アベル(FE)

登録日:2018/04/15 Sun 00:16:01
更新日:2025/02/26 Wed 18:38:50
所要時間:約 5 分で読めます





王子……許して下さい……俺はエストを……失いたくない……。




出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、
(C) 2017 Nintendo/INTELLIGENT SYSTEMS

概要

『アベル』とは『ファイアーエムブレムシリーズ』に登場する元祖赤と緑の騎士の緑の方。
登場シリーズは『暗黒竜と光の剣』『紋章の謎』、そしてそれらのリメイク 『新・暗黒竜と光の剣』『新・紋章の謎
幻影異聞録♯FE』『FEヒーローズ』にも出演している。

CV:佐藤拓也(幻影異聞録♯FEFEヒーローズ)、置鮎龍太郎(OVA)、関俊彦(Gファンタジー コミックCDセレクション)、成田剣(ファイアーエムブレム 黎明編/紫嵐編)、林延年(旅立ちの章)

後々のシリーズでも伝統となっている「赤と緑の騎士」の初代緑の騎士。『黒豹のアベル』という異名を持つFE界随一のモテ男。
相棒であるカインに比べ冷静で思慮深い性格をしている。
暗黒竜でのグラフィックはカインの使いまわしでナンパな感じであり、
キランと光り出さんばかりの素晴らしい出っ歯だった。イラストでもモテそうというよりズル賢そう。
紋章の謎では一転してアイデンティティーの出っ歯が消え、正統派なイケメンへと進化した。

カインとは共にアリティア王国の騎士であり、親友でありライバル
カインが赤、アベルが緑をそれぞれトレードマークにしており、このという属性は後のシリーズで恒例となった。
詳しくは赤と緑の騎士を参照してほしい。

ドルーア帝国の侵攻とグラ王国の裏切りでアリティア王国が滅亡した際に、仲間達と共にマルスを護衛しながらタリス王国に亡命する。
その後はマルスに仕え、暗黒戦争や英雄戦争を戦い抜いた。

この王への忠義と活躍のおかげで、覚醒においては英雄王に仕えた伝説の騎士として歴史に名を残している。
そのため覚醒の赤と緑の騎士であるソワレソールは二人を目標にしている。


暗黒戦争の際にマケドニア白騎士団のエストと知り合い、戦争終結後には結婚または恋人同士になり、騎士をやめて二人で武器屋を始める。
しかしその1年後の英雄戦争開始時にアカネイア帝国軍にエストを拉致されてしまい、将軍エイベルにマルスと戦うように命令される。
エストを失いたくないアベルは苦渋の果てにかつての主君であるマルスと対峙する事に……。

アベルの恋愛に関する裏話

とにかくよくモテる男であり、単純なモテ度は多くの女性から好意を寄せられる主人公のマルスの方が上なのだが、
マルスは本人がシーダ一筋なのもあって、さっぱりとした関係なのにアベルは何故かドロドロした関係性である。
というのもプレイヤーから大人気のペガサス三姉妹の内、末っ子のエストと恋人になっているのに、長女のパオラからも想いを寄せられているのだ。

元々は暗黒竜のEDでエストと結婚して子供を授かった事が示唆されていたのだが、
外伝でパオラがまるで自分が恋人であるかのようなセリフを死亡時に言ったため、話がややこしくなった。
完全な断定はできないが本来エストに設定されるはずだった散り際のセリフを間違ってパオラにしてしまった線が濃厚である。
実際、続編である紋章の謎でもいくつかの設定ミスをしており、初代の後日談の内容から、そうなってもおかしくない。
(そのミスを誤魔化すために)紋章の謎で外伝の設定を取り入れられた結果、エスト→←アベル←パオラという構図が決定してしまった。
さらにこれを受けて紋章の一部では本来結婚するはずだったアベルとエストが結婚予定に変更された。

そして英雄戦争終結後、エストは姉のアベルへの好意を汲み取ってか、それとも足を引っ張った自分を責めてなのか突然失踪した。
アベルは何も言わず消えたエストを追って行方不明となり、その後は詳細不明。
パオラはぶつける対象の全てを失った複雑な想いを胸に秘め仕事人間になった……。
とまぁ、ドロドロの恋愛関係が誰も救われない結末を迎えてしまっている。
恋愛面での華は無いものの、職業人として順調に出世してマルスの一番の側近となったカインとは対照的な結果である。


余談だが二人が恋人になったのは暗黒戦争終結後で、そこから同棲を初めてすぐに外伝が始まり、
バレンシア大陸からエストが帰って来て割とすぐに英雄戦争が始まったので、アベルとエストが一緒にいた期間はせいぜい半年かそこらである。


余談だが、メディアによって大きく性格が変わるキャラでもある。
箱田真紀版の漫画(ドラマCD)では主によくカインをからかうニヒルな皮肉屋に、旅立ちの章ではジェイガンにさえ軽口を叩く軟派なキャラになっていたり色々である。


性能

クラスはソシアルナイト
カインと同じで初期ステータスこそ異名の通り技と速さが高いが、成長率は力と武器レベルが伸びやすい。
カイン同様、とりあえず大事に育てていれば最後まで頼りなる騎兵ユニットになる。

『紋章の謎』2部と『新・紋章の謎』では上記の事情から最初は敵であり、15章にて上級職のパラディンとして登場する。
嫁のエストかマルスで話しかけると加入するが、一度攻撃範囲に入るとどこまでも突っ込んでくるので返り討ちにしないように注意。飛行系を育ててるからとエイベル周辺の小隊にダイレクトアタックを仕掛けようものなら、彼まで蹴散らしてしまいかねない。
冒頭会話にもあるが彼が加入する、もしくはエストの牢の扉が開かれると牢獄に囚われてるエストが攻撃されるようになるので、説得はエストを救出してからorそのターンのうちに救える状態になってからする事。会話の内容もエストの方がストーリー的にもキャラ的にもしっくりくるだろう。
ただし新紋章ルナティックではあろうことか増援の盗賊が牢屋の鍵を開けようとしてくるので、のんびりできない。

同職のシリウスよりも初期値が若干高く、成長率では遜色ないため、初期上級職の中では使いやすい部類に入る。
とは言え、シリウスと同じく下級職からの叩き上げ組に比べるとやはりHPや幸運等で差を付けられてしまう。
折角なので使う、ときたらレベルアップ回数がまだそれなりにある点と、エストから10%の支援効果を得られる点を背景に運用するとよい。
しかし……終章では説得要員としてシリウスが必須となるため、やはり優先度は落ちるか。
SFC版では愛を注げば十分一軍としても活躍出来るが、『新紋章』だと話は別。ノーマル~ハードなら成長次第で一軍を張れるがマニアック以降になるとちょっとのそっと成長させるだけではまるで歯が立たなくなる。ルナティックで彼を使おうと考えるなら、加入直後に大枚はたいて訓練場で集中的に吟味込みで育成し(闘技場はまず勝てないので無理)、場合によっては錬成手槍なども持たせないとやってられない。


台詞

  • 言ったな。俺とてかつては「黒豹のアベル」と称されたアリティア王国の宮廷騎士だ。そこらの雑兵に遅れを取ったりはしないさ。
    いや、しかしペガサスに乗っていれば俺がエストを守ることもできるわけか……うーむ。
  • 当り前じゃないか。いや、前以上に幸せになれるさ。店を大きくして、子どもを作って……。
  • 参ったな……君を愛していることが自然になり過ぎていて、考えたこともなかったよ。
  • エスト……俺はいつまでも傍にいるよ。だから、もう泣かないでくれ。君の涙を見るのは辛い。
    俺のいないところで君が泣いているかもしれないと思うと……俺は戦いに出るのを躊躇ってしまう。
  • 良かったら、今度一緒に町に出かけてみないか? どんな店があるのか見てみたいんだ。
  • マルス様とエスト……俺にとって二人はとても大切な人だ。主君への忠誠、恋人への愛情……どちらもはっきりした気持ちがある。
    君に感じるこの気持ちは……契約からの忠誠だろうか? それとも仲間としての友情……? 俺にもわからない。
    でも、心から大切な人がまた一人できた……それは確かだ。これからもよろしく頼むよ。今まで通りに仲良くさせて欲しい。




お前を殺して、俺の方が上だという事を証明してやる……。

抜けっ! カイン! さもなくばこの子供が死ぬぞ!


カインがいるのならアベルもという訳で敵として登場。記憶を失っており敵に操られている。
暗黒竜からの参戦なので、出っ歯を意識したような牙らしきものがある。
敵に闘争心を高められており、記憶を失ってもなお覚えているカインへのライバル心が暴走している。

カインと戦うため、家庭環境に問題のある少年・鈴本りくを人質にしていたが、正気に戻った後はりくのパートナーとなる事を決める。
そのため一部ではドロドロの恋愛劇に疲れてショタに走ったと言われる事も……。
なお本作ではエストは登場せずパオラが登場するが、彼女とアベルがどのような関係かは不明。


もう一人の英雄王

本人は出てきていないが、ペガサス三姉妹の会話で存在感を出している。
また佐藤拓也氏は本作では謎の仮面の騎士(棒読み)役で出演している。アベルの追加フラグと思われたが特に関係はなかった。




俺は……マルス様を裏切った事がある。

エストを人質にとられて……その罪は、償わなければならないんだ。


スマホゲーにも初期から参加。イラストを手掛けたのは笹島彗星氏。
本人曰くマルスを裏切った事があると言っている事と、
エストと仲が良く店を経営しているという発言から、英雄戦争末期から終結直後くらいの時空から呼ばれているようだ。
パオラ側にアベルに関する台詞はなく、関係性は不明。

青属性の槍使いであり、騎馬ユニット。
ステータスはあまり高い方ではないが、『勇者の槍』による二回攻撃が可能。
剣ユニットの追撃を封じて、自分は追撃をとる『剣殺し』のおかげで元々相性のいい剣属性に対し、さらに優位を取れる。
ヒーローズ初期にはリョウマエイリークなど剣士に強力なユニットが多かったため、その対策として使われていた。
騎馬の高い移動力で一気に懐に飛び込んでからの連続攻撃は
手軽なダメージ軽減の方法に乏しかったので強力だった。
防ぐには有利属性の緑をぶつけるくらいしかないが、物理方面に厚い緑ユニットの数は限られていた事が拍車をかけた。

しかし2017年3月に強力な青属性ユニットであるラインハルトが登場すると
対赤属性の騎馬という居場所を追われ、影が薄くなった。

スキル継承実装によってカスタマイズの幅が広がる中、
同時期に同じ槍使いで全距離反撃の「グラディウス」を持つカミュがイベントで配布されたこともあり需要はさらに低下した。
『勇者の槍』、『剣殺し』を持つため、スキル継承の素材として見られることが増えていった。

実装初期は相棒のカインを差し置いて1人だけ☆5のみでの排出だったが、
このせいでユニット評価が落ちたあとは『ハズレア』枠と呼ばれることもあった。
後に排出率が調整され、☆3~4に降格したことで批判は収まった。

2019年5月に新たな武器として『黒豹の槍』を獲得。
武器込みの攻撃力は49となり、攻撃がたった8しかない『勇者の槍+』を持つが故の打点の弱さという弱点を克服した。
専用錬成で2マス以内に味方の剣/斧/槍の騎馬がいれば二回攻撃ができるなど、『勇者の槍』の長所も失われておらず大きな強化と言える。


追記・修正は恋人に一途な人がお願いします。

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最終更新:2025年02月26日 18:38
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