魔女の宅急便

登録日:2009/07/31 Fri 16:48:40
更新日:2025/09/17 Wed 18:12:49
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おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。


魔女の宅急便』とは、1989年7月29日に公開されたスタジオジブリ制作のアニメ映画。

角野栄子の同名絵本を原作としており、脚本・監督は宮崎駿が担当。


【概要】

一言で言えば思春期に片足突っ込んだ女の子の成長物語で、これまでのジブリヒロインとはまた違った意味で甘酸っぱい青春を描いた名作。

前述したように同名の絵本(原作の1巻)を元にしてはいるが、ほとんど典型的なパヤオリジナルで、キャラが異なる者も多い。
舞台は第一次・第二次世界大戦を経験しなかったヨーロッパという設定で、美術設定はロケハンで訪れたスウェーデンやアイルランドが元になっている。

また「宅急便」という名称が宅配便大手・ヤマト運輸の商標登録であったため、当初は商標関係のあれこれで少し悶着があったものの*1、最終的には同社のマスコットと同じ黒猫・ジジの出番を増やすことを条件に正式なスポンサー契約を結び使用している。

加えて今まで以上に宣伝に力が入れられ、『となりのトトロ』の3倍となる43億円という、ジブリ作品では初めての本格的な大ヒットを記録*2。を記録した(同時上映が『火垂るの墓』の『トトロ』では延びないのも無理もないが……)。
この背景には『風の谷のナウシカ』の放映権を購入していた日本テレビのバックアップがあったことも大きく、以降日テレはジブリ作品の制作に本格参入。
そしてここから恒例となる「金曜ロードショー」での独占放送が開始されることになる。

そのほか、『魔女の宅急便』自体、本作以外にも実写映画やミュージカルなどメディア化が多数行われている作品でもある。
実写映画化に際しては当初「ジブリ映画のリメイク」という報道がなされるなど、「『魔女の宅急便』=ジブリ映画」というイメージを定着させた功罪は大きい。


【あらすじ】

とある田舎町に住む少女キキは、魔女の血を受け継ぐ13歳の少女。
「13歳になった魔女はよその町に移り住み一人立ちをする」と言うしきたりに従い、満月の夜、相棒の黒猫ジジをお供に旅立ち、憧れの海が見える大きな町・コリコに定住を決めた。
しかし、大都会の町の人々のよそよそしさに戸惑い、泊まる場所も見つからず途方に暮れていたところ、パン屋のおかみさんに気に入られて彼女のお店に居候させてもらえることになり、また空飛ぶ特技を生かして「空飛ぶ宅急便」を開業。

以来、キキは直面する勤労の厳しさや思春期ゆえの心の揺れ動きに戸惑いながら、様々な経験を積んでいく。
ところが、ある時、急に魔法の力を失ってしまい……!


【主な登場人物】


  • キキ
声:高山みなみ
主人公。魔女修行のための旅立ちの時を迎えた13歳の少女。
ショートカットの黒髪*3と同じ色の膝丈ワンピースが特徴。
後述の経緯から一人二役ですが蝶ネクタイ型変声機は使用していません

代を重ねるにつれて魔力が弱まり扱える魔法の種類も減っている上、キキ自身も母親の特技であった薬作りに興味を示さなかったため、扱える唯一の魔法は空を飛ぶことのみ。とはいえまだ下手な故、作中では何度かサービスシーンが……。
明るく快活な性格の現代っ子だが、思春期の年頃に加え、田舎育ちゆえに大きな都会の町の人々のよそよそしさや冷たさへの戸惑い、年相応のコンプレックスなどを抱え、傷つき戸惑いながらも様々な経験を積んでいく。

  • ジジ
声:佐久間レイ
キキの相棒のオスの黒猫。本作のマスコット的存在。
真っ黒ボディに赤いリボンがよく映えている。

キキの魔法の力により人間の言葉を介して意思疎通ができるが、ややペシミストな皮肉屋。自分たちに愛想よくしない者を見るとすぐ愚痴るなど、わりとキキに似ていい性格をしている。苦労性でもあるが中盤以降リア充に。

だが次第にキキの魔法の力が弱体化していくにつれ、人語を話せなくなってしまう。
最初こそ漫画的かつコミカルで豊かな表情を見せるが、言葉を失ってからは普通ののように鳴くだけで表情もわりとリアルな猫のそれとなってしまい、キキが魔力を取り戻してからも結局言葉をしゃべることはなかった……。

なお後年宮崎が語ったところによれば、完全に意思疎通ができなくなったと明かされており、その理由について「何かを得れば何かを失うということ。いつまでも猫と喋ってんじゃねえって言うことですよ」。要は「内面の成長の代償として、一体的存在だったジジから自立したことで話す術は失った」ということ。実際、ラストシーンで肩に乗ってきたジジを見たキキは一瞬、表情を曇らせ、複雑そうな顔を見せている。

  • トンボ
声:山口勝平
眼鏡をかけた少年。
好奇心旺盛で空を飛ぶことを夢見ていて、自在に空を飛べるキキに興味を持つ。
ちなみに「トンボー(Tombaugh)」という姓は実在する(冥王星発見者のクライド・トンボーなど)ので、これを姓だと誤解している人が多いが、トンボはあだ名で、中盤でキキが「コポリ」という宛名から家を探してた描写などから「コポリ」が姓のようである。
原作だと「とんぼ(さん)」というひらがな表記なのであだ名と分かりやすい。

飛行クラブの一員で仲間と一緒に自転車式のグライダーを作っているが(『ラピュタ』のパズーが自分で作ろうとしていた飛行機と似ている)、馴れ馴れしくわりと図々しい性格な上にファンキーな仲間と付き合っているため、キキの第一印象は最悪だったものの、後にオソノさんの策略で個人的に話す機会ができ、仲良くなる。

原作でも空飛ぶ夢を持つのは同じだが、どちらかと言うとハリポタ風オタク少年で印象が違う。

  • おソノ
声:戸田恵子
パン屋グーチョキパン店のおかみ。恰幅のいい体形をしているが妊娠しているためで太っているわけではない。
原作では極普通のおばさんだが、こっちは20代と若々しい。

お客の忘れ物を届けに行ってくれたキキのことを気に入り、店番を請け負うことを条件に「部屋代・電話代なし、朝ごはん付き」という破格の待遇で住み込みを勧めた。
気はいいが無口な夫を助け、持ち前の明るさで店を切り盛りしている。
お前たちも嫁にするならこういう女にしな。

なお、名前の表記は正確には「おソノ」であり「オソノ」は間違い。
先頭の「お」は相手に対し愛称風に呼びかける際につけるもので、彼女の本名は「ソノ」である。
(宮本という名前の人に「お宮さん」って呼びかけるようなもの)

別の世界ではアンパンヒーローを演じる戸田氏がこちらでもパン屋の女将さんとは、面白い一致ではないだろうか。

  • おソノの旦那
声:山寺宏一
オソノの夫で、グーチョキパン店の店主。
原作ではフクオという名前があるが、ベースとなった原作第1巻の時点では名前は出てきていないため、本作でも名前はない。

マッチョな上に無口なため不愛想で怖い人な印象を受けるが、キキのことは特に反対もなくすぐ受け入れて宅急便の看板代わりの円パンを作ってあげたり、ジジの前でおどけて見せたりするなど優しくお茶目な性格。
エンディング映像ではめでたく誕生した赤ちゃんを全力であやす子煩悩な姿も。

なお山ちゃんは他に警官とアナウンサーの声も担当している。

  • コキリ
声:信沢三恵子
キキの母親。
長い伝統を受け継ぐ正真正銘の魔女。空飛ぶ魔法の他に「薬を作る魔法」を受け継いでおり、町の薬剤師として活動することで魔女の伝統を守ってきた。

しかし、代を重ねるごとに扱える魔法が減っていゆく一方のため、優れた魔女であるコキリもこの2つしか魔法を扱うことはできず、娘のキキの代でまた1つ魔法が減ってしまうことを嘆いている。
なお原作では、後にさらなるスキルアップを望んだキキが薬の作り方を学ぶことで無事受け継がれている。

  • オキノ
声:三浦浩一
キキの父親。わりと娘には甘い。
容姿が「トトロ」の日下部タツオに似ている。

作中ではどのような仕事をしているかは不明だが、原作では魔女や妖精などを研究する民俗学者で、イメージアルバムのブックレットに記載されたストーリー解説でも同様の記述が存在する。
また、その記述の中で「2人(コキリとオキノ)とも魔女の修行など今の世には合わないと考えていた」とあるため、言葉や態度にこそ出さずとも内心では娘の旅立ちを案じていたようである。

ちなみに中の人の息子は後にセイザーXグリードになった。

  • ドーラ
声:斉藤昌
コキリの修業時代から付き合いのある老女で、リウマチに効く薬を作ってもらっている。
当時のコキリを初めて見た時の第一印象は「ちょっと生意気そう」だったらしい。
ラピュタの海賊のお頭と同名であることから、「年を取って丸くなった本人だ」と冗談交じりに言われもする。

  • マキ
声:井上喜久子
グーチョキパン店の隣に住む同店の常連客。ファッションデザイナーとして活躍するキャリアウーマンで、ある意味キキの憧れのお洒落で落ち着いた大人の女性。
キキに甥っ子への誕生日プレゼントとして鳥かごの配達を依頼し、初めてのお客さんとなった。
またリリーという白猫を飼っており、後にジジとくっつくことに。

  • ウルスラ
声:高山みなみ(※兼役)
キキが初仕事中に森の中で出会った19歳の画家の少女。巨乳。フーセンガムが好きなようだ。
原作でも登場するが名無しのチョイ役*4で、映画でかなりピックアップされたキャラ。
後に落ち込んだキキを連れ出し、創作活動の中で悩み多き日々を過ごしてきた先輩としてアドバイスする。

なお、「ウルスラ」という名前は裏設定で、本編中一切呼称されず(前述のように原作にも名前は出てこない)、
本作ではエンディングの「声の出演」の部位で全員役名が表示されないため、目立つ割には知らない人が多い。

  • 老婦人
声:加藤治子
キキに孫娘への誕生日パーティーの料理の配達を依頼した老婦人。名前は不明。
本人や孫の暮らしぶりからかなりいいとこの奥様と思われるが、まだ小娘なキキにも礼儀正しく接する優しい落ち着いたレディー。
電気オーブンの不調からキャンセルする気でいたが、昔ながらのかまどを使って焼くのを手伝ってくれたキキのことが気に入り、後に落ち込んだキキを個人的に呼び出してチョコレートケーキを贈り、優しく励ましてくれた。

後にハウルと魔法対決とかはしていない。

声:鍵本景子
老婦人の孫。トンボの飛行クラブの仲間でもある。
結構な豪邸に住むお嬢様だが、豪雨の中を必死こいて祖母の気持ちがこもった料理を持ってきたキキに対し、「あたしこのパイ嫌いなのよね」と無情な独り言を呟いた上、キキを真っ向からガン見しながら音を立ててドアを思いっきり閉める、という行動で悪印象を残してしまった。
個別項目も参照。

  • バーサ
声:関弘子
老婦人の家に仕える使用人の老婆。
好奇心旺盛で元気なお婆さんで、身体の弱い老婦人に代わって家のことを切り盛りしている。電気オーブンを嫌い古いかまどを愛好するなど、昔ながらの素朴さを好み近代化を嫌う古風な性格。

なお、作中で自己紹介をしないまま老婦人に「バーサ~、バーサ」と呼ばれていたため、「婆さん?あんたもだろw」と勘違いする視聴者が大量発生したとか。
外見はこっちの方が『ラピュタ』のドーラに似ている。冒険好きで飛行船に夢中になるなど共通点もそれなりにあるほか、キキの箒にこっそりまたがってみるなど仕草がいちいちかわいい。


  • デッキブラシのおじさん
声:田口昻
危機一髪のトンボのところに駆けつけようとするキキが出会った清掃員のおじさん。
ホウキを失っていたキキが、おじさんが持っていたデッキブラシを借り、苦戦しつつも飛んで救出することに成功した。
なおデッキブラシはそのままキキの新しいホウキとして愛用されている模様。
おじさんもあのデッキブラシは自分が使っていたものだとテレビの前で主張するなど、キキに使ってもらえたことがそれなりに自慢らしいところからして、そのままプレゼントしてあげたのかもしれない。

  • フランスパンのおじさん
劇中で二回も登場するモブキャラ
キキがパン屋で働いているときに外の通りを歩いて行くが……このおじさん、なんとフランスパンを袋にも包まずにそのまま脇に抱えているのだ。それも二本も。*5

  • 先輩魔女
声:小林優子
キキが旅立った直後に出会った若い魔女。名前は不明。
茶色の髪を太いツインテールにしている。

特技の占いで生計を立てており、特に恋占いが人気らしい。
すでに1年の修業期間を終えある程度地歩を築いてきた自負からか、その態度はやや高慢にも見える。
話しかけてきたキキに対してお高く留まったような態度で返してきたため、ジジには快く思われなかったが、去り際にキキに激励の言葉をかけるなど、気さくで先輩らしい一面も持っており、キキは別段嫌がるそぶりもなく先輩の言葉を受け入れている。


【用語】

  • 魔女
本作では魔法を操り、常人では行えないことができる女性たちのことを指す。

かつてはさまざまな魔法を操り、あらゆる動物たちを使役できたが、世代交代していくうちに血が弱まり、できることが少なくなっている*6
作中で確認されている魔法は、「ホウキで空を飛ぶ」「黒猫と話せる」「薬を作る」の3つのみ*7

13歳になると魔女修行のために満月の夜に旅立ち、自分で住処を見つけて独立し1年間の修業を積まなければならないという厳しいしきたりがある*8
また独立した魔女は黒い服の着用が義務付けられている。
風習が残る村ではよく知られているものの、都会のような大きな町では知名度の高い存在ではない模様。
バーサはひいばあちゃんから聞いたのみで、ほとんど伝説の存在となりかけていることがうかがえる。なお、よくある作品のように特に迫害されている感じではない。

ちなみに原作では、魔女への謝礼はお金ではなく物のおすそわけや相互協力などで行われるのが原則であるが、
本作では「少女の独り立ち」という点を強調した作風への変化もあってその点は踏襲されず、魔女の仕事そのものが純粋な「商売」として描かれている。

魔女のパートナーとして共にいるオスの猫。
魔女とのみコミュニケーションを取ることができ、ある程度は孤独に生きなければならない魔女の心の支えとなる。

原作では魔女の娘が生まれたときに同じ月日に生まれた黒猫を探し出し、魔女が人生の伴侶を得るまで共に過ごすという設定となっている(なので既婚者のコキリには黒猫がいない)。
つまりジジも13歳でジジイ猫の寿命として見れば結構いい年なのだが、見た目的にも若い。 
上述の説明からどの魔女の猫も十代後半まで生きるのが普通なようなので、魔女のパートナーになると老化が遅くなって長生きする要因があるのかもしれない。
また、キキの両肩に両足をつけて平然とバランスを保って立っていられる当たり、体格もかなり小柄。

喋らなくなるのはアニメオリジナルの設定だが、のちに原作でもジジとの意思疎通が行えなくなるエピソードが描かれている。

  • コリコ
キキが住むことにした海が見える大きな街。
市内はわりと伝統的な建造物が立ち並ぶ一方、郊外では高層マンションが建っておりかなり発展した大都会と見える。
時計塔がランドマークとなっている。
周りでは海産業も盛んな模様。

魔女の存在自体はほとんど知られていないが、本作の世界観では魔女という存在や魔法という概念自体は異端視されることなく普遍的なものとして同居しており、飛行中のキキが車に衝突しかけたのを見て駆けつけてきた警官の口から開口一番出てきた言葉が「飛び出しちゃだめじゃないか!」だったり、「魔女は13歳で独り立ちです」との言葉を聞いたホテルの受付の言葉が「では身分証明書を」だったりと、魔女であることが分かったからと言って、疑われたり迫害されたりするようなことはなぜかなかったりする。

原作においては、現実同様に魔女は人間と異なる異質な存在*9であるという社会からの目線―ある種の偏見の存在が示唆されている。
コリコにやってきた直後のシーンでは魔女であることを理由にあらぬ疑いをかけられている他、仕事を始めてしばらく経った後も世間の偏見に直面し思い悩むという展開も描かれているのだが、アニメ版における魔法はあくまで「個人の技能・才能に過ぎない」という位置づけのため、特別視・異端視されるような展開を避けたものと思われる。


  • 自由の冒険号
キキが風邪で寝込んでいる間にコリコに不時着した飛行船。
南極探検の旅を再開する日に吹いた強風によって制御不能となり、時計塔に衝突して大破した。
このあたりのエピソードは原作にないオリジナル。
初期稿ではウルスラに会って元気を出して終わりという予定だったが、
「視聴者へのサービスとしてもっと派手な終わり方にしてほしい」という鈴木プロデューサーの提案で追加された。


【備考】

この作品のスカート描写は道端に座って女性のスカートを眺め続けるというパヤオの趣味の賜物。

荒井(松任谷)由美が歌う主題歌「ルージュの伝言」「やさしさに包まれたなら」の採用はプロデューサー鈴木敏夫の発案で、パヤオも若い頃によく聞いていたため採用となった。
実は、書き下ろしの主題歌を依頼していたが、1年たっても曲が上がってこなかった(ユーミン曰く「読解力が足らず台本を読んでも曲のイメージが思い浮かばなかった」)ため既存の持ち曲から選ばれた。
ちなみに「やさしさに包まれたなら」は、元は不二家のソフトエクレアのCMソングとして作られた曲で歌詞が微妙に異なる。

冒頭で木の枝に括りつけられた鈴は「飛びながら考え事をする癖のあるキキが木に激突しないようにとの計らいでつけられたもの」という原作由来の設定で、これだけは入れてほしいと原作者から頼まれた。

原作ではキキはストレートロングヘアーであり、当初はその予定だったが「(飛行シーンで髪が舞うので)作画の手間がかかる」とおなじみの髪型に。
(ジブリ作品のメインヒロインにストレートロングヘアーが少ないのはもしかして……)

キキ役の高山みなみはもともとウルスラ役の予定だったが、

キキ役がいない

キキのオーディションをやってみる

キキ役よくね?

ウルスラ役がいなくなったよ

じゃあ二役してもらおう

とキキとウルスラを演じることになり、2人が会話するシーンではリアルタイムで演じ分けている。
声優さんってすごいね。
また本作の声優陣の半数は同年度にスタートした「らんま1/2」で長らく共演を重ねる事となった。

この作品の魅力はなんといっても萌えが集約されたキキで、13歳の少女という現実では手の届かない存在を描いている。
普段の魔女姿もいいが、下着姿とか寝間着姿とか(雨に)濡れた姿とか女の子の無防備な姿にもう辛抱たまらんのである。
それだけに『アニメージュ』1989年9月号に作画監督・近藤勝也氏によって描かれた描き下ろし表紙のキキに複雑な心境を覚えた人も少なくないはず。
特にスカートの動きはパヤオ入魂の出来で、この動きを描くために丸一日道端に座って、女子高生のスカートが翻る様を観察し続けたというエピソードは有名。
さらにはクライマックスはパンモロ全開と、まったくこれをちびっ子も見る劇場アニメでやったパヤオは変態だね!今さらだけど。
当時はPTAとかから苦情殺到してたけど、ジブリが有名になってからは無くなった。

そんなロリコンの欲望にさらされ続けたキキであるが、原作の最終巻では結婚・出産して、二児の母になっている。
映画が作られた当初は一巻しか出ていなかったが、おそらく結婚するところまで行っていたら、映画版は作られなかったのではないだろうか(名推理偏見)。


全消しすることもあるけど私、追記・修正が好きです。

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最終更新:2025年09月17日 18:12

*1 原作者の角野が宅急便を普通名詞だと思っていたため、商標権侵害になりうる認識が無いままその名称を使ってしまったのが発端。原作第1巻の刊行時点でヤマト運輸からクレームが付いて商標問題に発展したが、「『魔女の』という冠がついているため同一商標ではない」という判断の下で無事落着しているので、商標問題そのものは解決している。

*2 なお、当時は配給収入で表示されており、こちらは21.5億円だった

*3 原作挿絵だとロングヘアーだが、後述(【備考】参照)の理由で短くなった。

*4 厳密には絵描きさんと呼ばれるのみ。

*5 フランスパンの本場(?)フランスでは割とよくある光景らしい。

*6 原作では文明の近代化に伴って数を減らしたとされている

*7 上述の先輩魔女は「占いが得意なのでなんとかやっている」と発言しているが、占い自体が魔女の魔法の範疇なのかは不明。

*8 原作では移住先=生涯の住処と完全に定められ、修行自体が期限付きではない。

*9 第1巻では「ふつう」という言葉が多用されており、キキの両親について「普通の人間である父親と魔女である母親」という書かれ方をしている。また3巻ではコキリが魔女であることを理由にオキノとの結婚を反対されていたという記述がある。