ノコブロス(マリオストーリー)

登録日:2023/03/06(月) 01:03:00
更新日:2025/05/29 Thu 13:37:07
所要時間:約 7 分で読めます





われわれのひみつへいきは
ばつぐんの チームワーク

マリオなんて いっしゅんで
やっつけてごらんにいれます



ノコブロスとはNINTENDO64のゲーム『マリオストーリー』に登場するキャラクターある。

【概要】

バンダナを身に着けたノコノコ4人組のユニット。
ノコレッドノコブラックノコイエローノコグリーンの4兄弟がメンバーになっている。
星のせいの一人『チョール』が封じられたカードを『ノコブロスの砦』で監視していた。

かつては『ノコノコ村』に住むごく普通の若者だったが「シゲキがほしい」と言い残して村を出立。
その後クッパと出会い、一砦の主になるという「刺激」と引き換えに協力したのだろうが。

彼らの砦はもともとボム兵たちの住処だったのだが、クッパ配下になった彼らが一方的に占拠。
更にはボム兵たちを1日25時間(!?)こき使うなど横暴なふるまいをしていた。1日が24時間しかないの知ってる?
一方で彼らに従わないボム兵もおり、そのうちの一人であるピンキーから真横でドカンと爆発されるという手痛い反撃を受けることとなった。


若者らしく活発的であり非常に行動が早い。
本作のボス達は「住処が僻地なのでまず見つけられない」もしくは「特に対策はしてないが実力はあるので返り討ちにする」というパターンに分かれている。
しかしノコブロスは打って変わって自分たちの足で動いて行動を起こす、という特徴的なキャラ。

  • クッパ城まで直接赴き、新兵器をクッパにプレゼン
  • キノピオに変装して砦への道を封鎖する
  • 砦に侵入したマリオ達を見るや即座に鍵を隠す
  • 即席の落とし穴トラップをこしらえて地下牢に追いやる
  • 星のせい目前に迫ったマリオ達をキラー大砲で足止め

……などなど精力的に働いており、ストーリー中の出番も多い。
マリオ達との会話も多いことから、ボスの中でもノコブロスは特に印象に残っている、というプレイヤーもいるハズ。

しかし裏を返せば思慮が足りない、一手先を見据える能力に欠けているともいえる。
若さゆえの豪快な行動力と、場数不足ゆえの失敗も多い。例を挙げると…

  • マリオ達を地下牢に閉じ込めたはいいものの、同じく幽閉していたピンキーたちと合流させてしまった
  • そもそもマリオ達の侵入はノコブラックが外に出た時に偶然気づいた
  • 新兵器のプレゼンには4人全員で駆け付けた結果、星のせいを見張り無しで放置していた

特に最後のやらかしは事実を知ったクッパから激怒されることとなった。当然である

作中のボム兵たちからは当然嫌われており、クッパからも手酷い叱責を受けているが、本人らの兄弟仲は至って良好。
また、クリキングのことを見下しているような発言も見られる。

【活躍】

スターの杖により無敵の力を得たクッパ。
対抗するには7人の星のせいの力を借りなければならない。
マリオ達は一人目の星のせいを助けるべくノコブロスの砦へと向かう。
道中では勇敢なノコノコの若者「カメキ」と勝ち気で怖いもの知らずのボム兵ガール「ピンキー」という頼もしい仲間も加わった。

あの手この手でマリオ達の行く手を阻むも、とうとう星のせいがいるフロアまで追い込まれたノコブロス。
いざ決戦、と扉を開けたマリオ達の目に飛び込んできたものは……!ノコブロス達の丸聞こえな打ち合わせは聞かなかったことにしてください。




ガハハハハハ!!!!
まっていたぞ! マリオ!!



VSクッパ…?



誰だお前。

マリオ達の前に出てきたのはあの強大なクッパ……に似てなくもないような……やっぱりそうでもない……率直に言ってお粗末なハリボテ
クッパとは面識のないクリオにすら疑問を抱かれてる時点でお察しである。
どうみてもバレバレなのだがノコブロスたちは騙せていると信じて疑わない。
なによりクッパ本人がこれを見て絶賛していたことが一番の謎である。自分の姿をモチーフに作ってくれたこと自体が嬉しかったのだろうか…*1

攻撃もローラー移動でマリオの前に接近してからパンチするだけ。歩けや!
アクションコマンドで防げばノーダメージ撃破も可能。
ただし防御力だけはあるのでジャンプやクリオの攻撃は通じない。
ハンマーや新しい仲間二人の力を活用しよう。

HPを削っていくと哀れポンコツハリボテはどんどん壊れていく。
しかしそれをマリオ達に悟られまいと必死にクッパの演技をするノコブロスたちの姿は滑稽を通り越して同情すら感じられる

(あ… レッド!
なんだか だんだん
あちこちが やぶれてきたみたいだ)
(だいじょうぶ!
マリオは びびってるハズだ
もうちょっと がんばれっ!!)


そしてHPが0になると、とうとう耐え切れずに機体が分解!バラバラに弾けて吹き抜けへ落ちていくのだった…
ちなみに爆発四散するパーツをよーく見ると、機内にピーチ姫の絵画(自作?)が飾ってある。操作の合間に眺めていたんだろうか。

こうしてノコブロスはあっけなく撃破……なんてことはない。
素早く脱出したノコブロス達は決めポーズと共に戦線復帰!
そして4人が重なり必殺技の構えを取ると再びマリオに戦いを挑む!


マリオ! オレたち4兄弟の力
おもいしるがいい!!!

VSノコブロス


個々のステータスは普通のノコノコに毛が生えた程度のスペック。
しかし彼らの神髄は合体技『スクリューアタック』にある。
4人が重なった状態で回転し、そのままマリオに高速突進するという実にインパクトのある技。攻撃後には決めポーズも忘れないロマンに満ちた技。
性能も見掛け倒しではなく、ノコブロスの人数がそのまま攻撃力になる。
そのため初期状態だとこの時点では破格の4という大ダメージを受けるため非常に危険。*2
あと前座のクッパ???から連戦であり、かつ最初は合体してこちらにターンを回さず即座にスクリューアタックを撃ってくるためHPが消耗していると4ダメージを食らって即敗北、なんてこともアクションコマンドが上手くないと一応あり得るのでそういう意味でも危険。

ならばひっくり返してやれ!とジャンプ攻撃をしてみるも、なんと効かない。
ノコノコ族お馴染みの弱点「踏まれるとひっくり返る」を克服しているのである!


……が、重なった影響で彼らの重心は非常に不安定。
ハンマーやカメキの攻撃など横から攻撃すればグラグラとバランスを崩しかけてしまう。
この状態でさらにもう一度攻撃(この時はジャンプでもOK)すると4人揃って横転、ひっくり返って無防備になるのである。
更にピンキーの爆発やアイテム「かみなりゴロゴロ」なら一撃でひっくり返すこともできる(後者はちょっともったいないが)。
こうなればこっちのもの、一人一人倒すなりFP技や攻撃アイテムで一網打尽にするなり一気に攻め込もう。

1ターン経つと起き上がってしまう。放置していると再び合体してしまうが弱点は相変わらずなので速やかにひっくり返してやろう。
メンバーを減らせばスクリューアタックの威力は落ちていき、合体できるメンバーがいないと単身で高速突進してくる。
色付きの風と共にスピンし、攻撃後は着地と共に決めポーズ!…とビジュアルだけは格好いいが攻撃力は1。しっかりガードして無効化しよう。

このように「いかにしてノコブロスの強力な攻撃を防ぐか」という事に重きが置かれたバトルであり、
「レベルを上げても必ず勝てるわけではない」「ボスの弱点を見抜いて有効な技/仲間を見つける」という今後のボス戦で通ずるテクニックを学ぶことができる。

激闘むなしくマリオ達に敗れ、吹き抜けから落ちてしまったノコブロス達。
その落下先は…よりによってピンキーたちを閉じ込めていた牢屋。
自分たちの横暴の証ともいえる場所に、今度は自分たちが捕らわれてしまうのだった。チャンチャン。
(しかもマリオ達が脱出に使った穴は封鎖済み。他のボム兵たちがしたんだろうか?)


おぉ~い!
だれか 出してくれぇ~


ちなみにクリア直後に牢屋へ行くと、閉じ込められているノコブロスの姿を檻の外側から見られる。
ただしステージ2に突入して以降は、再度牢屋を訪れても檻の中からいなくなっている。

こうしてストーリーから退場したノコブロス達………*3

だったが…?










【帰ってきたノコブロス】

最終ステージであるクッパ城にてまさかの再登場。
あの牢屋からなんとか脱出したかクッパによって出してもらうかして、更には修行も積み重ねたようだ。
門番であるクッパ石像からの刺客としてマリオ達に立ちはだかる。
「スーパー ウルトラ ノコブロス・ザ・グレイト」として新生した彼らは、マリオ達に立ちはだかる。


……しかし次の瞬間フロアに響き渡る甲高い叫び声!


マリオっ 見つけたゼーーーーーっっっ

長らくマリオを(一方的に)ライバル視してきたコワッパが追いかけてきたのだった!
コワッパは勢いそのままノコブロスたちをブッ飛ばしマリオに戦いを申し込む!


…うん、何の見せ場もなく吹っ飛ばされてあっけなく退場してしまった。つまるところかませ犬(亀)である。
BGM付きでの再登場もあって本気で彼らと戦えると勘違いした(そして戦えずガッカリした)プレイヤーもいるのでは?
なおクッパ石像は珍妙な乱入者に困惑こそしたが、コワッパ撃破後は「さっきのヤツもノコブロスと似たようなもの」と勝手に納得して通してくれるのだった。良いの!?


その後、無事戻ってこれたのかエンディングのパレードではハリボテクッパと共に出演。
なんとボスキャラの中ではトップバッターという好待遇である!(クリキングは出番が後ろにずらされてしまった)
コタツみたいな形状になったハリボテクッパの上で4人揃って決めポーズ!
…したは良いのだが、追いかけてきたボム兵たちに爆発されて哀れ黒焦げに。そのままポジションまで取られてしまうのだった。そりゃあこき使われた恨みがあるだろうしね…
ちなみにこの時ボム兵から手が生えているというレアすぎるシーンが見られる。あるんだ手……

【余談】


  • キノコタウンの物知りキノポンからは、かつて彼らがノコノコ村に住んでいた頃には同郷のゼニノコーと何度も喧嘩をしては負かされていたという情報が聞ける。

  • バトルBGM『ノコブロスアタック!』はボスキャラでありながら疾走感あふれるヒロイックなメロディとして人気が高い。
    間抜けなハリボテクッパを倒したのもつかの間、華麗に着地したノコブロスの姿と共にBGMが切り替わり第2戦へ……という演出も相まって非常にカッコイイ一曲となっている。
    スーパーマリオブラザーズ3のブロス戦BGMからアレンジされたものだが、曲調の違いから気づかなかった人もいるのでは?

  • ムービーにてノコブロスが登場する度に流れるBGMの名は『ノコブロス登場、あくまでもカッコよく…』。常にカッコよく決めようと背伸びする彼らの姿を表したような微笑ましい曲名である。
    とはいえBGMそのものは前述の『ノコブロスアタック!』に負けず劣らずの名曲。

  • 本作の公式HPではノコブラックの代わりに青いバンダナを付けたノコノコの姿を確認できる。開発段階ではノコブルーの予定だったのだろうか?

  • 「スーパーマリオくん」のマリオストーリー編でも登場。お約束というかノコイエローが鼻タレのアホになっており、キノピオへの変装もイエローが喋りすぎて怪しまれてバレてしまう。
    大ボケのマリオたちにすらハリボテクッパの正体を一目で看破され、「ノコブロスはどこ行った」「やっぱりクッパが見たい」を繰り返させられる事で疲れて繕いきれなくなり、最終的にはハリボテがバラバラになってしまった。「アホなこと考えてるからだ」
    その後はスクリューアタックでマリオたちを追い詰めるも、イエローがバラバラにされると弱いことをバラしてしまったせいでハンマーのだるまおとし攻撃でバラされ、カメキアタックで一掃される。

  • 一方26巻に掲載された特別編(小学三年生版)では、ピーチやヨッシーたちに化けるという変装というか変身を披露。しかしもてなし方が下手だったので怪しまれ、追いついたカメキに攻撃されてニセモノだということをバラされボコボコにされる。ちなみにこちらのイエローはボケ属性の設定はない。
    原作通りマリオたちを地下牢に落としてピンキーと合流させてしまうが、直後の次話でいきなりクッパとの決戦になってしまったため*4、ノコブロスたちはクッパに叱責される場面でフェードアウトしてしまった。


…ところで ノコブロスよ。
お前たちの項目は 今誰が編集しているのだ?

! ……だれも やっておりません。だってほら われわれがおでかけちゅうですから…

バカモノーッ! さっさと戻って 追記修正するのだーっ!


画像出典:マリオストーリー/インテリジェントシステムズ/任天堂/2000年8月11日発売
(画像は2021年12月10日に配信のNINTENDO 64 Nintendo Switch Online版)


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最終更新:2025年05月29日 13:37

*1 なおプレゼンのシーンでは後述するスクリューアタックのSEが鳴っている。ハリボテとスクリューアタックを両方披露して後者だけ褒めたと考えればつじつまは合う。ハズ。

*2 本作は初期HPが10、カンストレベルでも3桁には届かないなどRPGとしてはデフレ気味のステータスのため

*3 なおシナリオを幾らか進めると、彼らが送ってきた手紙をマリオの家で読むことが出来る。負け惜しみに満ちた内容ではありつつもマリオのことを少しだけ心配しているような文章も見受けられる。

*4 開始時期の関係で4話完結の短編となり、24巻掲載の次巻予告編マンガが第1話である