ロックマンX3 たおせドップラー軍団!

登録日:2019/09/24 (火曜日) 23:52:00
更新日:2022/07/20 Wed 22:01:08
所要時間:約 7 分で読めます





ロックマンX3 たおせドップラー軍団!



●まんが


池原しげと


●がいよう


講談社まんが百科㉞ロックマンX超百科(定価880円)に掲載されたまんがである。
タイトルの通り、『ロックマンX3』のコミカライズながら、岩本佳浩氏がコミックボンボンで連載していたロックマンXとはまた趣が異なる。
わずか33ページのまんがだが、とても内容の濃い神まんがである。
流石ともいうべきか背景の書き込みが素晴らしい。


●とうじょうじんぶつ



「だがぼくはまけるもんか!!」
「信ずるはハイパーバスター!!」

主人公。イレギュラーハンター第17部隊に所属している。
池原先生版ということで無印のロックマンほどではないが、過激な性格をしている。
Dr.ライトのカプセルを発見した際には「あっ ライトのカプセルだ!!」と、生みの親を呼び捨てで呼ぶ。口の悪さもロックマン譲りである。

また彼に限った事ではないが、このまんがでは説明的なセリフが多い。
例を挙げると、

「ああ!!本部が燃えている ここまでできる敵とは?」(イレギュラーハンター本部が燃えている光景を見て)
「うわーっ すいよせられて体が動けなくなった!!」(マックにつかまった際)

などなど。
他には、ページの少なさ故か、ナイトメアポリスに対する弱点を一瞬で見極めるという神業を発揮している。
VAVAに「ハイパー化している」と言われていたが、本作でのアーマーは終始白いままである。




「うらぎり者はようしゃしない!!」

ロックマンXの相棒的存在。
まんが内では常に「ZERO(ゼロ)」と表記されておりとてもくどい。
そしてゲームの出番を忠実に再現したのか、とても影が薄い。
最初にマックからロックマンXを助けて、それっきり出番終了。その活躍わずか2ページと1コマ
ドッペルタウンへ先に行ったというのに、ロックマンXと合流することはない。
ナイトメアポリスかVAVAにやられてしまったのだろうか…?
ちなみに池原先生版のZEROは一人称が「ぼく」である。
ZEROが「ぼく」という媒体は池原先生の手掛けた本作と『イレギュラーハンター ロックマンX』(PSP版ソフト『イレギュラーハンターX』とは微妙にタイトルが異なる)、
それと半黒歴史なコロコロ版『ロックマンゼロ』のみ。



  • マック

「オレは、うらぎり者!」(超百科部分での彼の紹介文)

元イレギュラーハンターで、ドップラー博士の部下。
ロックマンXの「マックこれはどうなっているんだ?」というセリフからわかる通り、このまんがでは行方不明にはなっていないようである。
ゲームと同じく、ロックマンXを捕らえた後、ZEROの一撃によりやっつけられた。



  • マオー・ザ・ジャイアント

ゲームではOPステージのボスとして出たやつ。
おそらくイレギュラーハンター本部を燃やした犯人であろう。
ロックマンXに頭部が弱点だと一瞬で看破され3コマで倒された。
超百科部分での説明によると「顔と腕以外の部分は、無敵の超金属で覆われている」らしい。




「それにしてもこの季節はずれの雪はなんなんだ?」

Σや他のレプリロイドを作った人間の科学者。
岩本版ではドップラーと旧知の仲という設定にされていたが、このまんが内では特に言及無し。
パワーアップパーツのカプセルは彼が隠したらしいが、このまんがではアーマーは彼が作ったのだろうか?
マオー・ザ・ジャイアントを撃破したロックマンXを見送る際に季節外れの雪を説明して、露骨にバッファリオステージの説明を行った。




「ドップラー様の世界征服をじゃまする者はゆるさん!!」

ロックマンXが最初に戦ったボスである。書き込みが素晴らしい。セリフはたった2つ。
だが、8ボスの中では一番出番が多く最も優遇されているといえる。
ロックマンXの「いかりのバスター → 連射バスター」のコンボで攻撃する間もなく倒された。



  • 他の8ボス

セリフなし。
しっかりとアーマーパーツのある「スクリュー・マサイダー」「シャイニング・タイガード」「エレキテル・ナマズロス」の3人を先に見開きページで倒した。
残りの4人も見開きページで倒された。
何気にボディパーツ入手のために必須なビートブード撃破より前にフルアーマーになっているが気にしてはいけない*1
前作の時もアリゲイツ撃破前にフットパーツ取ってたからね!




「またパワーアップの時がきたようだな……」

ご存知ロックマンXの生みの親。
カプセルを発見した際のロックマンXの反応からして、先述のケイン博士が隠したパワーアップパーツのカプセルとは別物らしい。
原作でも『ロックマンX5』以降ではリアルタイムの状況を把握していたり会話もできるが、このまんが内でも録画メッセージではなく人工知能として存在している様子。
チップを授けてくれるのだが、どれか特定のパーツ一つを強化する原作のチップとは違い、一枚だけで各パーツが強化されるハイパーチップ寄りの性能になっている。




「まてーっ ここから先へはすすませぬ!!」

ナイトメアポリスの一人。
世界中のレプリロイドの長所をもとに作られた高速型の警備レプリロイド。
名前すら名乗らずトライアードサンダーを喰らい倒された。
※FFの由来がわかる人がいたら誰か教えてほしい。

超百科での説明では高速の剣技がまう!と書いてあるのだが、彼はいつ剣を使うのだろうか?
また「レイスプラッシャーでの攻撃に弱い」とあるが、これはマンダレーラの弱点で、表記が逆になっている。




「オレ様がぶっとばしてやる!!」

ナイトメアポリスの一人。
剛力型の警備レプリロイド。ショルダーアタックと言って突進しているのだが、ロックマンXに当たっているのはどう見ても背中のリングである。
彼も弱点武器であるトルネードファングを喰らい倒された。
※BBの由来がわかる人がいたら教えてくれ。

また説明欄では「フロストシールドでの攻撃に弱い」とあるが、これはヴァジュリーラの弱点で、これまた表記が逆になっている。
二体とも、何気にまんが内で使わなかった方の弱点武器を掲載するという芸の細かさである。…表記が入れ替わってなければ。


  • ゴッドカルマシーン・O・イナリー

「ゴッドカルマシーン・O・イナリー」

ナイトメアポリスの二人が合体した姿。
とても強そうだがロックマンXが信じたハイパーバスターで撃破シーンすらなく倒された。
なお、先のナイトメアポリスは二人とも弱点武器で倒されているが、ゲームでそうした場合O・イナリーは登場しない。



「げっ こいつハイパー化している!!」

ご存知元祖裏切り者。ドップラー博士のことを同志と呼んでおり、ゲームより仲はいいようである。
1コマだけザクのような目が出ている。
ライドアーマーに乗って現れたのだが、なぜか1回目の戦闘時のものである*2




「パワーこそベストだ!!」

この事件を起こした張本人。ロックマンXを味方につけようとしていたらしい。
ロックマンXたちの言う平和をたわごとと言ってのけたことで、ロックマンXにイレギュラーと認定された。
その後、ハイパークロスチャージショット*3を喰らい倒された。





「やはりおまえは わたしがじきじきに しまつするしか ないようだな……」

ロックマンXの宿敵。ドップラー博士がやられた後に後ろからシルエット姿で現れた。
超百科の部分にしっかりとカイザーシグマとシグマウイルスが載っていることと、第3作での姿と書いてあるのは秘密である。



●よだん


Amazonでもそれほど高くない値段で販売されており、古本屋などでもたまに見かけると思うのでロックマンXシリーズのファンなら買っておいて損はないだろう。
おそらく池原しげと先生の書いた最後のロックマン関連の漫画で、ストーリーのテンポの凄まじさ、絵のうまさ、セリフ回し、岩本版のロックマンXに引けを取らない出来であると思われる。
ちなみに超百科部分にはロックマンX1~3までの全特殊武器がXのイラスト付きで描いており、貴重な資料である。
また、近年復刻されたカードダスにも(2ページだけだが)この漫画について触れられている。




シグマ「それで勝ったと思うなよ ロックマンX」

ロックマンX「おまえは!!」

シグマ「やはりおまえは わたしがじきじきに 追記修正するしか ないようだな……」

ロックマンX「おまえが真犯人だったのか!!」

〔おわり〕

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最終更新:2022年07月20日 22:01

*1 一応、フットパーツ+アームパーツで多段ジャンプという高度なテクが近年発見された。当時の池原先生が知っていたかは定かではない

*2 原作だとドップラーステージで戦う時は専用ライドアーマーのブラウンベアに搭乗しているが、ここでは8ステージクリア前のDRA-00。カンガルーと同型機という設定を拾い、プレイヤー操作時だけ使えるスピニングクローまでわざわざ披露している

*3 元ネタはアームチップを装備すると使えるハイパーチャージ→その状態で放つクロスチャージショットと思われる