クエンティン・タランティーノ

登録日:2024/03/03 (日) 00:19:28
更新日:2024/08/29 Thu 02:10:01
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OK、今の演技はすごくよかった! でも、もう一回やってみよう!


なぜなら?



\\だって僕らは、映画作りを愛してるからさ!//



~撮影中に交わされるお約束の掛け声




概要


クエンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino、本名Quentin Jerome Tarantino)*1は、アメリカ出身の映画監督。
90年代にインディーズ映画界に彗星のごとく現れ、そのスタイリッシュな演出で瞬く間にトップクラスの映画監督にのぼり詰めた、人呼んで映画界の風雲児
そして、ティム・バートンやギレルモ・デル・トロなどと並んで映画界最大級のオタク監督でもある。
古今東西のあらゆるジャンルの名作はもちろん、B級映画やクソ映画に至るまであまねく愛する姿は、まさにオタクの鑑。
作品に取り入れられたジャンルはアクション、ホラー、クライム、メロドラマ、戦争、マカロニ・ウエスタン、カンフー、ブラックスプロイテーション、任侠映画、ポルノなど何でもござれ。
実際、自宅には当然のごとく映画館を所有。VHSやDVDのコレクションは少なくとも8000タイトルを超えており、今もテレビから録画しているので増え続けているという。*2

その作風はと言うと……

インディーズ出身ながら、ヨーロッパ映画的な斬新な物語構成とジャンル映画由来の商業性を両立した作風。
極めてバイオレンスで殺伐とした世界観でありつつも、どこか飄々とした空気感。
アウトローでありながらコミカルで、それぞれ粒だったキャラクターたち。
そして、ハイセンスでカッコいいセリフ回しや音楽の使い方に、そこはかとないB級映画テイスト。

という具合に、自分の好きなことを全力でやっていることがよく分かる闊達さには、思わず観ているこちら側も楽しくなってくるものがある。
そのこだわりは常軌を逸しており、映画はフィルムで撮る、CGは使わない、脚本は手書き、現場には携帯電話を持ち込ませないなど徹底したアナログっぷり。
実際、業界では完全に異端と言っていいレベルらしい。
他にも、俳優もこなすというマルチっぷりを見せている。
出演作には運命を司るマニトウ*3を演じ、プールから全裸で出てくる誰得極まりないサービスシーンまで披露した『ジョニー・ディスティニー』なんて特級呪物もあるけど

また、やたら発達したアゴといった特徴的な風貌、超ハイテンションなノリで映画愛を語りまくる姿、声に出して読みたくなるほど語感のいい名前で、強烈なキャラクターの持ち主である。
というわけで、日本での愛称は「タラちゃん」
映画は知らずとも、PerfecTV!や関西デジタルホン(現・ソフトバンク)の「税関に捕まる“しゃべりタランティーノ”」*4、白戸家に現れた「タラおじちゃん」のCMで知っている方もいるだろう。

ここでは、この映画に全振りしまくった陽気で残酷な鬼才の経歴や作風などについて解説していく。

映画監督になるまで


子供時代から青年期~はなればなれに


1963年3月27日、テネシー州ノックスビルで生まれる。
母のコニーはこの時16歳。実の父であるトニー・タランティーノは役者志望で、ときどき舞台に出演していた。
彼がデキたことで二人は結婚生活を続けられなくなり、生まれる前に別れていた。

「クエンティン」という名前の由来は二つあり、一つはテレビドラマ『ガンスモーク』でバート・レイノルズ*5が演じたクイント・アスパーから。
もう一つはウィリアム・フォークナーの『響きと怒り』のクエンティン・コンプソンから取られている。
つまり、大衆文化であるテレビドラマと高尚な文学のハイブリッドな名前であり、後に手がけた作品のことを考えると、なかなか意味深な名前と言える。
「タランティーノ」という苗字は、元は母の再婚相手のミュージシャン、カート・ザストゥピル*6からザストゥピル姓だったのだが、響きがクールという理由で実の父の姓を名乗るようになった。
なお、義父のザストゥピルとは実の親子のように仲が良かったのだが、9~10歳頃に離婚。その後も母はジャン・ボッシュという男と再婚しているが、結局また離婚している。
このように、彼は父親という存在にとことん背かれ続けた存在だった。

2歳の頃に母が大学を卒業し、ロサンゼルスの中流地域・サウスベイ地区に引っ越した。
看護師になった母は非常に優秀で、IQ165を叩き出しており、微生物学と看護師の学士号を取っていた
クエンティンの方も母親に似て、IQ160を叩き出していたのだが……一つ致命的な問題があった。
それは、あまりにも落ち着きがないことだった
3歳の頃から事あるごとに「ブルシット!」と言うようになり、人の話を最後まで聞けない、思ったことは何でも喋る、すぐカッとなる……
学校生活は全くの不向きであり、スペルも計算も時計の読み方も覚えられず成績は壊滅的。スポーツも大嫌い。当然教師から目の敵にされていた。
これらの言動は今で言うADHD(注意欠陥多動性障害)であり、リタリンの使用を勧められたほど。母は拒否したが、もし使用していたら今のタランティーノはいなかったのかもしれない……
実際、このあり余るエネルギーや行動力が大人になってから大いに役立っている。それだけ、子供の頃から型破りなキャラクターだったのだ。

そんな彼だが、子供の頃から筋金入りのオタクの道を歩んでおり、母と映画やテレビ番組を観まくっていた。
嫌いで仕方なかった授業についても、唯一歴史の授業だけは映画みたいという理由で好きだった。
さらに彼が子供時代を過ごした70年代初頭は、ハリウッドの映画会社が経営難からバイオレンスやホラー、セックスといった刺激の強い題材に活路を見出していた時期。
多感な子供時代にこういった作品を観て育ったのだ。作風がモロに影響を受けているのは明らかである。
他にも、早いうちから読んだり書いたりするのが好きで、5歳の頃からすでに小学3年生レベルの本を読み、14歳の頃には『トランザム7000』をマネた脚本を書いていた。
母の日には毎年母に物語を書いていたが、その中で彼女はいつも死ぬ役どころだった。
なお、その文章力を母親にこき下ろされたことを根に持っており、成功しても何もくれてやるもんかと反発。実際、出世した後も税金以外では助けたことがないと断言している。*7
……こういう人なのである。

高校に上がるといよいよ登校拒否が深刻化し、チンピラに憧れるようになっていた。
とは言っても、ほとんど家でテレビを観たり映画館に行く程度で、せいぜい15歳の時にエルモア・レナードの小説『ザ・スイッチ』を万引きしたくらいだが。
16歳の時についに母に退学したい旨を告げ、働くことを条件にそれが認められた。
最初はポルノ映画館のもぎりをやっていたが、翌年に年齢詐称がバレてクビになった。他にも、試写会の客にボックス席を売る仕事に就いたが、これも上手くいかなかった。
その合間に、彼は俳優養成所に通うようになった。意外にも、最初から映画監督を志望していた訳ではなかったのである。
しかし、周りの俳優志願者たちがあまりにも映画のことを知らないのを見て嫌気が差していた。
さらにこの時役者として得た仕事は、コメディ番組のエルビス・プレスリーのモノマネ芸人の役だけ。
漫画のデフォルメのごとくやたら発達したアゴに出っぱったデコ、どこかぎこちない挙動……どう見ても主役を張れる風貌でなかった*8
やがて彼は、撮影や編集といった映画作りのテクニックをものにし、映画監督になりたいと考えるようになった。
本当に憧れていたのは主演俳優ではなく、ブライアン・デ・パルマのような映画監督だったと悟ったのだ。
そして83年のある日、タランティーノはマンハッタン・ビーチにある一軒のレンタルビデオ店を訪ねた。
───それこそが、後に伝説となる店「ビデオ・アーカイブス」である。

ビデオ・アーカイブス時代~伝説の始まり


ここビデオ・アーカイブスは、アート系映画にB級映画、入手困難なドマイナー映画の宝庫という、まさに彼のためにあるような店だった
店長のランス・ローソンは、やって来たタランティーノとデ・パルマの映画について4時間にわたって談義した。
翌日もやって来たタランティーノに、ランスは言った。「時給4ドルだけど、ビデオはいくら観てもタダだ」
こうしてようやく、天職を見つけたタランティーノ。
店員たちもまた映画監督に憧れるオタクばかりで、家族以外で初めて気の合う仲間たちに恵まれたのだった。
しかも毎晩閉店後に彼らだけで映画祭を開き、何時間も細かい所まで検証しながら談義し続けていたという。正直うらやましい職場である。
というか、むしろ映画オタクたちのもう一つの家、情報交換の場という感じだったらしい。*9

映画の生き字引とでも言うべきタランティーノは店にとって完璧な人材だったわけだが、困った所があった。
タラ「40かける……“かける”って何だよ?」
店員たち「「「掛け算も知らないの?!」」」
そう、タランティーノは完全に計算音痴だったのである。
店員の一人スティーヴォ・ポーリー曰く「あいつには数とか算数の概念がないんだよ。東や西すらわかってない……彼に方角を聞いてもダメだ、手を引いて教えてやらないと」
おまけに車の整備をまるでやらない上、違反切符も切られまくっていた。ある時は車を靴屋の前に置きっぱなしにして帰ったために、とうとう留置所に10日間ぶち込まれた。
しかしただでは転ばないタランティーノ。その中で本物のワルたちのやり取りを記録しており、この経験が『レザボア・ドッグス』の役に立っている。
……こういう人なのである。

彼は働きながら、8mmの自主製作映画『マイ・ベスト・フレンズ・バースデー』(原題:My Best Friend's Birthday)を俳優養成所やビデオ屋の仲間たちと作り始めた。
親友の誕生日のためにコールガールを派遣しようとするが尽く裏目に出るというコメディで、3年がかりで撮影していた。
ようやくフィルムを現像できるだけのお金がたまって作品を観たところ……音ずれはひどいわ、シナリオは穴だらけだわのどうしようもない代物だった
おまけに2回目の現像の際に停電になり、残りのフィルムが台無しに。タランティーノもすっかり諦めてしまった。
結局『マイ・ベスト・フレンズ・バースデー』は70分の予定が、36分しか現存していない未完成品となった。
しかし主人公「クラレンス」と親友「ミッキー」の名前はそれぞれ『トゥルー・ロマンス』と『ナチュラル・ボーン・キラーズ』の主人公の名前に使われている。
さらにタランティーノ演じる主人公がコカインと誤ってかゆくなる粉(イッチング・パウダー)を鼻から吸ってしまうという展開は、『パルプ・フィクション』に酷似している。
つまり、後の作品にこの映画の経験が生きているわけで、失敗はけっして無駄ではなかったのだ。

ビデオ・アーカイブスの店員たちの中で最も重要な人物は、ロジャー・エイヴァリーだった。
彼は『オープンロード』という、コミックショップの店員が連続殺人鬼の実録映画を作ろうとする話を書いていたが、途中で興味を失いタランティーノに譲り渡した。
タランティーノはこれに『マイ・ベスト・フレンズ・バースデー』のプロットを付け足したが、長くなりすぎたので分割された。
それが『トゥルー・ロマンス』と『ナチュラル・ボーン・キラーズ』の脚本である。
後にエイヴァリーは、『パルプ・フィクション』のシナリオ構成において大きな貢献をすることになる。

89年、タランティーノは本格的に映画の道を目指し、ついにもう一つの我が家ビデオ・アーカイブスを去った。
履歴書には出演作として『ゴダールのリア王』を書いていた。もちろん、箔をつけるためのハッタリである。
曰く、「どうせ誰も観てないんだしバレないと思った」
敷居は高いが巨匠が手がけているので、業界人ほど「観てない」と言いにくい作品であり、ある意味絶妙なチョイスと言えるかもしれない。
彼は映画界とのコネを作るべく、B級配給会社インペリアル社のセールスマンとしてビデオを売りつけていた。
こちらも天職だったらしく、映画の知識や愛情はもちろん、俳優を目指していただけあって演技力もあるので、かつての職場ビデオ・アーカイブスへの売りつけにも成功している。
おかげで業界の知り合いが増えた彼は、最低金額の3万ドルとはいえ『トゥルー・ロマンス』の脚本に買い手がついた。
そして『死霊のはらわたII』の脚本家スコット・スピーゲルを介して、駆け出しの映画プロデューサー、ローレンス・ベンダーと出会う。
これがきっかけで名優ハーヴェイ・カイテルの協力まで取り付けるという幸運に恵まれ、ついに『レザボア・ドッグス』の企画が大きく動き出すことになる。詳細は当該記事参照のこと。

その後の活躍は皆さんご存じの通りだろう。
『レザボア・ドッグス』は、ハリウッドの文法から外れた独特な構成と衝撃的なバイオレンス描写で映画界に大きな衝撃を与えた。
続く『パルプ・フィクション』ではその構成や演出はさらに洗練され、第47回カンヌ国際映画祭パルムドール・第67回アカデミー賞脚本賞を受賞。
こうして彼は、わずか2本で映画界のトップに立ち、時代を変えてしまうというすさまじい出世ぶりを見せつけた。
その後も、『キル・ビル』や『グラインドハウス』といった趣味に忠実なB級路線の作品もあれば、
『イングロリアス・バスターズ』や『ジャンゴ 繋がれざる者』といった歴史問題を扱いつつエンタメを追求した大作もありと手腕の広さを見せつけている。
それぞれの作品にまつわるエピソードは、下記フィルモグラフィーにある各作品項目リンクを参照されたし。
しかし本人は10作撮ったら引退と決めており、すでに長編9作を手がけたので、次回作が引退作ということになる

ちなみに、名物店員がいなくなったビデオ・アーカイブスは94年11月末にひっそりと閉店。*10
しかしタランティーノにとっては大切な思い出の場所であり、在庫のビデオをすべて買い取り自宅に当時の店舗を再現している。

作風を理解するポイント


1.古典・B級作品へのオマージュ

ハリウッド一の映画オタクなだけあってその造詣は圧倒的であり、どの作品にも古今東西のあらゆるジャンル映画へのオマージュ……というか引用がよく見られる。
例えば『レザボア・ドッグス』は、殆どのシーンが香港映画『友は風の彼方に』からの引用だった。
そのため当時は、「これはオマージュか?パクリか?」と論争を呼んだが、タランティーノはこの映画が好きだと認めた上で、
「俺はどんな映画からも盗むんだ。偉大な監督ってのは盗むんだ。ゴダールだってアメリカのB級犯罪映画を真似て自分のものにしてるのに、パクリ扱いされないじゃないか」と反論している。
しかし、「オリジナリティは模倣から生まれる」という言葉があることも忘れてはならないだろう。
他の追随を許さぬ映画愛は本物であり、何よりその真骨頂は色々な作品からインスピレーションを得て新しい切り口で語る手腕にあるのだ。
また、彼の活躍のおかげで多くのマイナーなB級映画にスポットライトが当たるようになった功績も見逃せない。

2.バイオレンス

その血みどろで容赦のないバイオレンス描写は、観る者の心に鮮烈な印象を残す。
『レザボア・ドッグス』のMr.ブロンドによる拷問、『キル・ビル』の青葉屋の決戦など……
ともすれば陰惨になってしまう演出であるが、独特のカラリとしたユーモアのセンスもあって、むしろ爽快感を感じる人も多いはず。
俳優のデニス・ホッパーに「映画における暴力のニューウェーブとでも言うべき現象が起きている。僕は君をその先駆けだと思っているがどうか?」と聞かれた時はこう答えている。

これまでのアクション映画ってのは、なんとも物足りない、もちろんそれは血糊の量のことではなく、いさぎよさの問題だ。
登場人物が真の意味で残虐であるなら、その残虐性をそのまま見せてしまういさぎよさ。
奇妙なことに、小説ではそんな物足りなさは感じない。
チャールズ・ウィルフォードやエルモア・レナードやジム・トンプソンは、登場人物に、ただ腹が立っていたからという理由だけで、武器を持っていない相手を撃ち殺させたりする。
でも、もしそれがその人物の真実の像だったら、そのまま描くべきだ。そういう場面は大好きだね。
ここ10年間、ぼくはそんな場面に飢えてきたんだ。

引用元:クエンティン・タランティーノ―期待の映像作家シリーズ P144

3.無駄話

文字通り、作品の内容とは全く無関係の無駄話。
一見すると「何の意味があるの?」と言いたくなるかもしれないが、実際に一切の無駄を省くハリウッド映画ではほぼありえない手法である
しかし、その趣味が伝わってくるだけあって、不思議と聞いてて楽しくなるのが彼らしさ。
代表的なのは『レザボア・ドッグス』の「ライク・ア・ヴァージン」考察や『パルプ・フィクション』のチーズバーガーの話など。
これを聞いてると、アウトローな登場人物たちにも親近感が感じられるはず。
もちろん、作劇上全くの無意味ではなく、登場人物のキャラ付けを理解させたり、一見何気ないやり取りをしながら腹の探り合いをするのにも使われる。
そうして緊張感をどんどん高めて、一気にバイオレンスな展開になだれ込むのがお決まりのパターン。
また、喫煙シーンが多いのも、場所を問わず会話に動きをつけるための工夫の一つである。

4.時系列シャッフル

初期の作品に多く見られた手法。
本来ハリウッド映画ではよほどのことがない限りこういった手法は使われず、使うにしてもくどい位説明するのだが、彼の場合自然にやってのけている。
彼の作品で、一見オーソドックスな話でも、時系列を並べ替えることで物語の印象がガラッと変わることを学んだ人は多いはずだ。
そして、散りばめられた全ての伏線がガッツリと回収される緻密な脚本に唸らされるだろう。

5.センスあふれる既存曲の使い方

タランティーノ作品のBGMは基本的に既存曲で構成されている。それも、昔の一発屋やマイナーなポップスにB級映画のBGMが中心。
なのだが、とにかく「この場面にはあの曲しか考えられない」というレベルで見事な選曲チョイスを見せてくる。
中には『リトル・グリーン・バッグ』や『ミザルー』などのようにリバイバルヒットした曲も。
映画の引用の仕方と合わせて、その手法はしばしばDJに例えられる。

6.足フェチ

いわゆる性癖という奴である。
それだけに、足を舐めるように映すショットがやたら出てくる。特に撮影も担当した『デス・プルーフ』に顕著。
出演した『フロム・ダスク・ティル・ドーン』に至っては、サルマ・ハエックの足を舐めている。職権乱用もいい所である

7.歴史への復讐

後期の『イングロリアス・バスターズ』、『ジャンゴ 繋がれざる者』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で描かれたテーマ。
人間の醜さを象徴するような歴史的事象や悲劇は、現実では変えられない。
しかしフィクションの世界なら、それらを罰し正すことができる。これは彼なりの救済であろう。

8.ユニバース設定

『レザボア・ドッグス』のMr.ブロンドと『パルプ・フィクション』のヴィンセントは兄弟。
『イングロリアス・バスターズ』のドニー・ドノウィッツ軍曹と『トゥルー・ロマンス』のリー・ドノウィッツは親子。
よく登場する「レッド・アップル」のタバコと「ビッグ・カフナ・バーガー」etc……
タランティーノの関わる各作品は裏設定でつながっており、全ての作品が同じ世界に存在するのだという。
裏設定は知らずとも、「何か苗字が被るキャラが多いなぁ」と思った方もいるかもしれない。
もし、これらに気づいたら立派なタランティーノ映画マニアと言えるだろう。

関連人物


  • ロジャー・エイヴァリー

ビデオ・アーカイブスの店員の一人。
タランティーノと共にここで働いていたことをきっかけに映画界に入る。監督作は『キリング・ゾーイ』や『ルールズ・オブ・アトラクション』。
『トゥルー・ロマンス』や『ナチュラル・ボーン・キラーズ』の脚本を書くきっかけを与えたのは上記の通り。
さらに『パルプ・フィクション』では、ブッチのエピソードの原型となる脚本を書くという多大な貢献をしたのだが……
クレジットを脚本か原案かで揉めたことにより仲違いしてしまう。
ところが2022年、 何とタランティーノと二人でポッドキャスト「The Video Archives Podcast」を開始した。*11
二人でVHS時代のカルト映画について熱く語り合う内容であり、長い年月を経て和解・原点回帰した二人の姿は感慨深いものがある。
アニヲタwiki的な話題で言えば、映画専門SNSのLetterboxdにて『この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説』に星5をつける大絶賛をしたことで知られている。*12
一番好きなキャラはめぐみんで、娘と同じ誕生日だからなんだとか。

  • ローレンス・ベンダー

『レザボア・ドッグス』から多くのタランティーノ作品に携わっているプロデューサー。
元ダンサー志望だったが怪我で諦め、俳優に転向しようとしても芽が出ないでいた。
その時にスコット・スピーゲルが脚本・監督の『処刑!血のしたたり』*13を制作。彼からタランティーノを紹介された。
スレンダーな風貌かつ計画性に長けた彼は、普段は散漫かつ何かと暴走しがちなタランティーノの相方にはぴったりだったと言える。

  • サリー・メンケ

『レザボア・ドッグス』から『イングロリアス・バスターズ』まで編集を担当していた女性で、タランティーノの演出に唯一物申すことが出来た人物。
その内、『パルプ・フィクション』と『イングロリアス・バスターズ』でアカデミー賞編集賞にノミネートされた。
また、『デス・プルーフ』や『イングロリアス・バスターズ』では各テイクの終わりに、タランティーノや俳優たちがカメラに向かって「ハイ、サリー」と挨拶する映像が作られていた。
彼女がどれだけ周りから愛されていたかが分かるエピソードである。
しかし2010年9月27日、犬の散歩中に熱中症による事故で他界してしまった。*14
享年56歳。

  • ロバート・ロドリゲス

トロント映画祭で出会った映画監督で、お互いを「ブラザー」と呼び合うほどの大の仲良し。
代表作は『エル・マリアッチ』シリーズや『スパイキッズ』シリーズなど。
そのスタイリッシュかつバカバカしさあふれるアクション演出に定評があり、脚本・製作・編集・音楽といった裏方の仕事も基本的に何でもこなしてしまう。
さらにはマリアッチ風ロックバンド「Chingon」を組んだり、DVD特典で料理教室までやっていたりと、とにかく多才。
良くも悪くも映画全振りのタランティーノとは対照的である。
共作した作品も多く、オムニバス作品『フォー・ルームス』では第3話「かわいい無法者」、『グラインドハウス』では『プラネット・テラー』を監督。
タランティーノの方は、ロドリゲスの監督した『デスペラード』や『フロム・ダスク・ティル・ドーン』などに出演している。

  • イーライ・ロス

スプラッタホラーを得意とする映画監督。
代表作は『ホステル』シリーズや『グリーン・インフェルノ』など。
大学の卒業制作で『レザボア・ドッグス』のパロディ『レストラン・ドッグス』を製作し、映画界に入る。
B級映画会社トロマ社でゲテモノ映画『悪魔のしたたり』のDVD副音声解説をやったり、カルト映画の巨匠デイヴィッド・リンチの下で働きインターネットの使い方を教えたりしていた。
商業デビュー作『キャビン・フィーバー』はタランティーノから「最高の新しいアメリカ映画」と呼ばれるほどの絶賛を受け、以降舎弟ポジションに。
『グラインドハウス』ではフェイク予告『サンクスギビング』(後に映画化)を監督し、『イングロリアス・バスターズ』ではドニー・ドノウィッツ軍曹として出演している。

  • ハーヴェイ・ワインスタイン

映画界を代表する大プロデューサー。
大手スタジオが牛耳っていた映画界において、立ち上げたミラマックス社をアカデミー賞の常連になるほどの勢いで急成長させた豪腕。
それまで売れないとされていたアート系映画やドキュメンタリー映画を大ヒットさせ、アメリカ映画界の常識を覆した。
若く有望な監督や俳優・脚本家の才能を見抜く能力に長けており、特にタランティーノは会社を巨大化させた立役者と言ってもいい存在だった。
一方で、監督から最終編集権を奪ったり脚本を何度も書き直しさせることで悪名高かったが、恩人であるタランティーノだけはノーチェックだったという。
しかし2017年、その栄華はついに終わりを迎えることになる。
ニューヨークタイムズ紙によって、ワインスタインによる数十年におよぶ性暴力および性的虐待の実態を告発する記事が掲載された。*15
その被害者は30名以上に及び、アーシア・アルジェント*16、ローズ・マッゴーワン、グウィネス・パルトロウ、ユマ・サーマン、ミラ・ソルヴィノなど……
特にミラ・ソルヴィノはタランティーノの元カノでもあった。つまり、それまで彼女が被害に遭っているのを知りながらずっと黙っていたことが発覚したのである*17
おまけにタランティーノの作品は強い女性を主人公にしたのが多い上、『プラネット・テラー』ではローズ・マッゴーワンをレイプしようとする役……
こうした背景から大炎上したタランティーノは平謝りし続けることになったのだった。
そしてこの事件がきっかけでアメリカでは性被害の告発が相次ぎ、#MeToo運動にまで発展。
ワインスタインはアカデミー会員を除名され、2020年6月にニューヨークの裁判所から禁固23年の刑を言い渡され収監されたのだった。
この事件は『その名を暴け: #MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い』として書籍化され、2022年に映画化もされている。*18

日本との関わり



子供の頃からあらゆるジャンルの映画に親しんできたタランティーノだが、当然そこには日本の作品も多く含まれており、日本映画への愛情を示すエピソードが多くある。
下記はほんの一例である。

  • 『レザボア・ドッグス』のキャンペーンで初来日した時、石井輝男監督の『網走番外地』のビデオを探していた。
  • 仁義なき戦い』の深作欣二監督に会った時は、彼が手がけた日米合作映画『ガンマー第3号 宇宙大作戦』のLDジャケットにサインしてもらった。
  • 93年のゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭にゲストとして招かれた時、同じくゲストだった勝新太郎に座頭市の大ファンです」とリスペクトした。
  • 『ジャッキー・ブラウン』のキャンペーンで来日した時は、多忙を極める中『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』のビデオを探すように手配していた。
  • 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のプロモの時は、『栄光への5000キロ』の英語字幕付きDVDが欲しいとファンに呼びかける。

作品の中にもそれは表れていて、『トゥルー・ロマンス』の主人公は千葉真一の大ファン。
『レザボア・ドッグス』は任侠映画の「仁義」の概念が根底にあるし、『パルプ・フィクション』でブッチが変態たちを倒すのに使ったのは日本刀だった。
特に顕著なのは怪しい日本が舞台の『キル・ビル』で、任侠映画や時代劇はもちろん、SFホラー『吸血鬼ゴケミドロ』のオマージュまでありという闇鍋っぷりである。

好きな監督だけでも、深作欣二・鈴木清順・塚本晋也・三池崇史・北野武など多岐にわたっている。
他にも、石井輝男・石井聰亙・石井隆・石井克人と「石井」姓が多いことから、『キル・ビル』のオーレン・イシイの名前の由来になっている。

フィルモグラフィー



監督作



記念すべきデビュー作。
この作品で絶対デビューするという意気込みと、脚本に惚れ込んだハーヴェイ・カイテルやモンテ・ヘルマンといった映画人の協力を得て製作された本作。
「伏線ですらない全くの無駄話からスタート」「強盗の話なのに強盗シーン無し」など、それまでの常識を覆すような構成で、映画界に大きな衝撃を与えた。
そして、強盗団の計画の破綻と共に描かれる強烈なバイオレンス描写(特にMr.ブロンド絡み)はトラウマを植えつけられた人も多いはず。


彼の代表作の一角。
カンヌ国際映画祭パルムドールにアカデミー脚本賞と、名実ともにタランティーノをスター監督に押し上げた不朽の名作である。
3話からなるオムニバス形式で、それらを時系列を入れ替えながら語るという斬新な手法を取っている。
タイトル通り「三文小説」を表現した一見コミカルで安っぽい話だが、芸術的なまでの構成力に小粋な無駄話や懐メロの数々がオシャレな雰囲気を醸し出す。


タランティーノがサンダンス映画祭で出会った監督たちと作ったオムニバス映画。
彼自身は4話の「ハリウッドから来た男」を監督。
しかし、かなりの見切り発車で作られたり、上映時間が長すぎるという理由で1話・2話の監督の作品が大幅にカットされたりと、相当偏った出来栄えである。
結局評価されたのはロドリゲスのパートのみで、タランティーノのパートも評価は高くない。
そのためか、自身の公式な監督作にカウントしていない


タランティーノ作品で初めての原作ありの作品。
原作は、彼の敬愛する作家、エルモア・レナードの『ラム・パンチ』。主演は彼にとってのアイドル、パム・グリア。
大金をめぐるハイレベルな駆け引きはもちろん、人生も半ばを過ぎた登場人物たちの悲哀やロマンスを盛り込んだ、実に渋い異色作に仕上がっている。


彼のオタク魂が爆発した快作。
本来は1本の映画として製作されていたが、上映時間が長くなりすぎたために前後編の2部作として公開された。
vol.1は一切妥協なしの過激なスプラッター描写かつ任侠映画テイストでエンタメ特化、vol.2では一転シナリオ重視となり、カンフー映画やマカロニ・ウエスタン的なテイスト。
テーマ曲に使われた布袋寅泰作曲の「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」は、今やバラエティ番組やスポーツ番組でおなじみの曲となっている。
というわけで、おそらく日本で一番有名なタランティーノ作品


盟友ロバート・ロドリゲスと組んで作られた、B級映画館にオマージュを捧げたオムニバス作品。
タランティーノが監督したのは『デス・プルーフ』。
黒塗りの改造車で女性をつけ狙う殺人鬼の恐怖を描いたカーアクション……と見せかけて、作品の大半は女の子たちの無駄話で構成されている。
それだけに、一転攻勢にかかるラスト20分は爽快そのもの。


それまでのB級テイストやクライム路線からの大きな転換点となった一作。
初めて「歴史への復讐」を描いた作品であり、映画館を舞台に二つのユダヤ人たちの作戦が交錯し、ナチスへ復讐を成し遂げる。
また、ランダ大佐を演じたクリストフ・ヴァルツはあまりのハマりぶりから大ブレイク。カンヌ国際映画祭男優賞・アカデミー賞助演男優賞を受賞した。


前作で20世紀の世界史最大の闇ナチスに復讐したのに対し、本作は自国最大の闇である奴隷制度がターゲット。
それまでアメリカ映画界ではタブーとされ殆ど描かれてこなかった題材だが、マカロニ・ウエスタンのテイストで痛快娯楽作として仕上がっている。
エンタメと問題提起のバランス感覚が素晴らしい本作の評価は高く、タランティーノ作品最大の興行収入の記録を持っている。


極寒の雪山のロッジに閉じ込められた、ワケありの8人が腹の探り合いを繰り広げる密室劇。
半世紀ぶりに使われたウルトラパナビジョン70による圧巻の映像は、まさに贅沢そのもの。
元が前作の続編企画だっただけに、本作の舞台は南北戦争の数年後となっており、密室で繰り広げられる緊迫したやり取りの数々は、まるでアメリカ社会の縮図を思わせる。


ディカプリオとブラピの二大スターで贈る、60年代末を舞台にしたハリウッドの内幕劇。
うだつの上がらないかつてのスター俳優とスタントマンの日常に、新進気鋭の女優の日常が交錯する。
その正体は「シャロン・テート事件」への復讐を描いた作品であり、これを知っているか否かで評価がガラリと変わる。
知っていれば爆笑必至のクライマックスだが、知らなかったら意味不明ということで、予習必須の作品と言える。


ゲスト監督
  • ER緊急救命室 シーズン1 第24話「母親」1995年
  • CSI:科学捜査班 シーズン5 第24・25話「CSI"12時間"の死闘(前後編)」 2005年
  • シン・シティ(原題:Sin City) 2005年*19

脚本


  • トゥルー・ロマンス(原題:True Romance) 1991年

最初に書かれた脚本で、『レザボア・ドッグス』の資金調達のために売っていた。
監督は『トップガン』のトニー・スコット。
出会って一日で結婚し、コカインをめぐるトラブルに巻き込まれたカップルの破天荒なロードムービー。
主人公の設定は当時のタランティーノの背景がうかがえるものがあり、そういう意味でも興味深い作品。
また、カップルが出会う舞台となった老舗映画館ビスタ・シアターは2020年にコロナ禍で閉館になったが、タランティーノが買い取った後、約3年にわたる修復を終え再オープンした。*20
下記の『ナチュラル・ボーン・キラーズ』の陰に隠れてあまり知られていないが、実は本作の結末も製作会社に強引に改変を飲まされたタランティーノにとっては不本意な内容であり、それゆえ本作の結末を認めないファンもいる。

  • ナチュラル・ボーン・キラーズ(原題:Natural Born Killers) 1994年

タランティーノにとって最大の黒歴史。そして90年代の映画でも屈指の問題作。
監督は『プラトーン』のオリバー・ストーン。
英雄として祭り上げられた殺人鬼カップルを描いた物語で、その演出はモノクロ、アニメ、VTR、歴史アーカイブ、サブリミナルと多くの手法が使われており前衛的。
元々タランティーノは本作で監督デビューするつもりだったが、同時進行で進行していた短編が『レザボア・ドッグス』として結実し始めたことから企画を降りていた。
結果、本作の企画は迷走し、映画化の権利をめぐって訴訟にまで発展。
その後ストーンの元に渡った結果、メディア批判という社会性を強調したものに書き換えられ、タランティーノは激怒。
しかもリアルでもこの映画の模倣犯が出るなど、スキャンダラスな一作となった。


盟友ロバート・ロドリゲスと組んだ作品。タランティーノは犯罪者兄弟のサイコな弟を怪演している。
犯罪者兄弟が牧師一家を人質にメキシコに逃亡しようとするが……
とにかく前半と後半の落差のすさまじさで語り草になっており、ネタバレ厳禁の作品。
前半の雰囲気が好きだった人は唖然茫然、逆にバカ映画好きには拍手喝采ものの大傑作という、まさに絵に描いたような怪作である。

出演


  • スリープ・ウィズ・ミー(原題:Sleep With Me) 1994年
  • サムバディ・トゥ・ラブ(原題:Somebody to Love) 1994年
  • ジョニー・ディスティニー(原題:Destiny Turns on the Radio) 1995年
  • デスペラード(原題:Desperado) 1995年
  • フロム・ダスク・ティル・ドーン(原題:From Dusk Till Dawn) 1996年
  • ガール6(原題:Girl 6) 1996年
  • スティーブン・スピルバーグのディレクターズチェア(原題:Steven Spielberg's Director's Chair) 1996年 ※PCゲーム
  • リトル★ニッキー(原題:Little Nicky) 2000年
  • エイリアス(原題:Alias) 2002年
  • バッドアス・シネマ(原題:BaadAsssss Cinema) 2002年 ※ドキュメンタリー
  • Z Channel: A Magnificent(原題:Obsession) 2004年 ※ドキュメンタリー
  • マペットのオズの魔法使い(原題:The Muppets' Wizard of Oz) 2005年
  • プラネット・テラー(原題:Planet Terror) 2007年
  • スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ(原題:Sukiyaki Western: Django) 2007年
  • ダイアリー・オブ・ザ・デッド(原題:Diary of the Dead) 2008年
  • マイ・ファニー・レディ(原題:She's Funny That Way) 2014年
  • モリコーネ 映画が恋した音楽家(原題:Ennio) 2021年 ※ドキュメンタリー

製作


  • Past Midnight 1992年
  • キリング・ゾーイ(原題:Killing Zoe) 1994年 製作総指揮
  • フロム・ダスク・ティル・ドーン(原題:From Dusk Till Dawn) 1996年 製作総指揮
  • フェティッシュ (原題:Curdled 1996年 製作総指揮
  • God Said, 'Ha!' 1998年
  • フロム・ダスク・ティル・ドーン2 (原題:From Dusk Till Dawn 2: Texas Blood Money) 1999年 製作総指揮
  • フロム・ダスク・ティル・ドーン3 (原題:From Dusk Till Dawn 3: The Hangman's Daughter) 2000年 製作総指揮
  • Daltry Calhoun 2005年
  • Freedom's Fury 2005年
  • ホステル (原題:Hostel) 2005年 製作総指揮
  • ホステル2 (原題:Hostel: Part II) 2007年 製作総指揮
  • ヘルライド (原題:Hell Ride) 2008年 製作総指揮
  • キルショット (原題:Killshot) 2009年
  • マチェーテ (原題:Machete) 2010年


追記・修正は、「ライク・ア・ヴァージン」やチーズバーガーのことなどを駄弁ってからお願いします。


参考文献
クエンティン・タランティーノ―期待の映像作家シリーズ (キネ旬ムック―フィルムメーカーズ)
「キル・ビル」&タランティーノ・ムービー インサイダー(洋泉社)
クエンティン・タランティーノ 映画に魂を売った男(フィルムアート社)
タランティーノ・バイ・タランティーノ(株式会社ロッキング・オン)

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最終更新:2024年08月29日 02:10

*1 母のコニー曰く、ミドルネームは「QJT」のイニシャルになったらカッコいいと思ってつけたとのこと。タランティーノ自身も一時期芸名を「クエンティン・ジェローム」にしようかと本気で考えた時期もあったという

*2 出典:https://ew.com/article/2015/09/28/netflix-quentin-tarantino/

*3 ネイティブアメリカンの諸民族に信じられている超自然的な力や精霊

*4 このCMで共演した千葉真一はタランティーノに売り込みしており、それが『キル・ビル』の服部半蔵役につながった

*5 母のコニーと同じく、アイルランド系と先住民族・チェロキー族の血を引いている

*6 彼は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の小説版『その昔、ハリウッドで』にも登場している

*7 出典:https://www.hollywoodreporter.com/movies/movie-news/quentin-tarantino-mom-money-1234994873/

*8 実際本人もアゴのことは相当気にしていたらしく、一度整形外科に行ったが、医者から「特徴ある顔だからそのままでいいじゃないか」と言われたという

*9 経営はかなり適当だったらしく、あまりにもマニアックな品揃えで売れない上、「勤務中はタダで昼食OK」だったのがいつの間にか「たまたま店にいればいつでもタダで食事OK」に変わったり、果ては住み込み同然の者もいたので食事のために勝手にレジの引き出しが開けられたりしたという

*10 閉店する前年にカリフォルニアのハーモサ・ビーチに移転したが、そこから売れなくなっていた。移転のお知らせすら出さなかったそうなので、ある意味この店らしい最後かもしれない

*11 出典:https://www.indiewire.com/features/general/quentin-tarantino-podcast-video-archives-roger-avary-vhs-rewatch-1234730629/

*12 他の日本作品で星5をつけたのは『となりのトトロ』と『魔女の宅急便』のみ

*13 タランティーノ自身お気に入りの作品で、この時点で4回は観ていた

*14 その日のロサンゼルスは45℃という、歴史的な猛暑を記録していた

*15 2015年にもニューヨーク警察がおとり捜査で脅迫する場面をバッチリ録音していたのだが、地方検事がワインスタインの息がかかった人物であり止められてしまった

*16 なお、彼女は2013年に当時17歳だった少年を性的暴行した疑惑が持たれている

*17 逆にブラッド・ピットは、当時の彼女グウィネス・パルトロウがワインスタインに襲われたと知った時は楯突いており、大きく株を上げることになった

*18 そして製作総指揮には、ワインスタインに楯突いたブラッド・ピットが名を連ねている

*19 死んだジャッキー・ボーイが車の中で喋る数分間のシーン。ちなみに例外的にCGが使われている

*20 出典:https://deadline.com/2023/11/quentin-tarantino-vista-theatre-reopen-true-romance-screening-1235595038/