ビギナ・ギナ

登録日:2012/04/17(火) 22:40:25
更新日:2024/01/30 Tue 15:12:53
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機動戦士ガンダムF91』に登場するMS。
本項では各種派生機についても解説する。

+ 目次


概要

諸元
型式番号:XM-07(XM-07A)
頭頂高:15.8m
本体重量:8.9t
全備重量:22.5t
出力:4,790kW
総推力:99,720kg

武装:
ビームサーベル×2
ビームライフル
ビームランチャー
ビームシールド



ブッホ・エアロダイナミックス社が開発したクロスボーン・バンガード(CV)の指揮官用試作機
ダギ・イルスがベースとなっている。
カラーリングは紫がかった白(若しくはシルバー)。

背中には左右4対8基のフィン・ノズルを装備。
これはベルガ・ギロスなどで採用されたシェルフ・ノズルを発展(シルエットフォーミュラを含めるならベルガ・バルスの強化型シェルフ・ノズルを直接発展させた物)させた可動式スラスターで、
本機に高い機動力を与えている。
このフィン・ノズルの技術は後にサナリィが開発したクロスボーン・ガンダムのフレキシブルスラスターに活かされたらしい。
頭部のセンサーはCV主力機体であるデナン系やベルガ系機体のハイブリッドデュアルセンサーではなくダギ・イルスと同じバイザー型になっている。
武装は射撃兵装がメインで、CVのMSの特徴とも言えるショットランサーは装備されていない。ゲーム作品では装備することもあるが。
ビームライフルは当初はベースのダギ・イルスの物をそのまま使う予定だったが専用の試作改良型ライフルを使う事になった。外見はほとんど変わりがないが。
ビームランチャーは本機の純正装備ではなくF90Aタイプのメガビームバズーカの色変え版を使用している。
他のCV製のMSにも言えることだが、型式番号は地球連邦軍が暫定的に付けたものであり、本来の型式番号は不明。


劇中の活躍

パイロットはベラ(セシリー)。
彼女曰く、「MSとは柔らかいマシンと感じた」そうな。

ザビーネ・シャル率いる黒の戦隊(ブラック・バンガード)と共にフロンティアⅠに侵攻し、そこでガンダムF91と交戦。
この際にコクピットハッチの装甲が撃たれて脱落する。そして乗っているのが死んだと思っていたシーブック・アノーだと分かり、連邦軍に投降する。

その後、破損したコクピットハッチ装甲を修復し*1、頭部のCVの紋章のみ消した上でスペースアークの艦載機として
運用(機械的な識別信号はCVのままの為欺瞞効果が有った)され、コロニー内にバグを放出していたガル・ブラウを破壊する戦果を挙げたが、続くラフレシアとの戦闘で大破。
テンタクラーロッドで絡め取られ四肢を切られ自由を失い、鉄仮面に生身でコクピットハッチをこじ開けられパイロットのセシリーは放り出され無人の状態となり
最期はラフレシアにダメージを与えるべくF91からビームランチャーをジェネレータに撃ち込まれて爆散、ラフレシアの花弁状パーツ一つを破壊する事になった。




派生機

◇ビギナ・ギナ(ベラ・ロナ・スペシャル)

型式番号:XM-07S

『F91 MSV』に登場。
カラーリングを赤に変更し、全身に装飾を施した機体。顔もデナン系・ベルガ系用のハイブリッドデュアルセンサータイプに変えられている。
おそらくプロパガンダ用に用意された機体なのだろうが、かなりカッコ悪い。もう顔だけで全部台無し。どうしてこうなった。


◇ビギナ・ギナⅡ

型式番号:XM-07B

『F91 MSV』に登場。
ビギナ・ギナの改良型で、全般的に性能が上がっている。カラーリングは赤。
見た目がガンダムF91によく似ているが、これはF91との交戦データを参考にして造ったからとか、F91をパクったからとか言われているが、真偽のほどは定かではない。

背中にはヴェスバーっぽいパーツが設置されているが、これは改良されたウィングノズルなので武器としては使えないものの、機動力はF91にも劣らないという。
また、背中からはビームフラッグを展開できる。

武装には新たにショットランサーと出力強化型ビームシールドが用意された。

一説にはドレル・ロナの乗機となったらしいが、詳細は分かっていない。


◇ビギナ・ギナⅡ(木星決戦仕様)


武装:
ビーム砲内蔵ショットランサー
スネークハンド
ビームサーベル
小型核ミサイル×5

鋼鉄の7人』に登場。パイロットはギリ・ガデューカ・アスピス
サナリィが連邦の目を盗んで「鋼鉄の7人」作戦に提供できるモビルスーツとして、コスモ・バビロニア建国戦争で鹵獲されていたものが登場。
まともなクァバーゼが残っていなかったため、サナリィが持ってきた機体の中から一番まともそうなのをギリ自身で選んだという。

左腕にはビームシールドの代わりにクァバーゼのスネークハンドが移植され、同作戦でF90が装備している物と同タイプのビーム砲内蔵ショットランサー(小型核ミサイル5発付き)も装備している。
オデコのCVの紋章も、ギリのパーソナルマークへと塗り替えられている。

ちなみにこの機体が鋼鉄の7人に参戦したのは、当時のサンライズの人の推薦があったからだという。

劇中での活躍

「鋼鉄の7人」作戦ではバーラ・トトゥガ、アラナ・アビジョと共に死の旋風隊(デス・ゲイルズ)の3機でAチームを構成。
バタラなど木星軍のMSを撃破していったが、ディキトゥス2機と交戦して四肢を失い、最後はコロニーレーザー「シンヴァツ」に特攻して発射角度をずらし、見事にカリスト兄弟の作戦を邪魔することに成功した。



◇ビギナ・ゼラ


諸元
型式番号:XM-07G
頭頂高:15.6m
本体重量:9.1t
全備重量:21.2t
出力:4,980kW
総推力:92,400kg

武装:
ビームサーベル×2
ビームライフル
V.S.B.R(ヴェスバー)×2
ビームシールド

シルエットフォーミュラ91』に登場。
ビギナ・ギナと同時期に造られていた火力重視の機体。カラーリングは赤。

アナハイム・エレクトロニクス社との裏取引で入手したサナリィ系技術を使って造られた機体であり、そのためかCVらしからぬデザインをしている。
また、ガンダムタイプに似せた頭部パーツも存在している。

武装はヴェスバー以外はビギナ・ギナと同じ物を使用している。
背部に左右一対のヴェスバーを装備しているが、技術の提供元であるアナハイムが製造したシルエットガンダムの装備と同じく大容量メガコンデンサは積まれていない。
このため機体から分離させて使う仕様にそもそもなっていないが、それを補うかの様に銃身を上下一対挟み込む様に配されている照準補正センサーによる
命中精度の向上やサブスラスターの付加による待機時デッドウェイト化の軽減やAMBAC肢機能の強化などの細かい改良が施されている。

○劇中の活躍

ダークタイガー隊のシェルフ・シェフィールドが搭乗してバズ・ガレムソンのネオガンダム1号機と交戦するが途中でガレムソンはネオガンダム2号機に目標を変更。
ビギナ・ゼラ自体は足止めのガレムソンの部下を相手取る事になる。
同じく騙されたブレイウッド側であるトキオ・ランドールの2号機によって1号機が撃破されたのを確認するとそれ以上の交戦はせず撤退した。


◇ビギナ・ゼラ・アインツェルカンプ・シングルコンバットタイプ


装備を追加した特殊作戦用の機体。カラーリングは紫。
実体式の大型シールドやショットランサーなどを装備し、背中はシェルフ・ノズルに換装されている。シールドはサブ・フライト・システムにもなる。


◇ビギナ・ロナ

型式番号:XM-07R

Gジェネシリーズのオリジナル機体。
親衛隊専用に造られた高性能機。
設計にはビギナ・ゼラの運用データが反映されていて、火力が高い。




ガンプラ

ビギナ・ギナとビギナ・ゼラが展開当時1/100で発売。
ゼラの方は頭部を通常タイプとガンダムタイプのどちらかに選択できる。

…そして時は経ち2018年1月、MGガンダムF91ver2.0と共にRE1/100枠でビギナ・ギナが参考出典され、同年5月に発売予定のF91に続いて6月に発売。
作中で使用したビームライフルとビームランチャーとビームサーベルが付属。更に破損したため鹵獲後に換装した胸部装甲がボーナスパーツとして付いてくる。
最新フォーマットのキットとあって色分けや可動域はかなり優秀。
だが、ビームライフルの持ち手が無いので汎用持ち手で代用するしか無く、かなり見栄えの悪いライフル保持をしなくてはならない。
プレミアムバンダイで7月にビギナ・ギナ(ベラ・ロナ・スペシャル)が受注開始。

また2019年5月には、本機の金型を流用したRE1/100枠でビギナ・ギナⅡが販売された。
こちらはビームライフル持ち手が付くので格好がつけやすいが、かなり無理をした角度なのでクオリティは微妙。
パッケージ絵がキットを基にしているためか、ダクト部分がちょっとおかしいのを突っ込まれていた。

2021年末には木星決戦仕様のビギナ・ギナⅡがプレバン限定で発売。
しっかり左腕のスネーク・ハンドや核弾頭付きショットランサーが再現されている。
銃持ち手が更に改善されているため、自然な角度でショットランサーを持たせる事も十分可能。
ただ全体的に黄色の色分けが省かれているせいか、のっぺりとした印象は否めない。


ゲームでの扱い

スーパーロボット大戦シリーズ

性能も悪くなく、ビームランチャーで火力もそこそこであるため中盤頃の繋ぎ機体として有用。
そのため一時期はΖが息切れしがちなカミーユを乗せ換えるプレイヤーも多かった。
その後は(初代HD版を除いて)しばらく(F91自体も含めて)ご無沙汰していたが、2018年3月発売の『X』にて久々に登場。
武装バランスが良く、カスタムボーナスで補給装置がつくこともあり、Gレコ勢含めて取り合いになる場合も。
(今作では宇宙世紀のMSもリギルド・センチュリー同様のユニバーサル・スタンダード規格という設定になっている)

SDガンダムGジェネレーションシリーズ

ビギナ・ゼラやビギナ・ロナといった高性能機の素材として重宝する。
特に後者は貴重な高火力・長射程の格闘武器を持つ機体であり、戦闘デモの影響からエルフリーデ・シュルツの愛機としても定着している。
ビームシールドを持ち空中浮遊も可能なので、それほど花形ではないタイプとはいえ使い勝手はかなり良い。欠点らしいものも、ビーム系武装しか持たないのでI・フィールドなどの防御系に弱いというもので、これは当機に限った問題ではない。
OVERWORLDに至るとビギナ系機体はかなり出揃っており、それぞれに個性がある。愛があるなら系列で小隊を組むのも良いだろう。
ビギナ・ギナⅡ木星決戦仕様も参戦したが、何故かビームライフルではなくマシンガンになっている。
ちなみに、素ギナⅡは上記のドレル乗機説を鑑みてかOW公式サイトではドレルの機体として扱われている。

ロストヒーローズ2

人格を持ったSDガンダムとしての参戦なので、セシリーポジションのキャラとして登場。
シルバーブルーメに捕まってしまい、触手攻めの末に食われてしまうという悲劇のヒロイン。
どうにか消化前に助け出せたため無事だったが、セシリーの触手攻めを想像した人もいたとかいないとか。

ガンダムVSガンダム

最低GPの1000コストで参戦。
最低コスト帯にしては優れた射撃性能と機動力だが、火力が低く低耐久なのでダメージレースに負けやすい。
機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXTでは、機動力をネクストダッシュでサポートされたため、低コスト帯ではかなり使いやすい部類。ただし射撃武装の弾切れがしやすく、低火力は改善されていないので過信は禁物。

機動戦士ガンダム Extreme vs.

ガンダムF91のアシスト機体として登場。
クロスファイア向けのビーム三連射や、EXVSMBからは単発斬り抜け攻撃も可能になった。EXVS2からはビームライフル&ビームランチャーと弾幕が濃くなった。
しかしながらプレイアブル機としては登場しておらず、エクストラ機体として参戦するのを順番待ちしているのが実状。

EXVSの派生作品であるGUNDAM VERSUSでは最低コストだが参戦。
癖が無く移動撃ちできる射撃武装と、ダメージが伸びにくく使い勝手の悪い格闘を持つ。
機動力は悪くないため、最低コストらしく前へ前へと出るより後衛機として弾幕を張る方に従事するのが無難。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOST

遂にビギナ・ギナⅡ木星決戦仕様がコスト2500で参戦。
スネーク・ハンドのビーム・ソー射出や、アラナ・アビジョとバーラ・トトゥガのアシスト攻撃などで中距離戦をいなしていく。
特殊格闘には弾数制のカウンターが配置。だがカウンターとしての役割よりも、5発限定の核弾頭を発射する射撃派生や、高誘導強判定の格闘派生で相手を仕留めに行くのがメインとなる。
覚醒技はデス・ゲイルズの連携攻撃。最終段で特殊射撃コマンドを入力すると、四肢を破棄して自爆特攻を仕掛ける原作再現技を放つ。
引っ掛けやすい射撃と強気に出られる格闘の両面を持つため非常に使いやすい。


わかったよセシリー、この項目を追記・修正すればいいんだな…!

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最終更新:2024年01月30日 15:12

*1 オリジナルの物と若干形状が異なる