登録日:2024/03/02 (土) 05:38:40
更新日:2025/01/14 Tue 04:20:47
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※注意※
この項目にはFateシリーズのネタバレが含まれています。
本項目ではFateシリーズにおける「黒化英霊/オルタ」について記載する。
◆概要
英霊には様々な側面が存在する。
例えば、いかに高潔な精神を持つ
騎士王でさえ、心の内には負の感情を抱えている。
「オルタ」とは
サーヴァントの大元である英霊が内に抱える、そういった負の別側面が強力な呪いなどの外的要因によって表面化した状態のことを指す。
この状態のサーヴァントは「○○・
オルタ」と呼ばれる。正確な呼称としては
「オルタナティブ」であり、「もう一つの、別の」という意味合いを持つ「alternative」から来ている。
パッと見の第一印象は全体的に黒っぽくなっている事が多く、元となったサーヴァントと比較すると特に分かりやすい。
その為初期はこの状態のことを黒化と呼び、黒化したサーヴァントは読んで字の如く「黒化英霊」と呼ばれていた。
なお、この「黒化英霊」という単語自体は『プリズマ☆イリヤ』のみで使われている。
この状態はサーヴァントの正常な状態ではなく、正常な召喚ではまず顕現する事が無い。
単に別側面を召喚するだけであれば、クラス等の違いで英霊の各要素の強調される部分が多少異なってくる程度であり、
この状態に至るには、サーヴァント召喚時もしくは後付けで無理矢理霊基に手を加えられて改造された場合などが殆どである。
性格も正常に召喚された場合や生前の人格とはかなり違っているケースが多く、
さらに大半が悪人・外道になっているため、どうにも“悪堕ち”や“洗脳”のイメージが強く見えてしまうのだが、
その実態はあくまで属性の反転もしくは別側面の発露・強調であり、本人の本質には変わりないという。
同じ魂であるため、根っこの部分は通常時とオルタ時共に変わりなく、アイデンティティ自体は共通している場合が多い。
例えばアルトリアであれば、正道を以ての統治か、覇道を以ての統治か、という手段の違いはあるが、
どちらであっても王であるという在り方の本質は変わらない、という事である。
ただし、個人としての二面性を持たない概念・事象を由来とする英霊や、
最初から負の側面しか持たない、もしくは悪行などの逸話ばかりがメインとなる反英雄はオルタ化することはない。
なので、悪人のイメージが強い英霊がオルタ化し、善人になるということもない。
こういった英霊召喚システムのありようは、
言峰の語った
「悪人が戯れに見せる善意 聖人が気まぐれに犯す悪行 この矛盾こそが人たらしめる」という言の象徴なのかもしれない。
◆オルタの基準について
「オルタ」と呼ばれるサーヴァントの基準は、実は明確にされていない。
詳しくは後述するが、主に『
Fate/Grand Order』で様々なタイプのオルタが登場している他、
他の
スピンオフにおいても単に負の側面を抱えているだけの場合や、精神汚染や黒化するのみではオルタとは呼ばれないことが明かされており、
「オルタ」と「黒化英霊」は同じものに見えて明確に区別されている。
とまあこんな感じで、黒化=オルタと一括りにする事は難しくなってきているのである。
これらの基準は正式な明言はされていないのだが、Fakeの作者である
成田良悟氏はX(旧twitter)で前述のアルケイデスの件に触れて言及しており、一応ルールというか線引きは存在している模様。
他にも、英霊の
「別人格」としてのクラス、
アルターエゴという
エクストラクラスが登場しているが、こちらもオルタとは明確に異なる。
これは、オルタは単に英霊の別側面が強調されるだけであるのに対し、アルターエゴの本質はその別側面のみを切り出した純化であり、
ベースとなった英霊とは独立した別人として扱われるため。
オルタになった結果、アルターエゴクラスがあてがわれたサーヴァントも居るけど。
のちに、FGO2部7章において、具体的な実情が語られている。
単なるサーヴァントの善悪属性の反転というより、英霊の生涯や信念といった「英霊の核となる要素」を自ら否定し裏切った姿こそが「異霊」と呼ばれる、という。
◆分類
オルタはそのタイプによって大きく四つに分けられる。
①聖杯の泥による精神汚染
アルトリア・ペンドラゴン(セイバー)[オルタ](SN版)が該当。
強力な呪いである「聖杯の泥」は負の感情を増大させる触媒になるため、これに漬け込まれたサーヴァントは属性が反転する。
聖杯の力による魔力の無限供給、戦闘能力の強化に加え、受肉している為に物理干渉力が増大している。
一方で、肉体を得たことにより霊体化が出来なくなった他、暴走状態に陥り細かい制御が出来なくなる、という欠点も抱えることとなる。
②聖杯の泥以外の外的要因による変質
クー・フーリン[オルタ]、アタランテ[オルタ]、キングプロテア[オルタ]、紅閻魔[オルタ]、ニトクリス[オルタ]、エレシュキガル[オルタ]が該当。
聖杯の泥を使わずとも、聖杯そのもの、宝具、令呪などによって属性が反転し、変質するパターンも存在する。
ただこちらは聖杯の泥ほど影響力は強くないらしく、サーヴァントの状態も①のパターンより安定している場合が多い。
これは聖杯自体はともかく、宝具や令呪による強制力は聖杯戦争や英霊召喚システムのルールの範疇にあるためと思われる。
③本来の歴史とは異なる人生を歩んだ存在
アルトリア・ペンドラゴン(ランサー)[オルタ]、エミヤ[オルタ]、沖田総司[オルタ]、ギャラハッド[オルタ]、アルジュナ[オルタ]が該当。
人間の人格を形成する最大の要因は
環境である。
無論、元々持っていた素養などにも原因はあるが、平行世界において同じ魂を持つ人間であっても、生きるために培った構成要素こそがその魂を象る。
言わば、
世界がその人の在り方を作るのである。
とある時点までは、彼らも確かに同じ魂のカタチを持っていたのであろうが、異なる環境で育てば、能力のみならず、最終的に持つ価値観等も変わってくるのは道理であろう。
そういったIFの環境こそが人物を変える決定的な事象となる。
そのIFの環境下で、汎人類史に刻まれている本来の英霊としての信念を否定してしまうような人生を送ったために、結果的に通常霊基とは反転している状態になっている。
中でも、沖田総司[オルタ]は後述の④の特性も含むという稀有なタイプである。
④そもそも元となった英霊とは完全に別人
ジャンヌ・ダルク[オルタ]、沖田総司[オルタ]、
謎のヒロインX[オルタ]が該当。
別人なら別側面でも何でもないじゃん…とでも言いたくなるかもしれないが、ベースになっているサーヴァントがいるという意味では広義の意味でオルタに該当する。
オリジナルを元に、あるいはその姿をコピーした上で霊基を構築し、本来の英霊には無い属性を付加されたりして改造される。
その為、誕生の経緯や在り方としてはむしろ違法サーヴァントのクラスとも言われていたエクストラクラス・アルターエゴに近い。
登場したオルタ・サーヴァント
作中で明確にオルタと呼称されたサーヴァントのみ記載。
覇道を以て統治する、非情に徹し切った黒き騎士王。
Fateシリーズ初にして元祖とも言えるオルタサーヴァント。
『stay night』では、
「この世全ての悪」に飲み込まれたセイバーが、聖杯の呪いに侵され、性質が反転した姿。
雰囲気からしてオリジナルとはかけ離れているが、
衛宮士郎と接するときはかつてのアルトリアらしさが垣間見える時も…。
魔力放出の出力は通常霊基を大きく上回り、加えて聖杯からの無尽蔵の魔力供給により宝具の連続発動を可能とする。
一方、FGOでカルデアに召喚されたセイバーオルタは、原作と違って通常霊基のセイバーが聖杯の泥による精神汚染を受けた訳ではなく、
最初からセイバークラスの別側面として召喚されている為、通常霊基のセイバーと別個で併存している。
ちなみに「アルトリア・ペンドラゴン[オルタ]」はFGOでの表記。原作ではオルタ表記はなくスタッフやファンの間では黒セイバーと呼ばれていた。
後に商品展開などで「セイバーオルタ」と呼ばれるようになり、FGOで上記となった。
竜の焔を以て故国へ復讐せんとする、泡沫の魔女。
聖杯を手に入れた
ジル・ド・レェは当初、「ジャンヌ・ダルクの復活ならびに彼女による復讐」を望んだが、
英霊ジャンヌ・ダルクは
生前の自身の顛末に対して後悔や無念、憎悪などを抱いていないため、負の感情を持った別側面としてはそもそも召喚が出来ない。
その為、このジャンヌ・オルタはジルが
「そうであってほしいと願った彼女の姿」として一から造り出された存在、
言うなればジルの願いから形作られた創作サーヴァントであり、贋作英霊と呼べる存在。
「人間空母」に例えられる苛烈な戦闘スタイルに加え、竜種を操る能力を備える。
当初は「英霊の座」に記録そのものが存在しなかったため、サーヴァントとしての召喚は不可能だったのだが、
とある一件により英霊の座に登録され、人理修復が終了するまでの間は召喚が可能となった。
荒ぶる嵐の王、ワイルドハントの化身。
FGO版のセイバーオルタと同じく、最初からランサークラスのアルトリアの別側面として召喚されている。
どこがとは言わないが、一部分がとても成長している。
黒き聖槍ロンゴミニアドを振るい、善属性だけど黒き暴虐として振る舞う。
ちなみに、通常霊基の方が実装されるより前に、オルタの方が先に実装された唯一のサーヴァントである。
血染めの戦場にて、遍く全てを鏖殺せんとする無情なる狂王。
アルトリアに続く、第五次聖杯戦争サーヴァントからの2騎目のオルタ。
女王メイヴが聖杯に
「自分と共に在れる邪悪な王クー・フーリン」を願った事により生み出された。
召喚者の願望が反映されているという点は上述のジャンヌ・オルタと同じだが、こちらは正真正銘召喚されたサーヴァント「クー・フーリン」自体が変質している。
快男児的な性格から一転、無慈悲な戦闘機械の如き冷酷な性格へと変貌している。
紅の海獣クリードの甲冑を身に纏い、より破壊力の増した魔槍
ゲイ・ボルクを振るう。
なお、このオルタはバーサーカークラスとして召喚されているが、元々クー・フーリンにはバーサーカー適性も存在するため、
設定上はオルタ化せず、正式にバーサーカークラスで召喚された場合のクー・フーリンも存在している。
しかし、こちらはクー・フーリン系列の中でも制御が効かない一際ろくでもない代物であるらしく、
同クラスでありながら通常霊基よりもオルタの方がマシな人格をしているという稀有なタイプ。
登場作品:Fate/Grand Order
元となった英霊:
エミヤ
クラス:
アーチャー
名も信念も忘却し、守るべき日常さえ捨て去った鉄心の傭兵。
第5次聖杯戦争サーヴァント3騎目のオルタで、その在り方やビジュアル等ある意味一番登場が驚かれたオルタでもあろう。
あまりの見た目の違いから、発表時には「ボブ」「ボブミヤ」などとあだ名されていじられており、
後にとあるイベントで「デトロイトのエミヤ、略してデミヤ」等と呼ばれたことで「デミヤ」とも呼ばれるようになった。
ただ、同イベント等であまりにも洒落にならない過去が明かされたため、気軽にいじれなくなったファンも
オリジナルのような甘さは削ぎ落され、効率主義を第一とし、目的遂行の為ならば手段を選ばない冷徹な性格になっている。
また、投影によって複製した武器を使うのは通常霊基と同じだが、あちらが主に投影した干将・莫邪をそのまま双剣として使うのに対し、
こちらは投影したそれらをさらに魔改造した二丁拳銃として使っている点が異なる。
『stay night』に登場したエミヤや『
EXTRA』の無銘とは全く異なる人生を辿ったとされるが、
そもそも、英霊エミヤ自身が
とある人物が辿り着く可能性の一端でしかない。
なので、どちらかと言えば英霊エミヤとしてのIFというより、その人物のIFというべき存在。
謎のヒロインX[オルタ]
ブォン、ブォンブォン、バキューンズキューン、ズシャー!
……はっ!? 見ましたね、私の秘密のイメトレを!?
サーヴァントユニヴァースより飛来した暗黒騎士にして、天涯孤独のヴィラン。
謎のヒロインXから抽出したX因子を元に、禁断の魔術によって錬成された人造サーヴァント……という設定らしい。一応。
上記の
ジャンヌ・オルタのような、元になった英霊があるというタイプではなく、
オルタの元となっているヒロインXとは正真正銘ガチで別人のサーヴァント。
稀少元素オルタニウムを媒介に、諸々のエネルギーを魔力へと変換するオルトリアクターを燃やし、赤い魔力を放つ邪聖剣ネクロカリバーを操る。
なお、後に「謎のヒロインX」が成長した姿である「謎のヒロインXX」が登場したが、
こちらも負けじと(?)「謎のヒロインXX[オルタ]」が登場することになった。
身体が順当に色々と成長したあちらと同じく、こちらも(主に胸が)大きく成長しているが、精神性はそこまで変わっていない。
ただ一度きりの顕現のため生み出された、抑止の決戦英雄。
原典に当たる『コハエース』では桜セイバー(沖田総司)と
魔人アーチャー(織田信長)の「合体英霊」であり、
『帝都聖杯奇譚』では桜セイバーが5騎のサーヴァントの魂と聖杯により「抑止力の守護者」として霊基再臨を果たした姿、という設定であったが、
FGOで実装されるに至って、「織田信長」の要素はなくなり、英霊「沖田総司」のオルタとして再定義された。
「幕末で死ぬ事無く生き延びていた場合の沖田総司のIF」が
抑止力の守護者になった、という更なるIF。
抑止力の行使の為に霊基自体が改変されており、生前の沖田ですら使えない
ビーム神速の剣技を操る。
また、オリジナルの沖田さんが死後も悩まされている病弱体質は持っておらず、そのせいか「胸などはこちらの方が大きい」らしい。
ギャラハッド[オルタ]
礼儀作法のなってない淑女だ。円卓に傷がついた
守護の魂と聖なる盾を捨てた騎士の成れ果て。
汎人類史では聖杯探索を完遂したのに対し、彼は断念してしまった世界線からの出身。
彼の象徴とも言える盾の類は持っていないが、一応セイバークラスであるため、剣の宝具を持っており、この宝具で戦える。
しかし、彼本人は戦わず、マスターであるコハルの魔術師としての能力
「英霊憑依」により、
彼女本人に憑依し、力を貸す形で戦闘を手助けする。
叶わぬ願いに狂い果てた、魔獣の乙女たる女狩人。
アタランテの宝具「神罰の野猪」が常時発動した状態で召喚された姿。
元々は『Fate/Apocrypha』において、アーチャークラスのアタランテが「神罰の野猪」を発動するとこの姿に変貌するという設定で先行登場しており、
当初はオルタとは呼ばれていなかったが、FGOに実装されるにあたって、オルタと定義された。
狩人としての「追い込みの美学」ではなく、魔獣としての「野獣の論理」に基づく、荒々しく暴力的な思考回路となっている。
ちなみに、「神罰の野猪」は脱ぐと通常霊基に戻る事が出来るので、FGOではアーチャーの通常霊基とは併存しておらず、
かなりの気軽さで通常霊基とオルタの間を反復横跳びしている。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト[オルタ]
魔神柱の絶対尊厳に屈し、音楽の神さえ否定した怪物。
異聞帯という特殊状況下でのみ成立したサーヴァント・アマデウスの黒化英霊。
…と思いきや、自分自身をこのサーヴァントのオルタだと認識する呪いを掛けられていた
全然別人の英霊。なので実際はオルタでも何でもない。
お久しぶりですな、ウィリアム・シェイクスピアですぞ!
反転という概念がそもそもに存在しない、善悪超越の演出家。
新宿特異点にて黒化させられたシェイクスピア。だが、あまりにも特殊すぎる例。
シェイクスピアという人物は善も悪も嘲笑い、ありとあらゆるものを作品のネタとして昇華するというはた迷惑な性質の持ち主。それ故に彼の属性は中立・中庸。
善悪抜きにして「吾輩が面白ければそれでいい」というトリックスターじみた人格故に、黒化させられても反転しようがないという特徴を持ち合わせている。
なので、姿こそは禍々しくなっているが、性格面やスタンスについては全く変化していないという希少な存在となっていた。
一応、亜種特異点の異質な状況や黒化によるブーストも手伝い、本来は戦闘能力に乏しいはずの彼も、
「物語を具現化した使い魔」を作成して戦う事が出来るくらいにまでは強化されてはいる。
故にこそ一切の邪悪を絶ち、世界を救わなければ……。
人を捨て、創世と滅亡の輪廻を繰り返す概念と成り果てた授かりの英雄。
クルクシェートラの戦いで邪悪を憂いたアルジュナが、インド神話の神性全てを取り込み、超統合神性を得た姿。エネミーとしての名義は
「神たるアルジュナ」となっている。
結果として元のアルジュナとしての人格をほぼ失っており、ひたすらに無感情かつ機械的。
彼の宿敵曰く、本来隠れているはずの性質が何らかの理由により反転して表層化し、貪欲に神性を獲得した結果生まれたもの、と見ている。
神そのものとも言える絶対的権能を以て、敵を殲滅する。
ちなみに初のFGOが初出となるサーヴァントのオルタでもある。
キングプロテア[オルタ]
登場作品:Fate/Grand Order
元となった英霊:キングプロテア
クラス:
アルターエゴ
反抗期の化身と化した、渇愛の巨獣。
通常霊基のキングプロテアが
カマソッソにより令呪で変質させられた姿。
更に冥界のイグアナ
「ソチナトル」のエッセンスを追加されており、攻撃性が増している。
その為、エネミーとしての名義は
「キングプロテア・ソチナトル」となっている。
最初からアルターエゴクラスであったサーヴァントのオルタ、というかなり珍しいタイプのオルタとなっている。
紅閻魔[オルタ]
登場作品:Fate/Grand Order
元となった英霊:紅閻魔
クラス:
セイバー
魂の緒を断つ、冷酷無慈悲なる火焔女帝。
通常霊基の紅閻魔がカマソッソにより令呪で変質させられた姿。エネミーとしては「朱瑞鳥・紅閻魔」となっている。
通常、紅閻魔には童女以降の時分など存在しないが、閻魔大王の名代として更なる成長を遂げた「未来の前借り」としてのIF。
神霊級の霊基規模を誇り、卓越した閻雀抜刀術により繰り出される斬撃はより巨大となっている。
なお、2部7章で登場したオルタの中で2024年現在唯一霊衣としても未実装。
断罪の具現にして、冥府より裁定を下す神罰執行者。
サーヴァント・ニトクリスが生前の自分を否定し、代償に心臓を抉り出したことで自らオルタ化した姿。
天空神ホルスの加護を捨てた代わりに、冥府神
アヌビスの加護を得ており、ビーストクラスにすら対抗しうる戦闘能力を得ている。
天の牡牛の脚を駆る、冥界の女主人。
通常霊基のエレシュキガルがカマソッソにより令呪で変質させられた姿。作中では汎人類史における自身の別名である
「ニンキガル」を名乗る。
エレシュキガルとして元々持っていた権能が強化されており、通常は
イシュタルの宝具である神獣グガランナの召喚を脚だけだが、複数召喚する事が可能になっている。
類似例
オルタ呼称ではないが、作中で「黒化した」と明言されている、もしくは意図的に負の側面が強調、あるいは増幅されているサーヴァント。
丑御前
登場作品:Fate/Grand Order、Fate/Samurai Remnant
元となった英霊:
源頼光
クラス:
ライダー→
アヴェンジャー
主に従いながら叛逆する、誰にも理解できぬ『忠義』を抱えし狂臣。
源頼光の怪物・魔性としての別側面。
当初は『Fate/Grand Order』においてNPCとしての登場だったが、『
Fate/Samurai Remnant』で本格的にサーヴァントとして登場したのち、
コラボイベントで再び逆輸入される形で、『FGO』においてはアヴェンジャークラスとして実装された。
精神が完全に破綻している上に人間としての源頼光の人格が存在しないため、目的を達成する手段として破壊以外を見出す事が出来ず、
令呪による命令も
本人は従っている認識のまま、おもっくそ命令を無視するという、正真正銘制御不能の狂戦士と化している。
ゴルゴーン
墜ちた女神が辿り着いた、英雄に狩られるべき魔物。
ゴルゴン三女神の一柱・
メドゥーサの怪物としての成れの果て。
別側面というより、メドゥーサがどうあっても辿る最終的な末路である為か、メドゥーサ・オルタもしくはライダー・オルタとは呼ばれない。
牛若丸[ケイオスタイド]
混沌の泥にて存在そのものを凌辱された、無尽の殺戮兵器。
ティアマトに捕らわれた牛若丸がケイオスタイドによる塩基契約により黒化した姿。
霊基レベルで改造された結果、兄の頼朝をはじめとした人間達への悪感情が憎悪として発露している。
騎乗スキルを失った代わりに、個体増殖スキルが追加されており、
致命傷を負っても傷付いた体を捨てて増殖した別の個体に移る事が出来るようになっている。
事件簿コラボでは弁慶がこのポジションになったifを見る事ができた。
平景清
「源氏」そのものを憎み、その為だけに稼働する怨霊。
平家武者達の源氏への怨念の集合体が、依り代の「源義経」に憑依したサーヴァント。まさかの牛若丸闇堕ちの別パターン。
源氏への怨みを抱く武者達の魂である「景清」と「義経」の意識が混濁している状態となっている。
不死身の景清としての性質を持つ為か、耐久が異様な程高くなっている。
アルケイデス
ああ、そうだ。我が骨肉、我が魂こそは、神になり下がった愚者の影法師よ!
高潔なる矜持も、英雄の誇りも、彼たる全てを捨て去った神殺しの復讐鬼。
元々アーチャークラスとして召喚されていたヘラクレスが、マスターの令呪三画の同時使用や聖杯の泥による黒化など、
様々な手段による精神汚染を受けた結果、アヴェンジャーに変質したサーヴァント。
高潔な英雄としての信念は消え去り、神々への復讐を是とする。
メガロス
圧政と侵略の権化によって縛られた、人の形をした災害。
元々召喚されていたバーサーカーのサーヴァント・ヘラクレスが戦闘兵器として無理矢理改造された上で歪曲召喚された突然変異体。
霊基自体が強化されており、従来のヘラクレスよりも肉体もパワーも大幅に大きくなっていた。
亜種特異点アガルタにおいて、舞台をかき乱す災害としての役割を演じさせられていた。
ミノタウロス
登場作品:Fate/Grand Order、Fate/Labyrinth
元となった英霊:
アステリオス
クラス:
バーサーカー
己を人たらしめる要素全てを失ってしまった、迷宮に潜む悲しき怪物。
怪物としての側面を強く持ちながら召喚されたアステリオス。
というより、人類史にはむしろこちらの方が有名であるため、ある意味正常に召喚されているとも言えるサーヴァント。
汎人類史の彼に見られた優しさや理性は無く、元の彼が望まなかった人喰いを嬉々として行う。
黒アイリ/黒聖杯
登場作品:Fate/Grand Order
元となった英霊:なし
クラス:
アヴェンジャー
泥を飲み干し穢れきった、反・願望器の化身。
Fate/zeroとのコラボイベント『Accel zero order』において登場した、「この世全ての悪」に汚染された大聖杯の受肉体。
アイリの名を冠してはいるが、実際にはユスティーツァの人格と「この世全ての悪」の呪いのハイブリッドと言える存在で、アイリとは別人。
ソドムズビースト/ドラコ―
登場作品:Fate/Grand Order Arcade、Fate/Grand Order
元となった英霊:
ネロ・クラウディウス
クラス:
ビースト
まだ生きたいと叫び、果てなきソラへと手を伸ばした最後の役者。
「ヨハネの黙示録」で語られる、繁栄した都市を滅ぼす赤い竜にして、キリスト教における最大悪「バビロンの大淫婦」。
『EXTRA』の「赤セイバー」ことネロ・クラウディウスがビーストクラスで召喚された姿。
ジャンヌ・ダルク[ランサー]
灰は灰、塵は塵。すべてを──等しく燃やし尽くしましょう。
死なずの男を側で護るべく在り方を自ら歪めた、誰よりも優しき聖女。
Fate/Samurai Remnant にてランサーのクラスで召喚されたジャンヌ・ダルク。
容姿・能力は前述のジャンヌ・オルタと酷似しており、マスターの呪詛により精神汚染を喰らっている……
のだが、前述のとおり英霊ジャンヌ・ダルクはその強靭な善性からオルタ化ができないと明言されており、その通りに性格への影響は「多少ダウナーになる」程度で性質は聖女のままである。
追記・修正は、聖杯の泥を飲み干してからお願いします。
- これやると同じ英雄からいくらでも派生増やせるからキャラ商売的にお得だよね -- 名無しさん (2024-03-02 10:53:08)
- 商業的な理由もあるのは公然の秘密 -- 名無しさん (2024-03-02 11:37:06)
- キャラの闇堕ち(広義)ってある程度需要あるし、多少はね? -- 名無しさん (2024-03-02 12:58:02)
- 「聖杯の泥に漬け込む」の部分の漬物感すき -- 名無しさん (2024-03-02 13:17:58)
- 黒いマリーの実装いつでも待ってるぜ! -- 名無しさん (2024-03-02 13:43:17)
- 思ってたより多い! -- 名無しさん (2024-03-02 13:44:27)
- 謎丸のトリ子回で初めて槍トリアオルタが善属性って知った人は割と居るんじゃなかろうか -- 名無しさん (2024-03-02 14:51:23)
- オルタの定義はまだ明確ではないとあるけど、その下にあるFGOで語られた内情っていうのはオルタの定義じゃないの? -- 名無しさん (2024-03-02 15:19:59)
- ↑2部7章の「異霊(オルタ)」の設定のみではまだ説明しきれてないのよ -- 名無しさん (2024-03-02 15:27:41)
- 全年齢で活動している作家が18歳以上の作品で活動するときにオルタってつけたペンネームでやっているから検索がしんどいことになっている -- 名無しさん (2024-03-02 23:24:12)
- この手の話題になるといつもスルーされるシェイクスピア・オルタ -- 名無しさん (2024-03-03 00:27:28)
- ↑あれ、オルタって呼ばれてたっけ -- 名無しさん (2024-03-03 00:56:57)
- 当初はともかく今となっては造形はそのままに中身を変えたいからオルタにすっか!くらいのもんだと思ってる -- 名無しさん (2024-03-03 13:40:23)
- ↑2 普通に新宿シナリオで明言されてる -- 名無しさん (2024-03-03 19:27:30)
- ↑3 あいつ元が中立中庸の文化人鯖だから人格に変質が見られねえんだよなあ… -- 名無しさん (2024-03-06 22:50:31)
最終更新:2025年01月14日 04:20