ガーディアン・キマイラ(遊戯王OCG)

登録日:2022/06/15 Wed 09:59:40
更新日:2024/04/24 Wed 04:07:55
所要時間:約 5 分で読めます





融合・効果モンスター
星9/闇属性/獣族/攻3300/守3300
カード名が異なるモンスター×3
このカードは手札と自分フィールドのモンスターのみをそれぞれ1体以上素材とした融合召喚でのみEXデッキから特殊召喚できる。
このカードの(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法カードの効果で融合召喚した場合に発動できる。
手札で融合素材としたカードの数だけ自分はデッキからドローし、フィールドで融合素材としたカードの数だけ相手フィールドのカードを選んで破壊する。
(2):自分の墓地に「融合」が存在する限り、このカードは相手の効果の対象にならない。

《ガーディアン・キマイラ》とは、「BATTLE OF CHAOS」で登場した遊戯王OCGのカードである。
同パックのホログラフィックレアも務めている。



概要

三ツ首の獣、融合素材は3体、3の3倍であるレベル9,攻撃力・守備力3300と至る所に「3」の要素が付随しているモンスター。

前述の通り融合素材の数は3体。
加えて手札とフィールドのモンスターをそれぞれ1体以上素材にするので、一見重めの指定に()える。
この都合上、《超融合》《死魂融合》等の「手札とフィールド両方」から素材を取れない手段はそもそも使えない。

一方でモンスターの内訳については、同名カードを含めさえしなければいいので融通は利きやすい。
適当に出したトークン2体のうち1体を《リンクリボー》等に変換すれば、手札の1体と合わせて簡単に満たせる。


(1)は融合素材の数だけ、ドローと効果破壊を行う効果。
融合召喚に伴う消費を取り戻せる上に、ドローも対象を取らない破壊も汎用性が高い効果になる。
(2)の効果もあって妨害されにくい点もうれしい。

この効果は「魔法カードによる融合召喚」を条件としているため、罠カードやモンスターカードの効果による融合召喚時には非対応。
これは《D-HERO ダイヤモンドガイ》《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》による効果も含まれる。

(2)は対象耐性。
攻撃力も3300と高いので場持ちは良く、(1)を使い終わった後も耐性持ちアタッカーとして活用できる。
また《エフェクト・ヴェーラー》などの妨害札を()然に防ぎ、(1)の効果遂行を保証してくれる。

効果の条件は「墓地に《融合》があるとき」。
勿論普通に《融合》で召喚した場合も条件を()たせる。
しかし別の方法で融合召喚し、その後に例えば《おろかな副葬》で《融合》を墓地に落としても成立する。
一見すると二度手間だが、《融合》以外の方法で融合召喚できることには確かな利点が存在する。


赫の烙印
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の、「デスピア」モンスターまたは「アルバスの落胤」1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
その後、以下の効果を適用できる。
●自分の手札・フィールドから、レベル8以上の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン直接攻撃できない。

例えばこのカード。
《ガーディアン・キマイラ》の融合手段としては素材の縛りがある分、普通の《融合》よりも使い辛く()える。
ポイントは、このカードが「相手ターン中に《ガーディアン・キマイラ》を融合召喚できる」速攻魔法であること。
これにより《ガーディアン・キマイラ》(1)の破壊効果を「完成された布陣を突破する」のみならず「相手に盤面を完成させない」用途にも使える。

形の如く、対象を取らない効果には無力。
また抜け穴として、《魂の解放》等で《融合》を触られると耐性が消えてしまうので過信は禁物。



運用上の注意点

破壊効果の制約

《ガーディアン・キマイラ》(1)の効果による破壊にはいくつかの注意点がある。

ひとつは「フィールド素材の数と破壊枚数は必ず一緒でないといけない」点。
これにより、フィールド素材の数が相手フィールドのカード枚数を超過した場合、そもそも(1)を発動できない

ふたつは「効果処理時に相手フィールドのカードがフィールド素材の数を下回った場合、1枚も破壊できない」点。
相手が《ガーディアン・キマイラ》(1)にチェーンして自分のカードを減らした場合は、残りのカードを破壊し損ねてしまう
(この場合でも、ドローまでの処理は通常通り行う)。
素材カードを無駄に消費して(さん)々な事態になるので、なんとしても避けたいところ。

先攻1ターン目で召喚する旨()がない

上述の通り破壊できるカードがないと(1)を使えないため、基本的に先攻1ターン目で召喚しないカードになる。
「え? 全部ドローにすればいいのでは?」と一瞬思ったかもしれないが、手札だけでの融合召喚は行えないので破壊枚数をゼロにすることはできない。
相手のカードしか破壊できないので《フルール・ド・バロネス》のようなセルフ破壊ができない点も影響している。

デッキ融合とはアンチシナジー

昨今幅を利かせているデッキ融合のギミックとは相性が悪い。
そもそも手札とフィールドからしか融合素材を調達できないので、デッキ融合できるカードを使ったとしてもデッキからは選べない。

今日日融合テーマではデッキ融合が重宝されていることを踏まえると、非常に大きい問題点になる。

意外と融合テーマデッキに採用しづらい

素材指定も緩く効果の汎用性も高いが、気軽に融合テーマに(さん)画できるとは言えない。
多くの融合テーマデッキは専用の融合手段を有し、また融合召喚先に縛りをかけている例も多いことが理由。
漠然と使うだけでは「《ガーディアン・キマイラ》は便利ではあるけど、普通にテーマの融合モンスター使う方が確実だなぁ」となりかねない。
融合テーマの中でも自然と《融合》を採用できること、或いは《融合》を切ってもメリットがあるテーマでないと難しい。



採用デッキ候補

先ほど《赫の烙印》のテキストで名前が出ていた【デスピア】が筆頭。
《赫の烙印》《烙印劇城デスピア》など、融合召喚先の縛りが緩い融合手段を主軸としており、《デスピアの導化アルベル》というサーチ手段も保有。
加えて「デスピア」モンスターは融合素材となった場合に利益を稼ぐ効果を備えている。
場合によっては(2)の耐性を狙わず制圧手段の一つとして、《赫の烙印》とセットで運用しやすい。

【デスピア】の他には【ティアラメンツ】も該当する。
素直に融合召喚した後、素材として墓地に送られた水族「ティアラメンツ」の効果で再び融合召喚が可能になる。
《融合》も《沼地の魔神王》でサーチができ、尚且つ《沼地の魔神王》とは水族サポートを共有できるところも嬉しい。
ただし水族「ティアラメンツ」の共通融合効果は墓地の自身を融合素材に含む必要があるので、このカードを融合召喚できない点に注意。

種族サポートを共有できる【獣族】にも採用しやすい。
獣族は《魔獣の懐柔》《レスキューキャット》などデッキから融合素材を調達する手段が揃っている。
更に《魔獣の懐柔》の誓約下でも融合召喚できるため、大型モンスターの有力候補になる。
《魔獣の懐柔》で並べたモンスターで《森のメルフィーズ》をX召喚すれば、手札素材も確保できる。
まーたメルフィーが変なお友達を増やしてる……。



余談

その汎用性をもって顔を出す機会も多い本カードだが、とある大会のワンシーンで物議を醸したカードでもある。

その試合では《ガーディアン・キマイラ》を融合召喚し、その攻撃で勝利を収める…という一幕があった。
しかしこの時、当該選手は《ガーディアン・キマイラ》召喚の際に手札のモンスター3枚を融合素材にして融合召喚
更にフィールド素材が0枚のはずなのに相手の《黒衣竜アルビオン》を破壊してしまい、決着をつけるという流れになった。

なお補足しておくと、この試合は3本勝負であり当該選手は1試目に勝利している。
しかし続く2戦目、3戦目では負けてしまったことで敗退となり、試合上の影響までは及んでいない。

加えて反則のシーンも、当該選手の場には《捕食植物ドラゴスタペリア》が居り、それを素材にしても相手LPを削り切れる状況であった。
そもそも決勝戦という舞台で、精神が(すりー)減っていたために見落とした可能性も否めない。

以上の点から、反則ではあれど大勢に影響のない結びにはなっている。



追記・修正は《融合》で融合召喚してからお願いします。

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最終更新:2024年04月24日 04:07