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ベトナム料理

登録日:2011/12/13 Tue 13:48:52
更新日:2026/05/11 Mon 12:15:46
所要時間:約 3 分で読めます





■概要


ベトナム料理とは、ベトナムにて形成され、食べられている料理である。

中国に隣接し長く支配されていた事もあり、煮る、焼く、炒めるなどの調理技法の多くは中華料理に重なる。
また、長らくフランス領に属していたので、バゲットやコーヒーを日常的に食する文化も根付いているし、フランス料理の影響で味付けもマイルド。
それでいて、パクチー(シャンツァイ)など東南アジア独特のハーブ文化も根着いており、香りの幅も広い。

このように世界でも指折りの食文化が見事に融合した結果産まれた奇跡の料理なのだ。中華からもフレンチからも影響を受けてきてそうならないわけがない。
要するにはっきり言って、世界有数に美味しい料理分野であると断言しよう。外国人観光客で、ベトナム料理に文句を言う人は聞いた事が無いとまで言われる。
どこぞの戦争大好きなジェントルマン国家に征服されなくて本当に良かった……。
???「いやあ、グレートブリなんとかの料理は美味しかったですねえ」


■特色


東南アジアの国らしく、米食が中心。麺や粉焼きなども、他国で小麦粉を使うところを代わりに米粉を使う事も多い。
また、味付けはニョクマム(ヌクマム)と呼ばれる魚醤が主である。
先述したように、パクチーなどのハーブやココナッツミルクも巧みに使いこなし、その使い方のセンスも良い。
一旦食べつけてしまうと、日本料理は香りが乏しく感じるほどである。

ベトナムは地図を見てもわかる通り南北に長く、単純に長さで日本に例えると北海道+本州までと大体同じくらい。
ゆえに同じ国内とはいえ気候も地域によって大きく異なっており、北部はしっかりとした寒暖差があるが南部は年間通して30℃前後となかなかに暑い。まぁフィリピンと同じ緯度にあるしね。
更にヨーロッパ勢力が大手を振るった近現代に早めの避暑地開発も進んだため、常夏海岸リゾートから車で少し走れば海抜1000m地帯に入り涼しい山のリゾートも存在する。和歌山県静岡県っぽい。寒暖山海、舌鼓を打つにはよりどりみどりと言って良い。

この気候の違いと周辺国や上記の歴史的背景もあり、場所によって料理の味付けがガッツリ異なり
  • 北部(首都ハノイやハイフォンなど)→中国に近いため料理の影響もそっち寄りで、しょっぱ辛いものが多い
  • 中部(フエやダナンなど)→北部よりは辛みを強めた酸っぱいものが多い
  • 南部(ホーチミンやニャチャンなど)→砂糖や果物を使った甘めのものが多い
といった特徴がある。

■主な料理


◆フォー
フランス統治時代に北部で誕生した米粉の麺。延ばした生地を蒸して裁断して作る平べったい形状が特徴。最も有名なベトナム料理の一つで、事実よく食べられる。
牛骨出汁のスープに牛肉をのせたものがフォーボー、鶏ガラスープに鶏肉をのせたものがフォーガー。
パクチーなどのハーブも上手に使っており、美味。
卓上調味料で好みにアレンジするのがベトナム流。
最近はベトナム国内でインスタントラーメンよろしくインスタントフォーも売られている。
スープ麺以外にも混ぜ麺のフォートロン、肉や野菜と炒めたフォーサオ、裁断前の生地を使った生春巻きフォークオン、揚げたフォーに肉と野菜の餡をかけたフォーチェンフォンと多様な食べ方もある。

◆生春巻き(ゴイクン)
こちらも近年に南部で誕生した比較的新しい料理。ベトナム式の春巻。親指くらいの大きさ。
ミントやハッカ、どくだみなどの香草を、レタスで巻き、魚醤につけて食べる。
くどさがハーブで中和され、旨味だけが口中に広がる。

◆ネムザン(北部)/チャージョー(南部)
こちらはライスペーパーで具を包み揚げた本来の春巻に近いもの。
北部では春巻といえばこっち。チャージョーは一口サイズだがネムザンは大きなものをカットして食べる。

◆ベトナム式粥(チャオガー)
朝食に人気の、鶏出汁のお粥。
細切りのあげパンをのせて食べる。

◆ベトナム式お好み焼き(パインチャオ)
米粉とココナッツミルクで作られたお好み焼きもちもち。ターメリック入りなので生地は黄色いことが多い。
海鮮を具とし、ちぎりながらレタスに巻き、やっぱり魚醤につけて食べる。

◆ベトナム式プリン(北部:ケムカラメン、南部:パインフラン)
フランスの影響を受けたカスタードプリン。練乳を使っているので濃厚で美味。
嬉しいことに、食後に無料でサービスしてくれるお店もある。
だから好きだぜベトナム( ノД`)

◆バインミー
バケットを使ったベトナム風のサンドイッチ
具はレバーペーストにハム、ドチュア、シウマイ(肉団子)など。

◆ドチュア
ベトナムのなます。そのまま食べるほか、バインミーなど料理の具としても使われる。

◆ソイ
もち米で作るおこわ。ターメリック入り、ピーナッツ入り、青豆入りなど種類が豊富。
フライドオニオン、鶏肉炒め、豚の角煮、うずら卵などトッピングを変えて楽しめる。
ハノイの朝食の定番で、おやつや夕食にも食べる日常的な家庭料理兼屋台料理。
なお、お正月には「ソイ・ガック」という真っ赤なおこわがつくられることがある。これは、「ガック」というウリ科の植物*1の果実の真っ赤な果肉をもち米と一緒に炊いたものである。

◆コムニューガー
鶏の炊き込みご飯

◆コムタム
南部サイゴン発祥。「砕けた米」の名前の通り、運搬や精米時に割れた米を使ったワンプレート料理。
ご飯、焼いた豚肉、目玉焼き、ドチュア、タレを一つの皿に盛り付ける。ビー(細く切った豚皮を炒ったもの)、チャー(ひき肉と卵を蒸したもの)、生のキュウリトマトが足されることもある。

◆ブン
ベトナムではフォーよりも食べられている米粉麺。生地をところてんのように押し出して茹でた丸い断面が特徴。
フエ名物の牛肉と豚肉のピリ辛スープ麺のブンボーフエ、ハノイ名物の肉団子や野菜と一緒に甘酸っぱいニョクマムだれで食べるつけ麺のブンチャー、ホーチミン名物の豚の炭火焼きとドチュアを乗せた混ぜ麺のブンディットヌンなどがある。
また生春巻きの具材としても用いられる。

◆ミークアン
ダナン名物。きしめんに似た幅広麺に少なめの魚介スープ、具材は肉、殻付きエビゆで卵、ピーナッツ等。一緒についてくる香味野菜や煎餅と混ぜて食べる。
小麦粉を意味する「ミー」を冠しているが米粉麺である。
ルーツは貿易があった江戸時代に日本から伝わったという説がある。

◆カオラウ
ホイアン名物。うどん風のコシのある麺とチャーシュー、野菜、揚げたライスペーパーなどの具を濃厚タレで混ぜた汁なし麺。
日本の伊勢うどんがルーツという説がある。

◆ゴイソアイ
熟す前の緑のマンゴーを使ったサラダ。

(ラウ)
ベトナムでは鍋料理が盛んで、専門店のみならず一般的なレストラン、フードコート、屋台といたるところで鍋料理が一年中食べられる。サラリーマンがお昼に一人鍋なんてのもよくある光景。
ベルトコンベアから流れてくる具材を自由に取る回転寿司ならぬ回転鍋の店もある。
鶏鍋、海鮮鍋、ヤギ鍋、蛙鍋、食用花鍋など種類も豊富。

◆チャーカー
ハノイ名物の鍋(?)料理。日本では川魚の油鍋と紹介されることが多い。
ターメリックで下味を付けて揚げたカーラン(ラン魚)という淡水魚をディルやネギといった香草とともに鍋で炒めたもの。ブンの上に乗せて、タレをかけて混ぜて食べる。川魚特有の臭みを香草が打ち消してくれるので食べやすい。

◆バインチャンヌン
南部ダラット発祥の屋台メシ。若者に人気のベトナム風ピザ。別名ダラットピザ。
ライスペーパーに卵を塗り広げて具材(ひき肉、ネギ、乾燥エビ)をのせて焼いたもの。

◆チェー
甘く煮た豆や、果物、もち米、寒天、タピオカなど多種多様な具材を混ぜ合わせたスイーツ。
ぜんざいのような温かいチェーと、クラッシュアイスとシロップをのせた冷たいチェーがあり、北部では温かいもの、南部では冷たいものが主流。

◆バインチュイ・ハップ/バインチュイ・ヌン
ハップは蒸して、ヌンは焼いて調理するバナナケーキ。

◆ベトナム式コーヒー
19世紀後半からフランスの影響でよく飲まれる。
上はコーヒーの黒、下はコンデンスミルクの白の二層構造。しっかりと混ぜてから飲むこと。
カップの上に乗せる独特のフィルター「カフェ・フィン」を使って淹れるのも特徴。

◆ベトナム式エッグコーヒー
ハノイ名物。下はコーヒーの黒、上は卵黄とコンデンスミルクを泡立てたクリームの琥珀色の二層構造。勿論これもしっかりと混ぜよう。飲むティラミスとも呼ばれる甘さと濃厚さ。
フランスとの戦争中に生まれた。

◆コブラ酒
文字通り、コブラが1匹まるごとハブ酒のごとく瓶に入っている酒。

◆ビアホイ
世界一安いビールと言われる生ビール。ビアホイを扱う大衆酒場も指す。
好みに応じて氷を入れて飲む。
乾杯の挨拶は「ヨー!ヨー!」。

◆シントー
ベトナムのスムージー。コンデンスミルクが入っている。
シントーとはベトナム語で「ビタミン」。






追記・修正は、どこぞのジェントルマン共がこの国に手出ししなくて良かったと思う方がお願いします。



この項目が面白かったなら……\Ngon(おいしい)*2!/

最終更新:2026年05月11日 12:15

*1 和名はナンバンカラスウリ。実際はニガウリ(ゴーヤ)に近い種

*2 読みは「ンゴーン」。