CNo.69 紋章死神カオス・オブ・アームズ

登録日:2014/01/03 Fri 01:10:20
更新日:2025/07/12 Sat 09:42:42
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《CNo.69 紋章死神(デス・メダリオン)カオス・オブ・アームズ》とは、遊戯王ZEXALに登場するカードであり、《No.69 紋章神(ゴッド・メダリオン)コート・オブ・アームズ》をランクアップさせたXモンスター。



OCG効果


エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/サイキック族/攻4000/守1800
レベル5モンスター×4
①:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールドのカードを全て破壊する。
②:このカードが「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」をX素材としている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
エンドフェイズまで、このカードの攻撃力はそのモンスターの元々の攻撃力分アップし、このカードはそのモンスターの元々のカード名・効果と同じカード名・効果を得る。



LEGACY OF THE VALIANTで登場したエXモンスター。

まず目を引くのは攻撃力4000と言うに匹敵する高ステータス。
生半可なモンスターどころか《青眼の白龍》などの切り札級のモンスターですら殴って倒せる数値である。

それだけでもハイスペックだと言うのに、更に驚くべきはその効果。
相手モンスターが攻撃して来た時、相手フィールド上のカードを全て破壊出来る

相手から見れば攻撃しようとしたら《聖なるバリア −ミラーフォース−》と《邪神の大災害》を同時に発動されるようなもの。
しかも相手の攻撃宣言時、なのでこいつ以外が狙われたときでも発動することが出来るのだ。

勿論《聖なるバリア −ミラーフォース−》と違って相手に効果がバレバレなので攻撃してくる奴はまずいないだろうが、
こいつが立っているだけで実質的に相手は攻撃出来ない状態となるのである。
しかもこの効果にX素材は使用しない。つまり回数無制限永続なのだ。
N・グラン・モール》や、《オネスト》握って突っ込んでくる相手でも怖くない。


普通にレベル5モンスター4体でエクシーズするのは困難で無駄が多いが、
CNo.であるためRUMを使うことでX召喚できる。

特に《RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース》なら、ランク以外にランクアップさせる属性や種族の縛りがないため、すべてのランク4モンスターからこのカードが出せる

更に言えばサイキック族Xモンスターであるため、本元の【紋章獣】においては《紋章獣ユニコーン》の効果で墓地から簡単に蘇ってくる。蘇って来た時には効果こそ無効になっているものの、攻撃力4000は健在であり、墓地除外だけで簡単に蘇生されるのは相手からするとかなり怖い。


後半の効果は《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》を素材としている時に発動できる効果だが、
《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》には元々Xモンスターメタ効果があり、打点強化が追加されたが無効効果がなくなり、コピー効果は同じものである。

一応RUM前と合わせてコピーしたモンスター効果を2回使用することができるが、
相手がXモンスターを出していなければ意味がなく、そもそも《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》は素材が3体必要なので重く、わざわざ狙う必要はあまりない。

とはいえ、《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》を経由しなくても十分働いてくれるため、使い勝手はかなり良い。


ついでに、このカードのレアリティはただの字レア。下手すればストレージに入っているレベルのため、財布事情に苦しいデュエリストにも嬉しい。


欠点としては、比較的出しやすいと言えども、素材を数体使うXモンスターにさらに魔法を1枚を使う必要がある為、かなりのカードを消耗する。
効果耐性や蘇生効果もないため、他のCX、CNoと同じく破壊されればディスアドバンテージは計り知れない。
また、場にランクアップに必要なXモンスターがいて、手札にRUMがそろっているという機会はそうなく、安定した召喚は難しい。

同じくランク5のCNo.である《CNo.101 S・H・Dark Knight》と比べると、あちらは除去効果と、《No.101 S・H・Ark Knight》を経由すれば実質破壊耐性を備え、《FA-クリスタル・ゼロ・ランサー》になることで破壊耐性と打点が両立できるものの、今度は効果無効に弱くなる上、エクストラの圧迫も厳しい。
また、ランク4Xモンスターを出すことができRUMがあるのなら、《No.39 希望皇ホープ》を経由して《No.99 希望皇龍ホープドラグーン》になることで、同じく4000の打点と、対象に取る効果の耐性を得られる。

これらの競合相手により、だんだんランク4でRUMを使うデッキでも肩身が狭くなってきた感はあるが、このカードは《RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース》から経由するランク4Xモンスターの種類を選ばず、その効果を使い分けた上で安定した打点を得ることができ、さらに同時展開したモンスターも戦闘から守ることができるのが利点。

だがアイツの存在がこのカードを終わらせた。SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニングである。

エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/戦士族/攻2500/守2000
光属性レベル5モンスター×3
このカードは自分フィールドのランク4の「希望皇ホープ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
このカードはX召喚の素材にできない。
(1):このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない。
(2):このカードが「希望皇ホープ」モンスターをX素材としている場合、
このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ5000になる。

(1)の効果で自身の効果は封じられ、(2)の効果で殴り負ける。しかもRUMを経由しなくても良い。

その手軽さと高い打点で重宝され、X全盛期において多くのデッキで使われた。それもX素材を4つも持った状態で。
そして相手ターンで全くの無力と化し、《紋章獣ユニコーン》で蘇生してもなお勝てない…疑似的な戦闘耐性と打点が強みであるこのカードの価値はそれを潰し上を行く存在によって限りなくゼロに等しくなってしまったのである。


X全盛期を過ぎた現在においてはRUMで出せさえすれば価値はあるのだが、肝心の紋章獣が他のカテゴリに対して遅れを取っているので耐性のないこのカードの価値は今一つといったところ。

2025年には【紋章獣】も強化されたが、RUM関連にはテコ入れがなかったためにこのカードへの救済もなかった。

更に追い討ちをかける様に《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》に新たな派生形態が追加された。

  • No.69 紋章神コート・オブ・アームズーゴッド・シャーター
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/サイキック族/攻2800/守1600
レベル4モンスター×4
このカードは元々のカード名が「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」である自分フィールドのモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドのモンスターが効果を発動した時、または相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ-ゴッド・レイジ」1体を自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する。
その後、その相手モンスター1体を破壊する。

  • No.69 紋章神コート・オブ・アームズーゴッド・レイジ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/サイキック族/攻3100/守1900
レベル4モンスター×5
(1):フィールドのこのカードは戦闘・効果では破壊されない。
(2):自分・相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのカード名を「アンノウン」として扱う。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手が発動した「アンノウン」の効果は無効化される。

それぞれOCG化に伴い削除された破壊効果である「ゴッド・シャーター」発動時の姿と、劇中で見せた真の姿をモチーフにした派生形態。

前者は中継役でしかないがRUM不要で重ねてX召喚可能と言うお手軽さがウリであり、
後者は打点こそ劣るが3000ラインを超えているため充分に高く、戦闘・効果破壊への耐性を持っているため場持ちが良い。更にフリーチェーンで相手モンスターの名前を「アンノウン」に変更する起動効果&相手の「アンノウン」が発動した効果を無効にする永続効果のコンボで相手の展開を能動的に妨害できるため、使い勝手という面では優っている。上記の《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》もバトルフェイズに入る前に黙らせられるし、なんなら《No.39 希望皇ホープ》の時点で「アンノウン」にしてしまえば場に出る事すら防げてしまう。

前者を経由する場合は相手の行動依存になるのと、直接X召喚するには素材数が5と出しにくそうに見えるが、【紋章獣】が強化されて展開力が上がった事と、素材3体以上を要求するNo.の素材にする時は2体分として扱える《紋章獣グリフォン》の登場で直接X召喚は難しくないと言うのも、《CNo.69 紋章死神カオス・オブ・アームズ》にとっては向かい風である。

何かしらのブレイクスルーがあれば輝く機会もあるだろうが、それまでこのカードは紋章のように飾っておかれることとなるだろう……


原作において


このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘で破壊されない。
このカードが「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ 」をランクアップしてエクシーズ召喚に成功した場合、以下の効果を得る。
1ターンに1度、相手 フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、このカードのエクシーズ素材1つを取り除いて発動する事ができる。
次の自分のスタンバイフェイズ時まで、このカードの攻撃力は選択したモンスターの攻撃力分アップし、そのモンスターの効果を得る。
また、相手モンスターの攻撃宣言時、 このカードのエクシーズ素材1つを取り除いて発動する事ができる。
相手フィールド上に存在するカードを全て破壊する。

OCGと比べると、No.共通戦闘耐性と、
効果コピーがXモンスター以外にも発動できるが名前はコピーしない点、攻撃力アップが相手ターンでも続くが、
攻撃反応効果は《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》が素材である必要があり、X素材を消費する点などが違っていた。

アニメではランクアップ前の《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》の効果がデタラメに強力な為、ステータスを除けば制圧力は下がっている。


No.96が使用。
《カオス・フィールド》の効果で遊馬のEXデッキから《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》を奪い、カオスエクシーズチェンジさせた。

自身の効果により、《CNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》と同じ数値だけ攻撃力をアップし、効果を得た。

《CNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》を攻撃するが、遊馬の罠カード、
《ナンバーズ・マジック・マスター》の効果でデッキから発動された《炎の護封剣》により、攻撃を封じられた。

次の攻撃も《ガガガガードナー》を特殊召喚され、勝負を決めることはできなかった。
最終的に《CNo.39 希望皇ホープレイ》に攻撃力を下げられ、戦闘破壊された。攻撃名は「カオス・デス・ドゥーム」。

ちなみに余談だが、このとき《CNo.39 希望皇ホープレイ》の効果をこのカードに対してすべて使わず、オーバーレイユニット一つ分だけ《CNo.96 ブラック・ストーム》に回していれば、結果的にホープレイだけでこのデュエルに勝利で来ていた。



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最終更新:2025年07月12日 09:42