魔天使マテリアル

登録日:2020/11/25 Wed 05:36:55
更新日:2020/11/28 Sat 16:50:36
所要時間:約 ? 分で読めます




魔天使マテリアル』はポプラカラフル文庫より2007年から刊行されていた児童文学シリーズ。
作者はアニメ版『ARIA』や『ヴァンパイア騎士』を手掛けた藤咲あゆな。
イラストは藤丘ようこ。2020年まで連載され、30巻で完結した。

現代を舞台としたマテリアルと呼ばれる超能力者と魔界から襲い掛かる悪魔の物語。
悪魔とマテリアルの血を継いでしまった主人公の小学生・サーヤの戦いが描かれる。

子供向けの小説にしては珍しくゴリゴリの能力バトルもの。
1冊まるまるバトルしていた巻もある。逆に全く戦わなかった巻もある。

物語は三部構成に分かれており、
1~9巻がファーストシーズン、
10~19巻がセカンドシーズン、
20~30巻がサードシーズンとなっている。
セカンドシーズンからは年度が替わり、登場人物たちの学年がひとつ上がる。
セカンドシーズンが正月から夏休み直前までの話で、サードシーズンが夏休みから卒業までの話。

単巻完結になっているのは実質5巻まで。それ以降は毎回続きが気になるところで終わるため藤咲あゆなドS説がささやかれている。
あんまり毎回気になるところで終わるので読者から「毎月発売してください」とお便りをもらったりした。


またシーズンの中盤と終わりには短編集が挟まれる。
一応短編集の体裁をとっているが、普通に話は進んでいくのでこっちも読まないとついていけなくなる。ぶっちゃけ短編集は本編を円滑に進めるための伏線貼りだと思っていい。
短編集なので平和に読めると思いきやこっちもたまに気になるところで終わる巻があったりする。14巻と23巻の引きは結構ビビる。


5巻からはサーヤの母・綾香の高校時代を舞台に本編の14~16年前を描いた前日譚『外伝』も収録されるようになった(大半の話は綾香が高3の14年前)。
本編とリンクしており、本編の伏線が外伝で回収されたり、逆もあったりする。
高校生主人公ということで作者も吹っ切れたのか、児童書の割には自重してないシーンが多い。
「一夜限りの夜遊び」とか、暗にレイプ被害について話している会話があったり。
終盤のとある巻はぼやかしているが見ようによってはガチの朝チュンに見える。

まあ本編も自重してないシーンあるし今更か!
本編も本編で「女の人とよろしくやれる機会」とか定期的にグレーな言葉が飛び出してくる。
ジュセルさん、すごいしれっと「抱きたいとはまったく思わなかったが」とか言い出さないでください。

作者は前々から児童文学でもラノベのようなテイストにできると画策しており、児童文学らしくなくテーマ性よりエンタメ性を重視したラノベ風の物語を意識したらしい。
言われてみれば読者の子供に向けた教訓とかの部分はかなり薄い。
藤咲先生自体児童文学も書くがアニメとかラノベも書くお方である。


連載期間は2007年から2020年と実に13年。最終巻のあとがきで軽く触れられていたが、1巻発売当時サーヤと同い年だった子は最終巻時点で社会人になっており、逆に最終巻でサーヤと同い年だった子は1巻の時には生まれていない

長年の連載お疲れ様です。


【あらすじ】


睦月紗綾(サーヤ)は孤児院「ひまわり園」で暮らす小学5年生。
そんなある日彼女は兄を名乗る立花純也と出会い、紆余曲折の末に神舞町に引っ越すことになる。
そこで学校のクラスメイトである雫沢黎夜(レイヤ)から自身にはマテリアルという悪魔を倒すための力があることを教えられる。そうしてサーヤは【破魔】のマテリアルに覚醒し、初めて悪魔を倒す。
そうした非日常を送っていたサーヤだったが、ある日純也が兄ではなく彼女の命を狙った悪魔であると知り戦うことになる。
さらに戦いの中で、自身が悪魔と人間の混血児であり、レイヤが双子の弟であることを知ってしまう。


【用語】


◆マテリアル
太古より悪魔を倒してきた超能力。またはその使用者のこと。能力は人によって異なるが、基本的に火、水、風、土など自然の力を操ることができる。
力を使うときには呪文を唱えるのがお約束。呪文は無駄に厨二なことに定評がある。
やっぱりというかなんというか過去には中二病を患い無駄に長い口上を考える者もいたらしい。

「自然の力」が割と抽象的な概念なので割と言ったもん勝ちで何でもできる力である。「それ拡大解釈じゃない?」と言いたくなる奴はたまにでてくる。
土の力で相手を石化させるクレイヴン様とか、植物の力で意のままに幻覚を見せるその娘とか。

子ども限定の力であり7歳前後で目覚め、おおよそ14歳でピークを迎え、その後は早ければ中学生遅くとも高校生までに力は失われる。力を失いかけるとその前兆として徐々にマテリアルが弱まっていく。力に早く目覚める者ほど失うのも早く、逆もまた然りなのでマテリアルを使える期間はみなほぼ変わらないことになる。大体8年から10年。
後述の悪魔の性質上引退したばかりのマテリアルは、現役に会うことが禁じられる。

マテリアルは遺伝するものであり親から子に継承されていく。そのため「子孫を残すのもマテリアルの仕事のうち」とされている。親がマテリアルなら必ず子供もマテリアルに覚醒するというものでもない。ただ両親ともにマテリアルであれば比較的子供も力を受け継ぎやすくなる。両親が同じマテリアルであれば子どももそのマテリアルに目覚めるが、違うマテリアルの場合はどちらに目覚めるかわからない。両親が同じマテリアルなら子の覚醒率がかなり高くなる。また能力には近さがあり同じマテリアル同士でなくても近いもの同士ならそれなりに子は力に目覚めやすくなる*1

マテリアルの人数と種類が減ればそれだけ悪魔との戦いも厳しくなるということであり、血筋を守るためにマテリアル同士の結婚が暗黙のうちに推奨されている。希少な種類の力を守るためひと回り歳の離れた者と結婚するという事例もある。【風】はマテリアルの中でも特に利便性の高い力であり、風使い同士でなければ子に遺伝しない事情があるので風同士の結婚がほぼ強制される。……マテリアルは最近覚醒率が下がっていることもあり人権は無視されやすくなっている。

当たり前の話だが一般人に秘密を明かすことは禁じられる。

なおマテリアルは太古から組織立っていることもあり力と名字は対応するようになっている(風見→風、凍堂→氷)。



◆悪魔
魔界から現れる本作の敵キャラ。人間の精気を吸って生きている。
虫や動物の姿をしているが妙にデカかったりよく見るとグロかったりと異様な姿をしている。また身体には灰色の霧がまとわりついておりそれが判別方法になる。あと死ぬと死骸を残さず霧になる。
知能は低く本能のままに生きており精気を吸うことのみを考えている。そのため活動を開始するとすぐ噂になるので、マテリアルたちは妙な噂が立てば調査に行くことになる。
なお倒すにはマテリアルの力が一番いいが、別に物理攻撃も効くし、耐久力は元となった動物と同程度しかない。つまりどういうことかというと、ゴキブリ型悪魔はスリッパでたたけば死ぬ


◆上級悪魔
精気を蓄え高度な知能と人間の姿を得た悪魔。各巻のボスキャラとなる存在。

低級悪魔と違いマテリアルを持っている。また灰色の霧も自分の意志で消すことができるため見つけることは難しい。
本能全開で襲ってくる下級悪魔とは違い、人間に化け計画的に出来る限り姿を見せずマテリアルを倒そうとするため毎回窮地に立たされることになる。

どの個体もやたら強いが、その代わりか出現頻度は低く現役中一度も交戦しなかったマテリアルもいる(トオルと千早の世代)。
だが物語開始からサーヤが神舞町に訪れてからは毎月のように現れている。魔王の命で日守姉弟を狙う上級悪魔が増えているためらしい。

強さによって爵位が決まっており、魔王から授けられるものになっている。爵位は下から男爵、子爵、伯爵、侯爵、公爵、大公
強さはピンキリであり、実は男爵程度ならレイヤひとりで倒せる。もっともレイヤは化け物みたいに強いので比べるのもかわいそうだが。
また爵位なしの悪魔もたまに出てくるが、サードシーズン以降のマテリアルたちなら簡単にあしらえる程度に弱い。

人の姿を取る方法はふたつあり、変身と憑依。
変身は名前の通り人に化けるだけだが、やっかいなのは憑依。人間の身体だけではなく人格と記憶まで乗っ取ってしまう
さらにこの状態の悪魔を倒すと依り代ごと霧になって消えてしまうのでマテリアルにとっては人質を取られることと同義になる。
いいことづくめだが精神的に弱っている人間でなければ憑依できず、できたとしても精気の少ない人間や馴染む肉体(近いマテリアルとか)でなければ弱体化してしまう。しかし偵察とか人質取って倒したいとかの場合には十分使えるのでやっぱり脅威。

またこのような憑依条件から現役と引退したばかりのマテリアルはもっとも危険ということになる。

実は上級悪魔同士の子どもとして生まれたときから人間の姿を取るという第3の方法がある。


◆魔界
悪魔たちの本拠地。別世界にあるらしい。
詳しいことは不明。


◆精気
人間の精神エネルギーのようなもの。悪魔は人間からこれを吸うことを目的にしている。
これを悪魔に吸われた場合、少なければ貧血、多量に吸われた場合はショックでの記憶喪失や廃人化、最悪の場合は死ぬこともある。
精神エネルギーなので風邪ひいたり気分が落ち込んだりすると減る。

マテリアルにとってのMPでもある。マテリアルを使うごとに精気を消費し、疲れがたまっていく。
また疲れの感覚と精気の回復量は比例しないらしく、疲れは取れたと思っても精気は回復していないので力を使えないということもあるらしい。
精気はスタミナのようなものでありマテリアルの力を使えば使うほど上限値が増していく*2

またこの性質からマテリアルは一般人よりも精気の量が多く、悪魔にとっては厄介であると同時にごちそうとなる。
特に力を失いたての元マテリアルは戦えないのに精気は多いと言えるので一番狙われやすく危険ということになる(精気の量は5年程度で一般人と同じくらいになる)。


◆神舞町
本作の舞台となる町。描写から見るに都内にあるらしい。都心にある大学のキャンパスがいくつか置かれている。
魔界との道につながりやすく人間界に降り立つ悪魔の大半はこの町で活動する。むしろよっぽど大きな用事がない限りはこの町で精気を吸おうとする。
そのためマテリアルたちの活動の殆どはここに注力されている。
縁起が悪いということで替えられたが本来は悪魔が多く災いが降りかかるということで「降魔町」だった。
実は町内にある紫星学院大学の裏の森に魔界へとつながる大きなゲートがある。


◆怪奇探偵団
小学生マテリアルたちの活動拠点となるネーミングセンスのない組織。
表向きは神舞小学校のオカルトを調べる部活ということになっている。非マテリアルの生徒が純粋にオカルトに興味を持って入部したらどうなるかは謎。
現在の顧問は元マテリアルでもある雫沢圭吾。
放課後に理科準備室に集まって悪魔の出現状況について話し合い、場合によっては悪魔退治に向かうのが活動内容。
中学生、高校生のマテリアルはややこしい事情が多く、かつ中高にはマテリアルの息のかかった大人がいないため、現状マテリアルたちの最大活動組織になっている。


◆柊会
元マテリアルやその家系によるマテリアルの後方支援組織。当たり前だが大人たちで構成されている。マテリアルの能力が悪魔を祓うものであるため、「魔除けの葉」として有名な柊を名前にした。
使命に燃える者、自分の子どもを戦わせたくない者、マテリアルの宿命を疎む者、様々な思惑があり到底一枚岩とは言えない組織。
特に子供を危険な目に遭わせたくない親が多く、親の許可がないため戦えない子供が増え、現役マテリアルの負担が増えている。あとマテリアルの性質上独身貴族は白い目で見られる。

現段階のツートップが元国会議員の伊吹総一郎と町の旧家の長の風見志野であるため自治体や公共機関・公権力への影響は大きい。
特に隠蔽に長けており時にはSPW財団もビックリの情報管理能力・資金力を持つ。校庭がぐちゃぐちゃになるまで上級悪魔と戦ったのに次の日には何事もなかったようになっていたり。

マテリアルの仕組み上バックアップしかできず戦いは子供に任せることになるため負い目を感じている大人も多い。


◆日守の忌み子
本作の主人公であるサーヤとレイヤの蔑称。主に柊会のメンバーが口にする。

サーヤたちの母である日守綾香は最強のマテリアルと言われていたが、ある時悪魔の王子(現在の魔王)と駆け落ちしてふたりを産んだ。そのためマテリアルたちにとって綾香は最悪の裏切り者であり、その子どもであるサーヤたちは敵である悪魔の血を半分引く忌まわしき存在ということになる。
自分の子どもをサーヤたちに近づけたくないが故に怪奇探偵団入りを認めない親もいる。

ふたりが普通に生活できているのはマテリアル最強の【破魔】と【光】の血筋を持つ唯一の存在だから。
ゆえに柊会は将来的にタブー承知でふたりを近親相姦させその血を残すことも想定している。

万が一強力なマテリアルを持った姉弟が悪魔側につけば人類側が敗北するという可能性もあるため、最悪の場合は彼女たちを暗殺すると柊会で取り決められている。


◆破魔の聖女
【破魔】のマテリアルを持つ者の特殊な称号。作中で該当するのは主人公のサーヤとその母の綾香。
他のマテリアルが超能力ありきで悪魔退治は副次的なものであるのに対し、【破魔】は唯一対悪魔に特化した力であったため周囲から崇められることとなった。
女性のみに突然変異で覚醒するマテリアルで、【破魔】の血を残すため過去には実験も行われたがいずれも失敗した。


◆Windmill
元マテリアルの青年・伊吹涼がマスターを務める喫茶店。
サーヤとレイヤは2巻からここの2階に住むことになった。
サーヤは料理好きということもあり、店での手伝いを率先しておこなっている。



【登場人物】


◇メインキャラクター


◆日守紗綾/サーヤ

本作の主人公である小学5年生の少女*3。仲間や地の文では「サーヤ」と呼ばれる。
生後数か月の段階で児童養護施設「ひまわり園」に置き去りにされ以降そこで暮らしていた。その時に置かれていた小さな笛と名前が書かれたメモが宝物。
物語開始時に生き別れの兄を騙る上級悪魔・ディエリに連れられ紆余曲折を経て神舞町に訪れることになる。

何気に物語の都合上名字が2度変わっている。ひまわり園では仮の姓として「睦月」、物語開始後はディエリが名乗っていた「立花」、そして6年生になってからは母の名字である「日守」。

母・綾香が出来婚同然で悪魔の王子と結ばれ生まれた子供であるため悪魔の血が半分流れている。レイヤは双子の弟であり1巻でその事実を知ることになった。
その事情から柊会の一部には「忌み子」として嫌悪されている。サーヤは仲間たちの心境を考え当初は隠していたが、志穂と徹平にバレたことで意を決し正体を明かすことを決めた。

温厚でおとなしい性格。滅多に怒ることはなく常に周囲を立てようとする。ひまわり園では年下の面倒ばかり見ていたため周りをよく見ている反面周囲に気を遣いすぎると心配されている。
また孤児を理由にいじめを受けた経験があるため人間関係を気にしすぎるきらいがある。周囲に心配をかけないため必要以上に気丈にふるまおうとする良くも悪くも出来た子ども。
定期的にメンタルぶっ壊されるが周囲のために明るくふるまっている。序盤は小学生らしくもうちょっとあどけなく無邪気な性格だったがいつの間にか老成していた。実際最終巻読み終えてから1巻に戻ると結構性格違ってて驚く。
だがなんだかんだで芯は強く自分のことではともかくレイヤをはじめとして仲間が傷つけられれば毅然とした態度で立ち向かう。ここら辺は曰く「母譲り」。あと変なところでわんぱくで口論になった際に先に手を出すのはもっぱらサーヤ。

趣味は料理や裁縫など家事全般。これは養護施設で自分のことは自分でやらなければならないという生活をしていたため。料理はプロ級であり怪奇探偵団で弁当をつくる役割も担っている。また『Windmill』では手伝いを楽しみながらやっており伊吹にも信頼されている。それ以外は割と無趣味でありマンガも読まなければテレビもほとんど見ない。

マテリアルは【破魔】。能力を発動すると母の形見である【破魔の笛】がペンダント状からフルート状に変化し、悪魔にダメージを与える音色を奏でることによって敵を倒す。
正確にはアーティファクトを利用して【破魔】の力を放出する力でありアーティファクトが増えれば力も増す反面他のマテリアルと違い特訓しても力は強くならない。という設定もあったが他のアーティファクトは特に出てこなかった。
また悪魔が近くで力を使うと強さに比例して首元に痛みが走るという簡易悪魔探知能力もある。一見便利だが相手の力が強すぎると痛すぎて立てないという欠点も。
悪魔特攻で強力……ではあるのだが彼女に出来るのは笛を吹くことだけなので、演奏中は完全に無防備になる。また他のマテリアルと違い応用性は皆無。
汎用性を捨てて一点特化というある意味主人公らしい能力。


◆日守黎夜/レイヤ

もうひとりの主人公でありサーヤの双子の弟。初期は引き取り人である圭吾の「雫沢」を名乗っていた。
魔界で暮らしていたがとある事情から物語開始直前に人間界に降り立ちサーヤの来る数週前に転入した。
初登場シーンで何故か屋根の上からサーヤを監視していたのは今となっては黒歴史。

年の割にはクール&ぶっきらぼうな少年。基本的に人とのかかわりを好んでおらずひとりで静かに読書することを好む。さらに他人に対し敵愾心が強く口調はどこか皮肉気なものが多い。とにかく無愛想であり基本他人からの第一印象は悪い。
ただぶっきらぼうなのは本人が口下手なことも関係しており本心では仲間を気遣っている。皮肉も素直になれないための言葉である。
というか序盤のレイヤは本当に言葉選びがヘタクソなことに定評がある。
まだ出生の秘密を知らないサーヤに「レイヤくんと友達になりたいな!」→「君とは家族になりたい(お姉ちゃんに甘えたい)」→「レイヤくんのバカぁー! だいっきらい!」とか。

しかしサーヤに対しての執着心と独占欲が強く、シスコンともヤンデレともデレデレともとれる気持ち悪い(←ここ重要)姉ラブ。序盤はサーヤが下の名前で呼ばれるだけで不機嫌になるというアレな姿を見せていた。サーヤに近づく者は年上でも同性でも容赦はなく鋭い睨み(通称殺人光線)を放つ。
頭がよく運動も出来るためクラスでは女子からの人気も高いが本人は姉しか見ていない残念なイケメン。同い年の弟というオイシイ立場ではあるが、この手の作品にしては珍しく少なくとも本人はサーヤを完全に姉としか見ておらず特に恋愛感情はない。
ゆえに偶然サーヤの下着姿を見てしまったときにも「姉弟なんだから恥ずかしがることはないだろ(意訳)」と何一つ動揺せずにいた。間接キスだって平気でする。

しかしレイヤは人間関係がほぼない生活をしていたため姉弟愛と恋愛感情の境界線があやふやになっているフシがある。
少なくとも序盤は「自分だけがサーヤにとって特別な人間でいたい」と考えていた。まあレイヤ自身醜い考えだと思っていたが。
9巻では衝動的にサーヤにキスをしかけた(未遂)。お互い「あの時は大きな出来事が続いて精神的に問題があっただけ」とあまり考えないようにしている。
姉弟にもかかわらず距離感は恋人っぽく、その上本人は無自覚なくせにこの距離感が当たり前だと考えているのが気持ち悪さに拍車をかけている。
サーヤに対する執着心と独占欲は(仲間など例外を除いて)徐々に増しており序盤はネタで済んだが中盤以降はネタで済まない気持ち悪さになっている。
サーヤもこの関係のままではいられないと考えているが彼女自身孤児院出身のため正しい家族の距離感が分かっておらずどうもできないでいる。そして根が優しいので甘やかしてしまう。

実は悪魔の子どもであることに負い目を感じており意図的に周囲と距離をとっている。そんな中サーヤだけは自分と同じ存在であるため依存するようになった。
そのため初期は「サーヤ以外は他人」と冷めた考え方をしていた。しかし仲間たちとの交流で「自分の力だけでサーヤを笑顔にするには限界がある」と痛感し少しずつ成長していった。
セカンドシーズン以降は志穂たちの色恋沙汰など仲間たちの事情にも自分から首を突っ込んでいき、親身に接する場面が増えた。

1巻でサーヤを守り肉体を上級悪魔・ディエリに奪われてしまう。そのため8巻まではサーヤの黒い石のはまったペンダントに魂だけ移し行動することとなった
サーヤがペンダントを装着しているので24時間彼女の胸元にいる。動揺するサーヤに対し「別に姉弟だから」と全く焦りも見せなかった。
サーヤ・圭吾以外の面々には「転校した」ということにしていたが結局怪奇探偵団にバレてしまった。身体を取り戻し10巻から神舞小学校に復帰した。

マテリアルは【光】*4
殺傷能力のある光を操ることができる。アグルブレード剣状にしたり矢にして飛ばしたり、盾や壁にして身を守ったりと攻守共に優れたマテリアル。
しかし魂だけの状態では防御系の技しか使えなくなるという欠点がある。
何かとピーキーな姉に対して汎用性の高い能力であり人類側最強のマテリアルとして扱われている。
レイヤのセンスの良さもあって爵位の低い上級悪魔くらいなら圧倒するだけの実力を持つ。終盤は疑似ゲートオブバビロンや疑似イデオンソードなど殺意が増してきた。

ちなみに何故か1巻表紙だけ明らかにキャラデザが異なっている。しかも登場人物紹介のイラストに最終巻まで使われ続けた。


◆風見志穂

サーヤの隣のクラスであるマテリアルの美少女(6年生から同じクラス)。セカンドシーズンからは怪奇探偵団のリーダーを務める。
ちょっと頑固なところもあるが非常に真面目かつ礼儀正しい性格であり、同い年のサーヤにも敬語口調で話す。1巻で何故かタメ混じりだったのは忘れろ。
ひとつ上の徹平に勉強を教えられる程頭がよくさらに身体能力も高いという完璧超人。推理力も高く悪魔探索の手助けとなっている。
怪奇探偵団はおとなしいサーヤ、寡黙なレイヤ、そして安直すぎる徹平というメンツであるため実質的なまとめ役をしている。

しかし真面目すぎるため思考がやや凝り固まっており案外視野が狭く非常事態に弱いという一面も。さらに潔癖なため汚いものを割り切ることが出来ず、徹平と舞子が仲良くなったときに自身に芽生えた嫉妬心を認められず、またサーヤが悪魔の子という事実を割り切るのがマテリアル内で最も時間がかかった。小学生にそこまで求めるのも酷だが。一見大人びているが最も繊細な少女。

何故か料理だけは苦手であり毎回失敗する。レシピを信じ切れないため調味料を勝手に増やしたり火を通しすぎたりと真面目故に余計な気を回してしまうのが失敗理由として大きい。
サーヤとの特訓の末にパリパリサラダはつくれるようになった。調味料を1ミリ単位で量るのが成功のコツらしい。最初からやれとか言わない。

風見家は町の旧家かつ由緒ある風のマテリアルの家系であり、祖母の志乃は使命感の強いマテリアルだった。しかし志野の娘はマテリアルに覚醒せず、孫の志穂が運よく覚醒という状況。
そのため志穂は覚醒して以降ずっとマテリアルに縛られた生活をしていた。家の中ではテレビを見ることもまともに許されてなかったとか。真面目だが視野が狭いという性格はこの生活環境が由来。
母はマテリアルになれなかったという負い目があるため志野の願いを聞いてほしいと懇願し続けており、志穂は家に逆らうことができなかった。
しかしマテリアルのリーダーとして活躍する中で少しずつ視野を広げ自分の意見を持つようになる
徹平の幼稚園時代からの幼馴染でありなんだかんだ言いつつも非常に仲が良い。何かといい加減だったり勉強をサボろうとしたりする彼のストッパー役も務めている。
実は彼に片思いをしているがその想いは長年伝えることなく胸に秘めている。だが5巻の徹平の活躍から想いを強めていき、数度のデートを経てついに正式にお付き合いすることになった。
意外と純情であったらしく、徹平との仲をからかわれる度に耳まで真っ赤にするというかわいい姿を見せている。なお一番からかっているのはレイヤ。

【風】のマテリアルであり風自体を武器にしたり、風を使って周囲の声や物音を集めるしたりすることを得意としている。
攻撃にも使えるが頭がよく集中力にたけるため本人としては情報収集の方が得意らしい。
攻撃面は最初は遠距離から風を放つのみだったが、中盤以降は手の中に作った風の鋸を持ったまま悪魔に叩きつけるなど荒っぽい戦法も得意になった。それに従い口調もちょっと荒っぽくなった。
5歳の時点から覚醒していたため力を完全に使いこなしている。


◆稲城徹平

サーヤたちのひとつ上の先輩でありファーストシーズンにおける怪奇探偵団のリーダー。
食いしん坊でとにかく賑やかな少年。女の子に「~っち」と呼びたがる癖がある。
一応怪奇探偵団のリーダーのはずだがメンバーの中で一番子供っぽい。明るくていい奴ではあるのだが、デリカシーがなかったり塾をサボったりして志穂を悩ませている。あと根が単純で騙されやすい。5巻の徹平はマジで空気読めない

しかしリーダーとしての素質はなんだかんだであり、最終的な取りまとめや後輩たちへのフォローはしっかりと行っている。
サーヤたちが悪魔の子と知り「仲間だから」と最初に受け入れたのも彼であった。
さらにメンタルの高さから動じることは滅多になく危機的状況でも冷静に逆転の手を組み立てられる。
要するに平時は役に立たないが緊急時には頼りになる男である。5巻の徹平はマジで。やる時はやる子なのである。

志穂とは幼馴染で小さいときから仲が良かった。だがいい加減な徹平に対して真面目で落ち着いている志穂なのでどちらが年上なのかよく分からなくなっている
徹平の母である冬華は志穂に全幅の信頼を置いており徹平のお目付け役にしている。だが非常時に強いのは徹平の方であるためそうなると立場が逆転する。そして志穂はそんな徹平に惹かれていた

セカンドシーズンは小学校を卒業し、神舞中学校に入学。部活は無所属で出来る限り怪奇探偵団に参加するようにしている。
ついでに灰原兄弟に生徒会補佐に任命されたが、厄介払いとパシリのためであるとは気が付いていない。

【土】のマテリアルの能力者であり、ハガレンのごとく大地の形を変えて攻撃したり、地面の記憶を読み取ったりすることが出来る。
これもどちらかと言えば攻撃よりも情報収集に長けた能力。志穂と似ているが広範囲を探れる反面リアルタイム情報しか得られない【風】に対し時間を超えて大地の記憶をいくらでも見られるが媒介のある範囲の情報に限られる【土】と得意分野が真逆である。もっとも情報分別は集中力の必要な仕事なので最終的には真面目な志穂の方が勝るが。
本人は【土】が地味で泥臭い力であることにコンプレックスを感じていたが叔父の耕平に「地球はお前のホームグラウンドなんだよ」とアドバイスを受け少しずつ前向きに受け止めるようになっていった。というか相手が地面に立っていればいつでも地形攻撃できるというチート。

26巻で行方不明になった姉弟を探し、精気が尽きるまで力を使ったうえで、志穂たちを守るため土の将・クレイヴンと戦い、マテリアルを失ってしまう。


◆雫沢圭吾

怪奇探偵団の顧問を務める教師。第1部では徹平のクラスを、第2部では日守姉弟と志穂のクラスの担任。元【水】のマテリアルだった。1巻時点で31歳。メガネをかけた温厚な青年。若いマテリアルたちを時に厳しく、時に優しく導いている。

姉弟の母である綾香とは幼馴染でありサーヤたち最大の理解者。というかサーヤをひまわり園に預けたのは圭吾。
当時大学生だったとはいえ綾香の忘れ形見に付き添えなかったことを悔やんでおり、サーヤが神舞町に訪れるまでずっと陰で見守っていた。
現役時代は少なくとも耕平~伊吹と同世代。

温厚だが微妙に抜けておりやや天然が入っている。そのため同僚や女子生徒にかわいいと評判がいい。空気の読めない面があり教師で大人という立場なのであまりピックアップされないがやらかすときはとことんやらかす。それ以外にもマテリアルに経費を渡して金欠になったり、伊吹にツケを払ってなくてなじられるなど大人としてなんか威厳が足りていないかわいそうな目に遭いがち。
担当は理科であるため理科準備室を怪奇探偵団の部室にしている。
部活中は和菓子をシャーレに置き、アルコールランプを使ってコーヒーをつくりビーカーに注いで飲ませている。
流石のサーヤも汚いんじゃないかと困惑していた。コーヒーとお菓子用に直々に買った品なので大丈夫らしい。普通のカップ買えよ

あと何故かネーミングセンスが絶望的。『怪奇探偵団』という微妙な名前を付けたのは彼。しかもこれでもましな方を選んだらしい。学生時代は『降魔の水神』と厨二全開な異名を名乗っていた。

『外伝』では高校生時代の彼が登場する。上述の通り綾香とは幼馴染であり破天荒な彼女に呆れつつも惹かれているが、奥手ゆえに言い出せず悶々とする日々が続いている。
それでもいつかは結ばれると淡い期待を抱いていた。しかし光のマテリアルの末裔が綾香しかおらず、少しでも光の血を残すため【水】の圭吾とは決して結ばれないという事実を知ってしまう。
さらに綾香はそんなことも知らずマテリアルと無関係の少年と恋人になる。長い付き合いのある自分ではなく出会って数か月の少年と恋仲になったこと、それによって自分が綾香に男として見られていないと知ったこと、何より自身が幼馴染という立場に甘え何もしてこなかったことに気が付き、少しずつ心をむしばまれていく。
そのことで一時期はかなりよそよそしい仲になっていた

……愛する人と憎むべき悪魔の愛の結晶であるサーヤとレイヤを愛情かけて育てる圭吾先生は人が出来過ぎている。
だがサーヤが偶然綾香と同じしぐさをするのを見て固まってしまうなど吹っ切れていない部分もある。
ちなみに普段は教師として『私』と言っているが綾香など私情を挟むと『僕』になる。またお見合い話が結構来ているが受けないのは綾香のことがあるかららしい。


◆灰原翔

◆灰原翼

2巻から登場する双子の中学生マテリアル。初登場時で中2。人気の兄弟アイドルユニット「アクセル」として活躍している。
黒くてぶっきらぼうなのが兄の翔で、白くておっとりしているのが弟の翼。

彼らの所属する「ムーンライト・ミュージック」は正直言って弱小事務所だが、そんなことは関係ないようにコンスタントに結果を出しており歌手、バラエティタレント、俳優と中学生とは思えないほど活躍の場は広い。サードシーズンでは映画の主演を務めた。なんだこの中学生。

翔はけんかっ早くぶっきらぼうな少年。ちょっとガサツなところがあり、弟に比べると成績も悪く詰めが甘いところがある。徹平に生意気なことを言われヘッドロックをかますのがお約束。
そんなこともあり落ち着いた翼の方が兄っぽく、翔本人も弟を尊敬している。だがもしもの時に翼を引っぱるのは彼の方。

翼はおっとりとした温厚な少年……だが実は意外と策士でナンパ好き。サーヤに惚れているらしくよくデートに誘っている。顎クイもした。そしてそのたびにレイヤににらまれる。
軽薄に見えるが割と俯瞰的で思慮深い方なので翔より兄っぽく見えることもある。
サーヤについては好きであるが「聖域であるために汚してはいけない」と考えており本気で交際は出来ないと思っている。

生まれつき兄弟として暮らしていたということで普通に仲は良い。たまに喧嘩したりもするが。そのためレイヤとの距離感に悩むサーヤにアドバイスをすることも。

楽しいことが好きでありデビュー以前はマテリアルの時以外退屈した日々を過ごしていた。
アイドルは人を喜ばせるという意味で自分たちの天職と考えており、力を失う前に打ち込めることを見つけられたことに感謝している。

共に【火】のマテリアルを持つ。バリバリの攻撃系であり火力だけなら【光】に匹敵する(汎用性含めれば【光】が上)反面周囲に燃え移る可能性があるため綿密なコントロールが求められる。特筆すべきは双子で同じマテリアルを持つため、【火】を掛け合わせさらに攻撃力の高い【炎】のマテリアルに進化させることができる。2人だから可能な必殺技。攻撃力なら全マテリアル中最強。
ふたりは派手好きということもあり特撮ヒーローのような大技で相手を倒すのを好んでいるらしい。
小学生時代は志穂と徹平が足止めして兄弟がトドメを刺すのが主な戦い方だった。
力を失っていく雪成を間近で見ていたため、最近はどんな状況にも適応できるよう小技の特訓もしている。

合体技という2人にしかできない特性、アイドル業務で鍛えられた身体能力、中学生としてピークを迎えた力などから間違いなく本作最強の一角
しかしアイドルとして忙しいためか、こいつらが登場するとワンサイドゲーム化するという大人の事情か、ボス戦にはあまり加わらない。
セカンドシーズンが顕著で「多分画面の中で歌っている場面の方が多い」と自虐していた。

強くてかっこいい双子の兄弟とモテる要素しかないため読者から絶大な人気を誇る。


◆伊吹涼

Windmill」のマスター。元【風】のマテリアルであり2巻時点で25歳。2巻からサーヤたちの里親を務めることになる。当時は綾香~雪成と同世代だった。

ぶっきらぼうで口数の少ないクールな性格。言葉が少ないため誤解されることもあるが、実際は周囲を見ておりそれとなく気を回す男。
問題の多い姉弟をそれとなくフォローしたり、バイト中ミスした尚紀にも反省しているから叱らず逆に悩みを聞いてやろうとしたり。
その多くは語らないが的確で頼れる男前っぷりから学生時代は異性より同性に尊敬される兄貴分だった。生徒会長もやっていたらしい。今でも尚紀など尊敬する者は多い。

サーヤとは料理つながりで仲がいい。サーヤにとってはもっとも頼れる男で、伊吹にとっても一番大切と言える女性。
上述の通りサーヤは「Windmill」で手伝いをしているが、伊吹も信頼して任せている。
レイヤも最初はサーヤを下の名前で呼んだからというアレな理由で嫌っていたが、話していくうちにサーヤを任せられる数少ない存在として認めるようになった。

料理人としての熱意は高く腕もかなりいい。喫茶店として主にコーヒーや軽食を扱っているが、大人組で飲むことになった時はつまみをつくったり、クリスマスにはケーキを焼いたりとできない料理を探す方が難しいといえるほどなんでも作れる。しかもおいしい
だが料理人としてはともかく商売人には全く向いておらず、気分で店を閉めたり、料理研究のために臨時休業を取ったりと周囲が心配になるようなことをしている。
合コンに行った際には常連になられても面倒だからと最後まで店のことを教えなかった。
だが居候が計3人いても何とかなる程度には儲かっているらしい。

右肩には「闇の刻印」という黒い傷があり時折疼くらしい。厨二病か?
実は万が一の際にサーヤたちを暗殺する使命があるが本人は全くやる気がない。

祖父は元国会議員であるが人を率いるのは苦手らしく「もっともなりたくないのは政治家」と言っている。

『外伝』にも登場。当時は小学生。加入直後に圭吾が引退したため、綾香の2代目相棒として戦うことになる。【破魔】【水】と攻撃系マテリアルしかいなかったので伊吹の加入は喜ばれた。
現在と同じくクールだが綾香と取っ組み合いの喧嘩を繰り広げたり美味しそうな食べ物に目が無かったりとちょっと子供っぽい。
ちなみに綾香は最初こそかわいがり「涼くん」と呼んでいた。しかし自分の料理を「食材に対する冒涜」とバッサリ切り捨てられてことでキレて呼び捨てるようになった。
綾香と圭吾のぎくしゃくした仲に気が付いており、幼いゆえに何もできない自分を悔やんでいた。まだ小学生だったので仕方がないが。
そうして結局何もできないままに綾香が死んだことを今でも後悔し続けており、サーヤたちの里親になったのはせめてもの罪滅ぼしのつもりだった。


◆凍堂雪成

3巻から登場するマテリアル。神舞東高校に通ってる現在16歳。
クラス委員で頭もよくテニスも上手いうえにイケメンという出来過ぎた男。性格も紳士的であり誰に対しても隔てなく優しい。そんな性格から学内に女性ファンは多いらしい。
だが自分含めマテリアルのことは嫌っており、彼女たちに対しては棘のある冷酷な顔を見せる。豹変ぶりを見てサーヤは本気でビビった。
これは中学時代、悪魔から守るため親友の尚紀を傷つけてしまったことに起因する。それ以来尚紀とは絶縁状態になり、親友を傷つけた力を忌み嫌うようになった。
しかしサーヤたちの力で尚紀と仲直りしたことで、マテリアルたちを嫌う理由がなくなり、誰にでも優しい顔を見せるようになった。……と言っても実は紳士的な性格は演技であるため時折皮肉気な顔も見せるが。

特に自分を変えてくれたサーヤには感謝し良好な関係を築いており、勉強を教えてやったりしている。サーヤも雪成に懐いている。レイヤはそのたびに不機嫌になるが。

マテリアルは【氷】であり水分を氷結させ生み出した氷を自由に操ることができ、氷の剣をつくったり、氷の弾丸を射出したりなど攻撃型のマテリアル。全盛期には悪魔の体内の水分を凍らせるというエグイことも出来た。
しかし既に力の衰えが始まっており、過去には空気中の水分を凍らせて武器に出来たのに対し、現在は水に直に触れていなければ力を使えない。
その上悪魔にクリーンヒットしてもロクなダメージを与えられないというオマケつき。そのため長年の悪魔戦の経験を活かした頭脳戦に持ち込むという戦い方にシフトしている。

以前は親友を傷つけたことで力を疎んでいたが、サーヤたちと出会ったことで少しずつ「仲間を守るために力を使いたい」と考えるようになっていく。
だが皮肉にも守るための力はすでに消えかけており、それが7巻にて最悪の事態を生むことになる。

そして8巻でついに力を失ってしまう。疎んだ力を今度こそ守るために使いたいと願った直後であった。レギュラーキャラ初の脱落者となった。
そして力を失いたての自分は悪魔にとって格好の餌であり、自分に出来ることをするため、サーヤたちを守るため現役マテリアルと距離をとることを決める。
サーヤは雪成と会えなくなったことで彼に特別な想いを持っていたと自分の恋を知ることになった。逆に雪成にとってもサーヤが特別な人間であったことが示唆されている。
その後は出来る限りマテリアルと突き放そうとする。だが(尚紀経由でもらった)サーヤからのバレンタインチョコを一度は拒むが受け取ってしまうなど非情になり切れていない。

そして14巻ではマテリアルの使命を果たすために【氷】の因子を持つ者以外とは結婚しないことを明かした。
サーヤにとっては結ばれることなくこれ以上距離を縮められないということで初恋が破れたこととなった。

また後輩のフォローをするためにも医者を目指していることが明らかになった。

サードシーズンでは成り行き上とはいえ波琉の師匠を務めることとなる。

『外伝』にもチラッと登場。当時は1歳であり伊吹に面倒を見てもらっていた。実質的に生まれてから今まで世話を焼かれているということもあり伊吹にはいまだに頭が上がらない。


◆三浦尚紀

雪成の親友である高校生でテニス仲間。上述の事件で最初は雪成とケンカをしていたが彼の事情を知って仲直りすることができた。
その事情からマテリアルについて知っている数少ない一般人というポジション。
そのことは一時期柊会で問題になったが小夜子や圭吾がとりなしたことで不問となった。

親友とは対照的に直情的だが明るく快活な少年。人の気持ちを汲み取ることがたけており、相手を的確に元気づけたり励ましたりするのが上手い。
場合によっては自分が道化になることもいとわない。ただし嘘をつくのは苦手。そのため気を遣おうとするとすぐバレる。

こんな彼が雪成とケンカしていたのは直情的な分意地になっていたのが大きい。
サーヤは人を明るく出来ることを尚紀の最大の魅力だと考えており「元気のマテリアルの持ち主」と評していた。
コミュ力もやたらと高く一応本職アイドルの灰原兄弟とも物おじせず打ち解け、メル友になっていた。
周りに優等生であることを期待されそれに応えようとしている雪成にとっては、数少ない本音でバカ言い合える親友

またこのように人を気遣える性格であるため、マテリアルの協力者であるがどこまで深入りすべきかのデリケートな線引きはかなり慎重にやっている。
実際メインキャラで唯一忌み子の真実を知らない。それでも雪成をはじめとしたマテリアルたちを少しでもフォローすべきやれることをやろうとしている。

バイク趣味でありよくバイク雑誌を買ったりバイク屋に行ったりしている。雪成もたまに付き合わされるらしい。
7巻では免許を取りマイバイクを購入できた。おめでとう! ……しかしディエリとの戦いですぐ破壊されてしまった。

レイヤはからかうと面白いと思ったのか、よくサーヤに「5年後つき合おうぜ!」と言ってにらまれている
。誰かが「去年も5年後って言ってなかった?」と言いレイヤが「一生5年後と言っていろ」と返すのがお約束。
だがレイヤもなんだかんだで尚紀に懐いており、彼が「Windmill」でバイトをしたいと言い出した時はまずレイヤが尚紀の肩を持っていた。

セカンドシーズンからは『Windmill』でバイトを始め、マテリアルを引退し出番が減った雪成に代わってレギュラーキャラ入りする。
バイトを始めたのはバイクが欲しいからと周囲には言っているが、実際は距離の出来た雪成とマテリアルたちの懸け橋になるためらしい。
実際彼のおかげでサーヤもいくらかは救われている。また高校生として現役組では収集の難しい高校やその周辺の情報を持ってくることもある。

セカンドシーズンでは半分くらいノリで生徒会長に立候補し、雪成のサポートかわからないサポートを受け紆余曲折の末に当選する。


◆稲城耕平

徹平の叔父*5。7巻からサーヤのクラスの臨時担任として登場する。セカンドシーズンからはサーヤのクラスの副担任になった。
7巻時点で33歳。名字が示すように元【土】のマテリアル。現役時代は少なくとも圭吾までと同期だった。

体大出身で卒業後はきままに世界中をぶらぶらし、なんだかんだあった末に教職免許を取って小学校教師になった。

体大を推薦で取ったため運動神経は抜群。運動する前には何故かラジオ体操を愛用する。ウォーミングアップに最適らしい。この癖は甥に受け継がれた。
徹平をそのまま大きくしたようなおじさま。要するに普段はダメだがやるときはやる男
かなりガサツだがノリのいいおっさん。5年生の秋かつ学芸会間近という微妙な時期に臨時で入った割にはすぐにクラスメイト達に受け入れられ、学芸会を見事に成功させた。
ノリのいい反面お調子者であるため生徒にからかわれたり圭吾に突っ込まれたり伊吹になじられたりと損な目に遭うことも多い。自業自得とも言う。大人組の短編では大体オチ担当。
だがいい年した大人なのでやる時はやる男でありサーヤがクラスでいじめを受けた時は痛みを受けるが合理的な解決方法を導き、地味なマテリアルであることに悩む徹平に元土使いとしてアドバイスを送った。かっこいいときはかっこいい。

若いころはプレイボーイだったらしく町を歩くといつも元カノに出会う。
そのたびに「まだ結婚してなかったの?」だの「ほーら、この人が本当のパパですよー」だの色々とからかわれている。
だが今では殆どモテずクリスマスは野郎どもと過ごしている……。
身を固めない最大の理由は「生まれた子供に重い宿命を背負わせたくない」というものらしい。

『外伝』にも登場。綾香&圭吾とは幼なじみだった。物語開始時点ですでに力を失っている。
圭吾たちに言われている通り学生時代はとんでもない数の女の子とつき合っていた。綾香曰く「キスにも行かなかった女の子からキス以上まで行った女の子」までいたらしい。
綾香に不潔扱いされた。だが変なところでドライでありケンカしたとしても「縁がなかっただけ」と考え復縁とかは考えたりしない。
また綾香との恋に悩む圭吾を気にかけており、何かと世話を焼いていた。


◆鳴神京一郎

セカンドシーズンから登場する14歳のマテリアル。てか第二部の主役
鳴神家は5代前からマテリアルが目覚めず現在は普通の家庭になっていたが京一郎は突然変異で力に目覚めた

小学生の時に母を亡くしそれ以来父とどこか距離のある生活をしていた。
そんなある日父に呼び出され、父が極端に若い女性と再婚すること、そして女性はすでに妊娠済みという事実を伝えられる。精神的に不安定になっていたことでマテリアルに覚醒した。
まあ中学生という多感な時期に、母の死から傷が癒え切っていないのに父がやたら若い女性と結婚してしかもやることはしっかりやっての出来婚と知れば認められないし怒りたくもなるだろう。
父とは不仲で、継母は優しいがゆえに打ち解けられず、いずれ生まれてくる弟か妹にはどう接すればいいかわからず、ついでに両親の駆け落ちで生まれた子供なので頼れる親戚がいないと悩みが多すぎる男。家には出来るだけ帰りたくないと考えている。

初期は力を誰にも相談できず、暴走した力で落雷を落とすなど困っていたところ上級悪魔・アンベルに騙されマテリアルたちと敵対していた。この頃の彼は「悪魔として犯した最初の罪」だの「俺は化け物になり果てる」だの言動がいちいち厨二っぽい。リアル中二なのでイジるのもかわいそうだが。

【雷】のマテリアルだが、中学生になるまで力のことを知らず目覚めたばかりなので、技量も精気の量もほぼ無く本作最弱のマテリアル。
技は右手からの雷の鎌しか使えず、しかもすぐMP切れを起こす。正直敵対時代のが強いような……。

最初は苛烈な言動が目立ったがこれは精神的にまいっていたためのものであり、実際はナイーブで消極的な少年。大人数でいると喋れなくなることが多い。
まあそんな性格の割には徹平やトオルなど賑やかな連中と組まされることが多いが。
ついでに生活環境のためかネガティブで悪い方向に物事を考えがち。

新しい家族に自分は場違いだと家庭に疎外感を感じているため、意識的に自分の居場所を探している
それだけにマテリアル活動は自分にとって初めてできた場所であり、なんだかんだいいつつも内心喜んでいた。それだけにマテリアルに裏切られたと勘違いした*6ときは取り乱し、ひらすら悪い方向に考え続けてしまっていた。

物語の中で記憶喪失の少女・ユリと出会い交流を深める中でシンパシーを感じ、自然と愛し合う仲になっていく。
そして互いに大切な存在であると想い、ユリの隣こそが自分のいるべき場所であると考えるようになっていった。……マテマテの中で一番ほほえましいカップル。
しかし運命の悪戯かふたりの恋は最悪の形で破局を迎えることとなる。その影響で京一郎はマテリアルの力を失い、療養と父から離れるために故郷の遠野で暮らすことに。

鬱展開が多いマテマテの中でも特にかわいそうな目に遭い続けた男。ちなみに公式HPでは「鳴神京一」と誤植されるというこれまたかわいそうな目に遭っている。


◆水上波琉

サードシーズンから登場する10歳の少年。『雫沢』と並ぶ【水】の力の本家である水上家の長男。流音という生まれたばかりの妹がいる。
彼の登場でマテリアルは破魔と大体のものがそろった。

マテリアルとしては結構前から覚醒していたが、親が日守姉弟を忌み子と嫌っていたためにマテリアルに入ることを許されていなかった。
本家の子どもであるためおぼっちゃんで豪華な暮らしをしている。だが反抗期に入ったのか父といつもケンカしている。京一郎ほどガチのケンカじゃないが。

生意気でかわいげのないガキであり初登場時は「自分が怪奇探偵団に入ってやってもいい」と無駄に上から目線だった。
尚紀を「マテリアルじゃないから俺の方が立場が上」と見下したり灰原兄弟を「遊んでいる奴ら」扱いしたり10歳というガキなので仕方がないがいつも大口をたたいている。
しかし怪奇探偵団入りを認めてもらうため『Windmill』でいつ帰ってくるかわからないサーヤたちを一日中待つなど変なところでガッツがある。

だが大口をたたく割には実は弱い。まあ実戦経験がないので当然だが。というか親に情報を教えられていないためマテリアルや悪魔を客観的に見れていない。
上級悪魔に狙われ2度襲われたにも関わらず「こんな鮮烈デビューしたの俺だけじゃね?」と無邪気に喜んでいた。
上から目線であるのは【水】の本家であるため自分が勝手に強いと勘違いしていたためらしい。

マテリアルとしては小技が使えないために大技を乱用して周囲に被害を出したり、水を微細にコントロールできなかったりと実力は低い。今まで登場した水使いがテクニシャンな圭吾に強すぎるディエリと強かったのでかなり見劣りする。
周囲を客観的にみる能力をはじめ冷静さや技術を得るための努力など、ポテンシャルはともかくマテリアルとして必要なものが足りていない。そのため圭吾先生には最初はマテリアル活動を禁じられた。

自身を狙うペトラとの戦いでガチで死にかけ、先輩たちに助けられたことによりようやく自分に足りないことに気が付き多少丸くなった。
謙虚になった反面成長し視野が広くなった分自分の力の無さを自覚し、何もできないことに悔やむ場面も増えた

その後は最年少として適当だったり迂闊なところはたまにあるが、地頭がよく判断力がたけている面を見せるようになった。

ちなみにサーヤたちが卒業すると怪奇探偵団は波琉ひとりになる。


◆日守綾香

サーヤとレイヤの母親である女性。ある意味本作一のキーパーソン。
サーヤたちの一世代前のマテリアルたちの戦いを描いた『外伝』の主人公でもある。
高校時代に悪魔の王子と惹かれあって駆け落ちし魔界へ向かい、一度人間界に帰ってきた時圭吾に赤ん坊だったサーヤを預けてまた失踪する。その状況から柊会では既に死んだと考えられている。
悪魔と結ばれたということでマテリアルにとっては最悪の裏切り者であり、姉弟が「忌み子」と呼ばれる原因になっている。まあ冷静に考えると未成年の身で駆け落ちして出産して子ども後輩に預けて蒸発とマテリアル関連除いても後ろ指刺されそうなことしているが。

児童書でガチの朝チュンを決行した疑惑のある猛者

『外伝』では神舞東高校に通う高校生。
外見こそサーヤと瓜二つだが、性格は対照的に勝ち気で明るくややガサツ。口よりも先に拳が出るタイプ。
7つ下の伊吹とケンカになったり軽はずみな計画をして首を絞めることになったり子供っぽいところがある。

だが根は娘と同じく背負い込みやすいタチ。現役マテリアルが自分だけになった時にも泣き言ひとつ言わず気丈にふるまい続けた。
精神的につらくとも出来るだけ人前で涙を見せないようにするところは娘に受け継がれている。

あと遺伝しなかったが料理は大の苦手。だが自覚はなくよく悪魔退治の時には弁当をつくっていた。
毎回本当にわけわかんないものをつくっており幼い伊吹に「あんたの料理は食材に対する冒涜だ」とキレられた。
そのため伊吹や圭吾はサーヤが美味しい料理をつくるたびに内心なんとも言えない気分になっている。

両親は綾香がマテリアルで唯一の光の一族の末裔であるため、将来自由結婚できない彼女の身を案じて出来る限り普通の女の子として暮らせるように気を配っている。
『本編』時点でも生存しているらしいが綾香の蒸発によって、光のマテリアルが絶滅したことで肩身が狭くなり、現在は柊会と縁を切って神戸で暮らしている。

のちにレイヤが自分の魂の依り代とするペンダントはもともと綾香のもの。小学生の時自分が【光】に覚醒すると思っていたが、いつまで立っても目覚めずそんな時に雑誌で「黒い石は光を集める」と知りすがる想いで身に着けた。その後【破魔】に覚醒したため使わなくなり部屋の奥にしまっていた。

基本は外伝のみで本編には登場しない。16巻にてレイヤの夢の中に登場。幼いレイヤを連れてどこかに逃げようとしていたようだが……。そしてユウヤはレイヤに「お前が母さんを殺した」といっており……。


◇元マテリアルの大人たち


◆風峰千早
5巻~7巻に登場する元【風】のマテリアル。おしゃれにうるさいイマドキ女子。
20歳の大学生で雪成の先輩。伊吹~灰原兄弟と同期だった。海外旅行資金を積み立てるためと「Windmill」でバイトを始める。
悪い人間ではないが大雑把かつ苛烈な女性。大雑把な性格から適当な接客をし伊吹に眉を顰められたことも。
4つ下の雪成とはよく組んでいたがウマが合わなかったらしく今でも会えば口喧嘩をしている。
また何故かサーヤのことを嫌っておりやたら辛くあたる

過去に伊吹に同じ風のマテリアルとして親身に接されたことから彼に片思いをしており、バイトを始めたのも力を失い接点がなくなったことに焦ったため。
しかし積極的にバイトに勤しみ伊吹に近づこうとするも、彼の一番近くにはサーヤがいて、そのサーヤが自分よりも仕事に慣れており信頼されているという事実から心に闇を積もらせていく。
サーヤにつらくあたるのはそのため。とは言ってもいい年した大人が小学生にヤジ飛ばしているのは普通にみっともないし、当時精神的にきつかったサーヤをさらに苦しめていると決して許された行動ではないが。……純粋に千早のこと心配しただけのサーヤに「いい子ぶって点数稼ぎのつもり?」とか言い出すのはクズいと思うよ。実際サーヤが心折れるきっかけ*7になったし。

心の闇を利用され上級悪魔・イレーヌに憑依されてしまう。肉体の相性の良さから初めてマテリアルを敗北に追い込んだ。
幸い無事生還するも前後の記憶は失っていた。風峰家はこの事態を深刻に考え「次の代が生まれるまで風峰はマテリアルに参加しない」と誓約を結ぶこととなる。

その後10巻でばったりサーヤと会った。記憶は消えているが誓約で「Windmill」の出入りを禁じられたことでなんとなく何があったか察したらしく、人が変わったように優しく面倒見がよい性格になっていた。おそらくこちらが本来の千早なのだと思われる。



◆伊吹勝
『外伝』にのみ登場。涼の父親であり「Windmill」の先代マスター。40代だがなかなかハンサムでスタイルの良いナイスミドルであるため主婦層からの支持が熱い。
当時は怪奇探偵団もなく店がマテリアルたちのたまり場であったため、若者たちにアドバイスを送るおやっさん的な立ち位置だった。
親や息子と違い気さくで気まぐれな性格で気分で勝手に店を閉めちゃったりしてる。この商売っ気の無さは見事に息子に受け継がれた。
『外伝』だけに登場しているが、本編までに死んだとかそういう事情は特になく、伊吹家の使命を息子に押し付けて嫁と一緒に海外でワイン商をやっているらしい。



◆稲城冬華
11巻にチラッと登場。徹平の母親。すらっとしたスタイルのバリキャ風の女性。元【植物】のマテリアル。
陽気な女性で成績の悪い徹平のことをからかっている。同時に徹平がシャレにならんバカなことを心配しており、息子が塾に行くように差し向けていた。
当の本人がサボりがちなのでお目付け役になってくれる志穂には感謝している。
ややショタコンというか美少年フェチの気がありレイヤを見て「目の保養」と言っていた。



◆凍堂小夜子
8巻から登場する雪成の母親。大学やカルチャーセンターでフラワーアレンジメントをやっている。
やや天然が入っているが実は勘のいいおばちゃん。40代には見えないほど若く見え、雪成と並ぶと「姉ですか?」と言われる。
世代こそ違ったが綾香とは仲が良かったらしく、娘のサーヤにも「忌み子」と扱わず優しく接した。忌み子関連でグロッキーになっていた当時のサーヤには色々と救いになった。

現役時代は力の弱いマテリアルで仲間と協力することが当然の戦い方だったため、親友を傷つけたことでひとりで戦うようになった息子を心配していた。
それだけに雪成がまた仲間をつくるきっかけになったサーヤに感謝している。曰く「娘にしてもいい」。

【氷】の家系は地位が弱く、本人も力が弱かったためにあまり発言力はなかったがゆえに年の離れた夫とははほぼ周囲から強制された【氷】の血を残すためのお見合い結婚だった。
ちなみに夫の雪彦は弁護士。本人は大学の臨時教員で息子が医者志望ととんだエリート家系である。

『外伝』にも登場。こちらでは当たり前だが20代後半でまだまだ若く、雪成を産んだばかり。本人も言う通り歳は離れているが綾香とは仲がいい。
上述の子孫を残すためのお見合い婚だったことがピックアップされている。
いろいろあったが今は幸せと語っており、恋人との仲で悩んでいた綾香にわずかだがヒントを与えることになった。



◆雫沢水名子
圭吾の10歳上の姉。元【水】のマテリアル。
明るく押しの強いお姉ちゃん気質。綾香と並んで圭吾が弟キャラになった要因。
現在は一児の母だが子どもはマテリアルに覚醒しなかった。そのため雫沢家の血を残すことについては圭吾にプレッシャーがかかっている。
『外伝』にも登場する……というかそっちでの登場シーンのほうが多い(本編だとせいぜい圭吾のお見合い回にフォロー役で出てきたくらい)。
当時は絶賛婚活中であり、その割に彼氏によくデートをドタキャンされ、そのたびに余ったチケットを使うために圭吾をムリヤリ引っぱって行くというのがお約束になっている。
何度もドタキャンされることから圭吾に「また別のお見合いしたら?」と言われたが、「好きなんだから仕方がない」と苦笑交じりに話し、綾香との仲で悩んでいた圭吾に少しダメージを与えた。



◆灰原陽太
◆灰原由羽子
灰原兄弟の両親。おっとりとしたふたりで、子どもがいい年になった割に未だにイチャイチャしているバカップル。
柊会のギスギスした雰囲気をあっけらかんと流すなどかなり天然入っていることがうかがえる。
「息子さんたちは芸能界でずいぶんご活躍なようで(マテリアルほっぽりだすつもりか?)」と暗に皮肉を交えた言葉にも「私たちも鼻が高いですよ」と皮肉を言われたことにも気が付かずサラっと受け流す。……この両親から翼はともかく翔はなぜ生まれたかは永遠の謎。
幼いころからの許嫁で、物心ついたころからの幼馴染として仲が良く自然と結婚したらしい。マテリアルの許嫁婚が成功した数少ない例。
ちなみに小夜子、水名子、灰原夫妻は同世代で未だに仲が良い。



◆神槌トオル
14巻から登場。元【雷】のマテリアルである大学4年生。伊吹~灰原兄弟までと同期だった。元雷使いとして京一郎の特訓に呼び出される。
髪を金髪に染めてハーレーを乗り回すというイカした兄ちゃん。しかしこう見えて法学部で検事志望のインテリで院に進むため勉強している。

明るく体育会系な兄貴分。きちんと相手のことを見たうえでアドバイスを送ることの出来るいい男。
特訓では力の制御が上手くいかない京一郎に対し、何が原因か突き止めた上で自身の経験をもとに助言をしていた。
イカした兄ちゃんだが中身は意外と常識人らしく現役時代は中間管理職ポジで胃を痛めていた*8

今は大学で講義受けて昼は定食屋で飯食って夜はレンタルショップでバイトするという普通の大学生。
京一郎に関わって以降は非常事態に巻き込まれバイトを欠席することが増えまた胃を痛めている。

ハーレーに乗っている通りバイクが趣味。バイクと一体になる感覚が好きらしい。19巻では神舞町から遠野まで8時間ツーリングという割とすごいことをしていた。同じバイク趣味ということで尚紀とも話したがっていた。

親は少し前に離婚している。自分は父に、妹は母についていったため離れ離れであり今は偶に電話する程度(なお妹は力に覚醒していない)。
この境遇から『普通の家族』というものはどこにも存在しないと考えている。
そんなこともあり同じく家族問題で心を痛めている京一郎のことを誰よりも案じていた。
番外編の10周年記念アンケートの「レギュラーへのメッセージ」でもわざわざレギュラー抜けた京一郎のことを書くなどかなり気にしていることがうかがえる。
そのため京一郎にとってはマテリアルの先輩であると同時に人生の先輩として尊敬できる人物だった。ユリと並んで京一郎のことを明確に理解できたキャラ。

ちなみにイケイケな外見に反して割と非モテ気質らしくクリスマスには耕平と寂しくふたりで鍋をつついていた。
最近はレンタルショップでアクセルのCDを見て俺の知る現役マテリアルも灰原兄弟だけになったか、としみじみ思う日々。

『外伝』にも一瞬登場。力はすでに目覚めていたがまだ幼く活動に加わっていなかった。



◆水上猛琉
波琉の父親。由緒ある水上家の跡取り。
10巻で柊会の会議で志野に息子を怪奇探偵団入りを勧められ何とか断るモブだったが、サードシーズンで波琉が登場したので彼も準レギュラーになる。長い伏線だった。

真面目だが怒りっぽい性格。我が強く自分で物事を解決しようとする。厳しいために自由好きの波琉には嫌われており些細なことで親子喧嘩になる。
最近は波琉が勝手にパトロールに出かけるため頭を痛めている。

柊会の中でも特にサーヤたちを忌み子として嫌っている人物であり、波琉を姉弟に接触させないためにいろいろと裏工作していた。
レイヤ本人に「忌み子」と言いかけ圭吾先生に「子供の前ですよ!」とたしなめられたことも。
息子を日守姉弟に近づけないようにしたことからわかるように本質的には息子を大切にしている……らしい。



◆水上波江
波琉の母親。おっとりとしたおばちゃん。猛琉ほどは厳しくなく、波琉が勝手にパトロールに出かけた時も「誰にも言わないから早く帰ってきなさい」と言っていた。
同じ水の血統ということで水名子と仲がいいらしい。
夫ほど姉弟を嫌っていないが、本人たちを目の前にして「この子たちが例の――」と言いかけるなど思うところはあるようである。
ここら辺はむしろ今まで出会った大人たちが優しすぎたというか……。



◆風見志野
志穂の祖母でありマテリアルのトップ。周囲には「烈女」として恐れられている。

厳しく冗談の通じない女性。マテリアルとしての戦いに人生のすべてを注いでおりそのためならば多少の非人道的行為は辞さない。
風の遺伝を知っているのに志穂が徹平とつき合おうとした時には激高し勝手に転校させ、さらに同じ風の伊吹とムリヤリ婚約させようとした。14歳差だぞ。伊吹たちの協力や何より志穂の決意によって事なきを得たが。

志野のマテリアルにかける想いは執念。上述の通り娘は覚醒しなかったが、若いころから真面目で由緒ある風見の家を何としてでも残そうとする志野にはショックが大きかった。
そのためチャンスを逃すまいと志穂に必要以上に厳しい教育を施した。

志穂には厳しく接する反面祖母として孫を心配しており、志穂が初めて自身に反抗したときは怒りつつも風見ではなく自分の道を行こうとする彼女をどこかうらやまし気に見ていた。
また日守姉弟のことも立場上拒絶しなければならないが志野個人としては憎んでおらず「子供は親を選べるわけもなく生まれてくる」とつぶやいたことも。ただ、マテリアルとして生きてきた人間である以上全面的に認めるわけにはいかないだけで。綾香のことは本気で嫌っているらしいが。*9
柊会で日守姉弟を見捨てるべきという話になった時は「最大戦力であるふたりを手放すとは何事か」と周囲を黙らせた。

良くも悪くも人生をマテリアルとしての使命に費やした人。



◆伊吹総一郎
涼の祖父で元国会議員。現在は神舞町の町長をしている。一線は退いたが今でも高い影響力を持つとか。
厳格な人物で志野とは違った意味でマテリアルに人生を費やした男。国会議員になったのもマテリアルとしての勢力を広めるためであった。

ファーストシーズンから登場していたが目立った活躍はほぼなかった。
せいぜい偶に孫に会いに来て「さっさと結婚しろ」とお見合い写真を渡しに来るくらい。
結婚に興味のない伊吹にとっては疎ましいものでしかなく、祖父を「じじい」と呼ぶなどあまりいい感情を抱いていないようである。

本格的な活躍はサードシーズンから。『土の将』が動き出したことで、最大戦力である日守姉弟を守るため、ふたりを強制的に『Windmill』から引き離し自身の豪邸で引き取った
その結果ふたりはベンツで登校するなど生活環境が大きく変わり、学校でも奇異の目で見られるなど戸惑うこととなった。

しかし根はとんでもなく不器用なだけで優しい。サーヤが屋敷のキッチンを使いたい時にはあっさり了承したり、一緒に食事をしたいと言われたときには出来る限りスケジュールを調整して一緒にいる時間をつくろうとしたり、学芸会をわざわざ見に来てサーヤのクラスの歌をべた褒めするなどいいおじいちゃん。
ふたりの事情を知って以降はできるだけ自由に健やかに過ごせるように手をまわしている。
要するに孫と同じく口数が少ないために勘違いされやすい人。10周年記念アンケートの「現役マテリアルにひとこと」でのクーデレっぷりに萌えた女児は多い。

また屋敷や別荘のガーデンは亡くなった妻の趣味であり、可能な限り妻の痕跡を残すために今も続けているらしい。



◆土谷さん
【土】のマテリアル。力に目覚めた小2の娘がいるらしい。
名前だけはよく出てくるから猛琉と同じく伏線かと思ったがそんなことはなかったぜ!
結局名字だけは出ているが本人が出てこない謎の家系になってしまった。
娘が8歳という点や、小夜子の「自分と水名子と灰原夫妻は同世代だった」という言葉、一応年上には敬語を使う耕平が「土谷さん」と呼んでいることから遅い結婚でもない限り小夜子と耕平の間の世代かと思われる。


◇サブキャラクター


◆佐川千晶
サーヤの親友。
アクセルのファンであり、サーヤのコネでアクセルと話せたことで恩義を感じ仲良くなった。それ以来マテリアル以外の活動では大体行動を共にしている。
明るく快活で周りを引っ張っていけるタイプでついでに社交性が高く場の取りまとめが上手い。転入したてで戸惑っていた時期に彼女と友達になれたのはサーヤにとって幸運だっただろう。実際サーヤ自身、自分を引っ張ってくれる千晶には感謝している。
クラスでは珍しくレイヤファンではない女子。曰く「趣味じゃない」。まあアクセルのファンで雪成に一目ぼれしてたの見るに年上好きっぽいし。ただ「無駄にイケメン」と顔がいいことだけは認めている。
基本的にレイヤに対しては容赦がなく、姉弟と知ってからは彼のシスコンぶりを「姉ラブ菌」と評するなど言いたい放題。
しかしその容赦のなさからレイヤにとっても非マテリアルでまともに会話ができる数少ないクラスメイトになっている。

変なところで根に持ちやすいのか、サーヤのことを信頼しているがゆえに隠し事をされるのを本気で嫌っており、サーヤがレイヤと付き合っていることを隠していた(と誤解した)時には激しい怒りを見せ、嫉妬したクラスの女子にいじめられている現場を見ても加わりはしないが静観を続けていた。8巻屈指のトラウマシーン。
しかし誤解が解けた後はきちんと謝り、サーヤがまたクラスになじめるように力を貸していた。サーヤをダシにしてレイヤと仲良くなろうとする女子が増えたので、優しいために断ることが苦手な彼女に代わって場をとりなす役目をしている。

また6年生から同じクラスになった志穂とも意外とウマが合うらしくよく話している。

愛読書は『吸血鬼ナイト』という漫画。『ヴァンパイア騎士』の漢字とカタカナ入れ替えただけじゃねーか。



◆宇佐見岳
セカンドシーズンから登場。まあ本格的な活躍はサードシーズンからだが。通称ガッくん。
サーヤたちが6年生から同じクラスになった少年。イケメン・運動できる・リーダーシップあるとモテる小学生の3要素を網羅しておりクラスではレイヤと人気を二分している(彼もレイヤも興味ないようだが)。
サーヤとはクラスが同じで話す程度だったが自由研究で同じ班になったことで仲良くなっていった。
ぶっきらぼうでクールだが、面倒見がよくリーダーシップがあるためクラスで人望が厚い。

美琴という妹がいる。口うるさい妹で一見煙たがっているが、うるさく言いつつ面倒を見てやり、彼女が悪魔に襲われたときは自分なりに真相を解明しようとするなど、大切にしている。

実はサーヤに惚れている。元々気があったらしいが、同じクラスになって体育祭や自由研究でフラグを積んでいき、恋心を少しずつ膨らませていった。そして花火大会の夜についに告白した。
サーヤは「自分がいるからみんなが悪魔に狙われるのでは?」と心が折れかけていた時期のため岳を危険な目に遭わせないため断るべきだと頭では分かっていたが、岳とは友達でいたいため答えにしばらく悩むことになる。

その関係でレイヤは恋敵と言える存在であり、お互い何かと突っかかっている。レイヤはサーヤが岳と話していると面白くない顔をする。彼がサーヤを抱きしめているのを見たときは嫉妬と憎悪で動けなくなった。大丈夫かこの弟。
なおサーヤとレイヤの関係について「気持ち悪い」と言及した初めてのキャラクターである。まあレイヤは初対面で「(サーヤと付き合うのなら)お前を殺す」と言い出していたのでもっともな感想だが。
しかし恋敵だとしてもレイヤのことは心配しているらしく「このまま誰にも心を開かなければ近い将来真の意味で孤立する」とサーヤに忠告し、彼女について「子離れ出来ていない母親」と評した。
姉弟にとっては自分たちの関係を見直すきっかけとなり、ユウヤにとっては弟の精神を揺さぶり肉体を奪うトリガーになった。



◆支倉智也
灰原兄弟の親友である中学生。神舞中学校で生徒会長もやっている。
真面目で秀才肌かつ面倒見がいいと人間が出来過ぎている男。灰原兄弟との付き合いは長いがふたりが芸能界入りしてからも一切態度を変えることなく接してくれるため、兄弟にとっては居心地の良い友人である。アクセルが活動停止になるようなとんでもない秘密も知っているとか。
生徒会長に選ばれたのもその辺りで人望が高かったかららしい。生徒から様々な要望をふっかけられてもそれを出来る限りは可能なものにするなど生徒会長としてはかなり有能。
徹平や京一郎も尊敬している。
その反面恋愛沙汰にはものすごく初心。隣のクラスの莉子という少女に恋をしておりかっこよく見えるようにアピールしているがなんかずれており、翼にすぐに恋の相手がばれた。
灰原兄弟の手伝いによって仲良くなり、イチャイチャとお付き合いを続けているバカップルでありリア充。



◆北条莉子
灰原兄弟の隣のクラスの女子。読書好きであり図書委員を務めている。
素直でかわいらしい性格。とにかくかわいい女の子。
智也に片思いに片思いされている。本人もまんざらではなかったらしく翼経由でラブレターをもらった時には顔を赤らめていた。かわいい
その後遊園地など数度のデートを経て正式に交際することになった。
その後は(相手が生徒会長なので場所は選んでいるが)共にニコニコデレデレする見ててなごむカップルになった。10巻でバレンタインチョコを渡すシーンは莉子も智也も両方かわいい。
智也が生徒会長ということで自然と規則に厳しくなり周囲の女子に疎まれることもあったが、智也と共に乗り越えている。
灰原兄弟にとっては守るべき日常のひとつ。



◆白藤佳奈美
雪成と同じクラスの女子高生。黒縁の眼鏡をかけた美人。雪成や尚紀と仲がいい。
おっとりとした優しい性格で文武両道でしかも美人と揃うものが揃っているため学内では人気が高い。
おっとりしすぎて天然が入っているらしく完璧超人な雪成が隣にいるのに「優しくていい人」くらいにしか考えていない。
作者にしれっと「恋は中学生組の方が進んでいる(意訳)」と言われた。
尚紀とはもともと仲が良かったが、彼が生徒会長選挙に出る際に手伝いをしたことで仲を深めていった。
そして選挙演説で何を言えばいいか分からなくなった尚紀に「当選した暁には佳奈美さんを生徒会に入れます!」と宣言したことで生徒会入りが決まった。
そこからフラグが立ったらしくイベントごとでは一緒に行動している。指摘されるとお互い真っ赤になるなど相思相愛らしい。



◆本郷優
『外伝』10巻から登場。紫星学院大学国際学部2回生の青年。有名な俳優である「本郷優」と同姓同名。
綾香の悪魔退治中に、猫の悪魔に精気を吸われて貧血になっていたところを救われ、それが縁で会うようになった。
天然過ぎてやや変人なところがあり、上記の出会いで連絡先も聞かず綾香のマフラーを借りてしまったときは、彼女を探して町中を巡っていた。
また猫の悪魔に近づいていた理由は「寒そうに震えていたから近づいたらフラっとした」というどっか間が抜けてるもの。

天然故か結構大胆なところがありほぼ初対面の綾香にバレンタインチョコをねだったり、(やむを得ない事情があったとはいえ)旅行で宿をとった時は顔色一つ変えず同じ部屋を取った

だがどこか抜けているだけであり、実際は優しく芯の通った青年。感情の機敏を読み取るのに長け、優しく相手に寄り添うことを得意としている。
背負い込みやすいタチである綾香の気持ちにも気が付き、そっと隣にいてやっていた。ぶっちゃけ優が原因ではあるのだが圭吾との仲がぎくしゃくした綾香にとってはかなり救いになった。

そんな姿に綾香は少しずつ恋心を募らせていき、逆に優も彼女に好意を抱いたらしく恋人と言える仲になった。一緒に遊んだりして着実に仲良くなっている。
綾香の恋人として仲の良い付き合いをしていたが、ある日を境にして、綾香に対して人が変わったように軽薄で小ばかにしたような態度になり……



◆鳴神孝史
京一郎の父親。大手建設会社に勤めている。
厳格で不器用な男。その口下手さから妻である菜々子が死んでからは息子とはほとんど話せず半ネグレクト状態になっていた。
上述の通り二回りほど離れた女性・鈴木真紀子と出来てしまったため再婚した。真紀子のことは本気で愛しているらしく、彼女と話している時だけは穏やかな顔を見せる。
京一郎としては自分を抜きにして父と継母が仲良くなり子供の誕生を待っているという状況であり、まだ中学生の京一郎にとっては自分が家族でのけ者にされているように感じ、家庭に居場所がないと考えるようになった。
まあ今まで今まで渋い顔しかしていなかったオヤジが新しい妻の腹をさすりながらニコニコしている光景を見たら、その場に居たくなくなるだろう。
絶望的なまでに息子に配慮が足りなかった男。



◆鈴木真紀子
京一郎の継母。大体二十代後半くらい。孝史とは同じプロジェクトのチームで仲を深めていき、デキてしまったので結婚することになった。2月時点でおなかの子どもは2か月だったが、孝史は12月ほとんど家を空けていたとか……。初婚なのに二回り離れていてかつ中学生の息子がいる男と結婚しようとする地味にすごい人。
恋愛結婚であるため良い家庭をつくりたいと考えており、京一郎にも出来る限り優しく接し続けた。
気立ての良い温厚な女性であり、真紀子の優しさに偽りがなかったということは京一郎も認めている。
しかし人見知りな京一郎にとっては優しすぎるがゆえに馴染めず、十数個しか年の離れていない若い女性を母と慕うことはできないため、逆に苦しめることになった。



◆鳴神菜々子
京一郎の実母。すでに故人。優しい女性であったらしい。
遠野出身で学生時代上京し、孝史と知り合い恋に落ちる。身体が弱かったため卒業後故郷に戻りそれで隆との関係が終わるかと思われたが、結局お互いに諦めきれなかったため、菜々子の父が反対する中駆け落ちし京一郎を出産した。
その事情から父・賢介からは事実上勘当されておりほぼ会えていない。京一郎も祖父と出会えたのはたった2回。そのため京一郎も親に事情があることは何となく理解している。
京一郎が物心ついた時から病気がちであり、最後の数年はほぼ寝たきりだった。当時小学生の京一郎は友達とも遊ばず家で母の看病をしていた。
このような事情から京一郎は父が再婚することが母への裏切りに思え、それ自体が許せなかった。



◆若宮賢介
京一郎の母型の祖父。遠野の小さな神社を経営している。
妻は早くに亡くなり娘を男手ひとつで育ててきたため、菜々子の駆け落ちを裏切りに感じ、勘当した。そのため京一郎ともほとんど会っていない。
このような言動からも分かるように結構厳しい男。しかし筋の通っていることには理解を示す優しい男であり京一郎が突然訪ねてきたときにも「ほとんど縁のない自分を頼るということはよっぽどのことがあったのだろう」と追い出すことなく話を聞いていた。
その後京一郎は様々な理由から神舞町から逃げ遠野に移住することになったので、彼の親代わりとなった。



◆ユリ
13~18巻に登場する中学生くらいの少女。紫星学院大学の森で上級悪魔・アンベルに襲われているところを京一郎に助けられる。
何故か記憶を失っておりマテリアル関係者の可能性があるため柊会に保護され『Windmill』で居候することになる。
どう見ても中学生くらいの年頃なのに何故か大学の森にいたことや、執拗に上級悪魔に襲われたことなど妙に謎が多い。

しぐさや言葉遣いはどこか上品なものが多く、サーヤたちはどこか上流家庭の人間ではないかと推測している。圭吾たちもその線で捜索を開始している。
ちょっとぼんやりとしているがおとなしく周囲への気配りの上手な優しい女の子
記憶喪失の割には落ち着いており、伊吹には周囲の状況を客観的にみることができるユリの強さであると評された。その穏やかさからサーヤともすぐに打ち解けた。
とは言っても落ち着いているだけで外の世界は怖いらしく、いつも『Windmill』で手伝いをしていて外に出ることをあまり好まない。どうしても出かけるということになった場合は誰か同伴させる。

記憶に何か残るものがあるのか花が好き。名前も「百合」だしね。その縁で小夜子とも仲良くなった。結構信頼してるらしい。
また京一郎とも仲がいい。一緒に水族館に遊びに行き想いを打ち明けたことが縁になった。両者落ち着いているふたりであり徹平はお似合いだと考えている。





◆岩郷ミラ
『外伝』サードシーズンから登場。綾香よりやや年上の女性で妊娠している。落ち着いたおだやかな女性。
神舞町で迷子になっていたところを綾香と会い、その後数回あったことで友達になった。
夫である人物を訪ねてこの町まで来たらしい。しかし夫を『お世話になった人』と呼ぶなど何故か妙に他人行儀。
そのため綾香は田舎に来た都会の男と知り合って恋に落ちた→が、男は仕事の都合で都会に戻った→そののち彼女の妊娠が発覚→男となかなか連絡が取れず、思い切って田舎を飛び出して訪ねてきたという二時間ドラマみたいなストーリーを考えていた。割と失礼。
そんなことから彼女にとってはアダルトなことでもそれとなく相談できる唯一の友人。




◇上級悪魔


◆ディエリ/立花純也
サーヤの生き別れの兄。物語開始時点でサーヤと再会し彼女を引き取る。サーヤを守るために親戚と対立しており、まだ若い身でありながらきつい肉体労働に従事しつつ、サーヤが穏やかに暮らせるよう尽力している……というのは真っ赤な嘘で魔界から来た上級悪魔であり1巻のボス。爵位は侯爵
1巻でサーヤは彼に騙されディエリを兄と信じて共に暮らすことになる。レイヤ・圭吾は彼が偽物の兄ということは理解していたが、悪魔だとは分かっていなかったうえに偽物だと証明する証拠はなかったため静観するしかなかった。
温厚かつ妹思いでありサーヤのことが大好きである……というのは演技で実際は冷酷で人を食ったような性格をしている。
また野心家であり強力なマテリアルを持つサーヤを自身に依存させ操ることで魔界を征服しようとしていた。

サーヤに正体を見破られやむなく勝負を仕掛け、乱入したレイヤも合わせ、2対1の状況でマテリアルたちを圧倒した。
【水】のマテリアルを持ち、水を自由自在に操れる。……誇張抜きで「自由自在」の力。高圧水流をぶっぱして敵の衣服に染みついた水分を操り身体を締め付けるという大人げないコンボでサーヤたちを殺しにかかった。実際レイヤは腹部貫通という大惨事になった。1巻に出ていい敵じゃねーぞ!
最終的にはキレたサーヤの【破魔】の力によって敗北。しかし最後の力でレイヤの肉体を魔界に転送してしまう。

サーヤは彼のことがガチでトラウマになったらしく、ディエリから貰ったプレゼントを全て撤去し「お兄ちゃん」という言葉自体を嫌悪するようになっている。
しかし戸籍登録をした以上ディエリから貰った「立花」姓を名乗らなければならないなど影響は残っている。




◆クレイド/山本マネージャー
2巻のボスであり爵位は男爵。翔と翼のマネージャーである山本に化けていた。
飽くまで化けていただけで、本物は精気を吸われ記憶喪失になっており、クレイドによって実家に送り返されている。殺さない辺り微妙にやさしい。

マネージャーという立場を利用してライブの観客から精気を吸い続けており、力を付けた後は翔と翼を倒しマテリアルの力を奪うつもりでいた。しかし兄弟の演技に騙され、正体を現すことになる。
【雷】のマテリアルを有しており雷撃での戦いを得意とする。また電気の通う場所なら自由自在に出入り可能というレッチリみたいなことも出来る。ただ電子機器を介して移動した場合その機器は壊れる。正体はネズミでありダメージを食らうとこの姿に変化する。電気使いで正体がネズミ……? ネズミの姿でバレないようコツコツ精気を吸い続け今の姿になったらしい。

仕事続きで本気で疲弊していた兄弟を追い詰めるも、最後は参戦したサーヤの力によって弱体化し、炎で焼き尽くされた。



◆エイル/森野陽介
3巻に登場する上級悪魔。人間界で花屋のバイトとして暮らしていたが魔王の命を受けて姉弟及び力を失いかけていた雪成を狙って活動を開始する。爵位は子爵
マテリアルは【植物】であり大木や雑草など植物であればなんでも自在に操ることが出来る。

性格は飄々としているがその実狡猾かつ慎重。一度雪成を襲って以降は監視するだけで全く手を出さずにプレッシャーをかけ続け精神的な消耗を狙っていた。

人間界のことは彼なりに気に入っており魔王の命を受けるまでは特に人間を襲うことなく静かに暮らしていた。ゆくゆくは花屋のバイトから独立して自分の店を持つことが夢だったらしい。
花屋の仕事は本気で気に入っていたらしく(サーヤが彼を悪魔だと知らなかったとはいえ)彼女が店に訪れた時にはどんな花を贈るべきかアドバイスをしてサービスまでつけていた。

最終的に雪成に肉体の水分を全て凍結させられ【破魔】の力で消滅した。
サーヤとしても思うところはあったのか彼の死後も花を飾り続けていた。



◆リーザ/美山舞子
初の女性上級悪魔。1~3巻の内容のせいで「上級悪魔は男」という考えになっていたサーヤ(と読者)を見事にだました。上級悪魔になったばかりであり爵位はまだない
神舞中学校の生徒であると名乗りサーヤたちに近づいた。温厚で優しい女性を演じており、一番バカそうということで特に徹平に接触し続けた。
優しくて美人な女の子と仲良くなれたということで徹平はデレデレになり、志穂はその姿を見てキレた。……しかし皮肉にも志穂は自分の嫉妬心を意識したことで徹平への想いを自覚することとなる。

【蟲】のマテリアルであり、蝶をはじめとした魔界の虫を操ることが出来る。
要するに群体型スタンドであり数の暴力で殺しにかかる。しかも魔界の虫なので火炎虫だの毒鱗粉を持った虫だのヤバイ虫ばかり。

マテリアルたちに取り入っていき、油断させたところで志穂を人質に取り【破魔】の力を持つサーヤを倒すという算段だった。一度は上手く行きかけるが、徹平に裏をかかれたことにより逆転される。
様々な策を練ったうえで勝負を仕掛けたということは逆に言えば真っ向勝負には弱い(そもそも爵位が無いので今までで一番弱い上級悪魔)ということなのでその時点でなすすべ無くなってしまう。
そして徹平はやるときはやる男なので舞子が悪魔だったという事実にも後輩たちのために表向きは動揺を見せずきっちりととどめを刺した。リーダーマジリーダー。

しかし戦いの最中、偶然志穂はサーヤたちが悪魔の血を引くものであると知ってしまい、彼女たちの友情に溝が生じることとなる。しかも結構尾を引いた。



◆イレーヌ/鳴海澄香
6巻のボスである上級悪魔。こちらも女性であり爵位は伯爵
千早が旅行で出会った澄香という女性に憑依しマテリアルたちの情報収集をしていた。目的はレイヤの魂が入ったペンダントであり、遂行のためかなり長い期間を使った下準備をしていた。
さらに心に闇を生じさせていた千早の身体を乗っ取ってしまう

マテリアルは【音】。使い勝手だけなら割とチートな能力であり、破壊音波、催眠音波、頭痛を催す高周波と音であれば大体操れる。この巻あたりから「マテリアルは言ったもん勝ち」という暗黙の了解が生まれる。ついでに配下であるコウモリ型の下級悪魔を操ることが出来る。
見事にペンダントを奪い上級悪魔初の完封勝ちをした。しかし最後の最後でペンダントに傷をつけてしまい「母の形見を傷つけた」としてユウヤの怒りを買い殺された。

ちなみに澄香時代に千早に好きな人について聞かれ「孤独で冷たい人」と答えていた。誰のことかは不明だが一応ユウヤ説がある。
ただ好きな人に振り向いてもらえないということで千早に共感を覚えていたらしく彼女には器だけでなく愛着があるらしい描写もあった。



◆日守夕夜/ユウヤ
8巻及びファーストシーズンのラスボス。初のマテリアルであるボスキャラ。
綾香の息子であり姉弟の2つ上の長男。彼も混血だが姉弟と違い悪魔の血が色濃く出ており人間には扱えないはずの【闇】のマテリアルを使用する。あと破魔の音色でダメージを受ける。

やや人見知りの気がある姉弟と違い、気さくで人懐っこい性格。だがその裏には他人をたやすく利用しようと考える腹黒さがある。

【闇】のマテリアルは【光】以上になんでもありで槍にして敵を貫いたり相手の動きを封じたりできる。
作中の描写から考えるにイメージとしてはブラックホールの闇に近いらしい。実際重力攻撃もできる。また闇の攻撃を受けた相手に刻印を刻み呪いをかける力もある。

ペンダントのレイヤを眠らせ、レイヤの肉体を乗っ取ることで『記憶を失ったレイヤ』を騙りサーヤたちの前に現れる*11
魔王を憎んでおり、倒すために破魔の力を持つサーヤを自分のものにしようとした。

レイヤのことは嫌いらしいがサーヤのことは愛している。……だがその愛はレイヤ以上にねっとりとしていてなんか気持ち悪い
というか(闇の呪いをかけるためとはいえ)サーヤの唇にキスした。レイヤすら額にしかしていないのに……互いに嫌い合っているがよく似た兄弟である。
サーヤに「自分たちは普通の人間と共にはいられない」とそれとなく精神攻撃をし、心をへし折り魔界に連れていこうとする*12

サーヤを気絶させ魔界に連れて行こうとするものの志穂たちに見つかってしまう。相手は灰原兄弟、志穂、徹平、レイヤという強力な布陣であったが、初見殺しの闇の力で5人を圧倒し、さらに気絶したサーヤとレイヤの肉体を人質にして優位に立つ。
だが今までで最年少の敵ということもあり詰めが甘かったのか、徹平に裏をかかれてサーヤを奪還され、そしてマテリアル抜きでも普通に強い灰原兄弟にフルボッコされる。

そこでサーヤが目を覚まし、状況がわからず混乱する彼女にまだ自分がレイヤの振りをして場をしのごうとするも「どっちにしろ笛吹けば偽物がわかるだろ(意訳)」と本物のレイヤにマジレスされて敗北した。そしてサーヤに「また会いに来る」と告げ消滅。

だがレイヤの肉体にはユウヤの記憶が残ってしまい、レイヤは夢やフラッシュバックという形で記憶を見るようになり徐々に体調を崩すようになった。まあ兄貴が最愛の姉にガチ恋している姿とかみたくないよな。

弟に似たのかコイツも初登場時とその後でキャラデザが違う。8巻ではレイヤを成長させたような外見だったが、その後は父親似になっていた。



◆アンベル/三田清治
11巻と12巻に登場した上級悪魔。爵位は男爵。過去に灰原兄弟が倒したクレイドの弟であり彼も【雷】のマテリアルを持っている。
だが弟と言っても家族愛はほぼ無く復讐とかしにきたわけではない。
フリーライターを名乗っておりアクセルを取材したり、神舞町の不思議な落雷(不安定だった京一郎のもの)について調べるフリをしたりしながらマテリアルの監視していた。

その裏で京一郎に会っており、突然変異であるがゆえにマテリアルについて何もわかっていない彼に「悪魔の力」と偽りの情報を与えた。
その後徹平たちが京一郎を調査しに来た時には敵対するように仕向けた。

徹平と京一郎が神舞中学校の屋上で話し合いという名の決闘をしている裏で様子を見に来た姉弟に襲い掛かった。
ほぼ倒しかけるも調子乗ったせいでレイヤに一杯食わされ、弱ったところを灰原兄弟に焼き尽くされた。

……と思わせてしぶとく生きており、京一郎の父に憑依してまた襲い掛かる。肉体を人質にして優位に立ったが覚醒した京一郎に不意を突かれ、久しぶりに本気出したサーヤによって破魔の力をモロにくらい今度こそ消滅した。

上述の「女の人とよろしくやれる機会」発言をしたのは彼。京一郎と電話中の「どうやって精気を吸っているんだ?」という言葉のアンサーとして言った。
アンベルとしてはとりとめのない冗談のつもりだったが、親の出来婚が決まった直後の京一郎には地雷中の地雷であり渋い顔された。



◆アルヴィス
13巻から18巻に登場。【植物】のマテリアルを持つ上級悪魔。爵位はまだない
何故かユリを狙い何度も襲い掛かってくる。京一郎にはストーカー扱いされた。
軽薄で常に他人をバカにしたような性格。ぶっちゃけウザい。
悪魔としての実力は低く、その気になればレイヤひとりで倒せる程度の弱さだが、戦ったのが覚醒したての京一郎だったためそれなりに苦戦させた。

マテリアルたちと戦ったのは3回。すべてユリを狙ってのもの。
1度目は紫星学院大学の森の中でユリを追っていたところばったりマテリアルたちに出くわしてしまった。
2度目は京一郎とユリが森の中をもう一度巡っていた時に。京一郎の精気がつきかけていたため簡単に動きを封じ彼の身体を乗っ取ろうとした。だがユリが力に覚醒したことにより追っ払われる。
そして3度目はふたりが遠野の山の中をさまよっているときにユリを追って現れる。そろそろしつこい。今度の京一郎は熱を出していたためほとんど勝負にもならず、ユリの精気を吸い殺そうとする。だがそこでユリは自分が悪魔であるということを思い出す。
そこでマテリアルたちが乱入しレイヤと対決してボコボコにされた。いくらレイヤが強いとはいえサーヤを守りながら&ユウヤの呪いと二重にデバフかかってたレイヤに負ける辺り本当に弱いらしい。

命からがらで逃げ出すも記憶を取り戻したユリにより逆に精気を吸い尽くされ消滅。
……と見せかけて生きており、窮地に陥ったユリを殺そうとするが、そこに現れたサーヤの破魔によって今度こそ霧になって消えた。



◆ロイス/片桐司
17巻外伝に登場した上級悪魔。外伝では初めて戦った上級悪魔でもある。爵位は伯爵
ある程度の地位がある割には粗暴で三下感ある口調の男。ただし正体を隠していたときはそれなりに紳士的で優しい性格だった。
綾香をとらえることが目的であり、大学生であると騙り綾香のクラスメイトである西嶋沙織と交際し、あえて怪しい行動をとり続けることで彼女をおびき出した。
ちなみにその一環として花火大会の夜に陰で沙織の首筋を甘噛みする(精気を吸っていた)というギリギリなことをしていた。
それを見て綾香は盛大に勘違いしたなお西嶋沙織は彼と出会う前まではメガネのおとなしい少女だったが、つき合って以降は化粧っ気が出て色気づいた典型的な年上に食われた地味女である。

伊吹と同じく【風】のマテリアルを持ち、風を鞭や縄の形にして戦う。
正体を現し綾香&伊吹と交戦するも、ふたりが初の上級悪魔戦ということもあり苦戦させた。綾香も伊吹も大怪我を負うことになる。
綾香の精気を枯渇させ追い込むも、魔界の王子・ユウトの怒りを買ったことで殺された

なおやっぱりというべきか沙織は交際以降成績が下がっており、ロイスの死亡後に転校が決まった。
母親は娘のことを心配していたらしく、綾香が事情を説明しに行った時には「あの子は……その男に乱暴されたのでしょうか……?」ととんでもないことを言い出した。



◆クレイヴン/岩郷重之
サードシーズンから本格的に登場する上級悪魔で、土の悪魔の最強格である『土の将』。
18巻にて遠野に娘を迎えに行くため初登場。
人間界ではとある会社の顧問弁護士・岩郷重之として働いている。
弁護士としての仕事は相手を破滅させるような黒い仕事が多く悪魔としての力を使うことによって毎回成功させている。
これらの行動は人間界で地位を得てスムーズに行動するため。そのため18巻で遠野に現れた際は移動手段に新幹線を使った疑惑がある。
極端な合理主義者で人間に力を貸すことについてつまらないプライドは抱いていない。人間のことは見下しているが人間の作ったものは評価しており、特に夜景を気に入っている。
このように性格は冷酷にして合理主義者。自身の役に立たない者であればたとえ部下や家族でたやすく切り捨てる。
特に成果を出さない者を嫌い、失態を続けた人間に対しては厳しい制裁を加え、場合によってはあっさり殺す。

過度な欲を持たず自分の立場を理解できる男で『外伝』にて王子たちが綾香を巻き込んだ計画を練っていると知った時にも「闇の力には勝てる道理が無く勝ったとしても他の悪魔に狙われる」と考え静観していた。

弁護士としては有名らしくよくパーティーにも呼ばれている。変なところで律儀なためかすぐ帰るが参加はしている。
ちなみに24巻では水上家のパーティーにも呼ばれた。嫌がらせか下級悪魔を撒いて帰って行った。

サードシーズンでは弁護士の立場を利用し、魔界とつながるゲートのある森に大学病院を移転し、患者をはじめそこに来訪する人間たちから悪魔が容易に精気を吸い取れるスポットをつくろうとしていた。……結局総一郎や志穂、トオルの力によって阻止されたが。
『土の将』だけあって【土】のマテリアルとしての実力は最強クラス。
意のままに操れるゴーレムや竜をつくったり、土で影武者をつくったり、地盤沈下や地震を起こし建物を破壊したり、相手を石化させたりと大体何でもできる。石化ってもう土関係ないよね?土使いの基本であり最大攻撃である地形攻撃をフルに活用しマテリアルたちを苦しめた。
でも徹平戦で相手を侮った結果限界以上の実力を出した徹平にやや押されていた上、その後魔界の怪物であるサラマンダーに呪文唱えている最中に不意打ち食らって敗北というダサすぎる負け方をしたので強さには疑問が残る。絶望感では娘の方が強い。



◆ジュセル
サードシーズンの本編と『外伝』両方に登場する。銀の長髪の微笑を湛えた青年。
穏やかではあるが含みのある発言が多く、自身の内面を見せようとしない。
王族に使える身であると同時にユウト兄弟の執事を務めている。先代魔王の姉の子どもであるためユウトたちとは一応親戚にあたる。

本編ではユウヤのサポートとして活動しており、周囲の記憶を消したりレイヤに幻覚を見せて心を弱らせたりなど、ユウヤが活動しやすくするべく暗躍していた。あと圭吾先生と一緒に酒を飲んでいた。
だがユウヤの消滅以降は何故かレイヤをはじめとするマテリアルたちへの協力を申し出るなどその行動は謎が多く真意が見えない。志穂にも「何か隠している信用できない人」とバッサリ言われた。

『外伝』ではカイトに召集され人間界に現れた。夢の力を使い綾香を洗脳させるつもりだったらしい。基本他人を信用しないカイトだが、何故かジュセルのことだけは信用している。

【闇】の派生である【夢】のマテリアルを使う。魔界では精神操作できる能力を夢と表現する。
そして精神操作というただでさえ能力バトルでも上位に入る技を使えるうえ、能力に制限がほぼないためチートの域に達している力
以下、一例
  • 洗脳し相手を意のままに操る。
  • 記憶を消去、もしくは改ざんする
  • リアルな幻覚で精神攻撃する
  • 「リアルな幻覚なら痛みも感じる」理論によって攻撃を繰り出す
  • ↑を悪用することによって全種類のマテリアルを実質的に使用可能
  • ↑↑をさらに悪用し圭吾のマテリアルを疑似的によみがえらせる
  • 「錯覚していた?」を本当にやってくる
出来ないことを探す方が難しいレベルで何でもあり。しかも発動条件は目を合わせるだけ。
なお魔界で夢は「闇の派生のちっぽけな力」と評されているらしい。嘘だろ……。
精神力次第で打ち破れるという申し訳程度の弱点もあるがジュセルが最強クラスの夢使いであるためあってないようなもの。
作中で一番「マテリアルは言ったもん勝ち」を体現している存在。



◆ペトラ
21巻と22巻に登場した【水】の女性上級悪魔。爵位はまだない。長袖の革ジャンを着込んだ大人の女性でクレイヴンの部下。

野心家らしく爵位無しのくせに水の将になることをもくろんでおり、相性のいい波琉の肉体を奪い力をつけようとしていた。この時期は波琉も弱かったため結構苦戦させた。
が、他のマテリアルたちも乱入したことで状況は一変する。破魔と風を食らったので池の中に逃げる→土の力で池の用水路をふさがれたので逃げ場がなくなる→レイヤの最強技をもろに食らう→ヤケになって捨て身で特攻しようとしたら乱入した灰原兄弟に消し炭にされるというあんまりな目に遭った。
サードシーズンまで成長したマテリアルたちにとって今更爵位無しは相手にならないということがよく分かる話。
メタ的には波琉にチームプレイの大切さを学ばせるためとはいえ、全マテリアルと一度に戦うというラスボスすら経験したことない戦いをすることになった。

爵位無しが波琉を乗っ取ったところで水の将になれるとも思えないし、そもそも水の将には跡継ぎがいるので彼女の言葉は残念な勘違いだと思われる。実際クレイヴンは彼女に死に一切動じなかった。



◆ブレド
◆パイロ
『外伝』22巻から登場。ユウトを狙って現れた魔王の刺客。
ブレドが『土』の変異である『刃』のマテリアルを使い、パイロが『火』のマテリアルを使う。
手そのものが刃になったり、口から火を吐いたり微妙に品の無い戦い方をする。
それなりにユウトを追い詰めたようだが、綾香&ユウトの共闘により消滅。
名前の由来は多分ブレイドとパイロキネシス。本作で一番安直な気がする


◆飲んだくれの男
……正式名称がわからないので。爵位は不明。
24巻にて登場。徹平たちが公園をパトロールしているところに現れ、昼間から酒飲んでるオッサンかと思ったら上級悪魔だった。
【土】のマテリアルであり、土を吸収して鎧を生成+地形攻撃というコンボで堅実にマテリアルたちと戦った。意外と隙のない相手であり結構苦戦させた。
最後はレイヤ(に入っていたユウヤ)による光の剣で叩き切られ消滅。



◆ルーディ
『外伝』26巻に登場した悪魔。いそうでいなかったショタ悪魔。爵位は不明。
カイトの命令で綾香を鍛えるために襲い掛かってきた。
マテリアルは【蟲】だがリーザと違いハエを操って戦う。魔界のハエだけあって口から強酸性の液を吐くという凶悪なもの。とんでもない数がいるため綾香を苦戦させた。
最後は綾香が傷つけられることにキレたユウトによって抹殺された。ルーディはユウトとカイトを勘違いしていたため、彼目線では命令を出したやつに殺されるというかわいそうな目に遭ったことになる。



◆嵐姫
28巻からの魔界突入編に登場。先の大戦で滅ぼされた『風の将』イフーガの娘。
現在は僻地で風の一族たちのリーダーをやっており、一族の再建を目標としている。その名の通り【風】のマテリアルを持つ。

レイヤが仲間とはぐれ魔界をさまよっている中で現れ、彼が魔界の王子と知っているので捕虜にした。その後彼が協力を申し出たのでマテリアルたちと共闘することになる。

口は悪いがツンデレ気質。根はやさしく周囲のことを考えているのだが、素直になることがヘタクソなのでとんでもないことを言ってしまう。
例えば戦いでスタミナ切れている志穂を見て休ませようとしたが口下手なためストレートに「引っ込んでいていい」と言ってしまった。
女の子の気持ちを汲むのが得意な翼のおかげで前よりは円滑にコミュニケーションを取れるようになった。

先の大戦で魔王防衛に成功したにもかからわず恩賜も特になく放置されたため、王族を嫌っている。そのため当然レイヤも嫌いで「ひきこもり王子」と呼んでいる。
だが互いに口下手なツンデレ気質ということで仲は悪くなく、口汚い罵倒の応酬をしながらもよいコンビネーションをとっている。

同じ風使いとしてか、志穂と仲が良くなった。同じ力を使う故か通じ合うものがあるらしい。嵐姫が落ち込んだときまずフォローしたのは志穂だった。
風使い同士戦闘での相性は最高であり、魔界ではバディを組んでいた。互いの力を組み合わせるという灰原兄弟のようなこともできるようになった。



◆マリン
28巻と29巻に登場。下級悪魔だけど一応。ジュセルの屋敷に仕えているメイド。
元はスライム型の下級悪魔だがジュセルに変身能力を与えられた。その性質上自我はほぼなく喋れない。命名者は翼。目が青いから。

屋敷が灰原兄弟の放火で燃え盛る中、命令が無くただ立っていたところを翼に助けられる。
その後は灰原兄弟に付き添い、ふたりからは名前つけられたり、口笛の吹き方を教えられたりと愛されていた。
そのおかげか「ぴゅー」とだけ喋れる。かわいい
あと灰原兄弟に「なんか食べれる植物とか知らない?」と聞かれ分からず固まってしまう姿もかわいい
兄弟がハイタッチしてるのを見て自分も加わろうとする姿もかわいい

変身能力は自在であり見たことのあるものなら大体化けれる。これがマテリアル側の勝因のひとつにもなった。

彼女も灰原兄弟に懐いたらしく、危険な場所にもついていき自分からふたりを守ろうとした。

……しかしその優しさが仇になり、最期は魔王の分身から灰原兄弟を守り霧となり霧散した
だがこのことが契機となって灰原兄弟は怒り狂い、(志穂と嵐姫の協力があったとはいえ)直前まで手も足も出なかった魔王の分身×4を一瞬で灰にしてしまい、形勢逆転することになった。やっぱこの兄弟存在がチートでは?



◆魔王ユウト
魔界突入編である28巻にてついに登場。サーヤたちの父親であり、娘たちの殺害の命を悪魔たちに出していた張本人。長い黒髪に冷たい紫の瞳の美青年。

冷たいというよりも抑揚がなく感情のこもっていない話し方をする。サーヤの命を狙ったことについて「本当の子どもでも命を奪おうとするやつはいる」と切り捨て、実の息子であるユウヤの死についても「魂だけでフラフラしていたやつ」と何の感慨も見せないなど冷酷な人柄であることがうかがえる。

マテリアルたちとは2回交戦した。

1度目は28巻にてサーヤと志穂が魔王城に訪れた時。
上記のようにサーヤを殺そうとしたことも「当たり前のこと」と切り捨て、今まで命を狙っていたにもかかわらず自身をまっすぐな目で見て「分かり合えるかもしれない」と言ったサーヤにイラつき戦いを始めた。
後述のように能力が初見殺しすぎることもあって志穂をあっさり気絶させ、破魔の力でダメージは受けるも耐えきり、ふたりを監禁した。

そして29巻にてマテリアル5人が集い総力戦となる。だが最大戦力のサーヤを闇の力で封じた上で戦い残り4人にも優位に立った。てかマテリアルたちは殆ど反撃もできないほどに追い詰められていた。とどめを刺そうとするも、マリンがマテリアルたちをかばったことで逃れられる。そしてそのことで灰原兄弟が覚醒し、4人の協力技によって敗北した。

魔王の血統として【闇】のマテリアルのはずだが、何故か4人に分身し、それぞれ違う力を扱うことができる。
金属の針を操る土の魔王冷気を操る氷の魔王竜巻を操る風の魔王赤い稲妻を操る雷の魔王、そして本体である闇の大剣を操る闇の魔王の5人。ひとりスーパー戦隊である。どれも強力な力を持つ。

ようやく魔王を倒したサーヤたちだが、魔王の様子がおかしくなり……。




◇その他登場人物


◆沢山厚子
サーヤとレイヤの5年生の時の担任。優しい先生だったらしい。7巻にて産休にて休みに入りそこでフェードアウト。代わりに代任として入ってきたのが耕平。


◆加納雅之
灰原兄弟の所属する「ムーンライト・ミュージック」の社長であり彼らをスカウトした張本人。
明るい性格だが良くも悪くもアイドルを商品として見ている向きが強い(兄弟はビジネスに徹していると評価しているが)。
過去に人気女優若月律子と秘密裏に付き合っていた過去があるらしい。

◆天野橋美優
4巻に登場。何故か黒服に追いかけられており、横浜で遊んでいた灰原兄弟にぶつかって「私を助けなさい!」と言い出す。
ツンデレ気質で世間知らずなお嬢様。正体は大企業天野橋グループの娘。祖父から海外留学を命じられており、それに疑問を感じて逃げていた。
最終的に灰原兄弟の言葉で自分で踏み出すことを決める。


◆佐和
風見家でお手伝いさんをやっているおばあちゃん。
風の一族の分家でありマテリアルにこそ覚醒しなかったが事情は熟知している。
志野とは付き合いが長く、彼女にとっては唯一の本音を話せる存在。


◆源三郎
伊吹本家で働いでいる初老の男性。
主に車でマテリアルたちの送り迎えをやっている。


◆小清水安奈
19巻で登場した女優。子役から続けていたため演技に誇りを持っており、プライドが高く苛烈。
映画撮影で灰原兄弟と共演するも、演技に対する姿勢から対立することになる。
事務所のキャラ付けで子どもの時は「こしあん」と呼ばれていた。でも本人はこのあだ名が大嫌い。とあるインタビューで「本当にこしあんが好きなの?」と聞かれ「つぶあんよ!」と答えたとか。


◆武井代議士
サードシーズンに登場。岩郷(クレイヴン)と組んで紫星学院大学の森に大学病院を移転しようとしていた。
結局クレイヴンに見限られたうえ、柊会の力で汚職が見つけられたため逮捕された。


◆根岸
トオルの大学の先輩。
弁護士志望で雪成の父である雪彦の事務所でバイトをしていた。
サードシーズン中盤にてトオルのバイト先に現れ、一枚のSDカードを渡して去って行った。
そこには地盤沈下でニュースになっていた建物が倒壊する映像が映されており……。


◆真壁
クレイヴンの部下。莫大な恩恵を得られる代わりにクレイヴンが飽くまであることを知っている。感情が読めず淡々と話す男。
……なのだが所詮普通の人間に過ぎず、成果を上げられずクレイヴンに見限られたときには普通にテンパっていた。
そして彼のもとから逃亡しようとするも、見破られており土の力で殺された。
地味に数少ない人間キャラで死亡シーンがある人。


◆アヤコ
サーヤがユウヤに監禁された際、彼女の世話係として雇われた女性。
アヤコは源氏名であり真壁の愛人。高級クラブで知り合い、囲われるようになった。
真壁が殺されたことで離反し、サーヤの脱出を手伝う。
途中で消えたため消息は不明。……だがユウヤの言葉から察するに殺された可能性がある。サーヤも結局また捕まったので無駄死に感ある。


◆横道桂馬
◆三川瑠香
28巻読み切りに登場した遠野での京一郎の友人。
桂馬は明るく名前の通り将棋好きの少年。髪の毛の色素がやや薄く陽に当たると金に見えるという特徴がある。
瑠香は桂馬の友達以上恋人未満な関係の少女。やや口は悪いが桂馬のことを気にかけている。
京一郎は彼らを見て何となく志穂と徹平を思い浮かべた。


◆岩代月子
遠野で陶芸教室を営んでいる女性。
陶芸について興味を持った京一郎の師匠となる。


【各巻の内容】

1巻ごとに3話入っており、さらに1話が2から3章程度で構成されている。
なおそれぞれの話タイトルは登場人物のセリフや想いになっている。大半はレイヤからサーヤへの想い。

































































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最終更新:2020年11月28日 16:50

*1 作中で言及されている中では【地】と【植物】、【水】と【氷】、【火】と【雷】と【光】が近いとされている。【風】は一応【音】と近いが遺伝の関係か、風使いが風以外と結ばれた場合確実に子どもは相手側の力に目覚める

*2 実際サーヤは序盤は力を使うだけで動けなくなったが、しばらくすると連続で使ってもピンピンしているようになった

*3 セカンドシーズンから小6

*4 ちなみに日守家は本来光使いの一族

*5 正確には徹平の父である慎平の弟

*6 サーヤが悪魔の子であることを偶然知ってしまい「真実を教えられなかった自分は結局そこまで信用してなかった」と考えてしまう。サーヤたちは上級悪魔に利用され続けた彼にはショッキングすぎると身を案じての言わなかったのだが

*7 当時のサーヤは志穂に悪魔の子だとバレ距離を取られたことで「もしかしたらみんな自分のことを嫌っているのかもしれない」と考えてしまっていてその状況でこの言葉を食らい涙が枯れるほど心を抉られた

*8 無口な伊吹、仲の悪い千早&雪成、大技を使いたがる灰原兄弟

*9 なお駆け落ち発覚するまではむしろ評価していた

*10 この時の京一郎は連日の疲れで熱を出し、さらにユリを守るためにアルヴィスと戦って精気を底まで使い切り、その状況でユリに精気を与えたためいつ死んでもおかしくない状況だった

*11 ちなみにレイヤの一人称は「僕」だがユウヤは「ぼく」

*12 実際サーヤは一瞬だけ「レイヤさえいればもうどうでもいい」と考えるほど弱ってしまった