ジュウオウイーグル/風切大和

登録日:2021/05/08 (土) 09:45:00
更新日:2021/05/27 Thu 08:29:56
所要時間:約 8 分で読めます





人間だって…動物だあああああああ!!



ジュウオウイーグル/風切大和は、動物戦隊ジュウオウジャーの登場人物であり、本作の主人公である。

演:中尾暢樹




概要


駆け出しの動物学者である青年。
普段は叔父の森真理夫が使っているアトリエに居候している。
ある日お守りのキューブに導かれジューマンの世界:ジューランドを訪れる。
そこでリンクキューブの守り人である4人のジューマンと出会い、ひょんなことから宇宙の無法者デスガリアンが地球を襲来していることを知る。


守りたいんだこの森を…地球に生きる、命を!



地球を守ると言う大和の強い意思に応え、幼いときに謎の鳥男から授かったお守りのキューブが変身アイテム:王者の資格へと変化。
大和はジュウオウイーグルとして、4人のジューマンとともにデスガリアンと戦うことになった。



性格は色んな意味でぶっ飛んだ近年のレッド達の中では常識人で、爽やかな好青年。
そんなこともあって(同じ動物系戦隊のリーダーである獅子走と同じく)ファンからは「大和先生」と呼ばれている。*1
ただしレオ曰く「怒らせると一番やべえ」面もあり、人間界に来たばかりのジューマン(タスク除く)が好き勝手をやっていたときは彼らに首輪を着けてアトリエまで連行した。
またオモテウリャーの攻撃で性格が反転した時は、いつも気遣っている操を「(本当はめんどくさいが相手が喜んでいるなら)いいじゃん」と評するなど、決して聖人君子というわけではない様子。
後意外と短足らしい。






そんな大和が最も大切にしているもの、それは「繋がり」である。
幼い頃から「この星の生き物は、みんなどこかで繋がっている」ということを信条としており、自分と繋がった者たちならば人間であろうがジューマンであろうが、はたまた宇宙海賊であろうが守ろうとする。
反面命をゲーム感覚で刈り取ろうとするデスガリアンのような悪党や、かまってちゃん大和の絶望する顔を目当てに「繋がり」を断とうとする喧嘩友達の巨獣ハンター・バングレイには強い怒りを露わにし立ち向かう。
なぜここまで大和が「繋がり」を大切にするか?それは…




※以下、ネタバレに注意。












実は大和は、母の和歌子と幼少期に死別している。
前述の「この星の生き物は全てどこか繋がっている」というのも、他ならぬ母からの教えである。

しかし大和は父:景幸と疎遠になっている。

というのも、景幸は医者という職業柄、和歌子の死に目に逢えなかったのだ。


幼い大和はそんな父を「母が亡くなるときにも会いに来なかった冷たい男」と敬遠し、景幸もまた大和に対しては干渉することを避けた。
大和が叔父のアトリエで暮らすようになったのも、そのような理由からだった。



しかし…







※以下、更なるネタバレに注意。














その景幸が、母が亡くなるその日に助けていた患者。
それは故郷のジューランドを追われ、傷ついて人間界に迷い込んでいた鳥男のバド、つまり大和の命の恩人(恩鳥?)であった。*2
バドが大和を気にかけていたのも、彼なりの景幸への恩返しということだったのだ。



図らずも母の教えをその身で体感することになった大和は、ジューマンたちがアザルドを撃破して過去からの因縁を断ち切っている最中、一人激昂する。


今俺が生きてるのは、父さんがバドさんを助けていたから…!?


そしてジニスが地球へ最後のゲームを仕掛けようとする直前、母の墓前で父と再会。
「(たとえ幼い自分相手であっても)もっと事情を明かしてほしかった」とようやく素直な心情を父にぶつける。


今頃、母さん呆れてるよ…貴方達、似た者同士ね、って。大丈夫、一人じゃないんだ。この星の生き物は、みんなどこかで繋がってる。父さんがバドさんを助けたから、俺は皆と出会えて、戦う力を持てたんだ。今度、ジューマンの友達を連れて家に帰る。その時はちゃんと、家にいろよな。


そんな大和の背中を、父は「つまらんとこばっかり俺に似て来やがった」と見送るのだった。


そして最終決戦後、人間界とジューランドが繋がった事に「いや… 世界を繋げようとは言ったけどそういう意味じゃ…てか、むしろこれ重なってない?」と困惑するも、タスクに「どんな理不尽なことが起きても繋がっている事を、僕たちは望んだんじゃないのか?」と諭されたことで、「そうだね…それが俺たちの、新しい未来だ…!」と新しい世界で生きていくことを決意するのだった。

それからしばらくして、久しぶりに仲間たちと集まることになった大和は、怪我をして泣いていた豚のジューマンの少女の手当てをし、彼女を連れて仲間たちの元へ行き、物語は幕を下ろしたのだった。



本能覚醒



本能覚醒!!


ア~ア~アアア~!


スーツアクター:浅井宏輔

大和はジュウオウジャーで唯一、1人で異なる3タイプの戦士に変身することができる。
これはスーパー戦隊シリーズ全体で見てもかなり珍しい存在であり、他の例でいうと『快盗戦隊ルパンレンジャーVS.警察戦隊パトレンジャー』の高尾ノエル/ルパンエックス&パトレンエックスなどが挙げられるか。
ここからは大和が変身する3つの戦士について紹介していく。


[1] 大空の王者 ジュウオウイーグル


大和がバドから受け取ったジューマンパワーにより変身する戦士。

ジュウオウチェンジャーで1のボタンを押して変身する。
野性解放モードの能力は「無敵の翼」。空を飛び回り敵を翻弄する。
またジューマンパワーのおかげか、非変身時でもはるか先を見渡す視力を発揮することもある。
大和が最初に変身した形態なだけあり、この姿を基本形態としている。

専用武器は蛇腹剣のイーグライザーで、鞭のように振りかざして攻撃する。
またジュウオウバードに覚醒したバドとは、2本のイーグライザーによる合体技も可能である。

対応するジュウオウキューブはキューブイーグル。

デザイン画では野性解放は腕全体が翼状になっていたが、撮影上の都合などから背中に翼をつけるものとなった。


[6] ジャングルの王者 ジュウオウゴリラ


アザルドとの初戦闘の際、重傷を負った大和にゴリラのジューマン:ラリーが自身のジューマンパワーを託したことで得た新形態。
ジュウオウチェンジャーで6のボタンを押すか、ジュウオウイーグルの状態からマスク前面を上部に上げることで変身する。
戦隊ヒーローには珍しい、上半身がムキムキの形態であり、圧倒的なパワーで敵を粉砕する。
肩書はターちゃんとは関係ない。

基本的に自身のパワーを生かした肉弾戦を主としているが、この形態でもイーグライザーを使用でき、ターザンのロープのように使うことが多かった。
どこに刺してんだろう?は禁句。

対応するジュウオウキューブはキューブゴリラ。

ジュウオウゴリラへのフォームチェンジは、イーグルがキューブゴリラを操ることが決定したことにより採用された。
スーツは、『魔法戦隊マジレンジャー』のマジグリーン(マッスルグリーン)や『超光戦士シャンゼリオン』のザ・ブレイダーのようなラテックスそのままの状態ではなく、筋肉の部分にも布を貼ることで質感を統一している。


[10] 王者の中の王者 ジュウオウホエール

ジューマンの始祖:ケタスのジューマンパワーと、大王者の資格ことホエールチェンジガンにより覚醒した形態。
豪快な奴らとのコラボ回で初披露。
必殺技のジュウオウファイナルは月をも削る威力。

対応するジュウオウキューブはキューブホエール。

レッド1人で陸海空を制するという宇都宮の要望に基づき、海の生き物で人気の高いクジラがモチーフに選ばれた。
クジラ自体に攻撃的なイメージがないため、裾や突き出した額などで特徴を出している。

裾部分は野性大解放形態の登場を見越して、下半身に特徴を出すため設けられた。


野性大解放形態


ジニスとの最終決戦時、地球のパワーが大和に宿り誕生した最強形態。
ジュウオウホエールの胴体に、顔がジュウオウイーグル、腕がジュウオウゴリラとなっており、さらに背中にはジュウオウイーグルの野生解放形態よりも大きく荒々しい形状の翼が生えている。
これまでの形態の専用武器であるイーグライザーとホエールチェンジガンの両方を使用できる。

ホエールの基礎能力の高さと威厳に加え、イーグルの飛行能力、ゴリラのパワーを身に纏った、いわば大和版ジュウオウザワールド。誰が言ったかジュウオウゴジラ
陸・海・空を制覇したその力はたった一人でジニスを圧倒するほどに強力。
オールレンジ対応のゴリラが真っ直ぐカッ飛んで来るとか誰が相手にしたがるのか
まさしく、「この地球を舐めるなよ」というセリフの面目躍如である。

デザイン自体は最終回以前に登場が未定の状態で用意されており、クリスマス時期での登場も検討されたがストーリーが操寄りであったため延期となり、最終話監督の加藤弘之が登場を決めた。
その後は「スーパー戦隊最強バトル」で登場している。

人間(ジューマン?)関係


ジュウオウエレファントに変身する男性ジューマン。当初は大和が王者の資格を盗んだと疑い、大和の「俺がまとめて面倒見る!」という申し出に、他3人がすぐに受け入れたのに対し、彼だけは「僕は行かない。僕は君の世話にはならない」と拒否し、さらに大和の王者の資格を「これはジューマンの物だ」と没収。
そのまま単独行動するようになるが、それでも大和が世話を焼いたことで少しだけ心を開き、生身でハルバゴイに挑もうとする大和に王者の資格を渡した。その後、王者の資格を盗んだのがバドだと判明してからは完全に大和を信用するようになった。

  • アム
ジュウオウタイガーに変身する女性ジューマン。小悪魔的な言動を取ることもあるが、「自分たちは故郷に帰れない」という状況からか、本来の家(風切家)を敬遠する大和を度々気遣う。
大和がアザルドとの決戦を優先しようとした際は「それを言い訳にしないで!二度と会えなくなってもいいの!?私たちの前でそれを選ぶの!?」と珍しく感情を露わにし、彼を父の元へ向かわせた。

ジュウオウザワールドに変身する青年。大和は人間仲間でもあり彼を「みっちゃん」と呼ぶ。
デスガリアンに操られていた操は、大和の「君を信じている」という言葉で洗脳を打ち破る。

しかしその実態はとてもネガティブで危なっかしい青年だったため、大和(を含めたジュウオウジャーのメンバーは)かなり気を使って接している。

  • 森真理夫
大和の叔父(母の弟)で、ジュウオウジャーが居候しているアトリエの管理人。髭の配管工とは関係ない。
ジュウオウジャーの正体は彼には終盤まで秘密だった。

普段はとぼけた言動もするが、時に鋭い観察力と、大人の視点から大和たちに助言する。
ファンの間では「とっくに大和たちの正体は看破済みなのでは?」と推察されていたが流石にそんなことはなかった。
そしてジュウオウジャーの正体が発覚後は、ジュウオウジャー8人目の戦士「人類の王者:ジュウオウヒューマン」として参戦…はせず、大和たちの帰ってくる居場所であり続けた。

海賊戦隊ゴーカイジャーのゴーカイレッド。大王者の資格を巡る戦いで一度は激突するも、バングレイから大和を庇う素振りを見せたことで「悪い人じゃない」と確信。
マーベラスも大和の頑固さに折れ、ジュウオウジャーを40番目のスーパー戦隊だと認めた。

その後スーパー戦隊最強バトルで再会。
謎の戦士ガイソーグ仲間を奪われたことで、以前にも増して偽悪的になっていたマーベラスを再び説得。
彼の心を振り向かせることに成功する。

手裏剣戦隊ニンニンジャーのアカニンジャー。映画『ジュウオウジャーVSニンニンジャー』で共演。
あまりにも破天荒な天晴のキャラから、公開前から「大和先生の胃は大丈夫か」と心配されていた。

その後スーパー戦隊最強バトルで再会。
変わり者チームのメンバーとして再び共闘する。

警察戦隊パトレンジャーのパトレン1号。

脚本家繋がりか、スーパー戦隊最強バトルの対戦カードで1番手になった。
圭一郎を含めた生真面目チームの願いは「世界平和」だったが、大和はその願いを「誰か一人の力で叶えていいものじゃない、世界中で力を合わせてつかみ取るもの」と説得。ジェムを託され、大和が勝者となる。

  • 獅子走/ガオレッド
百獣戦隊ガオレンジャーのガオレッド。
本来はマーベラス、スティンガーと3VS3(ガオレッドの所属する陸海空チームは他にバルシャークギンガグリーン)のバトルをするはずだったが、チーム内の不和を危惧した大和が1VS3のバトルを提案。

数の差で一度は大和が破れそうになるが、そこから大和はフォームチェンジを駆使して見事勝利。
走は大和に「スーパー戦隊のリーダーたるレッドとは何か?」ということについて語り、ジェムを託した。

大天空寺の跡取りにして、18歳の誕生日に死して仮面ライダーゴーストとなったゴーストハンター。
ジュウオウジャー本編第7話にて、ショッカー怪人シオマネキングの襲撃からジュウオウシャーク&ジュウオウライオン*3を救い助太刀した後、ゴースト第24話で大和がタケルと共闘。
両者が直接交流する場面は少なかったが、互いの武器*4を見て「これ、似てる!」と興味を持ったり、ヤマアラシロイド相手に息の合ったコンビネーションを見せた。

大和が『どこかで繋がる地球の生き物を守る』ために戦うように、彼もまた『英雄の心と人の想いを繋ぐ』ために戦うのだ。



余談

演者の中尾暢樹は本作で本格的な役者デビューとなるが、1話から新人離れした自然な演技と、近年では珍しい常識人タイプのレッドということで視聴者を驚かせ、好評を博した。
前年のレッドにVSで散々振り回されたせいか、次回作の(こちらもぶっ飛んだ性格の)レッドことシシレッド/ラッキーとの共演でも胃を心配されていたが、残念ながら?キュウレンジャーとのVSシリーズは実現しなかった。

プロデューサーの宇都宮孝明は、名乗りの際にイーグライザーを地面に叩きつける場面から、大和を「ジューマンに対する猛獣使い」だとしている。

企画当初はレッドもジューマンとしたり、レッドのみをジューマンとする案なども存在していた。

メインライターの香村純子は、大和を「動物学者」という設定から冷静で客観的な視点を持った人物と捉え、前作『ニンニンジャー』の伊賀崎天晴 / アカニンジャーとの差別化の意図もあり、精神年齢の高い人物として描いた。

動物学者でありながら大学へ行く描写がないのは、父のコネで学者になったため行きたくないものと想定されていた。
品行方正な大和のキャラクターは、視聴者の母親層にも好評であったという。

2016年2月から同年9月にかけたスーパーヒーロータイムの同期作『仮面ライダーゴースト』とは、主人公の名前が「天空寺タケル」と「風切大和(ヤマト)」で、日本最古の英雄たるヤマトタケル繋がりとなっている。

仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦

変身後のみだが声は本人が担当。


スーパー戦隊最強バトルでは


前述の通りスーパー戦隊最強バトルにも実質的な主人公として出演。
変わり者チームの常識人枠ということで、ここでも「大和先生の胃」がトレンド入りした。

マーベラスには「お久しぶりです」と言っているが、天晴やスティンガーとは初対面のように描かれていることから『ジュウオウジャーVSニンニンジャー』及び『超スーパーヒーロー大戦』の出来事は反映されていない。*5

『キュウレンVSジュウオウ』で予想されていたジューマンと同じく尻尾があるスティンガーに対して興味を示していた他、BATTLE3では獣人型の宇宙人であるドギー・クルーガーとも対面したが、ドギーに対してはそこまで関心を見せなかった。





いつでも帰れる世界を作るんだ。これからもぶつかることはあると思う。理不尽な目に遭うかもしれない。でも繋がっていれば、またやり直すことだってできるんだ!だからこれ以上、世界閉じることはしたくない!地球の未来のためにも、俺たちはデスガリアンと戦い抜きます。この星を、守ってみせます!!





追記、修正!このwikiを…舐めるなよ!!




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最終更新:2021年05月27日 08:29

*1 ただしあちらは獣医である。

*2 この時、景幸も「人間が俺に構うな」と頑なな態度だったバドに対し「この星の生き物はみんなどこかで繋がってるもんだ」と返している。

*3 残りの2名はこの時は別行動だった

*4 ジュウオウバスターとサングラスラッシャー

*5 後者に関しては変身後のみだったので変身前の姿が分からないのはしょうがないが。