ヴァルシオン改

登録日:2015/05/26(火) 21:25:42
更新日:2024/10/27 Sun 20:47:18
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ヴァルシオン改は、スーパーロボット大戦シリーズに登場するロボット。作品によって設定が大幅に違うため、作品ごとに記述する。

スペック

分類:人型機動兵器
全長:57.0m
重量:550.0t(第3次)、55.0t(EX)、56.0t(OGシリーズ)
全備重量:61.5t(EX)
補助MMI:ゲイム・システム(OGシリーズ)
開発者:パプテマス・シロッコ(旧シリーズ)、アードラー・コッホ(OGシリーズ)
所属:ディバイン・クルセイダーズ

旧シリーズのヴァルシオン改

パプテマス・シロッコがインスペクター事件(第3次スーパーロボット大戦)の時に地球の技術とゾヴォークの技術を駆使して開発した改良型のヴァルシオン。形状は同じだが機体色は青に変更されている。
インスペクターのロボットディカステス』が使っていた武器『ビッグバン・ウェーブ』と『メガフラッシャー』を採用しており、高い攻撃力を誇るが、メガ・グラビトンウェーブは取り外されている。Iフィールドを装備しており、ビーム兵器に対する防御力は非常に高い。

シロッコが独学でインスペクターの技術を研究してビッグバン・ウェーブやメガフラッシャーなどの武器を作り上げていることから、その才能の高さがうかがえる。

劇中での活躍

『第3次』でラスボス(条件次第でシュウ・シラカワネオ・グランゾンにラスボスの座を奪われる)として登場。HPは40000。ロンド・ベルとの最終決戦でシロッコが自ら出撃し、その圧倒的な攻撃力で苦しめてきたが、力及ばずに敗れ、破壊されている。
SFCの第3次ではシロッコが作り上げた機体1機のみ登場したが、PS用にリメイクされた第3次ではシュウのネオ・グランゾンの取り巻きとして無人のヴァルシオン改が2機現れており、シロッコ機ほどは強くないもののネオ・グランゾンの撃破を邪魔する厄介な存在と化している。
『第3次』のヴァルシオン改をカミーユ・ビダンの搭乗する機体で止めを刺すと精神崩壊イベントが発生する。フォウ・ムラサメが仲間にいて、マップ上に出撃していれば難は免れるのだが、そうでないと…。

シロッコが複数作り上げていたのかラ・ギアス事件(スーパーロボット大戦EX)では4機のヴァルシオン改(HPは32000でなぜかヴァルシオンと同じ)がラ・ギアスに召喚されてフェイル軍によって運用されており、ラ・ギアスに召喚されたロンド・ベル隊のメンバー達を苦しめてきたが、第4次スーパーロボット大戦(S)及びスーパーロボット大戦F完結編では『ヴァルシオン』名義で登場しており、武装もディバイン・アームとクロスマッシャーの2つとなっている。

第4次では、レベル99の超AIを搭載した無人機がシュウ・シラカワのネオ・グランゾンとともに登場しており、圧倒的な強さでロンド・ベルを苦しめてきたが、PS版である『第4次S』ではレベルが58に下がっているおり、弱体化している。
なお、ロボット図鑑で安売り感が漂うだのと言われていた。

F完結編ではルナツーで製造された機体がラスボスとして登場しているが、ルートによってパイロットが異なっており、DCルートではシロッコ、ポセイダルルートではシャピロ・キーツが使用している(HPは両者とも65000)。シャピロ機はバイオリレーションシステムのせいで『鉄壁』『魂』『根性』の精神コマンドが毎ターン掛けられているため、すさまじい強さを誇っている。シロッコのヴァルシオン改はシロッコ自身のニュータイプ能力もあって回避率が非常に高くなっている。

なお、PS用のリメイク作品ではヴァルシオンとヴァルシオン改のカラーリングが違っており、ヴァルシオンが青、ヴァルシオン改が赤になっている。

OGシリーズのヴァルシオン改

ディバイン・クルセイダーズのアードラー・コッホが開発した量産型ヴァルシオン。全部で7機製造されており、そのうちの3機が登場している。OGシリーズのヴァルシオン改はテスラ・ドライブを搭載しているために飛行が可能となっている。

ヴァルシオン改を使用していたパイロットはシャイン・ハウゼン(1号機。アニメでは4号機)、テンペスト・ホーカー(2号機。漫画『Record of ATX』では4号機)、テンザン・ナカジマ(3号機)の3人。アニメ『ディバイン・ウォーズ』では、アードラーが1号機に乗って逃走を図っていたが、ゼンガー・ゾンボルトが操るグルンガスト零式の零式斬艦刀で真っ二つにされている。

イーグレット・フェフが開発したマンマシンインターフェース『ゲイム・システム』を搭載しており、パイロットの能力を引き出すという利点があるが、精神を暴走させてしまうという欠点もあるため、テンペストは地球連邦軍に対する憎しみが増大して復讐鬼に成り下がり、テンザンは「血祭り」「プチプチ」などの言葉を発して凶暴化し、笑いながら殺戮を大いに楽しむようになってしまっている。シャインもゲイム・システムに苦しめられていたが完全には支配されておらず、ハガネとヒリュウ改の部隊によって救出されたため、精神が破壊されることはなかった。

劇中での活躍

『OG1』と『OG外伝』に敵として登場。
テンペスト機はクリミア半島にあるセバストポリで地球連邦軍と交戦し、地球連邦軍に対する復讐を果たそうとするも敗北、テンザン機はジュネーブでの戦いで敵を全滅させようと奮戦するも撃破されている。シャイン機はシャインの救出後に破棄された。テンザン機はエアロゲイターに回収され、データの解析を経て機体の複製が行われ、戦力として投入されているが、この複製機には制御兵となった地球人が乗せられている。

アニメではゲームと違って同時に投入されているが結末は同じであり、シャイン機はシャイン救出後に破棄され、テンペスト機はタスク・シングウジジガンスクードとの戦いでシーズサンダーを受けて破壊され、テンザン機もリュウセイ・ダテのR-1から放たれた天上天下念動破砕剣(T-LINKソード)で貫かれて撃破されているもののヴァルシオン改が回収されなかったためか複製機が登場することはなく、テンザンも『ゲーザ・ハガナー』として再登場することはなかった。漫画『Record of ATX』ではDC残党が乗っていた旗艦に搭載されていたヴァルシオン改が登場しており、ラーダ・バイラバンが使用している。

インスペクター事件(OG2)では登場しなかったものの修羅の乱(OG外伝)では新たに7機量産されており、シュウ・シラカワネオ・グランゾンとともに現れている。しかし、ヴァルシオン改より性能が優れている『ヴァルシオン改・タイプCF』が登場したためか第2次OG以降は登場していない。

リューネ・ゾルダークは、父であるビアン・ゾルダークが心血注いで作り上げたヴァルシオンが簡単に量産されることをよく思っておらず、ヴァルシオン改の力で連邦軍に復讐しようとするテンペストに怒りを露わにしたり、テンザンとの戦いで「インチキヴァルシオン」と吐き捨てたりしていた。

OGシリーズに登場するヴァルシオン改は上記の通り量産機として作られたためメガ・グラビトンウェーブは装備されておらず、防御装置も敵の攻撃の威力を半減する『歪曲フィールド』からビーム兵器の威力を軽減する『ABフィールド』に変更されており、ヴァルシオンが持っている『EN回復(大)』の能力も『EN回復(小)』となっている。そのため、性能はオリジナルに及ばないが、テンペストやテンザン、シャインが使用するヴァルシオン改はパイロットがゲイム・システムに支配されているためか強くなっている。
高いHPと分厚い装甲を持つが運動性が低いという典型的な砲戦ユニットだがテンペストとテンザンは能力が高いため意外と避ける。運動性に不安のあるユニットは必中か集中必須。隣接すれば最強武器のクロスマッシャーが使えなくなるため幾分は楽になる。
シュウが持ってきた7機の無人のヴァルシオン改(OG外伝に登場)はHPが15万になっており、今まで登場してきたヴァルシオン改の中では最高のHPを誇る。

シャインが乗っていたヴァルシオン改は条件を満たす(短時間で救出する)と使用可能になり、リューネの同意の上でゲイム・システムが外されてコクピットブロックも交換されたものが自軍の戦力として使用可能となる。
このため、結果として紆余曲折あったものの、本機は地球を守るために異星人と戦うというビアン博士の本懐を遂げたヴァルシオンとなった。
敵の時に比べて弱体化こそされているが高いHPと分厚い装甲は健在でEN回復(小)を活かして戦う砲戦型ユニットとなっている。P武器が貧弱なのでそれをカバーできるパイロット人選をしたい。
精神コマンドの突撃をうまく使え、射撃の高さも生かせるカチーナや能力自体は優秀だがOG1では搭乗機に困ることの多いレオナやリオ、能力の貧弱さを補えるラーダあたりが候補。
OG1では参戦ユニットが少なく、ユニット数は常にカツカツなので是非とも拾得を狙いたい。
正史では改修されていないのか、それともタイプCFに改造されたヴァルシオン改がこの機体だったのか、OG2以降は味方機として登場していない。
なお、八房龍之助氏はヴァルシオン改にラーダを乗せて運用しており、『Record of ATX』での扱いはそれを採用したものになっている。*1

武装

ディバイン・アーム

右手で持っている巨大な実体剣。ヴァルシオン改唯一の格闘兵器。

クロスマッシャー

手の甲から発射される必殺武器。威力と射程に優れたヴァルシオンシリーズおなじみの武器。『第3次』やOGシリーズではEN制、『EX』では弾数制となっている。アニメではフレキシブル・アームを搭載したバックパックから発射されており、劇中ではゲイム・システムに支配されたテンペストやテンザンがこの武器を乱発していた。

メガ・グラビトンウェーブ

PS版『EX』のみ登場する重力兵器。指向性の重力波を発射して敵を攻撃する。第3次では弾数制だが、EXではEN制になっている。OGシリーズでは装備されていない。

ビッグバン・ウェーブ

『第3次』と『EX』に登場。ディカステスのものと同じ技術で使われているマップ兵器で、自機周辺に強力なエネルギー波を発生させて多くの敵機を破壊する。弾数制の武器で攻撃範囲が非常に広く、味方機が周りに集まっていると使用してくる。

メガフラッシャー

『第3次』と『EX』に登場。ディカステスのものと同じ技術で使われている必殺武器で、強大なエネルギービームを発射して敵を破壊する。弾数制の武器で、長い射程を誇る。

エナジードレイン

OGシリーズに登場する特殊武器。敵のエネルギーを吸い取る効果がある。

チャフグレネード

OGシリーズに登場する特殊武器。敵の命中率を下げる効果がある。


☆関連機体
ノイエDCのロレンツォ・ディ・モンテニャッコが使用していた機体。改を宇宙戦闘専用・砲撃戦特化仕様として再設計したものだが、ヴァルシオンの面影が全くないずんぐりした姿。辛うじてウイングの部分に名残がある。漫画版ではキョウスケに潰され、ゲームでは3機あったが1機はユルゲンに奪われ、2機はラ・ギアスで潰され、とロクなことがない。が……。



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最終更新:2024年10月27日 20:47

*1 入手経緯は異なり、降伏したDC残党旗艦から操縦系をリオンタイプに換装した未調整の機体が回収されており、リューネの許可を経て調整作業を行い投入。