冥府神スフィンクス

登録日:2022/11/11 Fri 23:33:56
更新日:2025/06/16 Mon 20:55:19
所要時間:約 15 分で読めます




聞かずとも知ってます。故に、我らは目覚めたのです。


冥府神スフィンクスは『魔法戦隊マジレンジャー』に登場する神の一柱。

:寺瀬今日子
スーツアクター:中川泰州、蜂須賀祐一(代役)

【データ】

身長:52.0m(縮小時:231cm)
体重:23.8t(縮小時:106kg)
武器:ウィズダムカノン
得意能力:クローズレンジ・バースト、ライオニック・ブレイド
神罰:「巨砲大破壊」
モデル:ギリシア神話に登場する怪物「スフィンクス」

【概要】

冥府十神の中の三賢神の一柱。
古代エジプト王族風の衣装を纏った、黒猫の様な容姿をしている冥府神で最も賢い女神。
ゴーゴン同様、こちらもスーツアクターは男性。

自身が統治しているマルデヨーナ世界は「賢者の夜」
Stage.46ではヒカルをこの世界に拉致し、様々な質問を繰り返した。

【性格】

様々な事に疑問を持ち、策を張り巡らせる理知的な性格。
闇の戒律を守する事に最も拘り、破る者は二極神であろうと毅然とした態度を取る等、他の冥府神の行動にも審判の如く常に目を光らせる委員長気質。
普段は丁寧な「ですます口調」*1の言葉遣いだが、時に恐ろしく豹変して口汚く凄む事もある。
ワイバーンからは「美しい女神」「一番賢い神様さ。」と評される一方で、ゴーゴンドレイクの行動には不信感を抱いており、特に奔放で自分勝手なゴーゴンとは犬猿の仲である。
そのほか、戦いの中でン・マ転生のため自分に都合良く戒律を捻じ曲げるダゴンに疑問を抱くようになり、苦言を呈した事もあるが、逆らえない為に聞き入れられなかった。

【戦闘能力・武器】

理知的なイメージとは裏腹に、いざとなれば一撃でマジレジェンドを変身解除に追い込む程の凄まじい破壊力を持つ獅子を模した大型砲(接近戦用のブレードも内蔵している)・ウィズダムカノンを腕に装備、冥府神としての残忍な迄の戦闘力を発揮する。
また、このウィズダムカノンの砲撃である存在(後述)を不意打ちとはいえ撃破している。

【活躍】

Stage.35で他の冥府神と共に初登場。
その後は神罰執行神に選ばれなかったためマジレンジャーと冥府神の戦いをその都度見守るが、真面目な性格故に闇の戒律を無視してヒカルを襲うドレイクの前に現れて敵であるはずのヒカルに助け舟を出すこともあれば*2、トードの毒液を浴びて魂が入れ替わってしまったナイとメア、魁と芳香を元へ戻すなどしている。
また、魁と芳香の魂を元に戻した際は犬猿の仲であるゴーゴンに

神罰は闇の戒律に従い、行われるべきものです。ゴーゴン、あなたは姑息な振る舞いによって冥府神の権威を貶めた。同じ三賢神として恥ずかしいんだよ…

と言い放っている。

ただ、ダゴンには上述のように逆らえず、Stage.42ではドレイクの神罰執行中にもかかわらず、非常事態と称してスレイプニルまで投入したダゴンに対して進言は聞き入れられなく、以降は不信感を抱くようになる。

また、Stage.43〜44にかけては母である深雪トードから救い出そうと奮起する5人の姿を見て
「馬鹿な…!冥府神があの魔法使いどもにここまで早く追い込まれるとは…奴らは持ってる以上の力を出している…これも母親への想い故か…」
と評した一方、
トードにより一度深雪の魂を破壊された際に絶望する5人に対しては
「あれ程にまで漲っていたエネルギーが感じられなくなった…あの母親というものが消えただけで…どういうことだ…」
と辛辣に評している。

Stage.45〜Stage.46ではダゴンウルザードから奪い返したン・マの魂がティターンを依代へと選んだ際にワイバーンと共に現れる。
ン・マの転生を拒否したティターンはワイバーンから逃れようとして芳香・蒔人と共に行動を始め、3人を追跡しようとしていた魁・翼・麗・ヒカルにティターンの行き先を教えるが、今度は自分が質問すると言って自分のマルデヨーナ世界『賢者の夜』へ拉致すると包帯で奈落の底の上に宙吊りにする。そして納得のいく答えが得られればティターンの元へと連れていくが、そうでなければ奈落へと落とすと告げ、これまでの戦いで生じた疑問を解くため質問を投げ掛けていく。
「大した力もないはずの貴方達が、強大な力を持つ我々冥府神を、次々と倒すことが出来た。それは何故です?」という質問に対して
魁が「お前達が弱すぎるだけだ!」初戦のイフリート戦から危なかったのに?、ヒカルが「そんなことを聞いてどうするつもりだ!?」などと舐めた返答を繰り返したために
「気を付けろ。投げやりな答えは命取りになるぞ…」「質問を質問で返すべきではありません。と返し、 2人の包帯をちぎっていく。
次に
「言い方を変えます。あなた達はトードから見事母親を救い出し、今度はティターンの心を動かした…。これらのことは本来あり得ない。不可能を可能にするその力の源は、一体何なのです?」
と質問。
「不可能なんかない!」という魁に、「人間ごときが、万能を語るか…?」と返すが、続けて「万能なんかじゃない!だけど、可能性は自分で作るものだって、俺たちは知っている!」と発言される。
しかし、この答えにも
「残念です…もう少し納得のいく答えを期待していたのですがね……」
と落胆し、魁の包帯を全て破壊してしまう。
だが、落ちそうになった魁を翼とヒカルが歯で支えて阻止しようとする。
「さらなる過重は、命取りになりますよ?」との忠告に「それでも、放っておけるわけねぇだろ!」と返した翼の包帯もちぎってしまう。
「ともに落下するのを覚悟で、仲間を助けるのですか?」と言うと、
麗は「そうよ。守りたい人がいるから、支えてくれる仲間がいるから、更なる勇気が生まれるのよ!」と言い返し、ヒカルが「支えあう絆と勇気!」と、魁が「これが俺たちの力なんだ!」と言うと遂に納得したのか、「面白い…いいでしょう。約束通り、あなた方をティターンの元へと送ってさしあげます」と4人を『永遠の樹海』へ転送する。
そして4人を転送した後には「本当に、面白い…」と呟いていた。

この一件により人間は自分達にないものを持っている、と考えるようになり、Stage.47では神罰を中止し地上界を残すようダゴンとスレイプニルに進言する。
しかし聞き入れてもらえなかった上、前話で転生したン・マにより直接神罰執行神へと選ばれる。

そして麗とヒカルのデートの最中に地上へ出現、魁に「お前は少しは話せるやつだと思ったのに!」と言われ「黙れ!お前たちを倒す!絶対神の飢えを満たすためには…それしかない!」とこれまでの冷静さが嘘のような狂乱じみた様子を見せながらもマジレジェンドとトラベリオンを瞬殺。
その後等身大になっても「お前たち…その弱さでン・マに勝てると思っているのか!」と言った上で6人を砲撃して一蹴する。
だが麗の「思っているわ!だって…私たちには、守りたい大切なものがあるもの!その想いがある限り、私たちは絶対に負けない!」という言葉に感銘を受けたのか、「想い…それがお前たちの絆の…そして勇気の元になるものか…しかし…なんと不確定な…だが、冥府神には持ち得ないもの…もし、想いが運命を左右するならば…或いは奇跡が…」と言い残し撤退する。
この様子に魁は「あの冷静なスフィンクスが…ン・マのことをめちゃくちゃビビってた…」と評している。

だがこの様子をダゴンとスレイプニルも当然見ていて神罰を放棄したことに対して怒りを露わにしており、『賢者の夜』へ赴いてン・マの命令へ背いたことを咎める。
スレイプニルには「絶対神の命令に逆らったからには覚悟の上だろうな?」と言われ、「分かっています。これも冥府神であることの悪き定め…魔法使いの持つ勇気は無限。それに比べれば我々に与えられた力などほんの小さなもの」と言い返すも、攻撃されてしまう。
更にダゴンからは「地上界に惑わされるとは愚かだな…」と言われ「愚かなのはン・マしか見えぬ貴方達です!」と反論したが「それのどこが悪い?ン・マは絶対なのだ!」と更に言い返されて死亡してしまった……。*3

冥府神の中では穏健派で魁からも話せるやつと言われ、地上界の人間の様々な奇跡を見て、苦悩しながらも神罰を放棄した結果、命を落とすことになったスフィンクス。
ティターンに続き、和解の出来る可能性を秘めた冥府神だったのだが、地底冥府インフェルシアの冥府神の1柱だったのが運の尽きと言えよう……





【余談】

  • 担当声優の寺瀬今日子氏は、今作がスーパー戦隊シリーズ初出演。
    しかしながら以降の出演はなく、出演は2022年現在、冥府神スフィンクスが最初で最後となっている。


  • 上記の『パワーレンジャー・ミスティックフォース』ではスフィンクスに相当するイタシスの声は男性であるジェセフィン・デイヴィソンが演じている。(吹き替えでは原典と同じ女性である仲村かおりが演じていた)


私達は実に、多くの大切な項目を失って来ました…。荒らしや、白紙化はもう良いでしょう。私は追記・修正という物を知りたい。アニヲタwiki(仮)のwiki篭り達と一緒に…ダゴン、あなたも一緒に…

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最終更新:2025年06月16日 20:55

*1 モチーフがエジプトのピラミッドの側の巨像として知られているので、そこから「デスマスク」とかけたものとも云われる

*2 ヒカルに何故自分を助けたんだ、と言われたがこの時は地上界と対立していたため「目障りならいつでも消すぞ…」と忠告をしている。

*3 スフィンクスの粛清と同時並行で絶対神ン・マの降臨、麗とヒカルの結婚式、マジトピアが壊滅しリンが駆けつける様子などが描かれ、目まぐるしく状況が変化している。