コスモカプセル

登録日:2011/05/16(月) 01:28:37
更新日:2024/12/04 Wed 09:19:11
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【注意】この項目は『超星艦隊セイザーX』TV本編の重大なネタバレを含みます。




コスモカプセルは、ナックルクロスの転送ボタンを押すことにより、G2から転送されるのだ!



コスモカプセルとは、東宝製作の特撮ドラマ『超星艦隊セイザーX』の物語の根幹を成すアイテム。
コスモスの自販機のカプセルではない。




【概要】

宇宙に伝わる伝説の宝であり、全て集めるとどんな願いも叶えられる
太古の宇宙からこのカプセルを巡る争いは勃発しており、アドの故郷のビオード星もこれを手に入れるべく超古代の地球を制圧するまでに発展している。

2005年に地球の先住民の子孫である宇宙海賊デスカルがこのカプセルを全て揃えて願いを唱えた事により、地球は宇宙海賊に制圧され*1、500年後の未来には宇宙海賊の子孫たるネオデスカルの力によって地球全体が闇に包まれた死の星と化し、カプセルの効力も失われてしまっていた。

この間違った未来の歴史を変える為、シャーク隊長によって組織された超星艦隊セイザーXが2005年の現代にタイムスリップしてコスモカプセルを全て集めるべく、宇宙海賊及びネオデスカルとの争奪戦が展開される。
この影響により各カプセルは所在が定期的に推移していき、各話終了時はセイザーXと宇宙海賊・ネオデスカル両陣営のカプセル獲得状況が毎回掲示される。

シャーク隊長はまだネオデスカルの構成員だった頃に1960年にタイムスリップした際、現地で知り合った青年・安藤宗二郎(後のライオセイザー/安藤拓人の祖父)と共に一度12個のコスモカプセルを探し当てているが、その時はとある事情から宇宙海賊の地球制圧阻止は断念し、宗二郎に別れを告げてカプセルの力で未来へ帰還している。


終盤、セイザーXの目的が未来の歴史を修正した上で、コスモカプセルを消滅させて負の連鎖を断ち切ることだと明かされるのだが…


【外観・効果】

外観上の特徴は手のひらサイズのカプセルの中に動物の模様が白いシルエットとして描かれているメダルが埋め込まれている。
カプセルの上部には各カプセルのナンバーを表すギリシャ数字が刻まれている。
全部で12個存在し、各カプセル3個ずつに計4種類の属性が設定されている。

属性毎に同じ色をしており、
  • :哺乳類・赤
  • :鳥類・緑
  • :昆虫類・黄色
  • :魚類・青
で統一されている。

カプセル1つでも強力なパワーを発しており、セイザーXの戦士は獲得したコスモカプセルをそれぞれの専用武器に填める事で必殺技を使う事が出来る。
裏を返せばカプセルが1つもないとセイザーXは必殺技を放つことが出来ない*2為、大幅に弱体化してしまう。
これが原因で15話ではネオデスカルにクルー全員が捕縛され、シャーク隊長の救援が無ければ危うく全滅する所だった。

更にライオン1からシャーク4までの4種は各属性に対応した戦士しか使用できない。
普段はカプセイザーG2の内部に圧縮内蔵されており、状況に応じて戦士たちに転送される。

それに対抗して宇宙海賊の風将軍サイクリードはコスモカプセルの力を使い、恐獣を合成恐獣に強化させる装置を開発している。

12個揃うと1つだけ願いを叶える事が出来るが、1度パワーを使うと各カプセルは世界各地に飛散し、パワーを補充する為しばらく無力化してしまう。

また、コスモカプセルはそれ自体が意思を持っており、第3部ではバリヤーを発生させてセイザーXを守ったり、ケインやレミーに未来のビジョンを見せたりなど、不可解な行動を取るようになるのだが…

【コスモカプセル一覧】

名称はモチーフとなった動物+ナンバーを表す数字(読みは英語)で統一。

  • ライオン1(ワン)
火属性のライオンのパワーを秘めたライオセイザー/安藤拓人専用のコスモカプセル。
宗二郎がシャークと別れた後に予め探し当てたカプセルの内の1つで、下記の2つと共に海苔缶の中に保管してあった。

第14話にてネオデスカルのグローザに奪われるが、第16話にて火将軍ブレアードが体に縛り付けて持ち逃げし、彼が拓人たちに捕縛された事でセイザーXの手に戻ってきた。
第34話にて首領ネオデスカルに奪われ、最終決戦では闇のエネルギーと化した彼に取り込まれブラックライオに変貌させるも、最終的に彼を拒絶し拓人が取り返した。

  • イーグル2(ツー)
風属性の鷲のパワーを秘めたイーグルセイザー/アド専用のコスモカプセル。
宗二郎が予め探し当てたカプセルの内の1つで、その後の変遷は終盤を除いてライオン1と大体同じ。

第36話ではダークアルマーを破壊したアドルイーグルをバリヤーで包んで中にいるアドとゴルドの身を守った。

  • ビートル3(スリー)
雷属性のカブトムシのパワーを秘めたビートルセイザー/ケイン専用のコスモカプセル。
宗二郎が予め探し当てたカプセルの最後の1つで、その後の変遷はイーグル2と大体同じ。

第32話ではG2の意思に関係なくビートルの下に向かい、怪人アルティメットの攻撃をバリヤーで防いだ。
その際ケインに家族と団欒しているビジョンを見せているが…

  • シャーク4(フォー)
水属性のサメのパワーを秘めたシャークセイザー/シャーク隊長専用のコスモカプセル。

大昔に中尾山の麓で何者かの手によってクワガタを人間サイズに巨大化させてしまったらしく、山のどこかに封印された事が古文書に記されていた。
保管してあった場所は山の奥の洞窟だったが、そこには既になく、最終的に山に住むお婆さん*3からレミーが譲り受ける形で手に入れた。

レミーにとっては尊敬するシャーク隊長専用のカプセルということもあり、第14話にてグローザに他のカプセルが奪われる中、このシャーク4だけは死守した。
第32話ではレミーに『シャーク隊長からシャーク4を受け取る自分』のビジョンを見せているが…

  • ウルフ5(ファイブ)
火属性のオオカミのパワーを秘めたコスモカプセル。

劇中で最初に発見されたカプセルであり、第1話でライオセイザーが入手した。
第14話にてグローザに奪われた後は主にセイザーXをおびき出す為の囮として使われるようになるが、第34話にてツバインが取り返した。

  • スワン6(シックス)
風属性の白鳥のパワーを秘めたコスモカプセル。

第3話にて水将軍アクアルが山中から見つけ出して入手するが、第16話にてブレアードが持ち逃げしてセイザーXに捕縛された事で彼らの手に渡った。

  • スタッグビートル7(セブン)
雷属性のクワガタムシのパワーを秘めたコスモカプセル。劇中では『スタッグ7』と呼ばれる。

第2話の時点でナショナルエンタープライズ社の社長が所有しており、宗二郎が譲り受けるはずだったが、恐獣出現の混乱に乗じてサイクリードが奪取した。
その後は合成恐獣ビグスタッグを誕生させるためのエネルギーとして利用されたが、第9話辺りからブレアードに借りパクされるようになり、彼が拓人たちに捕縛された事でセイザーXの手に渡った。

入手した経緯が経緯であるためか、第34話ではブレアードをバリヤーで守らなかった。
これに対してブレアードは『気まぐれなんだなぁこいつら!』とぼやいていたが…

  • スピアフィッシュ8(エイト)
水属性のカジキマグロのパワーを秘めたコスモカプセル。劇中では『スピア8』と呼ばれる。

第22話にて拓人が拾うもジャッカルに奪われ、シャーク隊長を誘い出すためのエサとして利用される。
その後は怪人アリゴードがブレアードから奪い取り、続く第23話にてレミーが奪い返した。

  • オックス9(ナイン)
火属性ののパワーを秘めたコスモカプセル。

第10話にてブレアードが拾い上げるも、既にバーダー船長を亡くし目的を見失っていたことから拓人に譲った。
第14話にてグローザに奪われ、ネオデスカルの手に渡るが、第34話にてツバインが取り返した。

  • ピジョン10(テン)
風属性の鳩のパワーを秘めたコスモカプセル。

第7話にてシャーク隊長と宗二郎が初めて出会った山中の巨岩の中から出現し、アクアルが入手する。
その後、第19話にてグローザの立案した陽動作戦の一環としてデスメードが所持していた所をシャーク隊長が奪還した。

  • マンティス11(イレブン)
雷属性のカマキリのパワーを秘めたコスモカプセル。

劇中最後に登場したカプセルで、雷一族の守り神・雷神ゴードが飲み込んでいた。
拓人の説得を受けて考えを改めたサンダーラが雷神の体から取り出し、拓人に託した。
アドルイーグルがワームホールに飲み込まれた際、機体全体をバリヤーで包み込んでアドとゴルドを守り、ケインの開発したコスモブースターでエネルギーを増幅させたライオン1と共鳴してアドルイーグルを無事に地球まで送り届けた。

  • ホエール12(トゥエルブ)
水属性のクジラのパワーを秘めたコスモカプセル。

第8話にてガダル星人が拾い上げ、自身の家族写真との交換という体で安藤由衣に譲った。
第14話にてグローザに奪われ、ネオデスカルの手に渡るが、第34話にてアインが取り返した。

番外

  • 偽コスモカプセル
第26話に登場。
グローザが開発していたコスモカプセルの偽物で、彼女がタイムパラドックスにより消滅した後もガレオローグ艦内に残されていた。
見た目は本物のコスモカプセルと見紛うほど精巧に作られているが、その実態は接触したメカの電子回路をショートさせるよう細工が施された危険な代物であった。
ガレイドの策略でホエール12とすり替えてG2に転送・収納させる事で、G2を機能停止寸前まで追い詰めた。

中のメダルにはマンタのシルエットが描かれており、上部には13を意味するXIIIのギリシャ数字が刻まれている。
敢えて名前を付けるのであれば、マンタ13(サーティーン)といったところか。

【セイザーXの技一覧】

4人ともデフォルトの必殺技以外は1度限りの出番に終わった技が多く、中には劇中未使用の技もいくつか存在する。それらは東宝公式サイトにて技名のみが判明している。
余談になるが、玩具版カプセイザーG2に各コスモカプセル(未発売のものも含む)をセットすると技の分類を読み上げてくれるため、未使用技もある程度はどういった技か推察出来るようになっている。

ライオセイザー

ライオブレイカーに装填する事で発動する。

  • ライオファイヤー
ライオン1を装填して放つ火属性最強の必殺技
赤いライオン型のエネルギーが敵を焼き尽くす。
使用回数は劇中のコスモカプセルの技で最も多く、撃破率も高い。

  • ピジョンカッター
ピジョン10を装填して放つ風属性の攻撃技。
ライオブレイカーから鳩型の真空弾を撃ち出す。
第28話と第35話にて使用。前者ではドンsy…もとい怪人ダーゴスに躱されてしまったが、後者では他の風属性の技と組み合わせることで怪人ディバイダーの分身を一掃した。

  • スタッグサンダー
スタッグ7を装填して放つ雷属性の攻撃技。
ライオブレイカーからクワガタのビジョンが出現し、雷を落とす。
第17話にて使用され、デスメードの大群を蹴散らした。

  • マグマスピアー
スピアフィッシュ8を装填して放つ水属性の攻撃技。
ライオブレイカーからカジキのビジョンが出現し、そのまま熱線を帯びて敵を串刺しにする。
第23話にて使用。怪人アリゴードを武器のエペアントごと真っ二つに引き裂いて撃破した。

  • スワンフラップ
スワン6を装填して放つ風属性の移動技。
ライオブレイカーから白鳥のビジョンが出現し、そのままライオの体に乗り移ると体が身軽になり、高速移動が可能になる。
第33話にて使用され、サイクリードとスピード対決を展開した。
…時期的にこれと被ってる気がしなくもない。


イーグルセイザー

イーグルブラスターに装填する事で発動、その際反動防止のために先端のグリップが起き上がる仕組みとなっている。
彼のみ公式で設定されている技は全て使用しているが、劇中未使用のスピアフィッシュ8とピジョン10(共に攻撃技)の技は名前が記載されていないため、詳細不明。

  • イーグルタイフーン
イーグル2を装填して放つ風属性最強の必殺技
鷲の形をした圧縮された空気のエネルギー弾が敵を打ち抜く。
基本は必殺技として使われるが、第35話では怪人ディバイダーの分身を一掃する為に使用された。

  • ウルフファイアー
ウルフ5を装填して放つ火属性の攻撃技。
イーグルブラスターから狼型の赤い熱線を発射して敵を撃つ。
第6話にて使用。風海賊レゼッカーの突風攻撃と相殺し合っている隙をついてビートルがビートスラッシュを放って撃破に繋げた。

  • スタッグミストラル
スタッグ7を装填して放つ雷属性の攻撃技。
イーグルブラスターからクワガタのビジョンを発射し、電磁波で敵を麻痺させる。
第21話にて使用されたが、ジャッカルのバリヤーで防がれ効果を発揮出来なかった。

  • オックスシールド
オックス9を装填して放つ火属性の防御技。
イーグルブラスターから出現した牛型のシールドで防御する。
第11話にて使用。ライオファイヤーで致命傷を負った火海賊バンケーンが最後の悪あがきと言わんばかりに破壊した塔の瓦礫からクルー全員の身を守った。

  • スワンシェアー
スワン6を装填して放つ風属性の分配技。
イーグルブラスターから出現した白鳥のビジョンが周囲の味方の武器に乗り移り、攻撃力を上昇させる。
第23話にてスタッグシェアーと併用され、エクスガンに強力なエアー弾を発射する機能を与えた。

  • マンティスヒーリング
マンティス11を装填して放つ雷属性の回復技。
イーグルブラスターからカマキリのビジョンが出現し、味方の体力を回復させる。
第27話にて傷ついたゴルドに対して使用された。

  • ホエールリープ
ホエール12を装填して放つ水属性の移動技。
イーグルブラスターからクジラのビジョンが現れイーグルに乗り移ると、水流のエネルギーを纏いながら高速移動する。
第8話にて使用。属性的に不利な風海賊サンドストーム相手に水流に乗ってキックを放ち勝機を掴んだ。

ビートルセイザー

ビートホークに装填する事で発動、先端の刃が伸びて強力なパワーを出すことが出来る。

  • ビートスラッシュ
ビートル3を装填して放つ雷属性最強の必殺技
カブトムシの形をした電撃エネルギーで敵を吹き飛ばす。
劇中最後の怪人であるディバイダーを倒したのもこの技であった。

  • スワントルネード
スワン6を装填して放つ風属性の攻撃技。
ビートホークから出現した白鳥のビジョンが竜巻を発生させて敵を吹き飛ばす。
第17話にて初使用、デスメードの大群を蹴散らした。
第21話ではスタッグミストラルに続けて使用されたが、同じくジャッカルのバリヤーで防がれてしまった。
第35話ではピジョンカッターやイーグルタイフーンと共にディバイダーの分身を一掃した。

  • ホエールスコール
ホエール12を装填して放つ水属性の攻撃技。
ビートホークから出現したクジラのビジョンが広範囲に激流を放射してとして敵に打ち出す。
第11話にて使用。水が弱点であるブレアードとバンケーンに大ダメージを与えた一方で、元の威力があまり高くないのかアクアルとサイクリードには大して効いていない様子だった。
このことから本来の用途は弱点に特化した広範囲の牽制技と考えられる。

  • ウルフダッシュ
ウルフ5を装填して放つ火属性の移動技。
ビートホークから出現した狼のビジョンがビートルに乗り移ると、通常の倍のスピードでの移動が可能になる。
第5話にて崩落する洞窟から脱出する為に使用された。

  • スタッグシェアー
スタッグ7を装填して放つ雷属性の分配技。
ビートホークから出現したクワガタムシのビジョンが周囲の味方の武器に乗り移り、攻撃力を上昇させる。
第23話にてスワンシェアーと併用され、エクスガンに強力な電流を発射する機能を与えた。

  • スピアブロッカー
スピアフィッシュ8を装填して放つ水属性の防御技。
ビートホークから出現したカジキマグロ型のビジョンが敵の攻撃を跳ね返す。
第34話にて使用され、バレーダの吹雪を防いだ。


シャークセイザー

シャークバッシュに装填する事で発動、必殺技形態に変形して強大な技を打ち出す。
4人の中で最も未使用技が多い。

  • シャークラッシュ
シャーク4を装填して放つ水属性最強の必殺技
シャークバッシュから出現したサメ型のエネルギーで敵を切り裂き、跡形もなく消滅させてしまう。

  • スワンブリザード
スワン6を装填して放つ風属性の攻撃技。
シャークバッシュから出現した白鳥のビジョンが冷凍光線を発射して敵を凍り付かせる。
第22話にて使用。自分よりも遥かに巨大なドリルアングラーを一瞬にして氷漬けにし、コアブレイバーに逆転のチャンスを与えた。

  • ピジョンウォール
ピジョン10を装填して放つ風属性の防御技。
シャークバッシュから出現した鳩型のエネルギーが敵の攻撃を受け止めて無効化する。
第30話にて使用され、怪人グルナーダの火炎弾を防いだ。

  • スピアシェアー
スピアフィッシュ8を装填して放つ水属性の分配技。
シャークバッシュから出現したカジキマグロのビジョンが周囲の味方の武器に乗り移り、攻撃力を上昇させる。
第30話にて使用。艦長3人の武器に水属性のエネルギーが宿り、グルナーダの火炎弾をはじき返した。



【玩具版】

コナミからなりキッズトイシリーズの1種として、各なりきりアイテムの付属品扱いで商品化された。
コスモカプセル本体はクリアのプラ素材で、各なりきりアイテムに装填する事で中のプレートが回転して絵柄が変化する仕組みになっている。
特筆すべきは、装着したカプセルごとに音声が変化する点だろう。
『おしえて!カプセイザーG2』に至ってはナックルクロスに付属するセイザーチップを付け替えることで識別音声も変化する非常に凝った作りとなっており、ファンからの評判も高い。
ある意味、2010年代以降の特撮玩具ではすっかりお馴染みとなったコレクションアイテムの走りと言えなくもない。


スピアフィッシュ8は未発売に終わったが、各なりきりアイテムにこれに対応する識別音声も確認されているため、中には自作する猛者もいる。
クオリティが高いだけに、全種揃わなかったのが惜しまれる。




コスモカプセルに願う!

これは、アニヲタWiki(ここ)にいるみんなの願いだ!


コスモカプセルよ、追記・修正して項目を変えてくれ!!





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以下、最終回のネタバレ注意!!




























ネオデスカルとの最終決戦を制し、遂にコスモカプセルを12個揃えたセイザーX。
そして拓人が願いを唱えた事により未来の歴史は修正され、コスモカプセルも完全に消滅した。


さらば、コスモカプセルか…


…と思われた次の瞬間、カプセルがセイザーXと3将軍の前に再び姿を現した。
事態が飲み込めない一同だったが、ただ1人何かを察したシャーク隊長はこの状況を説明し始めた。


【コスモカプセルの真意】

結論から言うと、コスモカプセルに消滅を願ったところでカプセルそのものが消えることはない。
今に至るまでコスモカプセルを巡る争いが続いたのがその裏付けとなっている。

コスモカプセルが意思を持っているのは先述した通りだが、それ故に自分達が争いの火種となる事を憂いていた。
同時にカプセル1つ1つが強力な武器にもなる。
そのため、自分達が二度と一か所に集まる事がないよう、カプセル1つずつを先祖代々永遠に保管し続けられる『12人のコスモカプセルの戦士』を探していたのであった。
第3部での一連の行動も、持ち主となる人物を守る為だったと思われる。

そして歴史改変が進むなか、宇宙海賊の子孫たるシャーク隊長はタイムパラドックスにより消滅。
コスモカプセルの戦士に選ばれた12人の内、セイザーXクルーの宇宙人組と3将軍の9人はそれぞれのカプセルが指定した時間と惑星にワープし、元居た世界とは異なる別々の未来を歩むことになった。
こうして遥か古代から続いたコスモカプセルを巡る戦いは、本当の意味で終わりを迎えたのだった。

コスモカプセルに選ばれた12人の戦士は、以下の通りである。
コスモカプセル 所有者 映るビジョン 行き先
ライオン1 安藤拓人 なし
イーグル2 アド 現代のビオード星
ビートル3 ケイン 家族の姿 未来のラディ星
シャーク4 レミー なし
ウルフ5 パトラ 大学芋屋さん 宇宙のどこか
スワン6 風将軍サイクリード 喧嘩する3将軍*4
スタッグビートル7 火将軍ブレアード
スピアフィッシュ8 ツインセイザー アイン 不明 未来のラディ星
オックス9 ツインセイザー ツバイン
ピジョン10 水将軍アクアル 喧嘩する3将軍 宇宙のどこか
マンティス11 ゴルド 大学芋屋さん
ホエール12 安藤由衣 なし

なお、地球人である安藤兄妹とレミーは別の宇宙に飛ばされることもなく、カプセルの中には未来のビジョンも映らなかった。
これについて宗二郎は、『自分で未来を決めろということだろう。』と解釈している。
その言葉通り、拓人はF1レーサーになる夢を叶えるべく父の待つイギリスに向かい、レミーも安藤家で生活を続けながら新たな夢を持ち始めている。
彼らがすてきな未来を作る日も、そう遠くはないのだろう。


【余談】

ファンの間では最終回における12人のコスモカプセルの戦士が選ばれる展開から、超星神シリーズの第1作『超星神グランセイザー』のリベンジ的要素が含まれているのではと考察される事もある。
グランセイザーの戦士は12人の大所帯だったが、製作コストやキャパシティの問題などから1作限りの特色に終わった事、コスモカプセルもグランセイザーと同じく3つ(3人)ごとに4つの属性に分けられている事が根拠としてよく挙げられる。

…もっとも、ムック本などにおけるスタッフインタビューでもこのような意図があったかどうか言及された事はない為、憶測の域を出ない事には留意されたし。



追記・修正は、すてきな未来を作ってからお願いします。



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最終更新:2024年12月04日 09:19
添付ファイル

*1 劇中ではこの日を『Xデー』と呼称している。

*2 第1話にてレミーに断言されている。

*3 曰く、『親戚が送ってきた』らしい。

*4 最終回の台本における表記。