登録日:2011/06/12 Sun 01:02:03
更新日:2025/02/08 Sat 13:11:24
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最終作戦始動!
君の魂は燃えているか!?
概要
『
第4次スーパーロボット大戦』のリメイクであり、前編にあたる『F』の続編となる完結編。
第4次のリメイクと言っても、参戦作品の変更や戦闘フルボイス化など多くの部分で異なる。
『F』のクリアデータを引き継いで始めることができるが、これ単独でもプレイできる。
マルチエンディングシステムを採用しているため、
バッドエンドに向かう事もある。
オリジナル敵勢力は「ゲスト(ゾヴォーク)」。
参加作品
メインになるのは
エヴァンゲリオン、ガンダムW、エルガイム、イデオン。サブでZガンダム、Gガンダム、トップをねらえ他。
マジンガーシリーズ、ゲッターロボ、CCAはほぼ
いるだけ参戦、コンバトラーV・0080・F91・ダイターン・ゴーショーグンはキャラと機体のみの参戦。
作品の特徴
強化兵「踏み込みが足りん!」( ■ل͟■⊂爻☆(スパパーン)
コン・バトラーV「装甲フル改造&精神コマンド『鉄壁』!」
エリート兵「さあ、楽しませてくれよ!」( ■ل͟■⊂彡ズバッ※((撃墜))
※実はエリート兵は『F』から弱体化し、切り払いを失っている。
ちなみに剣やビームサーベルのような近接格闘武器が搭載されてない機体は切り払いは発動しない。ただし敵の場合は例外。
……ではなく実際は、設定で切り払い可能とされた機体は切り払い出来る仕様となっている。
なのでグラシドゥ=リュの切り払いは設定ミスで可能になってしまったが正解。
★当たる=死の難易度
今作はかのウィンキー製スパロボのため、現在というか00年代前半以降のスパロボと比べると格段に
難易度が高い。
一般に高難易度と呼ばれる
α外伝あたりですら、本作と比べれば温いと言い切れるほど。
Fに比べて自軍の戦力は間違いなく充実しているのだが、それ以上に敵の機体性能・パイロット能力がインフレする。
特に
アストナージさんによって10段階改造が解禁される手前の難易度は中々のもの。こちらは5段階が限界なのに、敵は平然と10段階改造に踏み込んでいるせい。
中でも問題になるのが反応限界で、リアル系パイロットの反応値が赤くなってバイオセンサーよりもマグネットコーティングを奪い合う事態が起こる。
この限界性能での頭打ち問題は敵にも及んでおり、特にひどい所では
アナベル・ガトーなど限界が50以上割り込んだ状態で出現することまであった。
これでは一般兵以下である。似たようなネームドキャラには同様の設定ミスとしか思えない数値が多数みられる。
それでも前作Fであれだけ強かったはずのスーパー系はどこ吹く風、軒並み倉庫の隅っこで埃にまみれている事だろう。理由は後述。
しかも改造解禁されるのは終盤も終盤であり、その頃にはあの
ライグ=ゲイオスが
量産機となって現れるという地獄が待っている。
この難易度の高さの理由は「防御側が圧倒的に不利な戦闘計算式」と言われている。
そもそもこの当時のスパロボのダメージ計算式は、大まかに言って「基本攻撃力-基本防御力=ダメージ」であった。
そして基本攻撃力の算出方法は「武器攻撃力*(格闘or射撃の値/100)*(気力/100)*地形適応」。
基本防御力の算出方法は「装甲の値*(気力/100)*地形適応」。地形適応の倍率はA=1.2、B=1.0、C=0.8、D=0.6。
…何かがおかしい事に気付かないだろうか?
分かる人向けに言うと、基本攻撃力はn^4のオーダーで上昇するのに対して、基本防御力はn^3のオーダーでしか上昇しないのだ。
もっと分かりやすく言うなら、気力を上げなければ防御力なんぞ殆どないものなのである。
こんな上昇値のために当たれば数千ダメージ程度が普通に頻発するため、HPや装甲の価値がどんどん暴落していった。
その結果プレイヤーたちは「火力は勝手に高くなる上に当たんなきゃどうでもいいんだから」という発想に行き着き、リアル系偏重の軍構成を強いられていったのであった。
ついでに皮肉にもストーリー自体、殆どリアル系キャラクターのみで物語を進行すると言っても過言ではない。
台詞のある登場キャラクターの偏りが激しくなり、主人公をはじめ、エンディングで一言も喋らないキャラクターが多数存在する。
コンV勢に至っては前作で決着がついているので完全に
いるだけ参戦。終盤は会話にすら絡まない。
★超気力ゲー
上記の計算式を見てもらえば分かるが、気力がダメージに大きく関わっている。
よく言われる「ゼゼーナンより3将軍の方が強い」というのもこれが関係しており、3将軍は気力が上がりやすいため敵が1体落ちていくごとに気力が2(1)増える。
従って進軍していくにつれどうしてもザコを撃墜していくと、対峙する頃には3将軍は気力MAXを迎え攻撃力・防御力1.5倍という修羅となる。
これに対してゼゼーナンは性格が「普通」のため敵が落ちても気力が増えない(つまり攻撃力も防御力も上昇しない)ために起きる現象である。
(旧作のスパロボが「脱力」を神聖視していた理由もここにある)
未プレイユーザーからは
「バラン=シュナイルの装甲が6500とか倒せるわけねーじゃん!」という意見もよく出るが、これは本当は逆。
むしろ
「これくらい装甲値が高くないとボスとしての威厳が保てなかった」のである。(しかもこの程度の装甲値の差は被弾一発分にも満たない)
そのため、ゼゼーナンとバラン=シュナイルの強さは見せかけによるところがかなり大きい(皮肉にもキャラの設定とマッチしている)。
一応、機体の特殊性能として『HP回復(大)』や、射程11威力5700という強力なギガドライバーキャノンも持っている。
…のだが、ここまで進んできたプレイヤーなら
こちらも気力MAXになり1ターンで沈められるのでやっぱり機体性能が活かされる事はない。
ちなみに当然気力の恩恵を受ければ自軍の被ダメは抑えられるし、攻撃力も大幅に上がる。
超気力ゲーな本作で人数の多さをいかして開幕から「気合」を連発し気力を高められるのはスーパー系の数少ない利点。
…もっとも開始序盤のザコ戦では「気合」か「激励」を使うしかなく、本作はそこまでSPが潤沢ではない事もあり結果上述した回避能力の優れたリアル系に偏重する流れとなった。
★忌まわしき宇宙B
スーパー系が不遇な理由は上記のように装甲値が気力に左右されるという事を念頭に置いたうえでも、
- 攻撃を当てるには『必中』、反撃で死なないよう『閃き』が必須=SP燃費が悪いので戦えるのは1~2ターン
- 2回行動解禁レベルが現実的じゃない=『加速』込みでも足が遅く、総合火力も低い
- かわせない上に『鉄壁』を使っても一撃で落ちる可能性が高い=前線に出せない、不意打ちで死ぬ
- 被ダメを抑えダメージを上げるには気力必須=そもそも前線に出せないので上がりが悪い
などなど多々あるが、何よりも圧倒的不利な理由がある。
それは
後半は宇宙戦がメインなのに、パイロットの宇宙適応がB
…という事。因みに今作ではユニットもパイロットも両方Aでないと適正Aにはならない。
一応ユニットはフル改造ボーナスで地形適応を一つだけAにする事が可能なのだが、上述の仕様上どうしようもない。
では宇宙Aと宇宙Bの違いとは何なのか…それは攻撃力と装甲がBより1.2倍になる。それだけ。
…いや、スーパー系の命綱両方じゃん。
しかもA対Bなら同じ威力でも攻撃側1.2×防御側1.0で(特に味方側にとっては)よりダメージが広まる。
さらに前述の通り上昇率は攻撃力がn^4のオーダー、防御力はn^3のオーダー。
結果、致命的なまでの差が生まれるのだ。
例えば気力150、格闘&射撃値150、攻撃力1000、装甲1000同士で地形適応AとBで戦ったとする。
A攻:1000x1.5x1.5x1.2=2700 - B防:1000x1.5x1=1500…約1200前後のダメージ。
B攻:1000x1.5x1.5x1=2250 - A防:1000x1.5x1.2=1800…約450前後のダメージ。
約3倍の差である。
もちろん実際は射撃値や格闘値は150なんて低くはないし武器も1000なわけはないので、
この程度の倍率差では納まらない。
更に言えば、リアル系はこれに
2回行動=連続攻撃が可能、威力が3倍になる『魂』持ち多数、基本技量が高いのでクリティカルも出やすいため…
上記に2×3×1.5が追加可能というぶっ壊れたダメージ差が叩き出される。(スーパー系は熱血CT入れても2×1.5)
この宇宙Bの影響を受けたユニットは数多く、ダブルマジンガーやコンバトラーはもちろん、ゴーショーグンも同じく宇宙適応のせいで決定力を欠く。
OPの宇宙スペースNo.1とは一体…
上述の通り
熱血をかけた最強武器でも、魂をかけたリアル系の武器にダメージ量で負ける場合が多々ある。
逆に相手が宇宙Aならザコの攻撃でさえ二回でも当たればまず撃墜は免れない。特にコンVとゴーショーグンはまず死ぬ。
鳴り物入りで登場した
マジンカイザーは宇宙Aだが、
パイロットが全員宇宙B以下なのだからたまったものではない。
また強化型は改造段階が引き継がれるが、カイザーは無改造というのも足を引っ張る。
コンバトラーも火力や耐久面での不安はあるが、5人乗りかつ挑発持ちというだけで最後までスタメンを貼れる価値があったりする。
そうは言っても当たれば痛いので前線は出ず、リアル系が手加減した雑魚敵をたまに落としてレベルだけは維持しよう。フル改造しても無駄なので
必殺技だけで良い。
宇宙Bで「♪宇宙ースペースNo1」をネタにされているゴーショーグンはゴーフラッシャーをフル改造すると
MAP兵器版ゴーフラッシャーが追加されるので、玄人はそれをメインに運用したりする。それ以外は飾り。
もっともそこまでするには資金が潤沢に必要なので、いくら広範囲で高威力とはいえ運用には激励や再動などが必要なコレを使う価値があるかは疑問。
スーパー系はもとより、これまでの作品では「切り札」とさえ呼ばれた
ビルバインも宇宙適応Bのため、後半は地上の時ほどの爆発力はない。
回避率は高いので囮と削りには十分運用できるが劣化リアル系になりがちなので、MSと
ニュータイプが揃ってきたどこかのタイミングでリストラされる事が多い。
特にメインが接近戦のオーラ斬り系は雑魚にさえ切り払いで
無効化され、苦手な射撃武器が更に威力がカスになった上にキャノンとライフルを合わせても18発しかない。
ただチャムは精神コマンドも妖精という立場も非常に有能なので、ダンバイン系の母艦に乗せて運用すると良い。
もっともビルバインは前作まで超優秀だったのも事実で、かかった改造費の兼ね合いやチャムの有用性でスタメンを貼り続ける場合も多い。
地形適応格差は回避率に影響しないのも大きく、実は密かに強化パーツスロット数が1つ増えているのでテコ入れもしやすい。
特に幸運MAP兵器で一網打尽にするのに微妙に削りが足りなかった際などの微調整には重宝するだろう。
☆『宇宙A』のスーパーロボット
・真ゲッターロボ
自軍筆頭ボスキラー、
真・ゲッターは機体もパイロットの竜馬も
宇宙Aと文句なし。格闘値もトップレベル。
ゲッターロボGも
宇宙Aでボスキラーとして完結編序盤から乗り換えまで活躍してくれる。
さすがは
元宇宙開拓用マシンと言わせるだけの性能を誇っており真の宇宙スペースNo.1である。
『F』から始めていればボスキラーとして必須なゲッター系統は改造済みだろうから、資金繰りの面でも非常に助かる存在。
移動力8(真2なら10)でHP回復(小)まである。ただし
強化パーツスロットはたった一つしかない。
更に運動性の高さも
反応限界値が異常に低くマジンガー系並に設定されているので無意味、真2の回避運用はまだロマンの域。
ボスじゃなくてもネームドキャラクラスの攻撃なら一発で撃墜される事も多いので、移動力に任せて前進するのは危険。
・ガンバスター
今作初参戦の
ガンバスターも
宇宙怪獣退治用なので当然の如く宇宙A。でも宇宙怪獣は出ない
完結編参戦ユニット特有のインフレステータスに加え、『奇跡』まで使えるというまさに決戦兵器と呼ぶにふさわしい仕上がりに。
2人乗りで精神面も充実、パーツスロットも二つ、ダメ押しにノリコだけが持つ特殊技能・ガッツおよびスーパーガッツの仕様がデタラメな性能を誇る。
…その代わりガンバスターが登場するのは本当に最後の最後、
運用できるステージは10もない。資金繰りは要相談。
おまけに
実はバスターコレダー系が切り払い対象だったりする。
こいつ200mあるんですけど…
量産型ガンバスターであるシズラー・ブラックも
宇宙Aでスペック面だけならマジンカイザーに匹敵する。
だが一人乗りで肝心のユングが「熱血」も「必中」も覚えないのでボス戦用には向かない。だが「集中」はあるのでザコ相手ぐらいなら即戦力になる。
・ダイターン3
第4次まではスーパー系最強の一角と言えたダイターン3も宇宙Aだが、なぜか今回は万丈が「魂」を覚えず、攻撃面に関しては微妙に残念。
一人乗りにしては精神ポイントも低めで、サンアタック以外の武器の威力が軒並み2000以下と、燃費も射程もコスパも悪い。
移動力の低さも足を引っ張り、一人乗りのため他の複数乗りのように「気合」で気力を上げるのも難しい。
ただし守りは堅く、宇宙Aの恩恵+シールド防御+切り払い+高いHPと装甲により、下手な「鉄壁」を使った機体よりずっとタフ。
たとえ直撃したとしても数発は耐えられるし、気力をあげて鉄壁を使えば立派な壁役になれる。
反撃やザコの集中砲火に怯えて前線に出られない他のスーパー系と違い、遠慮なしに突っ込ませて熱血サンアタックをかませるのが強み。
移動力のネックも「変形」でダイファイターを上手く使いこなす事で解決できる。
・ダンクーガ
陸戦用の獣なのに何故か宇宙に適応しているダンクーガは宇宙Aかつ4人乗りというだけで高評価。
その代わり機体自体のスペックは微妙であり、装甲も真ゲッターと同じとスーパー系では打たれ弱く、運動性も低い上に移動力5という鈍足ぶりが目に付く。
断空剣をフル改造して断空光牙剣を解禁してそれを改造して…まで手間とお金をかける前提で採用したい。
10段階改造解禁まではかなりツラいが、彼らは最終番でシャピロがらみの強制出撃も多いので、優先的に資金をまわしてもいい。
断空光牙剣を追加できれば「熱血・幸運・覚醒・必中」を絡めてボスキラーとしての運用ができる。忍の「挑発」も要所で役立つ。
竜馬のストナーサンシャインと比較して武器の威力、忍の格闘値のどちらも低いが、断空光牙剣は消費EN55とコスパが抜群に良い。
…もっとも精神コマンドの余裕がそんな連発できるほど潤沢でもない上、「努力」がないのも足を引っ張りがち。
ただし真ゲッターと違いパーツスロットが二つあり、パイロット全員が「熱血」「気合」を使えるので、それを活かしたい。
・グルンガスト
リアル系偏重の本作だが、主人公の場合はスーパー系でもリアル系並みの活躍が見込める。
その理由は
専用機・グルンガストの必殺武器『計都羅睺剣・暗剣殺』が出鱈目な威力を誇っているから。
『第4次』の異常な攻撃力は流石に抑えられたが、代わりに
必殺技以外の武器の攻撃力が大幅に上昇。地形適応も改善。
さらに
宇宙A適正、主人公が「魂」を習得、スーパー系なのに現実的なレベルで2回行動が解禁される。
このため一人乗りである事や気力面でサポートが必須である事を加味してなお、ボスキラーとして一線級の活躍が可能。
…ただし射程が短く加速を持ってないので前線に追いつくには運用面での愛が必須。変形を駆使しよう。
むしろ変形の出番はそこしかない
それと
可変機だからか防御面に関しては若干脆く、シールドや
バリアといった防御系の特殊能力も一切持たない。
よって敵陣に突っ込ませるのは危険なので、真ゲッターと同じような
待ち伏せして斬るという運用となる。
参戦時期が比較的早めなのも◎。ただし改造段階はゲシュから引き継がないので資金繰り面はちょっと金食い虫。
ちなみに
ゲシュペンストと
ゲシュペンストMk-IIも
宇宙Aである……が、ゲシュペンストに至ってはいくらなんでも性能が低すぎる。
Mk-IIは全体的にリアル系とスーパー系の中間のような性能で、火力が足りずボスキラーには向かないが、性能自体は割りと優秀。
ただし
「恋人が居ない」と答えるとMk-IIは手に入らず、グルンガスト登場までゲシュペンストで戦わねばならないという地獄が待っている。
そんなMk-IIもリアル系で言えばZガンダムか百式ぐらいの立ち位置だが、恋人(副主人公)はコイツしか乗れない。
さらにリアル系サブと違って「激励」や「再動」も憶えないので、こだわりが無ければそのままお蔵入りになる。
このように宇宙Aかどうかが活躍できるスーパー系かどうかの鍵になっている。
だからと言って普通に前線に出すと鴨打ちにされてあっさり落ちる。強化パーツの「超合金ニューZ」でさえ気休め程度でしかない。
エースとなれる真ゲッター1に至ってはフル改造しても元から装甲が薄いためあっさり落ちるので、ボスキラーに専念させよう。
「底力」の仕様もHPが1/8以下で発動と現実的ではなく、発動したとて命中・回避+10%、クリティカル補正+50%なのでスーパー系にとってほぼ無意味に近い。
追い打ちをかけるように特定の屋内MAPでは機体サイズM以下のユニットしか出撃できないなど、デカいスーパー系の締め出し冷遇がひどい。
この様に今作は、雑魚戦は集中が使えるリアル系、ボス戦は必中閃きが使えるスーパー系、と徹底した役割分担が必須。
…特に最終盤とかラスボスになると、リアル系の集中じゃ命中率も回避率も追いつかないのでスーパー系の育成はほぼ必須。
まあそこで追いついちゃったら本気でリアル系だけで良くなるわけだが
散々「宇宙Aの『魂』かけたリアル系の方が火力面も上」とこき下ろしてはいるが、リアル系はザコ敵との戦いで「集中」必須なため精神ポイントを浪費しがち。
なので、複数人で乗り精神コマンドが豊富且つポイントも潤沢なスーパー系は瞬間火力はさておき、重要なポジションである。
ナチュラルに必殺技より高ダメージを与える通常火器を見ていて哀しい気持ちになってしまう点は否定しない
更に前述した通り、最終盤のボスは「集中」をかけたニュータイプの攻撃もなかなか当たらないので『必中』無しはあまりにもキツイ。
スーパー系は
一撃の火力の為に精神も温存し、
誘い込んだボス敵に一斉に襲い掛かるのが役目となる。
敵に関しては後半に行くにつれて
- MSですらマジンカイザーより固い
- 武器の威力は適当なビームすら初期気力では鉄壁スーパー系でも一撃で大ダメージ
- 量産型モブザコすらHPも万単位と鬼のように高い
- ザコでもほぼほぼ全員が強化人間
- ザコでも二回行動が基本、切り払いデフォ
- ファンネルやハイパーオーラ斬りすら悉く切り払われる
…など、量産機のザコですら恐怖の対象になる。そもそも
量産機とは名ばかりの化け物揃いのせいだが。
こんな連中に気力の上がってないスーパー系で挑むのは自殺行為で、気力が上がるまではリアル系に任せる外ない。
一方で、こっちも魂掛け最強武器なら
中ボス程度ならワンパン可能。ていうか通常プレイでも
バラン=シュナイル程度ならワンパン可能。
このように
殺るか殺られるかといった趣がある、まさに
リアル戦場サドンデス方式。
攻略情報なしでのクリアは絶望的なレベル。どころか
攻略本片手でも予定調和とはいかないのが本作。
そのため基本戦術は相手の増援や射程を把握したうえでのMAP兵器をフル活用した
サーチ&デストロイ。
慣れてくると一つのMAPの9割以上の敵を幸運で倒したりもできる。
増援が自軍の真後ろに出てきたら即リセットしよう。
死んで憶えろとはまさにこの事。
特に終盤のDC/ポセイダルルートの選択肢も大きく難易度に関わってくる。
比較すると、DCルートは味方があまり強化されず、シナリオもターン制限や変則的な条件が多く難易度が高め。
仲間になる味方も能力は高いがオールドタイプのガトー、アムロやカミーユ並の強さを誇るが愛機
キュベレイを持参して来ないハマーンなど癖が強い。
一方のポセイダルルートは強力な味方パイロットやユニットが加入するチャンスがあり、シナリオの構成も素直なものが多い。
とくに無条件で手に入る強力なファンネル搭載型MS(しかも2機、長射程B兵器付)の差は大きい。
★最高のニュータイプ至上主義
上述の事情により
ニュータイプ、強化人間以外のキャラはまずスタメン落ちする。聖戦士や底力はまだ雌伏の時である。
オールドタイプは軒並み使い物にならず、現在ではオールドタイプトップクラスの能力を与えられている
コウなども2軍どころか3軍。
この頃は
アムロや
カミーユなど主役ニュータイプ勢との間に絶大な能力差があり、
オールドタイプは強制出撃などで出されたら逃げ惑うしかない。
この非情なまでの仕打ちに
「ニュータイプにあらずんば人にあらず」という格言まで生まれる始末であった。
ちなみに具体的にどれくらいの格差があるかと言うと
レベル10のアムロとレベル40近いコウやヒイロが大体同じくらいの能力。
…というか
むしろ一部能力は負けていると言えばどれだけのエグい格差社会かがわかるだろう。
だが実は、このニュータイプの中でも更に格差社会が生じている。それは
精神コマンド「集中」の有無。
いかに補正付きと言えど100%か0%しか信用できないゲームバランスゆえ、
「集中」の使えないニュータイプは1名を除いて終盤お払い箱と化す。
具体的には
やっぱりというかカツや一部のシャングリラチルドレン等。
ニュータイプの修羅場が見れると淡い期待を抱いた彼らのファンは、刻の涙を見る事になってしまった。
そんな「集中」なしNTの中で数少ない使える例外が
シーブック。彼は「集中」がなくても基礎能力がアムロ並でNTレベルも最上級。
二回行動解禁もアムロの次に早く、しかも「手加減」が使えるので削り役として重宝され、「覚醒」「魂」まで覚える優等生。
逆に言えば「集中」のないNTはこれぐらい他の部分を盛ってくれないと前線ではまともに戦えないとも言える。
毎度おなじみ最強MSの
νガンダムは単純に強力で、
MAP兵器版フィンファンネルまで追加すると非常に便利。
とはいえIフィールドは飾りだし、通常のフィンファンネルは切り払い対象だしと意外と弱点も多く、囮はともかくザコ削りには使いにくい。
実際に一番役に立つのは分身もできて最強武装がビーム兵器の
ガンダムF91が使い易くて強くて安定もしている。
特にフィンファンネルが切り払い対象なので反撃による削り役ができず、後半では「集中」を使っても当ててくる雑魚もいるので分身は心強い。
ただしヴェスバーが消費EN50とかなり高めなので
ビームライフルとの撃ち分けには注意したい。
かと思っていたら最終盤になると「射程外からの攻撃には切り払い、シールド防御等の特殊能力が発動しない」かつ「ニュータイプ能力でファンネル系だけ射程が伸びる」ことの相互作用により、射程外から安全にかつ効率的に攻撃できるファンネル系ユニットが返り咲き、射程が7しかないF91が逆に埃を被ることになる。
リアル系主人公もニュータイプなので活躍が見込める。
乗り換えまでは攻撃力の低さが辛いが、
専用機であるヒュッケバインが高火力・高性能・分身持ちの自軍最強機。
武器の必要気力が低めで「激励」一発で全武器が開放され、最強兵器「ブラックホールキャノン」は最大8の長射程で消費EN50。
同じEN消費のヴェスバーより射程が長い上に威力も700高く、さらにビーム兵器でもないのでバリア系も無視して直撃させられる。
切り払いもされず、反撃も防御技能発動も不可能な距離から「魂」をかけたブラックホールキャノンで猛威を揮う、自軍最強スナイパー。
……が、
肝心の主人公に「必中」「集中」がないという割と致命的欠点がある。
※『第4次』にあった誕生日や血液型による変化はオミットされた上、リアル系は主人公・副主人公共に命中系のコマンドを一切覚えない。
ただしリアル系主人公は
メタスやコアブースターでの無限レベルアップが可能なので、限界反応の高さと相まってシーブック的な運用ができる。
限界反応はF91より20少ない530だが、代わりにIフィールドと分身を持ち、移動力8+
宇宙だけでなく全ての地形適応がA。
残念ながら
ゲシュペンストMk-IIの改造段階は引き継がれない。
ゲシュペンスト系は主人公か恋人しか乗れないし反応限界も低いので乗り手もなく、改造費がほぼ無駄になる恐れがある。
このリアル系の異常な厚遇については、実は割と意図的なもの
- Fではスーパー系の方が戦力が揃いやすく序盤から割と楽だが、リアル系は戦力が揃いにくく戦いが辛い
- スーパー系主人公は(「まじめで優しい熱血漢」限定だが)ゲシュペンストパンチorキックという隠し技が習得可能
- リアル系主人公はFでゲシュペンストMk-IIに乗れない
などなど、序盤はスーパー系が有利で終盤はリアル系が有利というバランスの取り方だっただけにすぎなかったのだ。
そして、このバランスの取り方が大失敗・大問題だった事は言うまでもない。
☆色々設定と事情の割りを食ったエヴァ
そんな中、リアル系なのにサイズが全員Lの
エヴァンゲリオンは取り分け特殊。
原作でも動かすのでやっとのイメージを再現してか、数値だけ見ると独活の大木だがシンクロ率の数値により攻撃力、命中率、回避率に補正がかかる。
この仕様のため一定のレベルを超えるとシンクロ率の関係上、NTでも何でもない
シンジが
あのアムロより避けるし当てる。
しかし攻撃面では貧弱。遠距離武器は全て低威力で、唯一実用に足るプログナイフが射程1で切り払い対象、更に宇宙Bなのでパンチ力に欠ける。
おまけにナイフでは空を飛ぶ相手には攻撃できず、超気力ゲーなのに「弱気」というかなり致命的な欠陥も目に余る。
そもそも移動力5と鈍足で
2回行動もかなり遅いため、囮役や削り役を任せようにも最後尾ではそもそも役目が務まらない。
無理にこれを使うくらいなら、MSのフル改造に資金をつぎ込んだ方が遥かに実用性が高いだろう。事故った時の修理費も異常に高い。
おまけにS2機関を取得してないと、母艦も一緒に前線に出ていかなければならないという多大なリスクを負うので、囮役にも使いにくい。
ちなみにエヴァ勢は
初号機以外はフル改造をしようが2軍もいいところである。装甲関係の煽りを受け
A.T.フィールドが役に立たないのだ。
没データに残されたポジトロンライフルや
ロンギヌスの槍、αで追加されたマゴロク・E・ソードがあれば化けたかもしれない。
初号機の暴走回数とシンジのシンクロ率が隠しバッドエンドの条件の一つになっている事もあり、ぶっちゃけ扱いが面倒臭いという問題も…。
☆上記以外の機体
ニュータイプではないが
ゴッドガンダム&ドモンは気力さえ上げれば
無双状態になる。
素の状態では2軍だが、気力130以上で発動する
『明鏡止水』によりゴッドガンダムの全能力が解放、そしてドモンが覚醒。
その効果たるや凄まじく、ただでさえ圧倒的なドモンの格闘値が+10され、更に命中、回避、反応、運動性+10は命中&回避+30に相当、
つまり常時「集中」状態となる。
更に2回行動のレベルが52から42になり中盤でも2回行動が解禁され、ハイパーモード専用武器はスーパー系の
必殺技より強力。
その上ゴッドガンダムの機体性能が上昇、おまけに分身までする。ザコを蹴散らし弾幕を避け、縦横無尽に大暴れ。
しかしドモンは必中がないのでボス格に必殺技を当てるには相当のレベルを要求される。
もっとも削りと雑魚退治を任せられボスキラーに最適なので、レベルは勝手に上がるし
『集中』でW集中状態にもできるので全く問題はない。
一方ドモンが必中を覚えない以外の欠点として
燃費が鬼のように悪い。補給を受ければ気力が下がる為、その辺りに注意が必要。フル改造ボーナスはEN+150がおすすめ。
それと本作の時代はまだ『愛』が「味方ユニット全体回復」という使いどころが微妙な精神コマンドだったのも残念な点だろう。
そして上でボスキラー役になれると書いたものの、真ゲッターやガンバスターと比べると最終的な瞬間火力は今一歩に留まる。
というのもハイパーモード時に追加される武器は任意の改造ができず、ドモンのレベル上昇に伴って改造段階が上がっていく。
無料で武器改造が出来る?それって超お得じゃん!…と思うだろう。
しかし改造段階の上昇ペースはゆるやかで、普通にゲームをクリアするくらいであれば5段階相当までが限界。
10段改造されたスーパー系の必殺武器と比べるといかにドモンの格闘値が高くても火力は伸び悩んでしまう。
更にゴッドになる前の
シャイニングガンダムではスーパーモードがイベントのみでしか発動せず、射程の問題や切り払い関係で育てにくい。
しかもゴッドフィンガーはハイパーモード限定武器なので、シャイニングフィンガーの改造がゴッドスラッシュに受け継がれてしまう。
ちなみに
東方不敗マスター・アジアが仲間になった場合、
マスターガンダムは
ゴッドガンダムより燃費が良い上に必殺武器の改造までできる。
…その代わりハイパーモードがないので、爆発力には欠ける。それでもすぐ使える
MAP兵器・超級覇王電影弾は異常に使い勝手がいい。
更に師匠のステータスはドモンの上位互換、技量はあのアムロをも凌ぎ、『愛』の代わりに『必中』が使える正真正銘ボスキラー。
石破天驚拳が気力120から消費ENたった50で使え、威力もドモンより高いと公式チート。
ただしガンバスターと同じく参戦時期に恵まれず、最短でも52話と遅いし無改造の状態で加入する。
また剣の装備がないので、切り払いLv9というとんでも能力が発動しない。マスタークロスじゃダメなのか?
尚、師匠が味方に加わっている場合、
デビルガンダムのイベント発生時に石破ラブラブ天驚拳の代わりに『究極石破天驚拳』をぶっ放す。
ちなみにこれは師匠が出撃していなければ、原作通りの石破ラブラブ天驚拳に……
ならず、勝手に出撃してぶっ放す。
このため他の機体を出撃させておけば一機分余計に出撃できる事になる。
彼等2名以外のGガン勢はいなくなったり2軍だったりなので下手に改造すると大損する。
サイバスターは完結編でサイフラッシュがようやく追加され、幸運持ちで資金稼ぎに非常に役に立つ…が、長射程武器は切り払われ、マサキが宇宙Bで火力が思ったより出ない。
運用は他のユニットで限界まで削った雑魚をまとめてサイフラッシュで倒すだけなので、サイフラッシュとそれ用のEN、事故を防ぐ為の反応と運動性強化だけでいい。
命中率の難点は最後に覚える精神コマンド
「夢」(他のキャラの精神コマンドを倍の精神ポイントで使用できる)が解決してくれる。
ヴァルシオーネRも同様の運用…なのだが、肝心のリューネが命中率系の精神コマンドを覚えず、回避もひらめき頼み。パイロットも含め劣化サイバスター。
命中率は完全運頼みになるので運動性フル改造は必至でリセマラ覚悟とストレスフルだが、レベル48から激励を2回使える様になる事で、激励要員としてなら最後まで役立つ。
グランゾンは別格で最初からフル改造されており、攻撃力もオリジナルの中ではヒュッケバインに次ぐ。
「ブラックホールクラスター」の破壊力はトップクラスで、シュウの能力も決して低くなく宇宙適応もAなので、上の二つより強力。
流石は元
ラスボス。でも初登場時にNPCとして現れた際、高い確率で敵幹部に返り討ちに遭ってしまう情けない一面も。
「集中」も「必中」もないし、
MAP兵器「グラビトロンカノン」は移動後に使用不可、味方識別機能もないなど大して役に立たない。
とはいえフル改造済みで「覚醒」「幸運」持ち。運用としては回避系ではなく宇宙Aの恩恵を活かし超合金ニューZなど装甲強化系の強化パーツを積むと良い。
他の魔装機神に関しては戦力外なので、使いたいなら相当の金が要るしそれでも一軍には…。
敵ヘビーメタルは強いが味方は総じて微妙というしかなく、最上位のエルガイムMk-IIでさえ貴重な再動持ちの妖精リリスを乗せても2軍止まり。
主人公のダバに至っては「集中」も「必中」もないので、折角のマップ兵器も
宝の持ち腐れ。おまけに2回行動レベルも遅く能力も並。そのくせ強制出撃は多い。
特にダバとエルガイムMk-IIはルート次第でちょくちょく強制出撃が入るので、こいつらだけは嫌でも育てないと死ぬという始末。
じゃあただの足を引っ張る役立たずなのか…というと実は意外な利用方法がある。(後述)
尚、エルガイムMk-IIとエルガイムは別機体なので改造段階は引き継がれない。無印エルガイムは残り、バスターランチャーを装備出来る。
一方、終盤でギャブレーを仲間にすると入手できる
バッシュはフル改造一歩手前であるうえ、必殺武器のバスターランチャーも健在。
ギャブレー自身も「集中」も「魂」もあり二回行動が比較的早めであるなど、ダバ&エルガイムMk-IIよりよっぽど役に立つ。
何ならダバだけ挿げ替えても良い
なんにせよ武器はパワーランチャーとバスターランチャーだけ改造しておけばいいので資金繰りは割りと楽。
リリスが「激励」「覚醒」を覚える中盤辺りでは「幸運」分の精神ポイントが足りなくなるので、「熱血+幸運」が使えるアムと組ませて稼ぐのも良い。
このため、各ユニットの運用は以下のようになる。
- ・削り・雑魚散らし:
- F91>ヒュッケバイン、フルアーマー百式改、Gガン勢>ビギナ・ギナ>集中持ちNTコアブースター>
- νガン&量産型ν>高性能MS>グランゾン、Ζ、ビルバイン、エルガイムMk-II、シズラー・ブラック>>
- ΖΖ、ゲシュペンストMk-Ⅱ、エヴァ初号機>リ・ガズィ、ノイエ・ジール
- ・MAP兵器:
- ΖΖ、ファンネル搭載機、サイバスター>Gガン勢、宇宙AにしたGP-02>ゴーショーグン、エルガイムMk-II、バッシュ>>>
- ヴァルシオーネR、グランゾン>マジンカイザー>エルガイム系
- ・ボス用:
- 真・ゲッター、ガンバスター、グルンガスト>Gガン勢、ダンクーガ>>>
- 「魂」持ちリアル系、ダイターン、マジンカイザー、ゲシュペンストMk-Ⅱ(スーパー系)
- ・サポート精神用:
- コンバトラーV(挑発x2・補給・かく乱等)、ゴーショーグン(脱力・挑発)、ヴァルシオーネR(激励x2)
- マジンガー系(ボスの脱力・挑発・自爆、さやか&ジュンの激励x2)
- ダンバイン系(チャムの激励・奇跡、エレ様の激励・再動、シーラ様の激励・補給・復活)
- エルガイム系(アムの激励x2、リリスの激励x2・再動・覚醒)
- ガンダム系(クリスの復活、セシリーの激励)
- リアル系副主人公(激励x2・再動)
- ・囮役専用:
- エヴァ初号機(S2機関)、シャア専用ザクⅡ、ビルバイン
- ・3軍以下:
- 量産型νガンダム(インコム装備型)、GP-03・GP-01Fb・NT-1等旧式・量産型MS、初号機以外のエヴァ、Wガンダム勢、魔装機神系、ゲシュペンスト
- ・番外:
- イデオン(次項目参照)
もちろんここに記載してないもので実戦運用が可能な機体も残ってはいるが、いわゆるキャラ愛運用というのは現代スパロボに比べると相当シビアである。
いくらレベルを上げてもフル改造しても反応限界と強烈な地形適応格差があるので、どうやっても頭打ちになるのだ。
この辺りのどうしようもない問題から、後作でパイロット育成機能やエースボーナスのような救済措置が生まれたのだと思われる。
なお、優先して改造すべきMSに関していくつか雑感を付け加えると…
- ガンダムF91:
- 本作最強のMSにして削りに囮にボスキラーと何でもできる。こいつで削って幸運サイフラッシュコンボは鉄板。アムロを乗せればまず墜ちない。
ヴェスバー連射の為にフル改造ボーナスはEN+150がおすすめだが、運動性+20にして『集中』のないシーブックの事故防止もあり。
貴重な強化パーツ「ファティマ」はコイツに載せて、限界反応に余裕がある段階なら余りがちなプロペラントタンクを積むのも良い。
- νガンダム or 量産型νガンダム:
- F91と並ぶ最強のMSであり、主力武器のフィン・ファンネルは攻撃力・射程・命中補正・CRT補正の全てに優れている。
各NTの技量の高さも相まって、相手の射程外であれば一方的にクリティカル攻撃を叩きこめる。
『第4次/S』では弾数6発だったが、今作では8発に戻されているのも嬉しい。
……もっとも散々上述した通り、各ファンネルは敵の射程外からでないと切り払われるため、ザコ敵の反撃削りには他MSに一歩劣る。
量産型νは弱そうな印象を受けがちだが、実際はHPが300、バズーカとファンネルの攻撃力が100低い程度であり、全く同じ感覚で運用できる。
むしろビームキャノンの弾数が2倍になっている分、ザコ削りの面でいえば本家より優秀と言えなくもない。
なお、νガンダムを含む各ファンネルはフル改造によりMAP兵器版を追加でき、更に着弾点指定可能・敵味方識別可能と非常に使い勝手が良い。
そして何より
MAP兵器なので切り払いされない
というのが本作では最大のポイントだろう。
おまけにこの2機のそれは、攻撃範囲が他ファンネルより広く、より多くの敵を巻き込みやすいという更なる利点を持つ。
ジュドーをこちらに乗せて「幸運+魂+MAP兵器フィンファンネル」をさせるのも良い。
- Ζガンダム:
- 前編『F』では主力だが、完結編では基本性能の低さに加えて武器の射程が総じて短いのが致命的。
反応限界も低くすぐ真っ赤になり、変形がある以外はF91やビギナ・ギナの完全下位互換なので基本使う必要はない。
そのくせいくつか強制出撃があるので最低限の改造をしてないと詰みかねないので、『F』から始めて改造を引き継がせるのが最良。
本作ではまだウェイブライダー突撃やハイパービームサーベルがないので、長射程のハイパーメガランチャーだけが頼り。
だが、その性能も射程・命中補正・CRT補正いずれもビギナ・ギナのビームランチャーの下位互換。
とはいえ10段階改造解禁後ならしっかり改造し、限界反応を強化パーツで補えば十分使えるし、強制出撃もあるので改造は必須。
特に強力なMS不足に悩むDCルートではスタメン落ちするような事態にはならないのでフル改造したい。
- ΖΖガンダム:
- 何はなくともハイメガキャノンを改造。ハイメガキャノンを当てるために運動性や限界はガンガン改造していって構わない。
今作のZZは妙に運動性が低くされているので、むしろしっかり改造しないといくらニュータイプであろうと運用は厳しいレベル。
こちらもZ同様、強制出撃がある……が、意外と少ない。ただし大体のケースで貴重な戦力源なのでやはり改造したい。
ダブルビームライフルを改造すれば削り役もこなせるが、その場合は「集中」が使えないジュドーよりプルなどを乗せた方が強い。
しかし「幸運」+「魂」を覚えるジュドーが結局一番相性が良い。若しくは最終的に奇跡を覚えるフォウか。
シーブックを乗せて削りをさせつつ「手加減+ハイメガキャノン」でHP調整役としても活躍させられる。
武装は半端な改造するより、「幸運+ハイメガ稼ぎ」用と割り切った方が◎。ネックはやはり移動力5、変形しても6という鈍足ぶり。
- キュベレイMk-II:
- 『完結編』序盤で入手できる待望のファンネル搭載機。1級MSとしては運動性が低めだが、それでも『F』最強のMSだったZを上回っている。
ファンネルの攻撃力はνガンダムより100低いが、代わりに命中補正が5%高い。攻撃力こそ100低いもののMAP兵器版ファンネルも追加可能。
こう書くと強力なMSのように感じるが、実は
限界反応が低い
という非常に大きな欠点がある。
『完結編』ではZですら性能不足で厳しくなってくるのに、
そのZを20も下回る限界反応しか持たない
。
よって適正な強化を施しても限界反応が真っ赤に染まり、ポテンシャルを発揮できなくなってしまう。
その結果、折角のファンネル搭載機なのに性能限界が理由で使われない事も多い。
ただし10段階改造解禁後は、この限界反応の低さをフォローできるようになるため、高性能MSとして存分に活躍させられるようになる。
何よりリアル系序盤で旧式化したゲシュペンストに乗るしかない主人公達にとっては垂涎の機体だろう。
- ビギナ・ギナ:
- 完結編スタートと同時に入手。全体的に性能が高くZガンダムの上位互換、F91の下位互換に相当する機体。
シーブックとの信頼補正目当てにセシリーのままでもいいが、反応が限界を迎えたカミーユを乗せて運用すると良い。
切り払い用のサーベル、弾数10のビームライフル、EN40のビームランチャーと、装備に無駄がないのも使い易くコスパにも優れる。
- フルアーマー百式改:
- 強い。鬼のように強い。分身が無い以外はF91の上位互換と言っていい性能。
ファンネルやヴェスバー並みの性能を誇りながら切り払われず弾数15のメガ粒子砲と強力なマップ兵器を持つ。
宇宙ルートを通らないと手に入らないが、この機体を入手しているかどうかで後半(特にDCルート)での難易度は大きく変わる。
- サザビー:
- ポセイダルルートでのみ手に入る。…のにも関わらず残り5ステージとラストもラストで無改造の状態で来るので資金繰りは難しい。
だがファンネル搭載機の中でもさらに長射程・低燃費(EN20)・切り払われないメガ粒子砲を装備しているのでフル改造したい。強制出撃もあるし。
加入する事が分かってるなら手前のステージで稼いで資金を残しておこう。
- ヤクト・ドーガ:
- サザビーと同じくポセイダルルートでのみ手に入り、性能的にはサザビーの下位互換。
とは言え機体性能全般が僅かに低く、ファンネルの攻撃力が200、メガ粒子砲の射程が1低い程度であり、1級MSとして全く問題なく使用できる。
むしろ最終盤に無改造で入手するサザビーと違い、こちらは武器・機体性能共に5段階改造済みで入手するため、サザビーを差し置いてこちらの方が使われる事も多い。
ちなみに同時に加入するクェスは二軍である。
- コアブースター:
そもそもMSではないが一応記載。ネタ枠……に見せかけて実はガチ。
無尽蔵レベルアップに便利だが、実は地味にサイズSなのと強化パーツスロットが3つもあるので、サイコフレームを三つ詰めば戦う補給機になれる。
移動力も8もあり、主力の随行機として前線に出るならHPを主力機より高くしておくといい感じに振り分けられる。
射程7&弾数15発で攻撃力1800のメガ粒子砲が10段階改造で3500と火力・射程・継続戦闘面も侮れない。下取りされないよう注意。
なおそんなコアブースターだが長らく存在が疑われていた隠しイベントをこなすとスレッガー共々永久離脱してしまう。
- メタス:
- 修理キット付き経験値稼ぎ装置。特に救助が必要な某ルートではコイツがいないとかなり厳しい戦いになる。
戦力にはならないが孤立した味方やNPCの救助を行うシナリオが多く、強制出撃もあるので改造は必須。
運動性と反応を改造しても避けられないので、HPを強化パーツで底上げして優先的に狙われないようにすると良い。
以下はやや微妙な面々
- GP-02:
- 『第4次』と比べて大きく弱体化したが、アトミックバズーカはガンダム系最高攻撃力な上にMAP兵器なので使いようはある。
だがバズーカに全振りしたのか基本性能は低く最大射程5で10発しか撃てないライフル、さらに宇宙B。原作だと思いっきり宇宙で戦闘してたのにな
5段階改造済みで手に入るのでフル改造して宇宙Aにすれば非常に強力な機体になるが、趣味の領域だろう。
- ノイエ・ジール:
- GP-02と二択で手に入る。火力と射程に関して優秀、運動性は驚異的…だが限界反応が低いので意味はない。
だがこれが手に入るルートでは、NTパイロットよりも優秀なMSの方が不足しリ・ガズィを前線投入するレベル。
HPと装甲を改造し、超合金ニューZのような強化パーツを付けて鉄壁持ちのハマーン様を乗せるのが最適解か。
- シャア専用ザクII
- 隠しユニット。「通常のザクの3倍の性能」と謳われた事を反映してか、本当に3倍にしたらこうなった。
無改造で移動力12、運動性140、反応限界410という度肝を抜く性能。
ただし連邦の白い奴のビームに驚いていた事もあってか、武装はただのザクⅡなので武器が貧弱でほとんど切り払い対象。
威力もフル改造しても2800で弾数も少なく、射程も最大で5しかないので削り役としては使いどころがない。
攻撃面はともかく限界反応が高いので移動力と運動性を活かし囮役としては優秀。狙われ易くする為に敢えてHPを改造しないのも一興。
- リ・ガズィ
- 前編『F』の主力。優先的に改造とは言い難いが、下記の3軍以下MSとも大きな差がある微妙な立ち位置。MS形態はほぼジェガン。
戦力にはならないが移動力8でスロット2つあるので、時間内に特定の場所まで到達しなければいけない面では使えなくはない。
それでもフル改造すればZガンダム並には戦えるので、ギリギリ運用できなくはない…が、資金の使い方としては大損だろう。
わざわざ使う必要性はないが、『F』で改造していたのなら一度撃墜されてもOKな支援機として使い続ける手もある。
- 量産型νガンダム(I)
- フィン・ファンネルの代わりにインコムを装備した量産型νガンダムであり、機体性能はフィン・ファンネル装備型と全く変わらない。
その量産型ν自体が高性能機なのでオールドタイプ垂涎の機体になる…訳もなく、そもそもオールドタイプが総じてポンコツ揃いなためどうしようもない。
肝心のインコムもフル改造時の攻撃力が300も低く、NT補正による射程ボーナスもなく、CRT補正が30%も低く、MAP兵器追加もない。
更には弾数すらも少ないというますますどうしようもない性能になっている。こちらを選ぶ必要は皆無と言ってよい。
- ジェガン
- パーツスロットが3つあるが、だからどうした。しかし前編『F』では沢山手に入るし、『F』の範囲内ならスペックも武器性能もいいしで驚異の活躍を見せた。
フル改造すれば百式並には戦える。エルが乗って強制出撃するイベントがあるので、『F』からのプレイなら強化済みの機体を残したい。
とはいえ『F』の序盤から最後までジェガンが前線を支えたというだけでも、スパロボ史上屈指の大活躍をしたと言えるだろう。
- NT-1アレックス
- アムロを乗せると最初から回避と命中が真っ赤に染まるNT専用機。運動性は底上げされたザク改にすら負けているのにパーツスロットは3つ。
前作『F』でも序盤の繋ぎ程度の性能だったのに今作で活躍できるかといえば…。強制出撃がないのがありがたい下取り待ち。
- ザク改
- 実は『F』と比べて基本性能が底上げされている。スロットも4つあるぞ。下取りもされない。だからどうしろっていうんだ。
某攻略本でのこいつの説明文の最後に書かれた「どーすんだ、これ」が全てを語っている…。
- GP-01Fb
- 移動力は確かに高い。が、バーニアは宇宙用なので飛べず、陸の地形適応はBというなんともまぁ…な性能。
限界反応440とジェガンと同値、運動性と武装面はジェガン以下、パーツスロットは3つあるが使いどころは皆無。
前編『F』で愛着が湧いたとしても、実戦ではまず役立たずの下取り候補。
ガンダムは残したいという人はコウ以外を乗せておこう。
- GP-03デンドロビウム
- 恐らく本作でも最悪な扱いを受けている機体。それどころかスパロボシリーズでもぶっちぎりの冷遇である。
まず、サイズLLかつ運動性がたったの80しかなく、限界反応もガンダムMk-Ⅱと同じ僅か300。
ニュータイプパイロットを乗せると限界反応が真っ赤に染まり、たとえ5段階改造しても優れた命中・回避率を全く発揮できない。
マグネットコーティングを装備して限界反応を補強しようにも、パーツスロットは僅か1、大気圏内で飛行できないため地上での出撃にはミノフスキークラフトが必須となる。
そしてデンドロはこれから地上戦が始まるという時期に入手する。
つまりどういう事かというと、
地上での出撃にはミノフスキークラフトが必須、しかしそれをすると限界反応が足らず当てる事も避ける事も不可能…というどうしようもない事態となる
。
デンドロの苦難はまだまだ続く。HPこそ高いが装甲は「MSにしては高い」レベルであり、攻撃力がインフレする『完結編』ではIフィールドなぞ容易く貫かれる。更に今作のIフィールドは後の作品と異なり軽減系でなく無効化系に設定されており、貫かれるとそのままダメージを受ける。
『第3次』で猛威を振ったマイクロミサイルは範囲が大幅に縮小され、攻撃力は爆導索共々ガンダムのハイパーバズーカレベルに弱体化される始末。
頼みの綱のメガビーム砲は射程こそ長いが、攻撃力はZのハイメガランチャーを下回る上、改造区分の関係でフル改造時はリ・ガズィと同程度という情けなさである。
一応優れたHPを活かし、これを補強してバーニィの自爆戦法には使える…というか
それ以外に使い道が全く無い
。
しかも戦力が充実する『完結編』では、各NTと1級MS・宇宙Aのスーパー系・脱力や挑発を駆使すれば、この自爆戦法に頼らなくても十分強敵を撃破できるため、人によってはマジで使い道がない。
『第4次』でも酷い扱いを受けたのにまたこんな扱いである。GP-01やウラキ共々彼らの雌伏の時はもうしばらく続く。
- 百式
- フルアーマー百式改に改造が受け継がれるわけではない
…ややこしいことこの上ない。性能は劣化Z。
最強武器が気力必須のMAP兵器。
なおFA百式改を入手せずDCルートに行くと強制出撃の可能性があるので要注意。
- スーパーガンダム
- 前編『F』では(ry二人分の精神コマンドが使えるスーパーなガンダム。補給装置によるレベル上げが可能な『完結編』ではお役御免。
ちなみに、今作ではスーパーガンダムとガンダムmkIIは改造段階を共有しない。
しかしスーパーガンダムを改造した後、撃墜か自爆でガンダムmkIIの状態になると、ガンダムmkIIにスーパーガンダムのユニット改造の改造段階が反映されるという不具合が存在する。
二軍縛りをしており、かつ自爆戦法をしたい時に役立つかもしれない。
なお拡散バズーカを10段階改造するとMAP兵器版を追加することができる。
- ネモ、ジムⅢ
- 前編『F』では…いや『F』でさえジェガンが来るまでの序盤の繋ぎだった。フル改造しても3軍以下の下取り筆頭株。
- ガブスレイ
- 敵ザコMS筆頭。敵だと平気でF91やνガンよりスペックが高いのに、自軍だとリ・ガズィ並になる。
フォウを助けている場合、シナリオ35「無限力イデ伝説」でフォウが乗って出撃する。5段階改造済みで手に入るが…
- G・キャノン
- 射撃武器の弾数とスロット3つぐらいしか特色のないキャノン。スペックはΖの下位互換、武器性能はリ・ガズィと互角の火力を実弾で撃てる。
前編Fで手に入れば活躍出来たのに…と惜しむ声もあるとか。しかも本作が現状唯一のスパロボ参戦なのだから泣くしかない。
- ガンダム、ガンキャノン、ガンタンク、ボール、旧ザク
- ネタ機体。前編『F』で何もない状況で掘り出してきた骨董品。
ボールなんて宇宙でしか出撃できないのに宇宙B。こいつらでクリアできる猛者はいるのだろうか(います)。
- ガンダムW系機体全機
- 哀しき存在。詳しくは後述。ちなみにWガンダム、デスサイズ、ヘビーアームズ、サンドロックは最初から全5段階改造済みの状態で手に入る。
★すべてをぶち壊すイデオン
伝説の無限エネルギー「イデ」を内包した、ソロ星第六文明人の負の遺産。見た目は巨大なジム。
しかしてその実態は
『宇宙リセットスイッチ』という
ゲッター線並にヤバすぎる代物である。しかも暴走のしやすさはゲッター線の比ではない。
そのヤバさをゲームとして具体的に表現する為に用意されたものが…。
- イデオンガン(MAP兵器)
- 攻撃力:9999(カンスト)・射程距離:∞(マジ)
本作の狂ったゲームバランスを更に根底から滅茶苦茶にする素敵武装。
扇状の範囲で無限に広がるマップ兵器。「イデゲージ」を調整する事で、1ターン目から発射可能。
(実際には、1ターン目にイデオンガンをぶっ放すのは意外と準備が大変で骨が折れる)
他にもユニットの両隣から同じく無限の射程で一直線に二本のビームで薙ぎ払う『イデオンソード』も持つ。
加えてサブパイロットのギジェが「魂」を覚えるというぶっ壊れ性能。
当時の魂はダメージ3倍だったので、うまくやれば1ターン目から3倍イデオンガンで敵に大打撃を与えられた。
場合によっては開幕この一発でステージが終わる事さえある。
おまけにパイロットも3人もいるので精神コマンドも潤沢で、「必中」「幸運」も持っている。そしてもちろん宇宙A。
ゲストとの最終決戦で開幕3倍イデオンガンを決めたらゲームがフリーズ、なんて事例もある。
ゲーム機にさえダメージを与える恐ろしい破壊力を持つのだ。
しかしその反面、イデオンは
サルファと違い「暴走」の危険を常に孕んでおり、
暴走すると敵味方構わず最も多くのユニットを巻き込むようにイデオンガンをぶっ放す。
イデオンガンを安全に使いたいなら、暴走しないようにHPを管理しつつイデゲージの値を調整しないといけないため、実際にはかなりリスキーだったりする。
特に終盤は敵の2回行動と異常な射程も合わさり、思わぬゲージ上昇が発生してしまう事も多い。
また、強力な攻撃力を誇る反面「イデオン撃墜 =
ゲームオーバー(
バッドエンド)」というとんでもないフラグもあるので要注意。
暴走状態で数ターン経過してもゲームオーバー。
暴走させずに扱うのに一番手っ取り早いのが、
味方のMAP兵器をイデオンに撃つ事。当たらなくても良く、回復してもOK。
無駄に持ち腐れたエルガイム系のMAP兵器が役に立つ瞬間がここである。
尚、これら全てはイデシステムありきの話。
イデシステム無しのイデオンは、コスモの半端なステータスも相まって
二軍以下のバランス型機体となる。
あまりにバランスブレイカーで
歩く核爆弾みたいな存在の為、自主的に封印するプレイヤーも多い。
ただし物語の都合上、強制出撃の機会も多いので、使う気が無くてもある程度テコ入れしておかないといけない。
★最強(になり損ねた)ユニット・ウイングゼロカスタム(EndlessWaltz版ウイングゼロ)
今作では
ガンダムWの登場キャラの中で必ず仲間になる者は限られている。
あの5人を全員使うためにはロンド・ベル隊の仲間たちで説得しないといけない。
そして、5人全員の
フラグを立ててポセイダル√を選択し、あるイベントで「ゼロを強化する」という選択肢を選ぶとゼロカスが使用可能になる。
【10段階MAX改造時のゼロカスのスペック】
HP:9000
EN:460
運動性:255
装甲:3500
限界:590
パーツスロット:3
地形適応:空A 陸A 海B 宇A
移動力:8
この機体性能に加え、射程8・高威力・良燃費のツインバスターライフル、2種類のMAP兵器(1つは改造ボーナスによる隠し武装)を持つ。
使えるのはたった3話のみだが、隠しユニットなだけあり苦労に見合う超スペックを誇る……ゼロカスそのものは。
それなのに、実際には頑張って苦労して時間と手間を割いたほどの活躍をしてくれるかというと微妙。主にヒイロのせいで。
ただ単にニュータイプ至上主義の問題だけならよかったのだが、なんと本作での
ヒイロの能力は
一般兵よりちょっと強いだけ。
主人公格としては全体的に能力が低く、その中でも回避値が137と、スーパー系に毛の生えた程度でしかない事が使い辛さに拍車をかける。
更に反応も低く、リアル系エース達に比べ2回行動も絶望的に遅い為、MSパイロットとしては三流と言わざるを得ない。
ゼロカスの機体性能をもってしてもエースニュータイプを押し退けてまで使う必要性があるかと言われると…うーん。
そもそも本機以外のWガン機体の性能を考えれば、特別こだわりがなければ出撃枠を使ってまでパイロットを育てる人自体少ない。
ちなみに前編である『F』では第3話「シャングリラ」で
ウイングガンダムに乗り登場し、自軍の旧式MS相手に機体性能差でもって大暴れ。
リアル系の運動性にマジンガー系並の装甲、おまけに最序盤からMAP兵器まで搭載した恐ろしい敵だったのだが……。
参考までに他のキャラの回避値を挙げると、友達(?)の
デュオ、中の人が同じ
マサキはそれぞれ162。
全体比較すれば高い方なのだが、特殊技能を持たないオールドタイプの上に二人とも集中を持たず、回避キャラとしてやってくには厳しい。
本作最強のNTの一人アムロさんは回避値165と一見上記の二人とそれほど変わらない。
だが高い反応値に加え最大のレベル9で命中・回避値を+43する強烈なNT補正が付くため、ヒイロとの間に大きな回避値の差が常に存在する。
そのため、避けるだけなら10段階フル改造ゼロカスに乗ったヒイロと、5段階改造済みのνガンダムに乗ったアムロとではあんまり変わらない。
謂わばゼロカスはスペック上のステータスを発揮できないのである。
今でこそヒイロの能力はオールド系最高レベルまで強化されたが、この頃はとにかく不遇。能力もシールド防御L8、切り払いL6しかない。
しかもこの頃のスパロボは「
自爆」が精神コマンド扱いで、ヒイロは必ずと言っていいほど精神コマンドの一つが自爆で埋められる仕様。
…とはいえ、「自爆」があるのにヒイロが「自爆」持ってないという方がおかしいのも事実ではあるが。
何せ『新』のキャラ辞典で「このゲームで彼があの精神コマンドを持っているのはお約束」と言われたくらいだし
ちなみにそんなヒイロですらW勢で唯一「集中」が使えるのでW系5人衆の中では1番マシ。
それでもちゃんとパーツ付けないと雑魚にも手こずるという始末。「必中」も持っていないので当然ボスには当てられない。
(…尤も、MSパイロットで「必中」持ちは、チャック=キースのみなのでこの件でヒイロを叩くのは少々酷な話だが)
これは宝の持ち腐れという言葉の意味をプレイヤーに教えてくれた最たる例として知られている。
別の視点では、シナリオの主軸の1つとなっている作品の主人公なのにこの扱いの悪さという、F完結編のゲームバランスの突貫工事っぷりを如実に表している一例とも言えよう。
パイロットがダメなだけなら別の
エースパイロットを乗せ換えてやればいいんじゃないの?モビルスーツなんだしさ! と思うかも知れないが、そうは問屋が卸さない。
スパロボのMS乗り換えはGガン系などの特殊事例を除くと『世界観を共有していること』が前提条件となっている。
つまり「宇宙世紀」シリーズで世界観を共有している初代やZ、ZZなどとは違い、Wはアフターコロニー世紀で別の世界のためW機体はW勢の中だけでしか乗り換えが出来ない。
要はゼロカスにはヒイロやデュオ、カトルらしか乗れず、アムロや
クワトロは乗れないのである。
まあ出来たら出来たでゼロカスはNT勢のオモチャにされてリアル系優遇がますます酷いことになってたので出来なくて良かったと思うべきなのかもしれない。。
ちなみに乗り換えネタとして、W勢の中で何故か
五飛だけは乗り換えタイプが「アフターコロニー系MS」ではなく「固定」になっている。
どういうことかと、スーパー系などの固定パイロットと同じく加入時に乗せられているユニットからの乗り換えが想定されておらず、どのユニットにも乗り換えできないというもの。
そのくせ、他の専用パイロット勢と違い、彼の愛機・シェンロンガンダムおよびアルトロンガンダムには他のW勢パイロットが乗れる。
つまり、ヒイロやカトルを乗り換えでアルトロンに乗せると五飛は下ろされて何にも乗っていない状態になるのだが、
そのままどのユニットにも乗れずに永久に出撃不可能になる。
何故こんな設定になっているのかは不明。ただのバグor設定ミスの可能性が高いが、あえて解釈するならば、原作では五飛は死別している妻を愛機に重ねており、
妻が名乗っていた称号「ナタク」をそのまま自機の愛称としているため、他のW勢と違い自機に固執する理由があるため、だろうか。
それを再現したのだとしても、そのせいで五飛が永久に
ニートになってしまうバグは酷いのだが。
また五飛はよく唐突に第3勢力として現れるのだが、その際はアルトロン一機でのこのこ出てくる。
更によりにもよってゲストの幹部とかがいるマップで出てきて、速攻でフルボッコにされる訳の分からん
かませ犬にされている。
その他
イデオンを暴れさせなければ歯ごたえがありすぎるほどの難易度を楽しめる。
特に『F完結編』以前の作品をプレイした事のない人には、前編『F』からの通しプレイをオススメする。
そっちの方がF完結編でも有利に進められるし、スーパー系はそっちの方が活躍する。
本作はまだ戦闘シーンカットなどの親切システムは搭載されていないため、プレイ時間は相当かかるのは覚悟されたし。
しかしクリアする頃には他の過去作にも触れたくなるかもしれない。ゲーム自体の展開としてはかなり面白いと言っていいだろう。
この点に関しては、かつてF完結編スレにおいて「戦闘シーンカットのチート使うくらいは許されてもいいんじゃない?」という議論を呼ぶに至ったりもした。
それと難しいとはいえ、戦略シミュレーションゲームに少し慣れていればクリアは可能。全滅プレイで稼ぎもできる。
強機体・パイロットや有効な攻略方法はむしろ分かりやすいバランスに仕上がっているため、意外とアッサリという人もいるかもしれない。
自軍も火力インフレの恩恵を大きく受けられるため、現代スパロボにはない爽快感をも味わえる。敵のHPも最大65000なので一撃粉砕も夢ではない。
一応救済としてか、通常のスパロボではこの作品から
修理と補給で経験値が入る仕様となった。
つまりマジンガー勢やUCガンダム勢ならメタス、
ボロット、ダイアナンとゴラオンかアーガマのMAP兵器(完結編からは
コア・ブースターやビューナスも)で容易にレベル99にできる。
NTにとってはその前に限界反応の赤に達してしまうが、NTレベル(最大値の9は70レベル代)や火力の底上げ、オールドタイプやマジンガーにとってはNT並みかそれ以上の活躍を見込めるようになる。
当時発売されていた攻略本にはユニットやパイロットに対して容赦ないボロクソなコメントが書かれている事でつとに有名。
古本屋に行けば割と見つかるので、気になった人は探してみよう。
しかし後年、このコメントを書いたライターご本人が裏事情を告白。
「書くことが思いつかなくて書いただけで、好きに悪口を書いたわけではない」「今なら絶対に書かない」とまで断言している。
どうしてこうなったのか
ちなみに、『F』は本来、一本で完結する予定だったのだが、予定より容量が大きくなってしまったことと開発の難航により、やむを得ず前後編に分けて発売することにした。
そのせいでパッケージにイデオンとガンバスターがいるのにクリア後のムービーでしか出番がないのはパッケージ詐欺だろと言われまくった。
旧シリーズのリメイクや移植は何度か行われているが、当時の寺田Pは「Fと完結編を両方買ってくれたプレイヤーへの義理立てのため、1本にまとめることは絶対にしない」と明言していた。
発売から20年経った現在はリメイク案として、元々の予定通りに1本にまとめた『真スーパーロボット大戦F』をやってみたいと発言している
実は諸々挙げた事象はこの分割が理由。
というのも『F』の時点でイデオンやガンバスター、さらには敵のデータもほとんどが完成しており、解析で見ることができる。
こちらのデータを参照すると、ある事が判明する。
例を出すと『完結編』では運動性300装甲6500と狂った性能の準ラスボスであるバラン=シュナイル。
『F』では運動性160(フル改造240)装甲5000(フル改造6300)と高いものの常識的な数字で留まっている。
またヤザンやブランといったネームドの面々専用の強化MSもこの時点ではデータは存在せず、さらに設定ミスで強化MSでは専用の音声が流れないようになっている。
つまり、分割中に新たにデータを作り直し続けた結果、このような数値のインフレが起きたのである。
一部で明らかに今更レベルの敵が現れたり、運動性が高いのに限界反応が低くて性能を発揮できていない敵がいたのもこのせい。
終盤加入のヤンロンやテュッティたちの性能が追いついていないのもこれが原因だった。
余談だがその没データでは、本作のラスボスのはずの
ヴァルシオンが明らかにゲイオス=クルードにも劣る性能となっている。
このことから、当初は終盤の展開も第四次の再現のアレンジ程度で、ヴァルシオンは没になったネオグランゾンの取り巻きだった可能性がある。
とはいえ数値のインフレは激しいように見えるが、「雑魚にもリアル系でないと当てられない」というのは大袈裟な話であり、
実のところリアル系雑魚相手でも運動性を改造すればスーパー系もそこそこ当てることができる。
特に真ゲッターあたりなら運動性をフル改造すれば、「必中」なしでも雑魚相手なら攻撃を当てられるだろう。
中途半端と言われがちなエルガイム系もエルガイムMk-2に限っては装甲と運動性は高め。
フル改造して気力を高めれば十分避ける・耐える・当てることも可能な一線級ユニットとして戦える。
最大の問題は10段階改造の仕様で、「F完結編では10段階まで改造できる!」と当時の雑誌で推していたが、それが解禁されるのは終盤。
さらに6段階以降は資金が鬼のようにかかる上に全滅プレイ無しだと資金も稼げないようになっている。
普通のプレイヤーなら「マップ兵器が便利・武器も強い」νガンダムやF91、ボスキラー用の真ゲッターに資金を集中させたくなるのは当然の考えだろう。
実のところ現在では貶されまくられたW系すらも「2回行動が遅い」という欠点以外は「気力を高める」「装甲と運動性(当然限界も)をフル改造する」という前提ならば、ゼロカス無しでも雑魚用に十分に使えることも判明している。
しかし当時のプレイヤーにそんなことは気づくことはまずできず(気力ゲーだと周知されたのもごく近年の話である。スーパー系の運動性改造など逆に素人呼ばわりで馬鹿にされる始末だった)、
「手軽に強くなる」機体やパイロットを使い続け、結果として「ニュータイプ以外は人権がない」といった誤った考えが広まってしまった。
気力ゲーな部分は想定内ではあるのか、終盤に「激励」持ちのパイロットが多く加入するといった部分はあるのだが…。
もう一つ付け加えると、前述した強制アニメーションは当時からテンポを削ぐと評判が悪く、終盤になると反撃で削る戦法では酷く時間がかかる。
ボスの気力を高めさせないこともあって雑魚はマップ兵器で一掃する攻略法が推奨されているため、
「気力を高めて突っ込ませて敵ターンの反撃で削る」というやり方もあまり使われていないというのもある。
いずれにせよ当時のプレイヤーの感覚と、20年近く年月の経過した現在の検証の積み重ねによる認識のズレに関しては当記事のコメント欄でも顕著。
「エリート兵の切り払い」といった今ではネタとしても廃れたようなあまりに誤った認識はともかくとして、喧嘩腰にならないように注意しよう。
追記・修正は本作を根気でクリアできた方にお願いします。
最終更新:2025年02月08日 13:11