ソシアルナイト/パラディン(FE)

登録日:2012/01/25 Wed 23:05:59
更新日:2025/04/09 Wed 18:18:10
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ソシアルナイト、及びパラディンとは、ファイアーエムブレムシリーズに登場するクラス(兵種)のひとつ。
本項では同系統の関連クラスについても解説する。




■概要

馬に跨がり、戦場を縦横無尽に駆け回る騎士
馬を使うだけあって高い移動力を誇り、次々に敵陣に切り込んでいける。

トラキアでは騎乗状態では捕縛・担ぐに関しては体格カンストとして扱われるため、敵を捕縛したり味方を担ぎやすかったり、騎乗中の自身に関してはその逆といった特徴もある。

GBA三作の「救出」コマンドにおいては、ここでも馬を使用している為救出できるユニットの幅が広い。

仲間になるユニット数もシリーズ毎にばらつきはあるが、
大体3~4人と他のユニットより多めで、自軍の中核を成す主戦力となりうる。
またシリーズお馴染みの赤緑騎士が序盤から仲間になる等、FEシリーズを代表するユニットでもある。

武器は基本的には槍と剣。『紋章の謎』では「乗馬時は槍のみ・下馬時は剣のみ」となっている。

数多の作品に登場する騎士系の職種としても妙にユニークな名前をしているのも特徴。
ソシアル(Social)とはソーシャルとも呼び、「社会的な」という意味を持つ言葉。「ソーシャルゲーム」も元々はコミュニケーション重視のゲームを指す言葉であった。
その様なソシアルなナイトということで、職業としての公的な騎士というイメージで付けられたのだろうと思われる。もっとも、後の作品になると傭兵や賊をやってるソシアルナイトとかも普通にいる。

【関連兵種】

  • パラディン
ソシアルナイトの上級クラス。
経験を積んだソシアルナイトが「騎士の勲章」等を使ってクラスチェンジした聖騎士。
さらに移動力が高まり、能力も全体的に底上げされ、攻守共に高いレベルでバランスが取れている。
シリーズによっては剣、槍に加えて斧や弓も使えるようになる。
魔防が高いのが特徴の一つとされることもあるが、ソシアルナイト上がりは殆どこれに当てはまらない。
該当するのは敵将か、自軍ではせいぜい初期上級職とifのピエリぐらい。

シリーズお馴染みの「お助けパラディン」が序盤で仲間になるのが恒例(一部例外あり)

  • グレートナイト
分岐CCがある作品でソシアルナイト・アーマーナイトのCC先として登場する重装騎士。
重装備で馬を駆り、剣・槍・斧を使いこなす。
パラディンに比べて移動力が落ちるが、代わりに力や守備力が高くなっている。
騎馬とアーマー両方の性質を持つため、特効ダメージを受ける危険が大きい点に注意。
また、グレートナイトが登場する作品では大抵パラディンは剣と槍しか扱えなくなる。
作品によってはお助けパラディンならぬ「お助けグレートナイト」が登場する。

  • その他
作品によっては最上級職として重装(見た目だけで重装特効は効かない)騎士「ゴールドナイト」が登場する。
また『聖戦の系譜』『トラキア776』『エンゲージ』は特に騎兵の種類が豊富で、特化武器に応じたクラス名が個別につけられている。他作品のクラスも併せ、詳細は作品毎に後述。


■主な運用方法

その高い移動力やバランスが良い能力等から、活躍の場は多い。

【長所】

  • ヒット&アウェイ
作品によっては、攻撃した後に「再移動」を行える。
特に『聖戦の系譜』では、移動力の上がる「道」という地形があるので、ヒット&アウェイがやりやすい。
当然、敵も似たような戦法を使ってくるので、密集するなり森に隠れるなりして対応すること。

  • 救出/引き受け要員
(システムの名称や仕様は違うが)トラキア、GBA三作~暁の女神、if限定。
騎兵の救出値は「25-ユニットの体格」となる為、かなり余裕があり、アーマーナイトですら救出が可能。
ペガサスナイトドラゴンナイトも同様だが、
女性の場合は「20-ユニットの体格」が救出値となり、ユニットによっては救出ができない場合もある。
また、いざという時には救出したままでもそこそこ戦えるという利点もある。
救出等のコマンド実行後でも再移動ができることもあり、移動力の高さと合わせて安全圏や前線まで一気にユニットを運べる。
ifでは隣接した味方を防陣の後衛にするスキルとして登場。
再移動は無いが速さが下がるといったデメリットもないため、守備の低いユニットや傷ついた味方を保護したりと用途は色々。

  • 壁役
下級職時代から武器を使い分けられる上にアーマー系より魔防に優れ、
騎馬特攻以外にこれといった弱点がないので、止める相手を選ばないのが魅力。
手槍を持たせれば弓兵や魔道士もやっつけてくれる。
物理職かつ間接攻撃可能な兵種としてみればアーマーに次いで硬い他、速さも比較的低めだが追撃されるほど遅くもないのがポイント。
移動力の高さによりポジション取りがしやすいのも長所。

  • 安定した槍使い
槍と言えば騎士のイメージが強い為か、FEの槍使いは上に挙げたクラスも含めて乗り物や鎧など、他に何らかの大きな特徴が付随していることが多い。
その中でもソシアルナイトやパラディンは下記の短所こそあるが、普通の弓が特効になったり移動力が低いといった致命的な弱点が少なく、安定して戦える*1
ソルジャーが敵専用でソードマスタースナイパーのような槍の専門職も不在の作品が多いため、槍使いとしての需要は多い。

【短所】

癖が無く扱いやすいユニットではあるが、やはり欠点は存在する。

  • 器用貧乏
一芸特化の剣士やアーマーナイトに比べると、全体的に能力が貧弱でもう一歩足らない印象。
成長率のバランスの良さが仇になり、ヘタレる時はとことんヘタレる。

例外的に『蒼炎の軌跡』『新・紋章の謎』では該当ユニットの優秀さも有り、単純なステータスでも歩兵に引けを取らないほど強い。
特に力や速さに加えて守備が伸びるキャラの場合、同じ槍使いで壁役であるはずのジェネラルの立場を完全に奪ってしまうほど。

  • 悪路に弱い
シリーズ全般を通した弱点。一般の歩兵と違って、林・山・砂漠・沼地などでは移動コストが大きくかかる。それどころか通れない場合もある。
欠点が少なく移動力が高いからといって騎兵ばかり育てていると、これらのステージで迅速な進軍が求められた時が辛い。

  • 室内戦に弱い時がある
『紋章の謎』『トラキア776』の2作品が該当。
これらの作品では屋外、室内でステージが分かれており、騎乗系職業は室内戦では強制的に馬を降りなければならない。
馬から降りると移動力が下がり、パラディンの場合は乗馬時ボーナスがなくなって能力が下がる。武器も剣しか使えなくなってしまう。
両作品共に最終ステージは室内なので、最終メンバーとして育成するならこれを見越して育てておこう。
乗馬状態でステータスがカンストしはじめたら要注意。多少面倒でも下馬してレベルアップしたい。

  • 特効がある
騎馬系ユニットに対する特効武器がある。シリーズが進むと剣・槍・斧すべてに存在するように。
「ポールアクス」「斬馬刀」「ビーストキラー」等を持った敵がいきなり増援で現れると、思わぬ事故が発生する恐れも…
もっとも、そうした敵の出現率はアーマー系特効と同水準かそれ以下、反撃しにくい間接攻撃には更に僅か。単なる「鉄の弓」でも特効が発生する上、風魔法も怖い飛行系に比べれば幾分かはマシか。


■シリーズ恒例

初期から登場している兵種であるため、シリーズでお馴染みになっている要素もある。

初期キャラ騎士二人組。大抵は双方とも成長率が良く、序盤から終盤まで使える頼もしい奴ら。
愛着が湧き、ついつい使う人もいるのでは。
該当キャラについては上記専用項目を参照。以下の作品毎の解説からは基本的に省かれている。

  • お助けパラディン
初期キャラでありながら上級職に就いていてステータスもひときわ高く、序盤の敵なら単騎で無双出来る。
スポット参戦キャラと違い途中で離脱する様な事も無い。
但し成長率が非常に低く、あまり頼り過ぎていると後から苦しくなる…というのがテンプレ。

元祖であるジェイガンを始め、経験豊富な老兵が多……
いえティアマトさんは若いです! 若いですからキラーアクスしまってください!
アランも若いが病が邪魔を…うぅ…
成長率が悪い為後半は使いにくいが、序盤はボス削りやおつかいに大活躍してくれる。ハードモードで頼りになる。
そうでない場合は銀の槍を剥がされ即ベンチ入りになるのが宿命(さだめ)。

しかし、最近ではジェイガンポジションでも成長率の高いユニットも多い。
『蒼炎の軌跡』のティアマトや、クラスはパラディンではなくグレートナイトだが立ち位置的に『覚醒』のフレデリクもこれに該当する。
中でも『聖魔の光石』のゼトは下手な下級職組よりも高い成長率に加え、序盤から出番が多くイケメンで主人公の一人エイリークとのペアEDもある等優遇されている。
若い連中は老人や病人とは違うということか。


■シリーズでの扱い

暗黒竜と光の剣/紋章の謎/新・暗黒竜/新・紋章

FC版『暗黒竜』ではパラディンに対してナイトキラーの特効が無いのでクラスチェンジすると強力なユニットになる。
ユニット毎のステータスの上限にも差がないことから素の移動距離も相まって物理系では最強のユニットの一つ。
屋外ではドラゴンナイトの方がさらに便利だが、あちらとは違い弓に強く屋内では実質こちらが上位互換。
この時代から剣と槍の両方を扱えるが三すくみが無いこの作品では槍は威力以外剣の劣化性能。
使うとすれば直間両用で追撃も狙える手槍系を買い足して使うくらい。

SFC版『紋章』では、乗り降りの概念が登場し、下馬すると「ナイト」というクラスになる。武器は騎乗時には槍を、歩兵状態なら剣を使う。
ソシアルナイトが下馬しても移動力と武器以外変化は無いが、パラディンだと能力が下がる。屋内戦では他の歩兵ユニットを起用すると良い。
騎乗系ユニットはクラスチェンジ後も歩兵時のステータスに変化がないため「乗り物が強くなっただけ」と揶揄される事もある。
また騎乗中のみ上限値の20に達しているステータスはレベルアップ時のステータス上昇の抽選から外れるので、
騎乗中のみ20に達しているステータスがある場合は下馬してレベルアップさせた方が無駄がなくなる。(今作の騎乗系に共通の仕様。)
なおパラディンへのクラスチェンジボーナスで魔防が6も上がる。魔法に強いという解説は伊達ではない。
槍は重い代わりに命中・威力共に高いので攻速が不安なら剣、余裕が出てきたら槍を主体にしていける。手槍は一方的な攻撃向け。*2

DS版では乗り降りが無くなり、屋内でも馬に乗って進入可能。武器も剣・槍両方使え、新たに導入された三すくみに対応できる。
しかもパラディンの守備の上限が30とジェネラル並みに高く、速さ上限も25と守備30になれる汎用職の中では最も高いので、ルナティック終盤でも通用する壁役や最終的な兵種変更先として人気が高い。
一方、幸運の上限値が25と中途半端な値で留まっており、新紋章のマニアック以上では敵の必殺率が軒並み高くなっている為必殺を受けるリスクが拭いきれなくなりがち。立ち回りや支援効果などでフォローしておこう。
槍使いの中では高い速さもバーサーカーやスナイパーといった他の主力クラスには劣るが、それでもドラゴン系との連戦となる終盤で特効武器ドラゴンランスを眠らせておくのは勿体ないので起用して損はない。


外伝Echoes

基本的にアルム軍の兵種で、ゲーム進行と共にスイッチ(乗り換え)していくような想定の加わり方をする。
ゲームシステムを駆使すればセリカ軍でも運用できるが、悪路が多いのでメリットは薄い。
ちなみに外伝は3段階クラスチェンジ制で「ナイト(ソシアルナイト)」→「パラディン」→「ゴールドナイト」。
使用武器は一貫して槍のみで、途中で剣が追加されたりはしない。


聖戦の系譜トラキア776

騎兵なので歩兵より能力上限で劣るが、移動力は高く敵との交戦機会は多い。
しかも『聖戦』の騎馬系ユニットは行動後再移動が出来ることや三すくみ導入により有利な武器で戦えるなど、広大なマップと相まってとにかく使い勝手が良い。
武器レベルが低めなので『聖戦』では足を引っ張られることもあるが、その場合も手槍や勇者系武器、リングによる補強などでその気さえあれば第一線で十分戦える。

また、普通のソシアルナイト以外にも、傭兵などに見られる一種類の武器に特化した騎兵が沢山登場するのも特徴のひとつ。
  • 剣装備に特化:「フリーナイト」→「フォレストナイト」
  • 槍装備に特化:「ランスナイト」→「デュークナイト」
  • 斧装備に特化:「アクスナイト」→「グレートナイト」
  • 弓装備に特化:「アーチナイト」→「ボウナイト」
広大なマップを駆け抜ける構成の本作を象徴するクラスであると同時に、敵側で出た際にどの様な騎馬兵なのか見分けがつきやすくもなっている。

『トラキア』の騎馬兵は屋内戦では下馬を強いられ能力の低下と共に槍・斧使いも剣への持ち替えを強いられる一方、剣・弓・杖の使い手は武器を持ち替えなくて良いため格差が生じている。


封印の剣

エレブ大陸のパラディンは剣・槍・斧を全制覇しており、初代以来のメインユニットとして活躍する。
常に3すくみ有利を取れるようになるほか、勇者共々イマイチ頼りにならない斧戦士の代わりに斧を任されることも多い。
マップも広めなので救出要員としても便利。それ故に『聖戦』ほどではないが歩兵の立場を食ってしまっているほど。
支援関係や初期値に恵まれたキャラも多く、初期上級職ですら活躍の場が回ってくることも。


烈火の剣

ネタキャラや難易度で強さが覚醒する敵将が多め。マクシムは運ゲーを強いてくる。
一方、前作から技や速さの上限値が下がりCC補正も泣けるほど劣化し、前作ほどの安定感を保ちづらくなった。これも歩兵救済の代償か。


聖魔の光石

剣と槍の構成に戻り、『聖戦』では斧しか使えなかった「グレートナイト」が三種制覇を受け継いだ。
グレートナイトはパラディンとジェネラルの中間の能力を持つが、騎馬とアーマー両方の属性を持つため特効武器に弱い。
力と守備に優れる緑の騎士カイルと相性が良いが、移動力の低下と特効属性の増加を嫌いパラディンにされることも多い。

通信闘技場やラグドゥ遺跡でのやり込み前提だとパラディン・グレートナイトともジェネラルに見劣りしてしまうので、本編クリアまでに存分に活躍させてやろう。


蒼炎の軌跡暁の女神

『蒼炎』では下級職の武器に加えて、昇格時にプレイヤーが選んで武器を追加できる特殊な武器体系を持つ。これのお陰もあって活躍の度合いは大きい。
さらにアーマー系、ソルジャー系と共に守備・魔防+2、速さの成長率+30%となる強力アイテム「騎士の護り」も装備できる。
奥義スキルも優秀な回復効果を得られる『太陽』でかなり使いやすい。
『暁』は一つの武器だけを使える下級職、上級職を経由して剣/斧の黄金騎将と槍/弓の白銀騎将に分岐する。こちらは歩兵より能力上限が辛い点には注意が要りそうである。
騎馬系に限らないが、キャラによってレベルSSにできる武器が決まっており、4部終章では使い勝手に差が生じる。


覚醒

『聖魔』と同じく上級職がパラディンとグレートナイトに分岐。
ソシアルナイトは兵種スキルとして武器経験値が倍になる『練磨』と屋外で命中・回避が上がる『屋外戦闘』を習得する。
下級職のスキルの中では比較的有用で、最初に転職しておくと育成が楽になる。
パラディンはダブルの前衛時に全能力+1の『守り手』と技の確率で弓・魔法・ブレスのダメージを半減する『聖盾』
後者は魔防の低いユニットにとっての保険として有用。
グレートナイトは相手の守備・魔防を半減する優秀な奥義『月光』とダブル時の被弾率が下がる『デュアルガード+』
前衛でも後衛でも少なからず恩恵を受けることができる。
FEの花形クラスということもあり魔符としても大勢が参戦している。騎馬主人公だったシグルドやエリウッドもパラディンとして参戦。
一方、上級職が騎兵だったセリスやエイリークは剣士として扱われている。
その他特殊な扱いとして、アレスはダークナイト*6、エフラムはグレートナイトになっている。


if

暗夜王国の兵種として登場。
白夜王国の新兵種『忍』とは対になっている。の騎士も本作では二人とも忍。

ソシアルナイトのスキルが地形効果0の場所では与ダメージ+3となる『広所突撃』
コマンドで隣接した味方を後衛にできる『救出』に変更。
序盤のみならず終盤でも活用していける有用な効果となった。
グレートナイトの『デュアルガード+』は自分からの攻撃時に相手から受ける物理ダメージ-10となる『金剛の一撃』に変更。
元々守備の高いグレートナイトやジェネラルにとってはより無傷やそれに近い状態で強気に攻めて行けるようになる。
またバーサーカーのように守備の低いクラスに転職した時のリスクを軽減するためにも使える。


ヒーローズ

移動タイプ「騎馬」として登場。
歩兵よりも移動力が高く3マス移動可能な代わりに、林に入れず、溝に移動を阻まれる。
その高い移動力の代償か、他の移動種と比べステータスの総合値が最も低い。


風花雪月

キャラレベルが兵種と分離されており、且つ育成次第で誰でもクラスチェンジすることが可能になっている。
また、騎兵が装備できない籠手を除き、全ての武器を装備可能になっている。ただし兵種スキルや兵種ごとの得意武器という概念があり、それらによる適正武器は概ね過去作に準ずる。
今作の騎兵は共通して行動後に余った移動力を使用できる『再移動』を使用でき、必要な場合は移動力低下と『再移動』不可を引き換えに一時的に下馬して歩兵へと変化することで器用な立ち回りができる*7
……が、FEにおいて一番重要なステータスといえる速さが実数値・成長率ともに下がるというデメリットを抱えているため敬遠されがち。そのデメリットを補って余りある適性のあるユニットでないとお勧めはできない。
移動力では同時期に転職できる職に比べて頭ひとつ上なのだが、階段や荒地などといった「歩兵は移動コスト1だけど騎兵は2~3」というような地形が少なくない今作では絶対的に優位とも言いづらい側面がある。
育成段階ではメリットに乏しく、かといって回避していては馬術技能を上げづらくなりパラディンにもなりづらくなる……と、総合的にみると不遇職という扱いになるのが現実。特にペガサスに乗れない男性の場合、槍が得意な兵種に騎兵・重装兵以外の選択肢がない(専用兵種を除く)。
本作の最上級職にはグレートナイト、ボウナイトやダークナイトなど馬に騎乗した複合職が多いのだが、どれもソシアルナイト系の派生というよりは馬に乗った重装兵、弓兵、魔法兵という傾向のため、上級職まではその道で鍛え、座学で馬術を上げて最後に馬に乗ることの方が多いだろう。

ただし、相手のステータスが跳ね上がる難易度ルナティックにおいては多少素早い程度では意味をなさなくなってくるため、力の補正が大きく再移動によって相手の攻撃を受けない位置取りもできる騎兵の価値が上がってくる。
この利点だけならドラゴンナイトも持ち合わせるがあちらは斧系の兵種であり、槍使いではこちらの方が育てやすい。
特に、素早さに関係なく連続攻撃できる槍の戦技「連撃」持ちにとっては『槍の達人』スキルで槍攻撃の威力が上がるパラディンが有利。
上手く育成できればルナティックの高パラメーターな敵相手でも反撃を受けずに一度に撃破できる貴重な攻撃役になれる。

ソシアルナイトはLv10以上、槍術C/馬術Dを要求する中級職。マスターボーナスが『攻め立て』であり攻めにおいて有用なスキルを獲得できるが、肝心の速さが伸びにくくなるうえに他の能力も凡庸のため台無しとしか言えない。
パラディンはLv20以上、槍術B/馬術Bを要する上級職。槍が威力+5となる『槍の達人』と地形ダメージが無効になる『地形耐性』を持っており、移動力8をこの段階で得られる他、魔力と速さ以外は全ての能力が伸びやすくなる。マスターボーナスは覚醒とほぼ同仕様の『聖盾』。
グレートナイトはLv30以上が前提の最上級職という位置付けであり、『槍の達人』『斧の達人』を同時に所持している。が、必要技能が斧術B+/重装A/馬術B+とパラディンから移行するにはイマイチ噛み合いが悪い。マスターボーナスも『守備の覚醒(HP25%以下なら守備+8)』と壁役なのに瀕死にならないと発動しないスキルのため微妙。機動力とひきかえに少々能力ダウンしたフォートレスといった趣で、槍騎兵としてならばパラディンで止めてもよい。


エンゲージ

武器の三すくみの影響が大きい本作では、「ソシアルナイト」という名称は用いられず、騎兵下級職は扱う武器によって「ソードナイト」「ランスナイト」「アクスナイト」の三種に分けられている。
三職共にCC先の上級職は「パラディン」という名称だが、こちらも扱えるのは剣・槍・斧のうちいずれか1種のみ。
また、剣・槍・斧のうち1つ+短剣の資質があれば、馬ではなく狼に騎乗する本作初登場の兵種「ウルフナイト」にCCすることが可能。
他、歩兵下級職からCCできる騎馬職として、魔法騎兵の「マージナイト」、弓騎兵の「ボウナイト」、杖騎兵の「ロイヤルナイト」、複数武器が扱える重装騎兵の「グレートナイト」が存在している。
これらのクラスは戦闘スタイルは一律で「騎馬」スタイルに統一されている。

速さ成長率が下がる前作と違い、今作では下級職の「○○ナイト」及び「パラディン」は共に速さの成長率にプラス補正がかかる。
しかもパラディンは上級職の中では速さの兵種成長率が高めで、ウルフナイトはソードマスター、グリフォンナイトと並び全ての兵種でトップ。
しかしながら、本作では騎兵の高機動力に寄与した「再移動」能力は紋章士から継承できるスキルとなったため飛行職共々一律没収、
更に兵種ごとの移動力の差が小さい(歩兵上級職が移動5、アーマー上級職が4、騎兵・飛行兵上級職が6という構成)ため、騎兵の優位性がやや低め。
戦闘スタイルについても、戦闘に直接関わる「重装」スタイルや「連携」スタイルと異なり、「騎馬」スタイルは移動力が高い・紋章士とエンゲージした際に他の戦闘スタイルより移動力にプラス補正がつきやすいというものであり、
他の戦闘スタイルよりも若干不遇な部分が否めない。




追記・修正はレベル10以上になってきしくんしょうを使った人がお願いします。


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最終更新:2025年04月09日 18:18

*1 特効を無効化したり移動力を伸ばす手段が用意されていることもあるが、大抵ある程度攻略を進めないと利用できないので序盤は気になりやすい

*2 SFC版の手槍は重さ20なので追撃不可+攻速3以上の敵から追撃を受けるので狙われると危険。

*3 新・暗黒竜の囮イベントでロストしたキャラはオームでの蘇生出来ないため、囮イベントでは死んでいなかったという可能性もある。

*4 『烈火』でのエリウッドとの支援会話でのみ語られるが、彼の父であるエルバートの頃から見習い騎士として仕えているためは実は三代である。

*5 上級職時点のフィオーラ・ファリナと同じなので、本当にペガサスナイト並でしかない。

*6 本来は馬に乗って魔法を扱う騎兵。原作にそんな要素は全くないが、黒鎧を装備、黒馬に騎乗、剣を使う、といったビジュアル重視の可能性が高い。実際能力値は物理方面に強い前衛型。

*7 下馬中は速さが+2されるというメリットもある。ただし兵種によっては他のステータスが下がる場合もある。