クロスボーン・バンガードの機体は攻撃対象にされず、また機体側からも攻撃されないよう調整されている。
このため既に連邦側に付いていたセシリー・フェアチャイルドビギナ・ギナは攻撃されなかった上にビームライフルの射撃やサーベルの攻撃もキャンセルされたため、
ビームシールドを発生させて接触(バグ側から見れば単なる接触事故)させる事で攻撃するのがやっとだった。


性質上、戦闘員同士が戦うための兵器ではなく、一般市民・民間人を問わず敵対する人種を無差別に、かつクリーンに虐殺するためだけの兵器
核兵器のように放射能汚染するでもなく、毒ガスや細菌兵器のように毒物を撒くでもなく、ただひたすら「きれいな浄化」をするための武器なのである。
のちのザンスカール帝国の「地球クリーン作戦」に通じる所もある。

このあまりの外道っぷりには味方のザビーネ・シャルさえも嫌悪感をあらわにし、最終的に彼が…結局は貴族主義は捨てなかったにしても…当時のクロスボーン・バンガードを見限り、離反する結果も招いた。
なお、このプロジェクトは元首マイッツァー・ロナや総帥カロッゾ・ロナを中心とした首脳部のもと、極秘に進行されており、幹部であるザビーネすら知らなかった。


F91プリクエル

小説版をベースにしたコミカライズのこちらでは、直接ではないがクロスボーン・バンガード内における謎の存在として登場。
マイッツァーはカロッゾ一派が進めているラフレシア計画の何かということまでは掴めているのだが、マイッツァーが送り込んだ諜報員は消されてしまったため、信頼するザビーネと黒の部隊に対してバグを探るよう命じた。
だが、ザビーネがバグとは別件の事件を利用して牽制と探りを入れようとしたところ、カロッゾがバグに関する調査権を強引に横取りしたため有耶無耶になってしまった。


■本編での活躍


○劇場版

クロスボーン・バンガード軍の旗艦『ザムス・ガル』の分離した艦首部ユニットである「ガル・プラウ」から放たれフロンティアⅠへ侵入、市民への無差別殺人を開始した。
レジスタンスたちは必死に応戦するも、圧倒的な機動力と数の前に敗退、指揮官だったコズモ・エーゲスも死亡。

事態を重く見たスペース・アークは攻勢に出るも、起こされた惨状を見たシーブック・アノーたちは混乱、部隊は乱れてしまう。
唯一、ビルギット・ピリヨビームサーベルを手首ごと高速回転させバグの刃を止めるという荒業で複数を撃破。
有効な戦術ではあったもののその数の不利は覆せず、機体の両脚部は切断され、ビルギットもパニックに陥ってしまう。
ビームサーベルを振り回し抵抗するも、それを掻い潜った子バグがコクピットに侵入し自爆。
ビルギットは死に、彼のヘビーガンは川へ沈んだ。

シーブックはビルギットと同様のサーベル回転を行い、もっとだ!もっと!もっと来ぉい!とMっ気たっぷりの言葉を言い放ちながらバグの群れを強行突破。コロニーの外へ脱出した。
セシリーは自機のビギナ・ギナが攻撃もされないが攻撃も出来ないことに気付き、いち早くコロニー外へ脱出。
バグを放出し切って離脱する寸前だったガル・プラウを発見し、近くに漂っていた連邦軍機体の残骸をビームライフルで撃ち抜き誘爆させて破壊した。

その後のフロンティアⅠ内は不明。


○コミックボンボン版コミカライズ

グロい。ひたすらグロい。
腕がちぎれたり顔が半分になってたりと切り刻まれる描写が凄く、なんやかんや言ってこっちの『F91』コミカライズも本編に沿った作品になっていることを否応にも思い出させてくれる。
が、我等のシーブック君の前には雑魚同然。しずかにしろってのトゲゾーくんてば、射撃大会のはじまりなんだから……とか言われ足蹴にされてました。


○小説版Vガンダム

小説の第一巻『ウッソ・エヴィン』にて、ザンスカール帝国のイエロージャケットによるウーイッグへの攻撃時に、バグが投入されている。この設定は漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』に導入され、ザンスカール帝国の宰相フォンセ・カガチがジュピター・サナリィに所属しているという設定が作られる事となった。

○漫画版∀ガンダム

あの愛くるしいマスコット、ハロに化けてソシエ達を襲うという恐ろしさを見せた。
(ちなみに、ハロを知らないソシエには「カプルのミニチュア」だと思われていた)
ちなみにこちらはハロに化けるだけあって非常に小型。
通常のバグ以上に明らかに女性、子供を狙ったそれはディアナをもってしても「黒歴史が生んだ醜態なもの」と嫌悪していた。
…まさかそこそこ後になってよその主人公陣営が「無人兵器化されたハロを集団で送りつける」作戦を決行する*1とは思われていなかった。


■ゲーム作品


本来のバグはMSやMAの武装という扱いではないが(強いて言えば母艦そのものの搭載機材)、ゲームではラフレシアなどC・V首脳部が乗る機体の武装として扱われる事が多い。
そうでない場合は基本的にザビーネのベルガ・ギロスの武装とされるが、この時は原作同様に「使うとザビーネが一番驚いたり不快感を口にしたりする」「武装名称で「ザビーネが意図して呼びつけているわけではない」のを説明する」形式が取られるのが基本。

単独ユニットとしての出番もあるが、多くの作品ではラフレシアの武装扱い。
X』では登場しなかったが、カロッゾの手により別作品のバグに似た兵器が運用される一幕がある。

主にMAP兵器を使ってくる雑魚。むやみに突撃しない限り死ぬ事はないが、囲まれてしまうと非常に厄介である。
ザムス・ガルやラフレシアには武器の一つとしても実装されている。

シーブックをピンチにする為だけに登場した機械かよ!?

次回作の『真』では普通のミッションでも敵として出てくる他、DLCのダブルオークアンタの再現ミッションでは、小型で無人の敵という共通性を利用してELSの代用として他の銀色の機体と共に駆り出される。

いずれも体当たりの他、ちゃんと小バグも吐き出す芸コマな仕様。無双の雑魚なので原作程の殺傷力は無いが。

PSP版で登場したラフレシアのアシスト。プレイヤーを追跡してスタン攻撃を仕掛けてくる厄介な奴。

ベルガ・ギロスの武装として登場。ガリガリと多段ヒットし、相手は膝を付く。速度は遅くゲームの仕様上まず当たらないが、回避行動を強要することが出来る上、弾数制限がなく何度でも出せるのが強み。
一応武装という扱いだが、ゲーム中では「バグの襲撃」という武装名になっている*2ことや、ザビーネ・シャルの台詞や登場時にベルガ・ギロスがバグを避けるようなモーションをとっていることから推察するに、彼が自発的に出しているわけではなく「バグの方から勝手に来た」というシチュエーションかと思われる*3
割と機敏に飛びのくのとCS武装共通仕様の「ほとんどの攻撃モーションから直接キャンセルで出せる」ため、横への特殊移動としても一応は使用できるが、現在は誘導は切れなくなっているためこの意味での実用性はあんまりない
2018年から稼働開始したEXVS2において削除されたが、2021年稼働のXBOOSTでは再登場。

  • ガンダムバトルユニバース
ラフレシアの武装として登場。1発のダメージは大したことないが、小さい上エフェクトもないため見えにくい。ノーダメージ撃破最大の敵。一方自操作のときは小回りが利く優秀な武装として頼りになり、ラフレシアを最強機体の一角に仕上げている。

  • ガンダムアサルトサヴァイブ
鬼畜兵器。無視してるとあっという間に母艦を破壊され防衛対象のシーブック達もあっという間に死んでしまう。自機も下手に接近するとあっという間に破壊されるという原作再現っぷりを披露した。




カロッゾ「項目の10分の9を追記、修正しろと命令されればこうもなろう!」

セシリー「Wiki篭りが喋る事かぁー!」

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最終更新:2025年01月30日 19:07

*1 このときはある事情から絶対にフレンドリーキルを避けなければいけなかったこと、あと交戦倫理上の問題から非殺傷性のガスとその散布装置を搭載。

*2 いわゆる召喚攻撃は数多くあるが、そのほとんどは○○呼出という表記に統一されている

*3 事実ザビーネ自身もバグを毛嫌いしている。