シルバーナイツ(黄金勇者ゴルドラン)

登録日:2020/12/28 (月曜日) 17:44:46
更新日:2025/07/20 Sun 14:46:26
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シルバーナイツとは、サンライズ・名古屋テレビ(現:メ~テレ)制作のロボットアニメ勇者シリーズ』第六作『黄金勇者ゴルドラン』に登場するロボットチーム。




概要

登場は第4話から。
漢字で「白銀騎士団」と書く。

黄金剣士ドランと同じく、太古の昔から伝説の黄金境・レジェンドラを守る八人の勇者に該当される。
緑色のパワーストーンに呪文を唱えることで復活、その名のごとく白銀のボディを得て実体化する。
その名の通りロボットモードは騎士を模した姿をしており、全員が武器とを装備している。

CVはいずれも坂東尚樹が担当。
後のシリーズに登場する竜兄弟に先駆けて一人何役も演じ分けている。


メンバー紹介



私は空の騎士ジェットシルバーです。

主よ、ご命令を!

空の騎士 ジェットシルバー


全高:10.1m(ジェット機形態時14.2m)
重量:12.5t
最大出力:12,000馬力
最高速度:60.6km/h(ジェット機形態時マッハ5.5)
武器:ジェットスピアー
   ジェットシールド

第4話にて、原島タクヤたちメケメケ団トリオが三番目に目覚めさせた勇者。
シルバーナイツのリーダー格で、野生の王国サボンナの国王が持つパワーストーンから復活した。
F-14トムキャットにも似た可変翼ジェット機から中世ヨーロッパの騎士に似たロボットモードに変形。胸部には「Ⅰ」の数字を記した翼を広げた鳥のマークが施されている。
礼儀正しく、『主』ことタクヤたちだけでなく他の勇者たちにも常に敬語で接する。

空中戦においては無類のスピードを誇り、細身の長槍ジェットスピアーで華麗に戦う。
ジェットスピアーから繰り出す必殺の『マッハ突き』は、その名のごとく超音速の連続突きをピンポイントで繰り出す。
防御用のジェットシールドの先端部からは『バードチェイサー』というミサイルを発射する。

彼が覚えているパワーストーンのヒントは太陽のマーク。
それは太陽神を描いたものであり、アメリコーン島のスピードレースで優勝した者のみが手にする優勝トロフィーのマークを示していた。


俺の名は星の騎士スターシルバー。

よろしく頼むぜぇ!

星の騎士 スターシルバー


全高:10.2m(パトカー形態時4.5m)
重量:14.5t
最大出力:14,000馬力
最高速度:80.3km/h(パトカー形態時395.5km/h)
武器:スターソード
   スターシールド

第5話にて、タクヤたちが四番目に目覚めさせた勇者。
アメリコーン島のスピードレースのトロフィーに施された宝石『アメリコーンの星』から復活した。
フェラーリテスタロッサにも似たパトカーから中世ローマの剣士に似たロボットモードに変形。胸部には「ⅠⅠ」の数字を記した六芒星マークが施されている。
ノリが軽い江戸っ子気質で、短気なのが玉に瑕。それゆえか、六番目の勇者でありながらも群れるのを嫌う黄金忍者 空影とはソリが合わなかった。
「地上最速のマシン、それはこのスターシルバー様さ!」と本人が称するように、パトカー形態に変形すればドランを上回る走行速度を誇る。
初陣ではゴルドラン必殺の一刀両断斬りを追い越すターボラーを追跡、難なく追いついている。

両刃の長剣スターソードから繰り出す『流星斬り』は、一度振るうと瞬く間に敵ロボを両断する。
防御用の盾スターシールドの先端部からは『ホールドアタッカー』という手錠型弾丸を発射する。

彼が覚えているパワーストーンのヒントは富士山を思わせる山のマーク。
それは日本ではなく、日本の江戸時代によく似た文化を持つジャポネシア王国の『富似山』を示していた。



大地の騎士・ドリルシルバー!!

大地の騎士 ドリルシルバー


全高:10.0m(ドリルタンク形態時6.2m)
重量:17.2t
最大出力:18,000馬力
最高速度:45.2km/h(ドリルタンク形態時・地上87.5km/h、地中45.8km/h)
武器:ドリルアックス
   ドリルシールド

第6話にて、タクヤたちが五番目に目覚めさせた勇者。
『般若のキク』ことジャポネス王国のおてんば姫・菊姫のかんざしに施されたパワーストーンから復活した。
ドリルタンクからバイキングにも似た屈強なロボットモードに変形。胸部にはバイキングヘルムのシンボルである二本の角に「ⅠIⅠ」の数字が施されている。
一人称は「自分」、口癖は「~であります」のように堅物な軍人気質で、主の命令とあれば決して仲間割れをしない主義。
ドリルタンク形態では地中潜航が可能。穿孔力はセメントスが放った究極のコンクリート(略してキュウコン)を難なく粉砕できるほど。
見た目通りのパワーファイターで、片手持ちの戦斧ドリルアックスを豪快に振り下ろす『大切断』が必殺技。
ドリルシールドからはドリル状のミサイル「スピンランチャー」を射出する。

パワーストーンのヒントは彼の記憶にはなかったが、それを引き出すにはあるきっかけが必要で……。




シルバーナイツ! フォォォォムアーップ!!


白銀(シルバー)合体!


シルバリオン!!


ダイ「すご〜い…!」

カズキ「ホントに合体しちまった!」

タクヤ「イカしてるぜ、シルバーナイツ!」


いや。合体を果たした私の名は……



シルバリオンッッッ!!!



白銀(シルバー)合体 シルバリオン

全長:20.3m
重量:44.2t
最大出力:73,000馬力
最高速度:185.6km/h
飛行速度:マッハ8.9

第7話にて、失われた記憶を取り戻した三体のシルバーナイツが合体した姿。
ジェットシルバーの号令と共にナイツが飛び上がることで合体開始。
ジェットシルバーが胸部、スターシルバーが頭部&両腕部、ドリルシルバーが腰部&両脚部を構成する。
ジェットシルバーの飛行能力とスターシルバーのスピード、そしてドリルシルバーのパワーがひとつとなった姿で、
三人の武器が合体した槍『トライランサー』から繰り出す突貫攻撃『トライフィニッシュ』必殺技
また、手持ちの盾も『トライシールド』に合体。先端部から『トライビーム』という光線を発射する。

上述の台詞からも分かるように、この姿に合体するとヤケにテンションが高くなり叫ぶようになる。
合体前の人格が混ざってるというよりも、合体する事でシルバリオンという新たな人格が形成されてると言った方が正しいかもしれない。

シルバーナイツが合体を果たしたことでパワーストーンの新たなヒントである○マークが示される。
それはエゲレス王国のヨールー王の古城にある聖杯で、そこの装飾として使われていたパワーストーンには空影が眠っていた。

ちなみに合体するきっかけはワルターが指揮する移動要塞ワルツハイマーXの艦橋に自称フィアンセのシャランラ・シースルーが勝手に乗り込んできた時。


あと少しで勇者たちを我がしもべにできるのに……!

人生を捨てて勇者を得るか、勇者を捨てて……

人生を得るか……!?


シャランラの猛烈なアタックに追い詰められたワルターは、タクヤたちより一足先に入手した合体の情報を婚姻届に書き記し……


このワルター・ワルザック、野望のために人生は捨てぬ!!

お子たちよ、受け取れぇぇぇぇぇっ!!


と、紙飛行機にして某大リーグボール風にタクヤたちに投げつけた。
敢えて勇者たちに要塞を破壊させることで、その爆発に紛れてシャランラを振り切ろうという算段であった。
第7話は「超初恋で大合体!」のサブタイトルの通り、シャランラのアタックに慌てふためくワルターのラブコメチックなギャグと、失われた記憶とワルツハイマーXの脅威を前に力が欲しいと苦悩するシルバーナイツの姿が平行的に描かれている。
このギャグとシリアスの紙一重な展開も今作ならではの魅力といえよう。


炎の騎士・ファイヤーシルバー!!

ボクを忘れてもらっちゃ困るネェ~!

炎の騎士 ファイヤーシルバー


全高:10.1m(救急車形態時4.8m)
重量:11.3t
最大出力:14,000馬力
最高速度:66.3km/h(救急車形態時269.3km/h)
武器:ファイヤーボウガン
   ファイヤーシールド

第21話、空影の記憶にあった「×」のヒントの正解であるオリエンゾ急行の路線が交差する場所から発掘されたパワーストーンから復活した。
タクヤたちが七番目に目覚めさせた勇者で、救急車から変形する。
しかし、列車内に妊婦さんが居たため、復活早々自己紹介すらさせてもらう間もなくタクヤたちに病院への搬送(と、それが済んだらすぐに折り返して合流すること)を命令された。
ダイ「勇者が救急車で、ホントよかったね!」
カズキ「ああ。これがパワーショベルとかだったら、シャレになんなかったよな」

性格は陽気なアメリカン気質で、英語混じりの似非外人口調で喋る。胸部には左右のファイヤーシンボルと共に「ⅠⅠⅠⅠ」と記した翼マークが施されている。
脚部にはブースターが内蔵されており、炎を噴き上げながら波乗りサーフィンのごとき高速移動が可能。
武器は炎の矢を放つクロスボウ『ファイヤーボーガン』。これを用いて高速移動しながら無数の矢を放つ『炎の舞』が必殺技。
両肩のアーマーは両腕部に移動することで『ファイヤーシールド』となり、炎の盾を作り攻撃をはじき返す。



フォーム・アーップ!!


(ちょう)ォォォ白銀(シルバー)合体!!


ゴォォォォッドシルバリオンッッッッ!!!!


(ちょう)白銀(シルバー)合体 ゴッドシルバリオン

全長:23.5m
重量:55.5t
最大出力:869,000馬力
最高速度:264.2km/h
飛行速度:マッハ8.9

第22話で四体のシルバーナイツが合体した姿。
ファイヤーシルバーが複数のパーツに分離し、シルバリオンに装着する形で合体する。
巨大な胸部アーマーが装着され、Y字マークから十字マークに変化。武装はシルバリオンから継続しており、パワーもスピードも上昇している。
トライランサーもファイヤーシルバーの炎の力が上乗せされて『バーニングトライランサー』となり、燃える突貫攻撃『ゴッドフィニッシュ』を繰り出す。

性格はシルバリオンの時よりさらにハイテンションになっており、やたら叫ぶことに加えて語尾を伸ばしたりする癖も付いている。
悪太「『ゴォォォォォッド!!』だからって、いぃぃぃぃぃばるなぁぁぁぁぁっ!!」

なお、この合体に至る前、タクヤ達のノリと思いつき*1に言われるがまま試しにやってみたらあっさり合体に成功してしまっている
しかも合体成功後、第22話のサブタイトルである「超白銀合体ゴッドシルバリオン」が挿入されており、サブタイトルが出る前にサブタイトルを回収する前代未聞の展開となっている。
誰が呼んだか「できちゃった合体」とネタにされていたり……。
前作のブレイブポリスが合体に一苦労した反動とはいえ、アッサリ目にも程がある。
この22話ではサブタイトルをあっという間に回収した後、本編はシャランラの魔法修行がメインとなっている。*2
そして僅か数話後に即敗北を喫したりしている……まあ合体がアッサリだったから仕方ない。*3

そんなこんなでゴッドシルバリオンが合体を果たしたことでパワーストーンの新たな手がかりである□マークが示される。
その答えはシカック高原にあり、最後の勇者・黄金将軍レオンが眠っていた。



玩具について


放送当時、タカラからDX玩具「DX白銀合体 シルバリオン」が発売。
ジェット機・自動車・ドリルタンクと第一作『勇者エクスカイザー』の「三体合体 ゴッドマックス」の構成を踏襲しながらも変形パターンは洗練されている。
ジェット機と自動車は黄金勇者のレオンやドランとモチーフが被るが、合体ギミックを除いても変形機構が「似ているけど違う」という形で差別化されている。
ファイヤーシルバーも前作に登場するデュークとモチーフが被っているが、こちらは変形機構が完全に異なっており、まとまりも良い。
更にドリルシルバーに至っては劇中同様に身体を縦分割しないまま腰部&両脚部に変形・合体する変形機構になっており、白眉ものといえる。
前作は無理な変形ギミックが多くプロポーションも酷い玩具が多かったのに対し、今作の玩具は合体機構の皺寄せこそ多少あれど、プロポーションが極端に破綻したものはない。
後に「炎の騎士ファイヤーシルバー」も交えた強化合体の「DX超白銀合体 ゴッドシルバリオン」も発売された。
いずれもシールドおよびファイヤーボーガンからミサイル発射ギミックが施されている。

2013年発売の食玩「勇者伝説ブレイブガム」でも主役のゴルドランを差し置いてラインナップされたが、武器がオミットされた。また、ファイヤーシルバーは未商品化に終わった。
なお、主役差し置いてサブキャラのはずのシルバリオンがラインナップされた理由は…
マイトガインを作った際にマイトウイング用のカラー素材が余ってたから全身似た色のシルバリオンに白羽の矢が立った」
だという噂もあったりする……。


余談


当初、ファイヤーシルバーはファイアーシンボルが施されたコンテナトラックから変形する予定だった。
頭部には決定稿と同じく側頭部に炎の角飾りがあるが、額部と両肩部に騎士の鎧にあるスリットにも似た溝穴が施されている。

項目冒頭でも書いたが、坂東氏はシルバーナイツとその合体後の声を一人で演じている。
勇者シリーズ作品での一人多役は最終作『勇者王ガオガイガー』の竜型ビークルロボの山田真一氏が有名だが、本格的な一人多役は坂東氏が先。
山田氏の演じた竜型ロボは冷静沈着/熱血漢という具合で声の雰囲気も性格も多少似ている設定だったが、
こちらのメンバーは礼儀正しい優等生、ノリのいいお調子者、実直で堅物、陽気な似非外人とバラバラな性格。
更に合体後の性格は合体前とまるで異なっており、基本的に落ち着いているが叫びがやたらと熱く力強いと演者が同じであることを上手く活かした設定になっている。
それゆえに、人数的に少なくても中の人に求められる技量を考慮すればこっちも負けていない。


…と、視聴者から見れば「担当声優の坂東さんすげえ」なのだが、坂東氏本人としては掛け合いの相手がいないため少々複雑な気分だったらしい*4
一応、スポンサーから担当ロボの玩具を一人で四体分貰えたのは役得だったとか……。


「エ~ッ?項目を編集しろだってェ?」
「だってお前もwiki篭りの仲間なんだろ?」
「きっとうまくできると思うんだ!」
「そういえば……」
「そんなやり方もあったような……」
「なかったよ~な!」
「ファイヤーシルバー、お前の記憶にないのかよぉ?」
「う~ん……ボク、わっかんないやァ!」
『う~ん……ボク、わっかんないやァ』~?バァーカ!わかんなきゃ追記修正してみりゃいいだろ!!」
「む、無茶苦茶な……」
「……いや、主の言うとおりだ」
「やってみる価値はある!」
「ダメで元々だぜ!」
「じゃあ、やってみよっか!」
「やっちゃえやっちゃえ!」
「いっけえっ!シルバーナイツ、項目変更開始だぁっ!!」

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最終更新:2025年07月20日 14:46

*1 シルバーナイツの仲間なんだから合体できるはずという根拠であり、理論的には間違っていない

*2 一応合体シーンが二度もあって熱い名乗りを二度も上げているため、ゴッドシルバリオン自体は強調してある。

*3 初登場回とその次の回まで強キャラ感を保ってただけ初登場の翌週に即やられてたペガサスセイバーやバトルボンバーよりはマシではあるが…

*4 シルバーナイツが同時に声を発する場面は坂東氏がそれぞれの声を吹き込んだものを合成している