デスドラゴ(ウルトラ怪獣)

登録日:2021/08/28 Sat 22:35:21
更新日:2023/07/03 Mon 22:08:52
所要時間:約 3 分で読めます





クララシティに怪獣出現だぜ!

奴が帰ってきた……!
あの怪獣、どこかで……?
6年前、私たち人類の前に初めて現れた……



始まりの怪獣。


デスドラゴとは、特撮ドラマ『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』第5話「アキトの約束」にて初登場する怪獣。
『トリガー』初出怪獣としては初となる、原型となった過去キャラクターが存在しないオリジナル怪獣である。


【データ】

別名:破壊暴竜
身長:66m
体重:60000t
出身地:クララシティ
スーツアクター:梶川賢司


【概要】

『トリガー』本編開始から遡ること6年前、初めて人類の前に姿を見せた怪獣で「始まりの怪獣」と呼ばれている。

見た目はオーソドックスな2足歩行怪獣で、頭部の鹿のように複雑な形状をした2本角が特徴。
武器はこの角から放つ青白い電撃で、広範囲に攻撃できるがウルトラマントリガーに耐えきれてしまうなどそこまで威力は高くない。
トリガー・マルチタイプの攻撃を跳ね除ける背びれを持つものの、6年前にシズマ ミツクニの乗るガッツウイングに角を片方折られたり、マルチ・スペシウム光線に怯んで逃走したりと皮膚の厚さはさほど高くはない。
だが格闘戦ではトリガー・マルチタイプと互角にまで持ち込むほどの実力。両腕の二本の爪と突進攻撃でトリガーを一度は倒れ込ませている。

更に6年前、ヒジリ アキトの両親を殺害しており、彼にとって仇とも言える怪獣である。


【本編での行動】

『トリガー』第5話「アキトの約束」

クララシティに突如出現し、ガッツファルコンと戦いながら破壊の限りを尽くす。
アキトは避難誘導の命令を無視して攻撃を加える。


あいつは…あいつは俺の手で!


ここでマナカ ケンゴはアキトにシズマ ユナの下に行くように促した後、ウルトラマントリガーに変身。デスドラゴと戦う。
その最中でも攻撃を続けるアキトに狙いを定め電撃を放つがトリガーに防がれ、反撃のマルチ・スペシウム光線を受けて逃走した。
結局、アキトは命令違反で3日間の謹慎となった。

その後デスドラゴは地底で休んでいたが、そこへ闇の巨人妖麗戦士カルミラが現れパワーを与える。
するとデスドラゴの眼光が怪しく光り「破壊暴竜 デスドラゴ」へと進化した。

そしてクララシティに再出現し、今度は赤黒い電撃まで放ち始めて暴れる。
更にはユナを狙って剛力闘士ダーゴンまで出現。そしてデスドラゴの攻撃でガッツファルコンは撃墜されてしまう。
ケンゴは謹慎を破ってまで加勢にきたアキトにユナを任せ、ウルトラマントリガーに変身。


怪獣は任せた…ケンゴ!

うん、ユナは任せた。


再びデスドラゴと対峙するトリガー・マルチタイプ。
だが強化されたデスドラゴはトリガーを格闘戦で圧倒し、パワーアップした電撃で追撃を与える。
赤と白の電撃をバック転で幾度も回避するトリガーだが、結局直撃を受け倒れ込んでしまう。


スピードで……勝負だ!!


そこでトリガー=ケンゴはスカイタイプにチェンジ。サークルアームズ・アローモードを武器に迎え撃つ。
空へ飛びあがったトリガーを電撃で狙い撃つデスドラゴ。しかしトリガーは光弾と斬撃で相殺しつつ攻め立てる。
ここでデスドラゴは一気に勝負を決めようと口から電撃を束ねた光線を放つ。
サークルアームズをソードモードに変えて耐え続けるトリガー。
そしてそのままサークルアームズを天に掲げ、避雷針の応用で電撃を吸収させランバルトアローストライクを放つ!

それを受けたデスドラゴは爆散。皮肉にも電撃が強化されたことが敗因になったのだった。

最後に、謹慎を無断で破ったアキトはさらに三日間の謹慎期間を与えられるが、タツミ セイヤ隊長に「頭を冷やして戻ってこい。仕事が山ほど残ってるからな!」と厳しくも暖かい言葉を受けたことを付け加えておこう。


ウルトラマンデッカー』第2話「決意のカナタ」



緊急警戒態勢、コード4(フォー)に移行してください!

ラジャー!
デスドラゴ……同種の怪獣が過去に何度か確認されています。

……よーく覚えています……。


『トリガー』本編から9年後、地球は謎の物体『スフィア』に覆われ、火星との交信も不可能なまま孤立した状況に陥っていた。

それから1年後、TPU訓練校対怪獣課で新生GUTS-SELECT配属に向けて訓練に励んでいたアスミ カナタ、リュウモン ソウマ、キリノ イチカは、行軍訓練の最中にデスドラゴと遭遇。
復活したデスドラゴは上述のムラホシ タイジ校長(兼新生GUTS-SELECT隊長)とカイザキ サワの会話から、『トリガー』登場時とは別の個体と判明しており、角も両方残っているのが特徴。電撃も青白いものと赤黒いものを放出する。
訓練地付近の住宅地を角からの電撃で蹂躙、何かを警戒するかのように首を左右に振り、尾を激しく動かし続ける。


……私がファルコンで出ます。
大丈夫、腕は鈍っていませんよ。


そこでムラホシは有人機に改造されたガッツファルコンで出撃。
一本でも角を落とせば戦意を喪失する……そう告げるサワのナビを受け、ムラホシはミサイルを直撃させ右の角を落とす。
だがサワの予想と裏腹に、デスドラゴは侵攻と電撃の放出を止めなかった。
ファイターモードとハイパーモードを使い分け攻撃を回避するのがやっとのムラホシの前に、訓練を中断し住民を避難するカナタたち三人の姿が目に入る。
リュウモンの煙幕弾も付け焼刃でしかなかったが、ガッツファルコンが三人の盾となる。
墜落したガッツファルコンを目の当たりにしたカナタは意を決する。


……逃げ遅れた人がいないか、見てくる!


必死に駆け出すカナタに、イチカの言葉が響いてくる。


――自信があるからやるんじゃないよ。――
――やらなきゃいけないって思うから……――
――やらずにはいられないから、やるんだよ!――

やるしかねぇ……!
今、やるしかねぇんだぁぁぁぁぁっ!!


そしてデスドラゴの前に躍り出たカナタは、己自身に宿った『光』に呼び掛ける。


もう一度、力を貸してくれ!!


その決意の言葉を受け、1年間も現れなかったウルトラディーフラッシャーが手元に出現。
カナタをウルトラマンデッカーに変えた!
被害を抑えるためデスドラゴの突進を食い止めるデッカーだが、訓練の際に受けた左足の捻挫がフィードバックされてしまい、思うように力が出ない。
それを見抜いたのか、デスドラゴの頭突きがデッカーに直撃!勢いよく突き飛ばされてしまう。
デッカーは負けじと立ち上がるが、左足に力が入りかえって激痛が走ってしまう。
万事休すかと思われたが、そこへ見知らぬ赤い戦闘機が乱入。放たれたビームは左の角に直撃、電撃を集め追い打ちをかけんとしたデスドラゴに大打撃を与えた。


ガッツホーク……間に合いましたか。


ガッツホーク……そう呼ばれた赤い戦闘機は再びビームを放ち、デッカーを援護。デッカーもまた、このチャンスを逃すまいとタックルを繰り出し、そのままヘッドロックで追撃するが、デスドラゴはホールドを解き両腕の爪や足蹴りで反撃する。
やがて明滅するカラータイマー。それでも負けるわけにはいかない……カナタの心に呼応するかのように、右腰のホルダーから三枚の新たなウルトラディメンションカードが出現した!


『怪獣カード』……?

ミクラスを使え』……?

……わかった!


『声』に従いカナタは『ミクラス』と呼ばれたカードをウルトラディーフラッシャーにセット。怪獣を召喚する!


MONS DIMENSION!!

MICLAS!!


光と共に現れた猛牛にも似た怪獣ミクラスはデッカーと共に駆け出し、一人では押し出せなかったデスドラゴを難なく突き飛ばし、勢いよく百貫落としを決めた!
やがてミクラスは光とともに消え、カラータイマーに戻る。怒り狂うデスドラゴは口から電撃を放つが、デッカーはギリギリ寸前で回避。必殺のセルジェンド光線で反撃し、デスドラゴにトドメを刺した!

その後、左足を引きずりながらカナタは二人の元に帰還。
怪我人を手当てする様をムラホシに見られた三人は、総員退避命令を無視してまで自分たちのやるべきことを決めたと発言。
この言葉を受けたムラホシは、「これからは指示に従い、無茶な行動はしないように」と三人の姿を認め、新生GUTS-SELECTに入隊させるのであった。

デスドラゴは第3話「出動!GUTS-SELECT」にも登場。
疑似訓練用の相手としてカナタたちの相手を務めるが、ガッツホークを操縦するHANE2との連携に四苦八苦するカナタたちの描写が強調されているため、印象はやや薄い。


【映画での登場】

ウルトラマントリガー エピソードZ』において、『トリガー』本編とは別個体(2代目?)と思われる両方の角が揃った個体が登場する。


【余談】

  • 着ぐるみは『ウルトラマンタイガ』のヘルベロスの改造。ヘルベロスもまた『タイガ』の始まりの怪獣である。


  • 『トリガー』第9話「あの日の翼」では、ロシアから古代人が描いたコイツと思しき壁画が出土した。

  • 裏モチーフは不明だが「剛力怪獣シルバゴン」に似ているという視聴者もいる。

  • デッカー第2話は、第5話で監督・脚本を務めた武居正能氏と根元歳三氏が担当。武居監督は株式会社ワールドフォトプレス刊の『フィギュア王』のインタビュー*1にて、デスドラゴ再登場に関してこう語っている。
再度登場しても設定的におかしくない怪獣、ということで出しています。
『トリガー』では"始まりの怪獣"として登場したキャラクターですし、闇の巨人がいなくなった状況で出現してもおかしくはないだろうと。
『トリガー』につながる世界観ですよ、ということを説明するためのキャラクターでもあります。
あと、『トリガー』で僕が担当させてもらった回(第5話)に作ってもらった怪獣で愛着もあるので(笑)

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最終更新:2023年07月03日 22:08

*1 武居監督の発言はNo.293「ウルトラマンデッカー特集」のP18~P19より抜粋。