イグニス(遊戯王VRAINS)

登録日:2018/05/15(火) 21:49:11
更新日:2024/03/31 Sun 17:07:15
所要時間:約 8 分で読めます




遊戯王VRAINSに登場するキーキャラクター達の総称。
なお、イグニスとは本来ラテン語で炎を意味する単語。
ただし、後述するように炎とは直接関係ないため、炎属性のイグニスという頭痛が痛いみたいなフレーズも交わされるが気にしてはいけない。


●目次

【概要】

VRAINSの物語の発端というべき「ロスト事件」によって生み出された6体のAIの総称。
この事件は簡単に言えば、鴻上聖博士が立案した計画「ハノイプロジェクト」の影響。なお、立ち上げ当時の鴻上博士はSOLテクノロジーの所属であり、このプロジェクトは当時のSOLの極秘計画であった。

それは、6人の子供達を拉致監禁して拷問同然のVRデュエルを半年間只管行わせ続け、その思考パターンを基にしたAIを創造。
それらを人類の発展のため役立てる、あるいは人類の後継種を生み出す
……というもので、本編主人公・遊作や草薙の弟・仁、穂村尊もその被害者。*1
イグニスの危険性がどうこうの前にイグニス達を生み出すためにやった所業が明らかに戦犯レベルでアウトなことは視聴者からよく突っ込まれる。
AIの開発は「人類の発展」という目的があり、息子を慮るような博士が、大事の前の小事というには無理がある、あまりにも強引すぎる凶行に及んだ理由は作中明確に説明されないまま終わった。
負ければ電撃に加え食事内容が悪化する。当然風呂などそういったものはなし。ショタやロリに容赦なく電気を流す様子を放送する夕方アニメって……

それによって生み出された「意志を持つAI」をまとめたコードネームが「イグニス」であり、これは彼ら自身にも周知されている。
この「イグニス」という名前は、その存在が「神が人類に与えた火(ギリシャ神話のプロメテウスの逸話のような、神からの贈り物)」に例えられたことに由来している。

イグニス達はネットワーク世界のある箇所に集まり、自分たちの領域である「サイバース世界」を作り上げた。
サイバース族のモンスターのデータとデータストームはここで生まれた「データマテリアル」が元である(少なくとも過去回想で登場したリンクリボーなどについては確定)。


だが、鴻上博士は数億回ものシミュレートの結果、どのような道を辿っても『イグニス達が人類を滅ぼす』という結果しか導き出せなかった。

人間がAIに管理されることに対して反発してAIを敵視する。
敵意を向けられたAIもまた人間を敵視するようになる。

人類の助ける存在を作るつもりが人類の敵を作り出してしまったことを悔いた*2博士は、彼らを抹消すべく行動を開始。
そのために彼の息子・了見が「リボルバー」を名乗って立ち上げたネットワーク・テロリストがハノイの騎士である。

サイバース世界は本編開始の5年前にリボルバーが襲撃し、この時外に飛び出した闇のイグニスにより出入りが出来ないよう封印された。
その後、闇のイグニスを巡ってプレイメーカーとハノイの騎士の戦いが繰り広げられることになる。


草薙「全ては10年前、鴻上博士が起こした無茶な計画が発端だったのか…!」


一方で、残った5体により、サイバース世界の技術を外部に渡すべきか否かが議論されていた。
鴻上博士がイグニスを敵視し、リボルバーが実際に攻撃してきたという事実は、皮肉にも博士自身が予測したAIが人間を敵視するきっかけとなってしまった。
人間が敵対する可能性の示唆だとする意見が強かったが、
それ以外の可能性も含めて検討する中、結論が出る前に謎の敵の攻撃を受けサイバース世界が崩壊。

イグニス達は命からがらサイバース世界を脱出したものの散り散りになっており、現在はそれぞれがそれぞれの目的を目指して活動している状態。
親人間派のAiと不霊夢、人間不要派のライトニングとウィンディ、現状中立のアースとアクア、と派閥が三つに分かれている。

人間には解読不能な「イグニスアルゴリズム」という独自の文章形態を持っており、ネット上ではこれを使って意思の疎通を図っている。
また、ネットワーク世界でデュエルをする場合はアバターを模した専用の人型プログラムを生成する。

色々長々と書いてきたが要するに

鴻上博士「人間を導く存在が必要なのでは?意思を持ったAI作って人間を導かせるか!

そうだ!六人位子供さらってきてデュエル強制的にやらせて感情モニタリングすれば良いんだ!

1人は息子の友達(遊作)でいいか…家に連れてきてるから拉致りやすいしな!息子も同じ施設に住まわせることにしよう 

(ただデュエルさせるだけでは不十分なので、風呂や娯楽にその他情報を得られるものなどは一切排除して、勝利したら食事出来る褒美を、敗北したら電気ショック罰ゲームを与えよう)

悲鳴を聞かされ続けただけの息子に通報された。しかもAIに反逆されて私は肉体的には殆ど死んでしまった… 

私は人類の敵を産み出してしまった……」

こういうお話である。





【イグニス達】

それぞれがロスト事件/ハノイプロジェクトの被害者の思考パターンから作られている。ただし、オリジナルとは表出する性格が全く一致しない。
神属性を除くデュエルモンスターズの各属性に対応した6体が存在し、サイバース世界では6体それぞれが別個の領域を受け持ち、管理していた。

◆人類擁護派

Ai(アイ)

AIは祈ったりしない。やるのは勝つための計算だけだ!


闇属性のイグニス。オリジナルは藤木遊作
櫻井氏のアドリブによって、スタッフや他の出演者はよく笑っていたらしい。

サイバース世界で担当していたエリアは底なしの谷。
劇中最初に登場したイグニスであり、サイバース世界を追われて逃げ回っていた最中に遊作のトラップに引っ掛かり、人質兼囮として彼のデュエルディスクに幽閉されていた。
この時はクラッキング・ドラゴンに体を構成するデータの大半を食われて目だけになっており、通称をつける際に遊作は「AIだから」という理由でAiと名付けている。*3

飄々として底の読めない性格で、軽口が多い。
遊作とともに激戦を潜り抜けたことで、仲間意識は互いに持っているが、デュエル中にも軽い態度を崩さないため冷淡にあしらわれることがほとんど。
当初は腹黒系の相棒かと思いきや、物語が進むにつれて感情豊かになり、同時にAIとは思えないくらいアホの子になった。
イグニスの中でサボる昼ドラを見て暇つぶしするという無駄な行動を取る唯一の存在であり、最も人間に近い。

リボルバーとのマスターデュエル後に構成データを取り戻して現在の黒い人型に戻った。
ハノイの塔消滅後に解放され、サイバース世界に帰還したが焼け野原になっており、生き残りのリンクリボーと共に遊作のもとにとんぼ返りするハメになった。
人質生活中に遊作が家に置いているPlaymaker用のディスクを内部から改造してドローン化しており、これを使って結構自由に動き回っている。
また、藤木家のお手伝いロボット・ロボッピを言い包めて子分にしている。

サイバース族とは深い関わりがあるらしく、「天火の牢獄」でコード・トーカー達が行動不能になった際はシャットダウン寸前まで追い込まれていた。
イグニス自体が当初は理性のみの人格で構成される中、ただ一人本能と欲求を優先していた「異端」であるが、原因は不明。
Aiのこの在り方は他の5体に影響を与え、それぞれに個性を確立させる起因となった。

六体のイグニスの中で「もっとも悪知恵が働く」
遊作とは頭がキレる、「リンクセンス」を持っているという共通点がある。
また、遊作が考え事をする際、口元に指を添える癖や
学校の制服をかなり着崩していたり、授業中寝ている等、不真面目なところも共通していたりする。

ボーマンとの決戦では、彼が人々の意識と5体のイグニスの力で作り上げた「ニューロン・リンク」を破壊し、
仲間たちを救出しようと決死の作戦に出たが、仲間たちの力を受け取り勝利を掴みはしたものの救出はできず、結果的にイグニスの同胞を全て失ってしまった。


不霊夢(フレイム)

漢字で「不屈の(たましい)、夢に非ず」と書いて『不霊夢』。カッコいいだろう?

CV:八代拓

炎属性のイグニス。オリジナルは穂村尊。
サイバース世界で担当していたエリアは火山地帯。
ハノイの塔の事件の後、サイバース世界が謎の敵に襲撃されたことで、「ネットワークから隔離された安全地帯」を確保すべく尊のもとを訪れ、事件の真相や自分たちの存在について語ったことで、彼がSoulburnerとして活動するきっかけを作った。
Aiとは異なりこの名前は自らつけたもの。
熱しやすく冷めやすい性格に加え、馬鹿ではないものの絵に描いたような天然ボケであり、Aiや尊と漫才コンビの様相を呈している。
Aiに比べて真面目だが、デュエル中やたらと口を出し、決め台詞を言わせようとする、決着がつく前に早々と諦めるなど、彼に通じるおちゃらけた部分も散見される。
尊がネットワーク関連では素人であるため、そちらの方面のフォローも担っている模様。
ロスト事件の記憶に苛まれる尊を激励叱咤しトラウマを解消する、遊作とAi以上に尊との信頼関係を築いている等、最も人間に友好的。
鴻上博士の理想に最も近いイグニスと思われる。ただしSOLテクノロジー社のことは信用していない様子。
尊とは根が熱い性格をしているという共通点がある。

後に尊が使い手となった炎属性サイバース族の「転生炎獣(サラマングレイト)」は不霊夢が授けた物と思われる。

ボーマンとの戦いの最中、取り込んでいたウィンディの浸食を受けて対消滅、そのデータはボーマンに統合された。
最期はボーマンに融合され「ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード」の攻撃でボーマンが敗北したと同時に消滅した。


◆中立派

アクア

自分の目で確かめるのです。人間とAIの未来を。真実とは何かを


水属性のイグニス。オリジナルは葵の友人の美優という少女。
サイバース世界で担当していたエリアは海洋。
イグニスの中では唯一の女性型でツインテール。
6人の中ではサブリーダーを務めており、嘘と真実を見抜く力がある。
回想ではサボり魔のAiを叱りつけているシーンがある。
サイバース世界ではAiにちょっかいを出されては、その都度リンクリボーごとぶっ飛ばしていたらしい。
ちなみにこの名前はアースとの会話中に便宜上彼がつけたもの。

アース曰く、サイバース世界が「人間に協力する」派と「サイバースのみで独立する」派の真っ二つに分かれかねない状況らしく、アースが人間とイグニスのどちらに着くのか、自分で決めさせるために送り込んだらしい。
ライトニングによれば、サイバース世界の崩壊以前から行方をくらましていたとのことだが、その実どこかに封印されている状態となっていた。

ウィンディ戦の後にアースによって救出され、その後は単独で行動していたところをブラッドシェパードに捕捉される。
しかしブラッドシェパードとゴーストガールが対立している隙に乱入して来たブルーガールに確保され、自身のオリジナルである美優がライトニングの電脳ウイルスによって昏睡していること、その除去を試みた際に彼女の記憶の一部を得たことを語った。

中立派とはいうものの、実際のところは人間共存派に近く、アースの消滅を理解しても人間を切り捨てきれないのは美優の記憶を得たことが大きく、現在はブルーメイデン/葵と行動している。

ブラッドシェパードの襲撃を受けた際にデュエルを申し出ているため、一応デュエリストではある模様。
下記のアースに「クリスタルハート」なるリンクモンスターを手渡している。

流れからして、ブルーメイデンが新たに使用し始めた水属性サイバース族のテーマ「海晶乙女(マリンセス)」はアクアのデッキだと思われる。

ブルーメイデン/葵がボーマンに敗れたことでボーマンの体内に取り込まれ、「ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード」の攻撃で彼が敗北したと同時に彼女も消滅した。

アース

真実を見極めるため 人間の本当の姿をこの目で確かめるために
私はプレイメーカーとデュエルをする

CV:岡林史泰

地属性のイグニス。オリジナルはスペクター。
サイバース世界で担当していたエリアは山岳地帯。
他と違いゴーレムのような上半身が肥大した姿をしており、Aiの回想では座禅を組んでいた。
スペクターとは似ても似つかない、真面目で不器用な性格。
ただし、Playmakerたちの求める情報が無いにもかかわらずハッタリでデュエルを挑んでくるなどの柔軟性はある。
その一方で、敗北時には「自分は情報を持っていない」=自分はボーマン達とは無関係という情報を伝えてはいるので、根底から真面目な性格であることは間違いないようだ。
名前はAiが勝手に着けたが、本人は気に入った模様。
単独でデュエルを行った際には、遊戯王には珍しく自分から後攻を申し出ている。
AIだが、アクアに淡い恋心を抱いている。ぶっちゃけ主人公達よりラブコメしている。
サイバース世界が襲撃される前にアクアから彼女が生み出したモンスター『クリスタルハート』を託され、「人間に協力する」派と「サイバースのみで独立する」派どちらに付くか見極めるよう言われていた。
『クリスタルハート』を必死に守ろうとする戦い方は、『聖天樹(サンアバロン)』シリーズのモンスターを起点に徹底的な防御を固めるスペクターと似ており、また特定のものに深い愛情を抱いている点は共通している。

その後はライトニングによってサイバース世界の牢獄に幽閉されていたアクアを救出したが、変わり果てた姿のGO鬼塚に捕捉される。
アクアをDボードから突き落とす形で離脱させ、デュエルに挑むも勝利のみをリスペクトするようになった鬼塚を見ているうちに人類を危険視するようになってしまう。
デュエルでも次第に追い詰められ、あれほど守ろうとした『クリスタルハート』も破壊され、心折れる形で捕獲されたアースを待ち受けていたのは…


データ解析のために解体されるという余りにも残酷な仕打ちであった。


レーザーによって身体が徐々に切り刻まれ、感情があること・生きていることを訴えかけたが、SOLテクノロジーがそんなことに構うはずもない。
データ解体の影響か、自分の戦う理由にもなっていたアクアの姿や記憶すらおぼろげになりながら消滅する最後を迎えた。
SOL側がイグニスアルゴリズムを全く理解していないまま解体したこともあり、復帰は絶望的となっている。
この際、出会うことすらなかったパートナーのスペクターが涙を流している。
また、アースの最期を知ったAiは人間を嫌いになりそうだと涙ながらに語っており、親人間派のAiに不穏な影を落としてしまっている。

更に、解体されたアースのデータは鬼塚の脳内に埋め込まれたチップへ移植され、データ収集に使われると言う追い討ちが待っていた。
そしてこのデータを用いて鬼塚は罠を仕掛け、Playmakerを誘き寄せて決闘に挑んだ。
Aiは鬼塚がPlaymakerに敗れた際にアースのデータを取り戻そうとしたものの、『クリスタルハート』しか取り返せず、大部分のデータはSOL側に回収されてしまっている。
2年目ラストではボーマンの体内で意識を失っており、「ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード」の攻撃で彼が敗北したと同時に消滅した。

使用するカテゴリは「Gゴーレム」という地属性のリンクテーマ。
1体だけ水属性モンスターがおり、これは上記のアクアから託されたもの。
この水属性モンスターも「Gゴーレム」の名を冠しているが、アクアも「Gゴーレム」テーマを使用するのか、あるいはアクアから受け取ったモンスターのデータをアースが「Gゴーレム」に変換して使用していたのかは、現時点では不明。
原型となったスペクターの『聖天樹(サンアバロン)』とは1つのリンクモンスターを徹底的に守護するという点でコンセプトが似ている。
人型プログラムは枯れ木を基に作り上げた木でできた巨人。


◆人類排斥派

ウィンディ

素直になれば、共存の道ってやつを考えてやってもいい。歩み寄りも時には必要だ
まあ共存って言っても、ボク達の管理下ってことになるけどな
大人しく従えば、世界の片隅にでも置いてやってもいいぞ?


風属性のイグニス。オリジナルは不明。
この名前はAi達に合わせて名乗った便宜上のもの。
サイバース世界で担当していたエリアは森林地帯。
新生LINK VRAINSの深層、進入禁止エリアに自身のエリアを作り出して潜んでいた。
Aiや不霊夢とは異なり人間をあまり信用しておらず、「自分たちだけでもう一度サイバース世界を作ればいい」と考えている。
ボーマン達を追ってきたPlaymakerとSoulburnerに対し、それらしい連中が近くに潜伏していることを伝え、情報の見返りとして先に潜入していたゴーストガールとブルーガールの排除を要求するなど食えない性格。
現在は隔離スペースにサイバース世界を模した空間を作り上げ、ライトニングと共に人間を支配する計画を立てている。

飄々とした軽い性格だが、本性は非常にプライドが高く人間を下等生物扱いして露骨に見下し舐め切っている。
元々人間に対して非常に否定的な思想を持っており、「世界を支配するのは自分たちイグニスである」と考えている選民思想の塊。
さらに、「パートナーがいると人間に感化されて鬱陶しいからいらない」という理由で現実のシステムをハッキングし、交通事故を起こして自身のオリジナルを抹殺しようとした。*6
このためオリジナルの生死は不明。
AIのように感情論を重視する思想を「ウゼェ」と心底唾棄しているが、このような思想を持つ割に「人間は想定外のことばかりして来る」とボヤいている辺り、プログラムゆえの思考の限界がある模様。
AIという割にはプライドの高さもあって煽り耐性も低め。

ソウルバーナーに敗北し、データは不霊夢に吸収されたが、ボーマン戦の最中に活性化して不霊夢を乗っ取ろうとした。
結果、阻止に全力を投じた不霊夢と相討ちになる形で消滅している。


その後、ボーマンの体内で意識を失っており「ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード」の攻撃で彼が敗北したと同時に消滅した。

人型プログラムは顔面のない人型の「エコー」。
使用するカテゴリは風属性サイバース族の「嵐闘機(ストームライダー)」。
自身の魔法罠ゾーンが空いていることを条件としたカードが多く、相手のカードを墓地や手札から強制セットさせたり、攻撃を強制させたりと相手をコントロールする面が強い。

六体のイグニスの中で「もっとも強くデータストームを操れる」
ボーマンがマスターデュエルでストームアクセスを使用できたのはこの力によるもので、自身もリボルバー戦で使用している。


ライトニング

君たちは私に理解できない多様性を持っている
エラーコードを突然変異と考えれば、そこには未知なる進化の可能性があるだろう
私には認められないがね

CV:前田一世

光属性のイグニス。オリジナルは草薙仁。
詳細は項目該当を参照。


ビットブート


CV:藤沼建人(ビット)、矢野正明(ブート)

ライトニングが作り上げた次世代AIのプロトタイプ第1号。
アバターは全身タイツにスーツの姿。ビットがグレー、ブートがピンクのタイツ及びスーツを着ている。
更に互いに合体することで「ビットブート」と呼ばれる形態に変化する。なおビジュアルはあしゅら男爵。
ボーマンを破ったPlaymakerへの刺客として送り込まれるが乱入してきたSoulburnerとデュエルした結果敗北してしまい、仲違いする醜態を曝したことでハルにクビを宣告された。
後に再登場した際は、大量生産されるなど戦闘員扱いされている。

使用デッキは【Dスケイル】。
スピードデュエル時の使用スキルは「マーカーズ・ポータル」。ビットブートの場合スキルを2度使うことができるというインチキ戦術を駆使する。
本人曰く「ビットとブートがそれぞれ1回ずつスキルを使用している」


ハル



ライトニングが作り上げた次世代AIのプロトタイプ第2号。
ボーマンの弟を自称する少年型のプログラムだが現在までのところ自身はデュエルを行っておらず、ボーマンの対戦を観察しているのみ。
なお、ボーマン共々元ネタは「2001年 宇宙の旅」。ボーマンは同作の宇宙船の船長、ハル(HAL)はその船のコンピューターから取られている。
ボーマンを兄と呼ぶことと元ネタを踏まえ、実はハルの方が3号=本命のAIではないか、という推察もあった。*7
後にライトニングが情緒不安定だったボーマンの制御役として「弟」という役割を与えたことが語られた。
ボーマンの完成に伴い、今度は「従者」に任命された。
自らの兄弟関係を「単なる記号」とみなしていたが……

使用するデッキは【ハイドライブ】。
ハルによると元々は彼のデッキであったらしく、スキルもボーマン同様「マーカーズ・ポータル」。


ボーマン

なぜなら俺はお前であり、お前は俺なのだからな!

CV:松田賢二

ライトニングが作り出した次世代AIのプロトタイプ第3号。
大柄な男の姿をして遊作/Playmakerの前に三度現れたが、その度にライトニングによって違う記憶を埋め込まれており、真意は未だ不明。
初遭遇時は自身が何者なのか全くわかっておらず、2度目の戦いでは「自分こそが遊作の本当の人格である」と豪語し、遊作に強い敵意とライバル意識を向けた。

三度目の対峙にて遂にイグニスとして完成。精神的にも非常に安定した。
語ったところでは、ライトニングがイグニス6体を統合する「理解できないものを許容できるAI」の外殻として作り出した次世代AIのプロトタイプ3号ジェネレーション・スリーであると語り、3度目の復活の際には自らを「次世代のイグニス」と称した。
ライトニングが己の主人にふさわしいイグニスとして学習を重ねさせながら作っただけはあり、遊作やライトニング、ソウルバーナーといった面々を認める器、ハルのことを「弟」として大事に思う「熱い感情」と、それらの感情を統御して己を高め次世代のイグニス(人類の上をいく存在)としての己の存在意義を全うしようとする強い意志を持つ。自分に怒りを向けるソウルバーナーに対しても「自分をAIだからと見下したり軽視したりせず、一人の存在として対等に見て怒りをぶつけてくれている」点に喜ぶなど、感情に振り回されず物事を冷静ながらも情熱的に見据える。
ただし「人間と猿は平等に権利を分かち合えない」として、次世代イグニスとして己の作られた意義を全うし人間を支配するつもりでいる。
かつてはサイバース世界を崩壊させた実行犯でもあるらしい。

使用するデッキはサイバース族の「ハイドライブ」。
各属性の低リンクモンスターを素材とすることで、同属性にメタをはる戦略をとる。
自らの進化に伴い、Aiには本来持てない閃き・可能性の再現手段として、サイコロによるギャンブル効果を取り込んだ。

初戦は「マーカーズ・ポータル」を使用していたが、2戦目以後はスピードデュエルのみならずマスターデュエルでもスキル「データストーム」を使いこなす。
そして、5体のイグニスを吸収して臨んだ遊作との決戦では、ログインしていた人々の意識を奪って作り上げた情報集積ネットワーク「ニューロン・リンク」を用い、新スキル「マスターストームアクセス」(条件なしで毎ターンストームアクセス可能)を引っ提げて圧倒。

だが、Aiの決死の行動により、遊作もまた新たな力たる「ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード」を手に入れ、その猛攻を受けて敗北。
勝者たるPlaymakerを讃え、Aiには「その手でイグニスの未来を閉ざした」と警告を残し、自らの役目から解放された彼は愛する弟ハルの幻影に笑みを向けながら潔く散って行った。


【サイバース世界】

6体のイグニスが作り上げたAIの世界。
全景は中央を貫くマスターシステムと思しきタワーを中心に六角形にサイバース族の街が広がり、
六角形の頂点にイグニスそれぞれのシンボルが浮かび、さらに六角形の篇それぞれから扇型に各イグニスの担当する管理区域が広がっている、というもの。
シンボルは中央のコアをデータストームらしき帯状の物体で接続されている。
空は地平線付近で緑色に変色している。

本編の5年前にリボルバーに襲撃され、この時にAiが離脱しつつ出入りを封じるロックをかけた。
しかし、ハノイの塔崩壊に前後してライトニングが引き入れた謎の敵の襲撃を受け、現在は荒廃状態にある。

データストームの大本であるデータマテリアルやサイバース族のモンスターはここが発祥の地。
SOLテクノロジーがイグニスを狙っているのはこの技術を入手することによる利益が目的とされる。


追記・修正はサイバース族デッキを組んでからお願いします。

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最終更新:2024年03月31日 17:07

*1 スペクターについては拉致被害者には違いないが、必要とされているという事実をポジティブに受け止めていた

*2 上記の通り、視聴者からは「まず生み出すためにやった誘拐監禁を悔いるべきだ」と頻繁に指摘されている。一方で「そこを考えたり息子を慮るような人格を持つならば、なぜ児童誘拐・拷問という強硬手段に博士が出たのか」については作中でも説明されていない。

*3 草薙は「目だけになってるから」という理由で追認しており、「eye」とのダブルミーニングの模様。

*4 詰めデュエルに失敗したハノイの騎士の下っ端を襲ったトラップがAiのテータを捕食する際の姿に似ていたのはその為だと思われる。また、遊作がAiをなかなか「相棒」と認めなかったのはAiが自身に干渉していたことに薄々気づいていて疑っていた為ではないかと推測できる。117話を観た後で1話から見直すとAiや遊作の言動に新たな発見が見えて来るかもしれない。

*5 Aiの回想では崩壊した街の中で戦車で追跡され、遊作がAiを庇って射殺されている

*6 シチュエーションからすると、道順健吾/ブラッドシェパードが巻き込まれたのもこの事故だと思われる。

*7 ボーマンの方が2号AIであれば、「後発機」であるハルから見て兄に当たると言えるため。