センタイギア/トジルギア(機界戦隊ゼンカイジャー)

登録日:2021/03/21 Sun 20:30:10
更新日:2025/05/07 Wed 11:25:56
所要時間:約 4 分で読めます






何ィ!?貴様らもギアを使っておるのか!?

俺の母ちゃん達が作ったセンタイギアだッ!!

ぐ、偶然だなぁ……。我らのトジルギアは、我輩が開発したのだ!

じゃあ、どっちのギアが強いか勝負と行こうぜ!


センタイギア及びトジルギアとは、スーパー戦隊シリーズ第45作『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場するアイテム。


【センタイギア】

ゼンカイジャーが所有する機械歯車型のアイテム。くれぐれもメダルではない。
主人公である五色田介人の両親であり、数多い並行世界におけるスーパー戦隊の存在を突き止めた五色田功と五色田美都子が開発したもので、それぞれ異なる戦隊のイメージデータが内蔵されている。
この手のレジェンドアイテムには珍しく、最初から全部揃っている。

上述の通り、見た目は穴の無い金色の歯車であり、「ヒーローサイド」と呼ばれる表面には番号と戦士の姿、
「機界サイド」と呼ばれる裏面には戦隊の紋章が象られており、その戦隊が何番目の戦隊なのかの数字も刻まれている。
そして非公認なアイツらのギアに対応する音声も含まれている*1
また、仮面ライダー用のギア音声も存在しており、こちらも本編で登場している。

変身アイテムも兼ねる銃型の武器「ギアトリンガー」に装填する事で変身や技などを発動できるが、同じギアでもどちらかの面を上にするかで効果も変化する。
戦隊のデータが内蔵されたギアを使用した場合はギアに応じた戦隊メンバーの幻影が現れ、使用者と一体化するという演出が取られる。
あくまでも内蔵されているのは「スーパー戦隊をイメージしたデータ」なのだが、武装や能力はともかく、ラッキーの宇宙一の強運など変身者本人由来の要素も完全再現している。
また、あくまでも「イメージ」に過ぎないため、発揮される能力はあくまでもその(モチーフなどから連想される)イメージに沿ったものがギアトリンガーを介して出力され、
場合によってはタイムレンジャーの時間操作、ターボレンジャーの加速などイメージ先行で本家にはなかった能力が発揮されたり、そもそも能力ですらない場合もある。
ギアを使用するのは基本的にゼンカイザーだが、使用された能力はゼンカイジャー全員、状況によってはゼンカイジャー以外の人物にも反映される。

言ってしまえば「実戦で通用するスーパー戦隊ごっこの道具」か。
なお、使用した際に発揮される能力はだいたいその場のノリで決まるため、同じギアでも毎回同じ能力が発動するわけではない。
中にはひたすらふざけているように見えて、実態は状況や因果を無視して敵に死を運命づけるものという恐ろしい効果を発揮する場合すらある。

使用しない時にはゼンカイザーの腰に装着された「ゼンカイバックル」に収納されている。

なお、ゼンカイザー以外の変身用ギアは変身するキカイノイド達と同じ名前を持っているが、偶然なのか意図的なものかは現状では不明。
介人は当然だが、キカイノイドも「無機物でできた人間」にすぎないため変形合体など本来は不可能だが、ゼンカイジャーに変身すると同時にそれが可能になっている。
これを考えると、変身用センタイギアの機能には「変身者を一時的に変形合体が可能なように再構築する」ことを含んでいると思われる(コピーのギアトジンガー/ダークセンタイギアはステイシーザーへの変身時にステイシーの遺伝子を書き換えているような描写があるが、オリジナルにも似たような機能があっても不思議ではない)。

ツーカイザー用センタイギア

今作の追加戦士であるツーカイザーが所持・運用するセンタイギア。
フリント・ゴールドツイカーがトジテンドパレスから強奪したセンタイギアの設計図を解析・模倣し、ゴーカイジャーのデータを用いて作り上げた(二重の意味での)海賊版である。
規格などはゼンカイジャーのギアと全く同じなので、ギアトリンガーによる運用も一応は可能*2
当初はツーカイザーギアとリッキー・カッタナーの3枚のみだったが、後に介人のギアを参考にスーパー戦隊のセンタイギアも制作。
こちらはギアダリンガーで使用することで各戦隊の追加戦士番外戦士の能力を使用できる。
第11カイ!時点では劇中で発動したものの他に、カクレンジャー、メガレンジャー、ジュウオウジャー、パトレンジャー、リュウソウジャーのギアが登場した(全てスピンオフを含めてゼンカイジャーが発動したことのあるセンタイギアである)。

ゼンカイジュウギア


カイジュウ……カイジュウ……

カイジュウ……カイジュウ……

ヨホホーイ!*3

セッちゃんにインストールされた設計データを基にフリントが開発した強化用の新型センタイギア。
ファングメモリ*4ブイレックスに似た形状の自律型ミニ恐竜ロボットであり、右半身にギアがある。
普段は街中を徘徊しており、介人かゾックスが呼ぶとそれぞれの個体が飛び跳ねてやって来る。ただし、搭載されているAIの性能が低く、障害物に引っかかると延々移動を試み続けて釘付けになってしまうこともある。

頭部を折りたたみ、脚部を後方へ一回転させることでドラゴンシーザーの顔に似たギアモードに変形し、この状態になるとギアトリンガーへのセットが可能になり、ゼンカイザーを強化変身させる。共通規格を持つギアダリンガーでも使用可能。
本来はゼンカイザー用に開発されたのだが、フリントが勝手にツーカイザー用のものをもう一つ作成しており、こちらはゾックスに渡された。
ギアトリンガー/ギアダリンガーと異なり、音声は無機質で平坦なマシンボイス。
このギアを使用したゼンカイザーとツーカイザーは巨大化・変形・合体が可能になるため、キカイノイドメンバーのセンタイギアと同じような作用が働いていると思われる。

派生型

  • キラメキゼンカイジュウギア
システム音声:水瀬いのり

Vシネクスト『機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』に登場。
キラメイレッドのヒラメキにより誕生した新たなゼンカイジュウギアで、キラメイジャーの装備に使われるブルーダイヤと同じカラーリングを持つ。
ゼンカイザー、ツーカイザーがそれぞれギアトリンガー、ギアダリンガーで使用することにより、ゴーキラメイジャーと同型のアーマーを纏ったキラメキゼンカイザーキラメキツーカイザーへパワーアップできる。
なお材料のブルーダイヤだが、フリント、リッキー、カッタナーがマブシーナをタマネギとワサビで泣かせて流させたもの。

ギア一覧





ダークセンタイギア


ギアトジンガーと暗黒ギア……。

ゼンカイジャーのアイテムを参考に、開発しました……。

イジルデがギアトジンガーと一緒に開発し、ステイシーに供与したトジテンド版センタイギアで、別名「暗黒ギア」

ステイシーザーがギアトジンガーにセットすることで歴代スーパー戦隊のコピーを具現化して使役出来る他、更には歴代スーパー戦隊の巨大ロボすら具現化出来るトンデモギア。
おまけに歴代巨大ロボを大量に具現化しまくることすら可能。
なお、ロボが具現化する際はモノリスっぽいカラーリングになったロボのDX玩具のパッケージを模した石板が出現する。

ただし、コピー故かスペックは大幅に下がり、倒されると黒い粒子となって消滅する。

第26カイ!からはステイシーが強化改造された事を受けてダークセンタイギアもパワーアップし、各戦隊の強化形態及びゼンカイジャーのロボを召喚可能になった。
なお、第26カイ!時点ではレッドの強化形態しか召喚していないため、従来通り複数人を召喚出来るのか、代償として1人しか召喚出来なくなったのかは不明。


【トジルギア】

トジテンドが所有する機械歯車型のアイテム。
技官のイジルデが開発した。

並行世界を閉じ込めるように封印する事が可能で、トジテンドはこのギアを使ってほとんどの世界を掌握しており、その中には歴代スーパー戦隊の世界も含まれている*8
しかし、何らかの原因で最後に残った世界を封印する事が出来ず、その世界とキカイトピアの一部が融合するという事態を招いた。

見た目は穴の無い黒色の歯車であり、表面は放射状の罅割れを鋭い爪が取り囲むという形状になっている。
センタイギアとの類似性を指摘された際イジルデは「偶然だ」と言いつつも明らかに狼狽えていたことから、盗作でもしたのか定かではないが何かしらセンタイギアと関係がある様子*9

下級兵であるクダックの胸にギアを付ける事で封印した世界のパワーを与え、怪人のワルドへと変化させる。
また、最上級兵のクダイテストがギアのパワーを受ける事で巨大怪人のダイワルドに変化する事も可能。

ワルドを破壊すればトジルギアにも大ダメージが入り、そのまま放置すれば破壊されて並行世界が解放される。しかしたいていの場合、後詰で送り込まれたクダイテストがトジルギアを踏みつけて破壊し、解放された世界のパワーを吸収してダイワルドになってしまうため、ダイワルドを倒して「世界を閉じ込める器」を破壊することでようやく並行世界が完全に開放されることになる。
これは当初からの設定であり、巨大戦を行わずともトジルギアが破壊されたケースは映画『機界戦隊ゼンカイジャー THE MOVIE 赤い戦い!オール戦隊大集会!!』に登場したスーパー悪者ワルドが初となる。
第44カイ!ではトジルギアを直接攻撃することで破壊するという手段も披露されている。

介人達がトジテンドから逃げてきたブルーンからトジルギアについて知った後はトジテンドから世界を守るだけではなく、トジルギアに閉じ込められた並行世界を全て解放する事も大きな目的となった。



余談

  • 玩具版のセンタイギアはレジェンド戦隊のギアが食玩、ガシャポン、アパレルでの展開、ゼンカイジャーのギアはそれに加えてDX玩具の付属品として展開された。
    この手のコレクションアイテムとしては少々珍しいことに、一般流通品ではギアのみのセット売りはされておらず、単品売りは特殊形状のゼンカイジュウギアしか存在しない。

  • 通常のギアはプラスチック製だが、プレミアムバンダイ限定で同規格のダイキャスト製のセンタイギアも販売された。また、プレミアムバンダイ限定の「ギアトリンガー -MEMORIAL EDITION-」・「ギアダリンガー -MEMORIAL EDITION-」・「ギアトリンガー -MEMORIAL EDITION-(マスター介人ver.)」にそれぞれ付属するセンタイギアもダイキャスト製として付属している。

  • ダークセンタイギアもギアトジンガーの付属品及び食玩版とガシャポン版センタイギアの色変え品として、いずれもプレミアムバンダイで限定販売された。また、同じくプレミアムバンダイ限定の「ギアトジンガー -MEMORIAL EDITION-」ではダイキャスト製として付属している。
    トジルギアはギアトジンガーのメモリアル版の付属品で立体化されたが、こちらは鑑賞用の為に読み取ることはできない。

  • ギアには8本の歯がついているが、玩具ではギア自体が別パーツの表面と裏面を貼り合わせた構造になっており、歯の形状には「表面が凸」「裏面が凸」「両面が凸」の3種類ある。
    この歯の並び方のパターンがギアごとに異なっており、これを読み取り側に設けた2つのスイッチでギア自体を回転させながら読み取って識別する方式になっている。
    • この方式は次回作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のアバタロウギアにも引き継がれている。両者は多少形状が違うもののサイズは同一で、規格とパターンにいわゆる後方互換性がある*10
      また作品の設定面でも何らかの繋がりが匂わされている。


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最終更新:2025年05月07日 11:25

*1 メガレンジャーギアを逆回転させると音声が確認可能。

*2 実際、第23カイ!ではツーカイザーの持っているギアをギアトリンガーで発動し、この場合でも追加戦士では無く初期戦士の能力を使えているため、あくまでも「どちらのアイテムで発動するか」がカギのようだ。

*3 『仮面ライダーセイバー』特別章のアイキャッチより。

*4 ゼンカイ備忘録でも「白黒の悪魔と相乗りする勇気が湧きそうな見た目」と記されている。

*5 メタ的な見方をすれば、次回作「ドンブラザーズ」の小型アイテムある「アバタロウギア」に合わせたもの。

*6 作品数は44作だが、42作目のルパンレッドとパトレン1号は別々の戦隊であるため。

*7 なお、この武器は『ゴーオンジャー』放送当時は現実の凶悪事件による影響で「ロケットブースター」という名称だったため、13年の月日が経過してようやく正式名称が日の目を見たとも取れる。

*8 第1カイ!での描写から見るに、歴代戦隊の時系列が1本で繋がっているゴーカイジャーの世界とはまた違う並行世界の模様。

*9 トジルギアによる侵略よりも介人の両親による歴代戦隊世界の観測及びセンタイギア開発の方が先である事は確実である。

*10 ゼンカイジュウギアのみ形状の都合でドンブラザーズの玩具には装着できないが、ギアのパターンに対応する音声は収録されている。