若狭留美

登録日:2018/02/03 (土) 14:38:04
更新日:2025/04/24 Thu 14:44:47NEW!
所要時間:約 8 分で読めます




名探偵コナン』の登場人物。

CV:平野文

概要

帝丹小学校の教師で、江戸川コナン達のいる1年B組副担任。年齢は37歳。
白縁の眼鏡をかけた垂れ目の女性。長い黒髪で先のほうがフワッとしている。
本人は小林澄子よりも10歳もオバサンである事を気にしているようだが、それを感じさせないくらい若々しくて美人である*1
現在は米花町の高層マンションに住んでいるが、両親や兄弟などの家族の有無は不明。

大人しく気弱そうな印象を受ける女性だが、とてもドジでおっちょこちょいな性格。
最初の挨拶の時にも声が裏返り、張り切っておじぎをしたせいで勢い余って教卓に頭をぶつけ、児童達に笑われていた。
他にも地下倉庫の扉に頭をぶつけたり、授業用の定規を引っ掛けて時間割表を破ったり、滑った拍子に絵の具で黒くなった水を学芸会用の屏風にぶちまけたりなど、どことなくこの人を彷彿とさせるドジばかりをしでかしている。

とても怖がりでもあるようで、幽霊の噂がある古い倉庫に1人で行くのが怖くなった際には、コナン達についてきてくれるようモジモジしながらお願いしたりするなど、大人として頼りないところも見せていた。

だがそんな彼女には、コナン達に隠しているもう一つの顔があり…(詳細は後述)

絵を描くのが得意で、学芸会用の屏風に彼女が描いた虎の絵は「とてもリアルで迫力がある」と児童達にも好評だった。
意外にもお酒が好きなようであり、大好きなウイスキーを一杯飲めばエビス顔で眠れるらしい。


以降はネタバレも含まれているので閲覧注意。

活躍

第91巻『新任教師の骸骨事件』で初登場。
赴任早々前述のドジをしでかし恥ずかしい思いをするものの、それによって児童達に「親しみやすい先生」という印象をもたれるようになる。
コナンには「この時期に副担任なんて珍しい」と不思議がられていたが、灰原哀は「このクラスに転入生が多くなったからじゃない?」*2と特に気に留めていなかった。
その後、古い倉庫の地下室で探偵団と共に白骨死体を発見するが、
事件の最中にはコナンに興味を示すような様子を見せたり、謎解きのヒントとなるような言葉を口走ったりなど怪しいところも見せていた。

そして倉庫で犯人一味に襲われた際に、コナン達と一緒に地下室に閉じ込められそうになるが、階段を踏み外した際に側にいた犯人の1人を巻き込んで転倒。
犯人は倒れたショックで気絶していたが、なぜか彼の右の頬は赤く腫れ上がっていた。
その後、残りの犯人2人を殺気に満ちた形相と乱暴な口調で威圧し、手にしたトンボを武器にあっという間にその2人も撃退した。


覚悟は出来ているか?


此の世を離れる…

覚悟だよ…


これらの出来事はコナン達が地下室に閉じ込められていた際に起きたもので、コナン達が地下室から出てくる頃には「来ないで~」と情けなく叫びながらトンボを振り回す様子を見せ、
その後は「夢中でトンボを振り回していたら偶然倒していた」と説明していた。

『白い手の女』では、コナン達を自宅に招いた夜に隣の家で殺人事件が発生。
犯行を暴かれて逃走しようとしたプロゴルファーに突き飛ばされた際に思わず転倒してしまうが、倒れた時に左ひじが犯人のこめかみにヒット。急所を突かれた犯人は白目を剥いて気絶した。
その後は記者に取り囲まれ、犯人を撃退したお手柄小学校教師として翌日のネットニュースに載る事となった。
本人は「たまたま」だと説明していたが、左ひじが犯人のこめかみに当たる際には一瞬だけ鋭い目つきに変わっていた。
また捜査一課管理官・黒田兵衛と米花いろは寿司の流れ板・脇田兼則は、このニュースで若狭の名前を目にした際に、
それぞれ「お手柄小学校教師… 若狭…留美か…」「へぇー… こいつぁトンチが… 利いてるねぇ…」と意味深な言葉を呟いている。
そしてコナンも彼女の自宅でとある証拠を見つけてからは彼女の正体を疑うようになり、
「白骨死体を事前に見つけたり隣人の殺人を察知した上で、自分を事件に関わらせるように仕向けているのでは?」と考えるようになった。

『燃えるテントの怪』では、探偵団を引率して訪れたキャンプ場で大学生が焼死する事件に遭遇。そこで彼女に興味を示していた黒田と対面した。
黒田が目の前に現れると、コナン達が側にいるにもかかわらず殺気に満ちた目つきで彼を睨みつけ、互いにけん制しあうようなやりとりを行っていた。
事件の真相が解明されると、犯人が吉田歩美を道連れにして自殺しようとするが、そんな犯人に向かって恐ろしい表情で刺せよ… 刺してみろよ… なんなら私が… 手伝ってやろうか?と威嚇する。
そんな彼女に迫られた犯人は恐怖で顔を引きつらせ、それに気を取られている隙に黒田に回りこまれそのまま確保された。

ちなみに黒田が現れる前には「義眼」という言葉に反応し、ズボンの後ろポケットに入れていた何かを強く握り締める。
その際に灰原は、組織の人間が発する独特のプレッシャーを彼女から感じていた。
また自分の右側にいた歩美に呼ばれた際に辺りをキョロキョロ見回していた事から、灰原は「もしかしたら右目が見えていないのでは?と考えている。
コナンもこの事に気づいており、彼女に迫られた犯人の様子が尋常じゃない事に気づいた後で灰原に右目の事を教えようとするが、
なぜか灰原は「私、若狭先生好きだから悪く言わないで」と彼女に好感を持っているようだった。

ちなみに、裏の顔になる際には必ず右目のレンズを光らせており、その奥の右目がどうなっているか確認できないようになっている。
この事からファンからは黒の組織のNo.2「ラム」ではないかと疑われているが……
これ以降、探偵団の引率者として遠出する機会が多くなり、時々小林も同行するようになる。


『紅の修学旅行』のラストにてノートパソコンを操作していたが、その画面に映っていたのはなぜか組織の機密事項であるはずの「APTX4869の投与者リスト」であった。
そのリストから、最近京都で目撃された工藤新一の名前を見つけ、その2つ下に17年前に死亡した羽田浩司の名前があるのを見つけると、何かに気づいたのか不敵にほくそ笑む。
その際にはラフな下着姿であったが、彼女の二の腕や腰のあたりには幾つもの傷跡がついていた。

翌日、新一の事を灰原から聞きだそうとするも「会った事がないから分からない」とはぐらかされ、その後「京都で目撃した新一は勘違いだった」との書き込みを見つける。
それを見ていたパソコンの横には、なぜか将棋の駒を1つだけ置いていた。
キャンプ場の事件で握り締めていたのは恐らくこの駒だと思われるが、もしかしたらこの事件と何か関係があるのだろうか……?


『山菜狩りとクローバー』では、血の匂いを嗅いだ時に羽田浩司の遺体を思い浮かべている。
また「御守り」という言葉を聞いた時には「それでも僕を殺すと言うんですか?」と問いかけてくる浩司の姿を思い出していた。
事件解決後は歩美から四葉のクローバーを貰い「大切にするね」と言ってハンカチに包むが、すぐにハンカチを握る手を緩めてクローバーを風に飛ばしていた。


『牧場に墜ちた火種』にて、鳩山牧場にニワトリをもらいに小林や少年探偵団と共に出向いて巻き込まれた事件では、
ポケットが破れているのを元太に言われて"ある物”がなくなっていることに気づき焦りを見せ、謎の人物に監禁されていた風見裕也を助けに同じ牧場を訪れていた安室透が"木のカケラ”のような物を拾っていたという情報を得ると…
その後の展開はかなり衝撃的な為、気になる人は是非一読もしくは視聴する事をお勧めする。


『宮野明美のタイムカプセル』にて、帝丹小学校で行われる同窓会の参加者の話から、灰原が宮野明美の妹・志保とそっくりである事に気付き、彼女が宮野家と関わりがあるのではないかと考えるようになる。
ラストにはある人物とニアミスし、小学校から去っていくその人物を注意深く見つめていた。





余談

若狭を演じる平野文は「だっちゃ」の方のラムちゃんを演じていた事で非常に有名だが、同じくラム候補の脇田を演じる千葉繁はメガネ役で共演していた。
ラム候補から脱落した山村ミサオを演じる古川登志夫も諸星あたる役で共演しており、2人が顔を合わせた『山菜狩りとクローバー』では「ダーリン」や「鬼嫁が旦那をビリビリー!って感電死させるやつ!」と、どこかで聴いたような話などが目白押しであった。

下の名前が誤表記されやすく、2025年1月4日と11日に放送された『探偵団と二人の引率者』の番組表でのキャスト欄では前後編共「若狭美」と誤表記されていた。

追記・修正は、右目のレンズを光らせながらお願いします。

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最終更新:2025年04月24日 14:44

*1 原作に登場する主要女性キャラは、有希子や英理のような実年齢がアラフォーの女性でも若々しい人物がいるが、ゲストキャラの場合は顔のパーツが個性的なものが多く、読者から見ると顔の見た目が実年齢よりも上に見えるパターンが多い。

*2 転入生は江戸川コナン、灰原哀、東尾マリアの3人だが、坂本たくまという入学後すぐに大ケガをした事による長期入院から最近ようやく退院した生徒もいる。

*3 ただし、2024年時点では黒田と脇田は櫻井武晴氏の脚本作品にしか登場しておらず、黒田は『ゼロの執行人』『黒鉄の魚影』に登場したが、ラムは『純黒の悪夢』で台詞のみ・『黒鉄の魚影』では本来の姿での登場であり脇田の姿では未登場。

*4 ただし、『牧場に墜ちた火種』の回想シーンで台詞こそなかったもののラム候補では唯一アニオリ回に登場している。