登録日:2011/11/14 Mon 01:18:02
更新日:2024/11/03 Sun 13:17:40
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ハム(英:ham)とは、主に豚のもも肉を塩漬加工したものを指す。
食肉を塩漬けにすると保存が効くというのはそれこそ数千年前から知られていることであり、
ソーセージや
ベーコン同様に正確な起源は定かではない。
現代では食のタブーに該当さえしなければそれこそ世界中で食されており、
ソーセージ、ベーコンと並ぶ便利な
豚肉加工食品として食卓に上ることが多い。
雲南火腿のように調味料として使われることもある。
塩漬けにしたうえでさらに燻煙を施して
燻製にしたものが多いが、パルマハムなど必ずしも燻煙するとは限らない。
味わいの為の加工である。ベーコン同様、安価なものであれば燻製液に漬けるだけというものも。
定義が「塩漬けにした『一応』もも肉」なのでその種類は極めて多く、例えば骨付き肉を使ったものは「骨付きハム」、骨が無いものは「ボンレスハム」と呼ばれる。
現代日本でも、スーパーで安価に手に入る食品であり、見かける機会も多い。
屑肉を寄せ集めて成形し卵タンパクや大豆タンパク等を注射器のようなもので注入して作られたカマボコプレスハム等も多く出回っている。
この手の製法では、100gの肉塊から130gのハムが作れるそうな。錬金術ならぬ錬肉術である。
とある界隈では、低品質・低価格なハムを指して、プリンハム、水増しハム、雑巾ハムといった蔑称呼称も存在する。
逆に言えば、まともな工程を経て作られたハムは相応にお高い食品であるということでもある。
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添加物として使われる発色剤(亜硝酸Na)について |
添加物として使われる発色剤(亜硝酸Na)の発がん性がしばしば指摘されることがある。
発色剤という名称になってはいるが、目的・用途からすると要は防腐剤である。
亜硝酸Naには、フグ毒の数千倍から数万倍とも言われる強力な毒素を発生させるボツリヌス菌をはじめとする細菌類の繁殖を抑制する効果がある。
そのほか、加熱・酸化による色の変化や獣臭さを抑える働きがあり、これがハム(ベーコンやウインナー等も同様)特有の色味と風味を生み出している。
発色剤としての作用はこちらの効果のほうが"らしい"かも知れない。
添加する最大の理由は食中毒の防止が第一で、特に非加熱の食肉製品にはむしろ添加が義務づけられているほど。
使用基準は1kgあたり0.07g以下とされていて、この値は摂取しても人体に影響がないとされる無作用量の1/100の値がベースとなっている。
毒性が出るほどの量を食べるほうがむしろ困難なレベルである。
硝酸化合物・硝酸塩自体は野菜など他の食品にも含まれており、取り込まれた硝酸化合物が体内で硝酸塩に変化することもある。
そして日常的な摂取量で特に健康被害が起こらないのはアニヲタ諸氏もご存じの通りである。
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ヨーロッパではもも肉以外を「ハム」と呼ぶことはまずない。だってハム(もも)だもん。
だが後発で「ハム」が入ってきたアメリカや日本では、必ずしもハム=もも肉ではない。
日本で有名なのはロース肉を使った「ロースハム」だろう。現在の日本ではハムといえばロースハムを指すというほど普及している。
ロースハムは、第一次世界大戦にて捕虜となったドイツ人、アウグスト・ローマイヤーという人物の手によって日本国内で発明された。
つまるところ made in Japan だが実は made by german である。
余談だが、
バウムクーヘンやマロングラッセで知られる菓子職人カール・ユーハイムも大戦時のドイツ人捕虜である。
ローマイヤーはベルサイユ条約により大戦が終結し自由の身となった際、ドイツに帰国せず日本への残留を希望し、かの帝国ホテルに勤務する。
そこで試作したハムやソーセージが好評を博したことから独立・起業を考えるようになる。
彼は当時の中華街で安く売られていた余り物と思しきロース肉に着目し、これを使った食肉製品の研究開発に着手、やがてヒット商品ロースハムが誕生することになる。
もともと安価な製品であり、本来のもも肉を使ったハムよりもさっぱりしていて日本人好みの味だったなどの要因が重なり、彼が作ったハムは人々の間で広く受け入れられていった。
たらればの話になってしまうが、先の大戦がなければ、輸入物の高価なハムしか出回らない時代になっていたのかも知れない。
アメリカではロースハムの他、ルイジアナ州の特産品であるタッツハム(肩肉を使ったハム)、同じく肩肉の「ピクニックハム」(もも肉ハムが高価なのに対し、こちらは安価であることを示唆した名称)、ばら肉のハムなども存在している。
プレスハムのような製品もあるらしい。
よく言われるベーコンとの違いだが、ヨーロッパではそもそも使う部位が全く異なる(ヨーロッパでは背中肉。豚バラを使うのは北アメリカ流で、日本に入ってきたのはそっち)。
燻製を前提としないハムに対してベーコンは必ず燻製を行い、燻製後にボイルなどもしない事が多いので燻製風味が強い。
■主なハム料理
◆ハムエッグ
フライパンで焼いたハムの上に卵を落とす。要は
目玉焼き+ハム。日本の
朝食でもよく見かける。
ケチャップにするか
ソースにするか
マヨネーズにするかは貴方次第。
ベーコンエッグと違いハムは脂身が少ないので、焦げ付き注意。
◆インスタントラーメン
チャーシューの雰囲気を出す為に乗せられるが、テンションは少し下がる…。
が、お歳暮やお中元で貰った高価なハムでやった方もいるのでは無かろうか?
ポニョも大好き。
◆サラダ
味よりも彩りの意味で入れられる。特に
ポテトサラダ。
カリカリにしたものを入れることの多いベーコンと違い、そのまま食べられるものを入れるのが一般的か。
◆ハムサンド
名前の通り、ハムを挟んだ
サンドイッチ。
欧米では、何枚も何枚もハムを挟む。
パンはあくまで持つ部分だと言わんばかりの存在感しかなく、むしろハムが本体まである。
彼らは日本に来ると、ハムサンドの貧相さに驚くらしい。
ぶっちゃけ現代の基準で言うとやっぱりハムが薄すぎる気がする。自作するなら倍プッシュだ…!
◆ハムカツ
お肉屋さん、惣菜コーナー、庶民派居酒屋の定番メニュー。
豚カツ、
メンチカツに比べるとチープなポジションだが、そこがいい。
分厚いハムはもちろん、重ねたハム、
チーズやマッシュポテトを挟んでもいい。
◆ハムと
ほうれん草のソテー
この2つの組み合わせは相性も彩りもよい。
ほうれん草を茹でて和え物にしてみたり、
卵と合わせて3色炒めにするもよし。
◆
炒飯
具の一つとして使われることも多い
が、基本的にチャーシューの代用品。
◆冷やし中華
定番の具材として親しまれている。彩りを整える意味合いもある。
キュウリや卵焼きなど他の具材と同様に細切りにしたものを添えるケースが多い。
ハムをうっかり買い忘れた場合、カニカマで
妥協代用することも。
とはいえ、ハムとカニカマの両方を入れるレシピもごく一般的。
■生ハム
まさかの火を通さない生の
豚肉のハム。
これは、表面に念入りに刷り込まれた
塩と、冷たい煙で燻した影響である(冷燻)。
イタリアの
プロシュートやクラテッロ、スペインの
波紋ッ!ハモン・セラーノと呼ばれる生ハム達はまさに絶品の味わい。
豚の脚1本分の生ハムの塊を原木と呼ばれる。目の前で原木から削がれた生ハムを出されるとなんとも贅沢な気分を味わえる。
自作した時に火加減を間違えてただのハムになってしまった時は
トラウマもの。
とはいえ「加熱せずに乾燥と熟成をさせることで旨味を増す」というのが生ハムの醍醐味なので
スペインなどの本場では熟成させた生ハムを食べる前に火を通して食べることは珍しいことではないし美味しいよ。
なお、先に挙げたスペインの「ハモン・セラーノ」と、イタリア・パルマ産のプロシュート「プロシュート・ディ・パルマ(通称:パルマハム)」、
そして中国の「金華火腿(通称:金華ハム)」は
「世界三大ハム(世界三大生ハム)」と称されるほどの高級品である。
ちなみに前述したプロシュートなんかは年単位で熟成され重量がゴッソリ減るのに対し、日本の安価な生ハムは熟成工程がないので製法からして全く異なる。
といってもアッサリした味わいの日本の生ハムを好む人も多いだろう。
◆生ハムメロン
イタリア料理及び
スペイン料理のオードブルとして有名。
生ハムの塩味と
メロンの甘味が絶妙なハーモニー。またメロンの青臭さも生ハムの風味で相殺してくれる。
今すぐ俺を殺して燻して生ハムにしてくれと言いたくなる味わい。
メロンは、実はマスクメロンより夕張メロンがお勧め。夕張の方が甘い分、生ハムと相性が良いのだ。
生ハムも、出来るだけ上等なものを選びたい。
但し、日本の生ハムはイタリアの物に比べ塩気が少なく、メロンは甘味と香りが強いので風味のバランスが崩れてちぐはぐな料理になってしまうので注意が必要。
なおメロン以外にも桃、梨、イチジク、キウイフルーツ、水ナス、長芋、
チーズなどと合わせても美味。
■鶏ハム
インターネットで広まった鶏の胸肉で作ったハムっぽいもの。
鶏の胸肉に塩胡椒をすりこみ、ラップなどで密封して冷蔵庫で寝かせた後茹でれば完成。
レシピによってはハーブもすりこんだり寝かさなくてもよかったり余熱で加熱したりする。
簡単・安い・ヘルシー・そして美味い。
余談になるが、英米では大根役者の事をハムと呼ぶ。語源は
ハムレットに由来するなど諸説ある。
◾️
アマチュア無線
趣味や研究などの私的な理由で無線を使う行為のことだがアマチュア無線のことをスラングでハムと呼ぶ。
由来はよくわかっていないが前述のハムレット(アマチュア→素人役者)などが仮説として上がっている。
こちらのハムも突き詰めると面白いのだが食べることはできない。
追記、修正は、ベーコンもいいけどハムもいいよねと言う人お願いします( ^ω^)
- 生ハム食べた事ある、不思議な触感だが美味かった -- 名無しさん (2013-12-25 18:44:06)
- モンスターファームのうさぎ? -- 名無しさん (2013-12-25 20:03:07)
- (食品)をつけるべきかな -- 名無しさん (2013-12-25 20:43:14)
- 日本のロースハムは海外の人達には受けるんだろうか?… -- 名無しさん (2018-11-12 19:34:58)
- 生ハム初めて食ったとき塩辛くて驚いたけど本場のはもっと塩辛いのか -- 名無しさん (2020-12-12 23:07:26)
- アマチュア無線の言及があってよかった -- 名無しさん (2022-01-10 17:57:33)
- プリキュアに生ハムメロンが出てきたがわかるちびっこはいるのだろうか・・・ -- 名無しさん (2022-04-24 16:08:10)
- 岐阜名物の明宝ハムは値段が高めだけどハムと焼豚の中間みたいな食感でウマイ -- 名無しさん (2022-07-22 14:36:15)
- とっとこハム -- 名無しさん (2024-07-17 20:58:44)
最終更新:2024年11月03日 13:17