ゼオン(金色のガッシュ!!)

登録日:2011/05/15 Sun 23:27:52
更新日:2024/03/21 Thu 18:50:37
所要時間:約 5 分で読めます





「おまえはオレのことを知らんだろうが、オレはおまえのことをずっと思っていた…」



「憎く!」


「腹立たしく!!」


「恨まない日などないほどにだ!!!」





人間換算年齢:6歳
好物:魚、ホットドッグ、鰹節
趣味:一人遊び、高い所から下を眺めること
パートナー:デュフォー
本の色:銀色
CV:高乃麗


作中における重要な登場人物の一人。また同時に、最強の魔物の一人と言っても過言ではないほどの実力者。

ガッシュに瓜二つの外見をしており、どうやらガッシュの記憶を奪った張本人のようだが二人の関係は……?








以下、本項目では金色のガッシュ!!の物語の根幹に関わるネタバレを多数含むので注意。









概要

彼の本名はゼオン・ベル。
ガッシュの双子の兄であり、王族の中でも強い雷の力を引き継ぎ産まれた人物。
更に幼少期から厳しい英才教育を受け、王宮騎士にも恐れられる程の高い実力をものにする。
その末に魔界の王を決める戦いに参戦する権利を得た。
が、それ故に何の努力も訓練もせず普通の子供として安穏と暮らしていた(と思っていた)ガッシュを恨んでいる。
更に父親から受け継いだ「バオウ」を宿しているという理由だけで同じ戦いに参加する資格を得たと思っていた。
バオウを受け継げなかった原因であるガッシュに対して、激しい憎悪の念を抱いている。


人物像

父であり前王であるダウワンから己の修羅を多く引き継いでいると評価される通り、その性格は冷酷非情かつ苛烈で攻撃的。
王族として受けさせられた英才教育の賜物か高い実力に裏打ちされた自信家でもあり、プライドも高い。
劇中でもリオウに「(目的達成の為には力を隠してリオウに服従する手もあったが)お前みたいなバカに従うってのは、たとえ演技でもオレのプライドが許さねえ」と断言していた。
孤高故か他者と融和することも無く、敵対者には例え弱者であろうと容赦は一切ない。
それどころか明確な格下であるリオウを相手に遊びを交えて戯れ半分に戦い、いたぶる姿も見せている。
(この時点で自身の計画がかなり順調に進んでおり、機嫌が良かったのもある)

こうして見るとここぞという時に油断し足元を掬われるタイプと思われがちだが、戦闘の際に油断や妥協は見せない。
翻って自身が実力を認めた相手には、それなりの評価をし油断なく追い詰める。
というより普段のゼオンは戦闘で遊ぶことはないらしい。*1
魔物は自身との戦闘力の差が歴然なので評価することはあまり無かったが、清磨やアポロといった特殊な力で自身に肉薄してくる人間には関心を持っていた。
ただゼオンが評価する=デュフォーも戦闘に参加するということになるので、ゼオン相手にある程度戦えたこの二人をもってしても、最終的にこのペアに太刀打ち出来なかったでのある。

作中ではその他非道と見受けられる行動を見せているが、これらの性格は心がガッシュへの憎しみで染まっていたが故の部分も大きかった。
後にガッシュにバオウが授けられた事情と、彼が過ごした自分とはまた別種の地獄を知り、心境に変化が起き始める。
また自身への恐怖を乗り越えたチェリッシュや、自身の肉体の崩壊とそれに伴う激痛すら厭わず己の矜恃に従ったロデュウからの反乱も受けた事から少しずつ改心。
ガッシュとの決着が着く頃には、ガッシュに対しては血の繋がった兄として己の間違いを認め悔いて涙した。
そしてパートナーであるデュフォーに対しては共に過ごした家族としての親愛を抱き、彼らの幸福を純粋に祈る心を得た。

ただし愛憎が反転した影響か、ガッシュに対してはやや過保護気味な姿も見受けられる。
修羅の部分を多く継いだ、とはあるものの描写される限り冷酷非道の一言で片づけられる性格ではない。
元々から「厳しくもやさしい王様」であるダウワンを父に持つだけに、本質的には誇りと優しさを兼ね備えた人物であった事がうかがえる。
サンデーコミックス版や完全版の表紙でも描かれる優しい笑顔が彼の本来の表情なのかもしれない。

加えてバニキス、アポロ、ニコル、チータと魔物が送還された後の敵対していた人間に危害を加えていない。
口答えしていたステングにも、意識が残る程度に大幅に手加減されたザケル1発だけしか与えていない。
これらの事も根の性格が悪ではないといえる。

また、読者から主に挙がるゼオンが行ったとされる非道、許されないとされる行為の数々も、以下の理由から最終的に一線を越えたとは言い難い。

  • ガッシュを苦しめるためだけに日本を破壊しようとした
→結果的に清磨が防いだおかげで未遂に終わっている。

  • 本が燃えて決着がつき、既に戦意を喪失して別れの時間を惜しもうとするロップス&アポロペアの本をダメ押しで燃やした
→その前に激昂したデュフォーがジガディラスを撃ってアポロ達が殺されていたところを寸前で止めたのはゼオン。
 デュフォーを怒らせたのもアポロがデュフォーのトラウマを掘り起こした自業自得な部分があり、追い打ちのザケルを唱えたのはデュフォーの腹いせという部分が大きい。
 (その前にデュフォーはアポロを傷つけずに制圧していた)

  • チェリッシュに拷問を与えた。
→思惑はどうあれゼオンの指揮下に入っているにも拘わらず第三者的(日和見とも)な立場を取りながらもゼオンの庇護を受けようとする当時のチェリッシュの言動にも問題がある。
 拷問の度合いはさておき、ゼオンに対してはっきりと忠誠や協力を誓う部下への示威行為として、けじめは必要。
 計画の進行が最優先である以上、懲罰を加える行為自体は長の立場としては間違ってはいない。まして長と言っても強引な手段で多くの魔物を配下に置いたリオウから簒奪した急ごしらえな立場なので猶更地盤固めは必要である。
付け加えると、チェリッシュの他にザルチムもゴデュファを唱えておらず、ゼオンへの忠誠よりもアリシエへの私怨を優先して動いていたが、その点は特に咎めていないので部下の扱いに関して狭量というわけでもない。パピプリオ?知らんな

また、年齢不相応な態度や言動を見せる彼だが、これらも上記の様にガッシュの事情をわずか程も想像せずに一方的に憎むようなある種の幼さの表れとも言えなくは無い。
逆に好物の鰹節の前ではかなり年相応な可愛らしい姿を見せることもあり、なんだかんだ彼がまだ10歳にも満たない幼い少年であることを感じさせる。


実力

その実力はもはやチート。作中でもトップクラス。
  • ギガノ級呪文を至近距離から片手で止める
  • チェリッシュのグラード・マ・コファルの弾丸を素手で受け止める
    • 肩にあえて直撃を受けるが多少出血した程度のダメージ
  • 禁術によって10倍に肉体強化されたバーサーカー状態のリオウをただの格闘だけで圧倒
    • 加えて中級呪文のテオザケル一発で半殺し&禁呪を強制解除
      • リオウは禁呪無しでガッシュと清磨を真っ向勝負で打ち負かした作中でも屈指の実力者
  • アンサートーカーの力をもってしても完全には逃げ切れない手の動き
  • ラウザルクで強化し全力疾走するガッシュを、見てから 素の状態で 一瞬で追いつく
    • =ラウザルク状態のガッシュを遥かに上回る速度を出せる異常な身体能力
  • キャンチョメ、ウマゴン、ティオが連携し、清磨のアンサートーカーまで用いてもほぼ無傷
  • 超長距離すらも移動可能な瞬間移動能力
  • 残像を見せるほどの超高速移動術
  • 超広範囲に渡る魔力察知能力を持つザルチムにすら気付かれない隠密能力
  • 他者の記憶への干渉、記憶を閲覧・強奪・返却する能力
  • 髪の毛をメッセージの媒体に変える使い魔使役能力
…などの特殊な能力も多々身につけており、更に魔法のマントを自在に操り高い水準での攻防を可能とし、空まで飛べる。
マントは盾代わりにも使え、覚醒したガッシュのテオザケルが直撃してもダメージを受けない程の防御力を誇るチート装備。
(ちなみにこのマントはガッシュが着ている物も同じだが、ガッシュは使い方を知らず対決時には自動修復ぐらいしか機能していない)
作中の台詞や描写から、杖術をはじめとした武術にも精通している模様。

体も非常に頑丈で、自身のテオザケルを突き破ったグラード・マ・コファルを何発も食らっているのに平然としていた。
(ただし血を流していたりはしたのでノーダメージというわけではないが)

術の威力も通常の魔物の範疇を越えており、初級のザケルですらデュフォーが見抜いた弱所を突けば「ディオ級」を破壊できる。
強化されたガッシュの「テオ級」を一部とはいえ突き破るレベル。
「初級の上ランクの程度の術=ザケルガ」がギガノ級を容易く破って相手を捉え、中級になればディオガ級以上の最大呪文すら打ち砕く。
本人曰く、「この程度(リオウの禁呪状態の最大呪文)なら中級1発で充分」とのこと。

単純なスペックのみならず頭脳や戦闘センスも抜群。
デュフォーの指示抜きでアンサートーカーの能力に覚醒した清麿*2さえ圧倒。
ガッシュと清麿の抜群のコンビネーション相手に怒涛の大立ち回りを演じ、優位を許さなかった。
不意打ちでテオザケルを受けたが、それも上記のようにノーダメージで終わっている。
更に言うならば最大呪文の打ち合いを除き、ガッシュが反撃として命中させられた術はこのテオザケル一発のみ。

あとスタミナがとんでもない。
ファウード内部でガッシュ→チェリッシュ→ロデュウ→ティオ&キャンチョメ&ウマゴン→ガッシュの順で休憩を挟まずに連戦している上、息切れすら起こしていない。
ロデュウ戦以降は殆ど棒立ちだがガッシュ戦では上記の通りラウザルクを超える速度で動きまくっており、チェリッシュ戦ではダメージも入っている。にもかかわらず、疲れている様子が全くない。どうなってんの。

経歴

幼少期

生まれて間もない頃から彼は父からの文字通り血反吐を吐いてのたうち回る程に常軌を逸した英才教育に晒されながら生きてきた。
これ自体は腹心であるラジン中将の支えや、自分が成長できていることを実感出来たため苦ではなかった。
だが乳母から自身に双子の弟がいる事を聞き、その弟は平民の家に預けられ己と対極をゆく平和と享楽の日々を送っている事を知る。
そして何より父の最大術であったバオウを継承している事を調べ上げた事で激昂。
父を前回の戦いの優勝に導いたバオウを「偉大な力」と讃えるゼオンは、何故日々鍛練を重ねる自分でなく安穏と暮らすガッシュにそれを継がせたのかを問う。
だが父はバオウを「恐ろしい力」「お前に使いこなす事は出来ない」と一方的な評価するだけでゼオンの訴えに取り合わなかった。
それどころか弟という存在にうつつを抜かした事に激怒し更なる暴行を加え、ラジン中将により熾烈な訓練を命じる始末だった。

この仕打ちには王なりの思慮があったのだが、このような虐待同然の形で押し付けても幼いゼオンに伝わる筈などなかった。
いつしかゼオンは自らは両親から愛されていないのではないか、と考え込むようになってしまう。
それでもまだ、今の教育も次期魔界の王になる為のものとして乗り越えていた。
だが、いざ魔界の王を決める戦いへの参戦者が揃うと、そこには弟のガッシュの名前があった。

自分がこれだけ血のにじむ努力の果てに得た魔界の王を決める戦いに参加する為の資格を、ガッシュはただバオウを引き継いでいる一点のみであっさり得ている。
これは単なる兄弟贔屓だ。そう考えたゼオンの心はもはや憎しみを抑えることは不可能だった。

「王ひとりだけの意思で選ばれた訳ではない」と諭すラジン中将の言葉にも聞く耳を持たず、悲しみと憎悪の果てに吼えるのだった。

「やはり俺は、憎まれているだけの子だったか!!?」

「父上よ!そこまで俺が憎かったか!!? 『バオウ』を受け継いだガッシュがそこまで大切か?」


「ガッシュめ……消してやる……」

「痛めつけて、俺と同じ苦しみを味わわせてやる!!」

「たとえ『バオウ』を使えたとしても、その『バオウ』ごと消してやる!!!」

魔界の王を決める戦い

・邂逅編

人間界に来た彼は北極で自身のパートナー・デュフォーと出会った後、イギリスの森でガッシュに遭遇。
自分の事など露とも知らず「友達になって欲しい」とすがるガッシュを冒頭の台詞で拒絶。
ザケルの一撃でガッシュを瀕死状態に追い込んだ後、本を燃やそうとする。
しかし思いとどまり、「自分が誰かも分からないまま、訳も分からず襲われながら人間界を彷徨わせる」 という外道な発想でガッシュの魔界の記憶を奪った。

そして自分を目撃したロブノスの情報を追ってイギリスに戻ってきたガッシュと清麿を誘い込む為、バルトロのパートナーであるステングに清麿の父である清太郎の拉致を依頼する。
清太郎はバルトロが操る鎧の騎士にあっさり誘拐されるも、ゼオンはあえて清太郎が勤務する大学の彼の私室を荒らしバルトロの足跡を描く。
そしてガッシュと清麿をバルトロペアの根城であるホーバーグキャッスルに赴かせる。
清麿たちの奮戦により敗走するバルトロペアを待ち伏せ。
用済みになったバルトロを「負けたら魔界に帰るルールだ。そうだろ?バルトロ…」という言葉と共に術一発で魔界送りにする。

その後、因縁の出会いとなった森の焼け跡でガッシュが一部の記憶を取り戻し「バオウ・ザケルガ」を習得したのを高みの見物。
その姿を嘲笑しながらかつて魔界で調べた「この戦いのもうひとつの地獄」を示唆した。


それから少し間を挟んで、オランダにて自分をガッシュと勘違いして声をかけたロップスをザケルのみで倒すなどその存在感と圧倒的な強さを見せ付けた。

アポロ(この手の動き…逃げられない!?)
(僕たちとは、力の差がありすぎる!!!)


・ファウード編

その後は目立った動きを見せていなかったが、ファウード編にて本格的に登場。

ファウードの存在にもいち早く気付いており、リオウ達の動きを見張りながらガッシュ達をも利用すべく陰からファウードへと誘導した。
ファウード復活後はリオウのワープにこっそりついていって、あっさりファウードの中枢部であるコントロールルームに到着。
消耗していたとはいえ当時のガッシュと清麿が文字通り命を投げ出しても倒せず敗走するしかなかったリオウ
それを「用済み」として一方的に、そして遊びながら嬲り倒すという規格外も甚だしい力を見せつける。


リオウ(ヤバイ…ヤバイ!!!
この手の動き、逃げられな…)


リオウから鍵たる石を奪い、ファウードのコントロールを手中に納める事にも成功。

ファウードの力を与える事で多数の魔物を従えながらファウードのコントロール技術を学び、コントロールルームにてガッシュ達を迎え撃った。
自分の直属の配下にし更に強力な力を与えたロデュウジェデュンの猛攻によりティオキャンチョメウマゴンを次々と倒し、部屋に点在する柱に幽閉していくのだが、
これは単に彼等を倒すだけでは今迄散々溜まってきた鬱憤を晴らせないため、「日本やそこに住まう人々を蹂躙する映像や悲鳴を柱に閉じ込めた魔物やパートナーに否応なく見せつけ、この上ない絶望を叩きつけた上で自分に泣きながら命乞いをさせる」というまさに鬼畜な発想によるものであった。

清麿復活後、バオウの強大な力に目覚めロデュウとジェデュンを次々と破ったガッシュと直接戦闘を開始。
デュフォーと同じアンサー・トーカーに目覚めた清麿・体内のバオウを完全に覚醒させ自身に匹敵する実力を得たガッシュとの戦いは熾烈を極めた。
戦いの中でガッシュに真実を語りながらその憎悪を露にし彼をブッ潰そうとするが、一度目のバオウとジガディラスとの激突の中、バオウの本質に気付く。
ガッシュを喰らい黒くその姿を黒く染めていくバオウ。
自身ならそれでも使いこなせるはずとバオウに向き合うが、心から決して自分であっても制御は不可能であると思い知らされる。

更にゼオンはバオウから流れてくる幼いガッシュの記憶を垣間見せられた。

それは自分達が生まれてまだ間もない頃の記憶。
多くの憎しみを喰らい、もはやダウワンの手では制御出来ず、いずれは魔界の脅威となりかねない程に育ったバオウ。
バオウを覚醒させないために自分の修羅の面を継がなかった我が子に封じ、そのまま辺境へと放逐された弟の記憶。
事情の知らない義母のユノに虐待同然に育てられていた。皮肉にもゼオンとガッシュの兄弟は両者は虐待を受けて育っていた。
むしろ形としては正しくなかったもののゼオンへの愛情があった実父の元で、強くなるための環境を整えられて育ったゼオン。
自分と違い、悪意しかない義母の元で奴隷同然に扱われ、食事すらロクに与えられなかったガッシュの方が悲惨ですらあった。
成長期であるにもかかわらず食事がまともに取れず衰弱していたガッシュは、ある日ユノに口止め料を含めた養育費を払いに来た王宮の兵士と義母の会話を聞く。
そこで自らが王族である事、自身には本当の家族が……兄が居る事を知る。
自分のように捨てられず、王から大切にされているはずの兄の存在をガッシュはーーーわずか程も憎んではいなかった
それどころか顔も知らぬ兄に想いを馳せ、いずれ自分を迎えに来て優しく共に過ごしてくれる事を祈り、前向きに彼は生きていたのだ。

民草でなんの苦悩もなく過ごす弟等存在していなかった。
むしろ弟が放り出された世界は自分が知らない形の地獄だった。
バオウは偉大な力等ではなく、父の言う通り目覚めさせるべきではない恐ろしい力だった。
そして父が参加者にガッシュを選んだのであれば、それはバオウが理由であるはずも無かった。

バオウとガッシュの真実、そして父の苦悩と本心を知ったゼオンは自身の憎しみの根底を覆され動揺。

それでもバオウが制御されず不安定であった事やデュフォーがバオウの弱所を見つけ出した事で術の撃ち合いは勝利。
しかしガッシュにトドメを刺せぬまま、チェリッシュが乱入。柱に封じたガッシュの仲間を解放されてしまう。
チェリッシュを返り討ちにするも、更には彼らの始末を任せようとしたロデュウが突然自分に反旗を翻す。
そんな彼らの反乱と散り際からゼオンの中で「何か」が変わり始めていた…。

解放されたガッシュの仲間ごと葬る為に放った二度目のジガディラスも、ティオが新たに得た最強の防御術で防がれた。
どれだけ傷付こうともガッシュの為に立ち上がる彼の仲間達の姿に、ゼオンはガッシュと真に決着を着ける事を望む。



「まだ仲間の血を無駄に流すつもりか!!?オレと戦えるのはお前しかいない!!さあ立て、ガッシュ!!!」



ゼオンの言葉に応えるようにガッシュもまた立ち上がった。憎しみではなく純粋にこの戦いに終止符を打つ為。両者は最後の術の打ち合いを始める。



「ガッシュ、最後の勝負だ。」



再びの両者の壮絶な最大術の激突。
彼自身のみならずデュフォーの内に眠る膨大な憎悪を乗せて、再びバオウを撃破しかける。
だが自分たちの憎悪を喰らったバオウに全身を蝕まれながらも、仲間達と共に涙ながらに受け止めるガッシュの姿に敗北を悟る。

また、憎しみを真正面から受け止め愛情で返されたデュフォーの頬筋に涙が伝う光景をゼオンは目撃する。
パートナーの未来が憎悪に囚われるだけのものではないと確信し、安堵の笑みを零しながら彼をマントで庇ってバオウの直撃を受けた。

そして……




「許せ、ガッシュ…兄が愚かだった。」



「これで…これで…」


「ウヌ、私とゼオン、一緒に…家族一緒に暮らせるのだ。」


「ああ…一緒に暮らしてくれるか、ガッシュ?」


「ウヌ、もちろんなのだ。」



ガッシュとの死闘の末バオウに敗れ、自身の過ち、憎しみや怒りの空しさに気付いたゼオンは遂にガッシュと和解。
しかし、直後に激しすぎる両者の激突にファウードのコントロールキーが破損。ファウードが暴走を始めてしまう。
残された時間でガッシュに全ての記憶を返した上で今後の戦いについてのメッセージを渡し、ファウードを止めるための自身の力もガッシュに託す。
そしてパートナーであるデュフォーに「この後何があっても生き抜く事」を約束させ、魔界へと帰っていった。



クリアとの最終決戦では術での援護こそしなかったもののガッシュに力を貸し、その王たる姿勢を称賛した。


なお、魔界に帰った後は過保護なブラコンのきれいなゼオンと化し、かつてガッシュを虐げたユノに怒りをぶちまけていた。とってもいいお兄ちゃんです。ツンツンからデレデレになるタイプのツンデレだったようだ…
だが外伝漫画「友」ではガッシュとの兄弟関係なんかも同時に知れているため、ガッシュがクラスメイトから
「変な事したらゼオンに殺される!」とビビられて距離を置かれている弊害が生まれてしまっているのは辛い所。


侵略者達との戦い

続編金色のガッシュ!!2では未登場ではあるものの彼の動向がガッシュから語られた。
術が奪われ魔界が侵略者達の侵攻で危機に陥る中、ゼオンは敵の本拠地を見付けて逆に侵攻、以来音信不通となり行方をくらませてしまっていた。脳筋

また、ガッシュは清麿から「14歳くらいかと思った」と言われるほど大きくは成長していない*3
だがゼオンはガッシュとは違い、どうやらかなり背が伸びたらしく、両者の容姿は既に瓜二つではなくなっている模様。



アニメ版

アニメ版は原作とは全く異なっている。
これはファウード再突入~から原作に追いついてしまいオリジナル展開へと発展したのが原因。
アニメ版138~150話ではクリア編も完全オミットされたため、彼が事実上のラスボスとなっている。
こちらでは一部の設定は原作と共通(というよりこちらが先出しになった)している。

しかし肝心のバオウの本質やガッシュに受け継がれた経緯、彼の生い立ち等もまとめてカットされてしまった。
そのため、単に「ガッシュにバオウを受け継がれた」程度にしか語られていない。

ガッシュとの戦いは原作と違い、ガッシュのレベルが原作でのリオウ戦以前のまま(バオウの力に目覚める云々は一連の展開ごとカット)なので、リオウにしたのと同じく一方的にガッシュを圧倒しまくっていた。
ガッシュへの尽きぬ憎しみを並べながらあえてデュフォーを下がらせ殆ど術を使わず格闘のみでいたぶり、ガッシュの危機に駆けつけた仲間たちを軽く一蹴するに飽きたらず(全員ダウンさせてるにも拘わらず)わざわざ追い討ちをしてガッシュの苦しみと怒りを徹底的に煽る。
途中から清麿にご執心なデュフォーが自ら参戦し更に追い詰めるも、デュフォーが清麿の『誰かのために戦う』という心を無理に理解しようと深読みして発狂しかけ、流石に危機感を抱き「ガッシュの強さの根源を断ち切る」為、ガッシュのみならず清麿の記憶をも奪おうとした。
...と、原作とはまた別の意味で鬼畜になっている、というか陰湿。

だが上に記したとおりガッシュやゼオンの過去などには全く触れられない為、ゼオンは最後まで改心はおろか葛藤する事すらない。

そのためガッシュを認めないの一点張りで、記憶を消される直前本を金色に覚醒させたガッシュに一方的に圧倒され、こんなの認めないと最大術を繰り出すもバオウにあっさり敗れたが、尚ガッシュを認めず拒絶。
ガッシュが差し伸べた和解の言葉をすげなく一蹴した末、憎しみのままにファウードのコントロールキーを自ら握り潰す。
「本当にお前がバオウを受け継ぐべき者だというのなら…ファウードを止めてみろ!」
と言い残して魔界に帰る……とかなり後味の悪い結末となっている。

当然、記憶を返す事も手紙を送る事も自分の力を分け与える事もなく、デュフォーも救われず兄弟が分かり合う事もなく、単に目先の敵を倒しただけというオチであった。
当然、ガッシュは自分の記憶が戻る事もマントの使い方を覚える事も、「もう一つの地獄」について知る事もなく金色の本によるバオウでファウードを滅ぼしてアニメは終わりを迎える。
クリア編がアニメ化出来ない最大の原因ともっぱらの噂。


また、おまけコーナーでリーヤとビクトリームで2話連続で体を交換(顔はそのまま)させられるという
ある意味屈辱的な仕打ちを受けており、交換させられたゼオン本人は半ギレ気味だった。


使用術&能力

上記の通り、全ての術の威力が他の魔物と比べて段違いに高い。
一部ガッシュと共通する呪文もあるが、作中の描写からガッシュのものより威力は遥かに上。
作中の台詞から、バオウの力に目覚めた段階のガッシュと比べてもなお上回っているというのだからオソロシイ。
あとガッシュにはない利点として、術を放っても意識を失わない、口ではなく手から放つ為軌道修正なども自力で可能。
白兵戦で術そのものを敵に叩きつけて攻撃出来る…などガッシュの完全な上位互換。
なお、ガッシュと違い雷の色は一貫して銀色。

能力

瞬間移動

序盤から幾度も見せている特殊能力。自身と彼に触れている存在を別の場所まで瞬時に移動させられる。
移動は数千キロ単位まで可能だが、移動先の明確なイメージが無ければ不可能。
また移動するまでに暫くラグがある為、一秒を争う戦闘中にはそうそう使えない*4
つまり、作中でガッシュの背後に瞬時に回ったりしているのは 彼の素のスピードによるものである。
また、習得には特殊な環境下での数年のトレーニングが必要である。

●傀儡召喚

自身の毛髪から「カカシ」と呼ばれる傀儡を召喚してメッセンジャー代わりにしたり、手紙などを意のままに取り出せたりする。
特に後者はかなり手の込んだ長文のものを一瞬でガッシュに差し出しているあたり、かなり柔軟かつ高度な能力である事がわかる。

記憶操作

対象の頭部に手を当てる事で、対象の記憶を自在に引き出す事が出来る。これを使ってガッシュの魔界時代の記憶を奪った。
対象に記憶を戻す事は勿論、対象が赤子の頃だったりなどで任意に引き出せない記憶をも任意に見られる形に編集したりする事も出来、かなり万能。
だが特定の刺激を受けるなどして、奪った記憶が本人の意思に反して脳裏に浮かんだりする事もある。

●逃げられない手の動き(通称)

ゼオンがほぼ全員に行っている戦術。
アニメ版では何故かカットや簡略化がなされているので具体的にどういう技なのかは不明だが、対象の殆どは「この手の動き…逃げられない!」と言っている。
恐らくどう逃げようとも彼の手からの追撃から逃れられないと悟らされる動きなのだろう。
更にこれ自体フェイントとしても用いる事が出来、ガッシュに使った際はこの手の動きで翻弄した後背後に回り込んでテオザケルの追撃を浴びせた。
作中でこれを完全な形で凌いだのはアポロのみ(ガッシュは清麿が追撃を見抜いてテオザケルで迎撃し紙一重で生き残った)。


【術一覧】

○使用術:ザケル系

ガッシュと同じく電撃を放つ術。ただしゼオンは掌から放ち、気絶などもしない。
威力も同名の術でもガッシュのものとは比べ物にならないぐらい強い。一方で攻撃系一辺倒で防御系の術や搦め手の術はない*5

●ザケル

掌から電撃を放つ術。
ガッシュのそれと同じ初級の術の筈…だが威力は比較にならない。
強固な肉体を持つリオウにそれなりのダメージを与え、ディオ級強化状態のウマゴンを不意打ちとはいえ一撃で戦闘不能にした。
デュフォーの指示さえあれば上位術であるテオザケルすら僅かであるが突き破るなど、その威力はもはや基本術の域ではない。

●ザケルガ

掌から貫通力のある直線状の電撃を放つ術。
こちらもガッシュと同様初級の術ではあるがリオウのギガノ・ファノンを容易く破り、全く威力を落とさず背後のリオウも同時に貫く威力と貫通力を誇る。
大幅に強化されたラシルドでも単体では防げず、ザグルゼムの強化が必要。
ちなみに初使用時のみ覚醒前のガッシュのザケルガのような細い電撃を放っている。

●テオザケル

強化版ザケル。より強力で広範囲な電撃を手から放つ。
テオ、という等級名称の通り中級呪文だが、リオウの禁呪を一発で強制解除する威力。
ガッシュのテオザケルに弱所を突かれてもなお打ち勝ち、ガッシュ達を吹き飛ばしダメージを与えるほどのパワーがある。

●ジャウロ・ザケルガ

巨大な電撃の輪を出し、その円周上から11本のザケルガを放つ術。
全ての電撃を当てれば並の魔物の超ディオガ級もろとも背後の魔物ごと軽く粉砕する。
このザケルガは一発一発が遠隔操作可能で、回避は至難の業。
防御術で凌ごうにもギガノ級を軽々破るザケルガ×11を防ぎきる防御力を持つ術は、殆ど存在しない。
更にこの術を発動・操作しながらゼオン自身も攻撃に乗り出す事も可能。

作中、唯一これを完全に凌いだ清麿&ガッシュも
  • マーズ・ジケルドンで8発まで弾く
  • ゼオンの波状攻撃の中、ガッシュに多くの指示を出してすんでの所で2発を回避
  • 魔力を通さない柱に咄嗟に飛び込み最後の1発を防御
することでようやくやり過ごした程。
ゼオンの術の中でもかなりランクが高いようで、完全に凌いだガッシュ達に感心していた。
デュフォーが独断でチェリッシュに使った時は「こんな強い術を使わずともこいつらは消せるハズ!」と驚愕した。
もっともザケルガ×11発の直撃ともなれば、強化前のガッシュのものでも普通の魔物は消し炭だろう。
それがゼオンのザケルガ×11となればオーバーキルもいいところである。

●バルギルド・ザケルガ

相手に強烈な電撃を浴びせ続ける拷問用の術。
相手の身体・精神が崩壊するまで常軌を逸する激痛を与え続けるうえ、痛みで気絶することも許されない。
この術で屈強な精神を持つチェリッシュを感電プレイの末に奴隷化している。
作中の描写から、肉体的なダメージ自体も決して小さくはない様子。
この術を凝縮した結晶を介して、いつでも対象にこの激痛を浴びせられるアフターサービスつき。
結晶による激痛だけで強い心を持った魔物の心でさえ完全に破壊して廃人にできる。
普通に考えればこんな術をどんなタイミングで覚えるんだ…
ただし弟も敵を閉じ込め動くと電撃を喰らわす術を覚えたりしたが

●ソルド・ザケルガ

巨大な電撃の刃を持つ剣。
下記の「ジガディラス」同様、ゼオンが独自に作り出した術の一つ。
これをモロに受けたガッシュはラウザルクで強化した上で身構えて防御を固めていたが、それでも重傷を負った。
ゼオンの才能により出来た部分が多いので、ガッシュには生み出せない(似たような術なら可能)
攻撃力は非常に高いが剣による防御などは不可能なのか、迎撃カウンターのテオザケルに対しては術を解いてマントでガードしている。

●ガンレイズ・ザケル

八個の小筒から電撃弾を乱射する術。ガッシュとは違い、手の周りに雷鼓を召喚していた。
ガッシュと異なり発動中も自力で動ける為、広範囲掃射も可能。
単発の威力は控えめで、強化していないラシルドでも反射できる。

●レード・ディラス・ザケルガ

ノコギリのような雷の刃を纏ったヨーヨー。
ゼオンとは雷の糸で繋がっており、自在に動かす事が可能。
ディオガ級の術を一方的に破ったバオウ・クロウ・ディスグルグすら、接戦の末に破壊する威力を誇る。
サンビーム「なんだ…あのゼオンの術は!?」
フォルゴレ「雷の歯車!?イヤ、ノコギリ!?」
デュフォー(ヨーヨーだ…)
だが全てを闇に飲み込もうとする邪悪なバオウには簡単に喰い破られた。

●ラージア・ザケル

自分を中心に360°拡散して放たれる超広範囲ザケル。
キャンチョメのディマ・ブルクの分身を全て消しており、大半の魔物はこれ一発でカタがつくかも。

●ジガディラス・ウル・ザケルガ

羽の生えた巨大な雷神を模した砲台を召喚する、ゼオンの最大術。彼曰く「破壊の雷神」。
ゼオンが苦しい修業の末、自ら作り出したゼオン自身の力の結晶でもある。「ZIGAAAA(ジイガアアア)…」という独特の唸り声を放つ。
砲口を囲む様にある5つの太鼓のような物体が光った後、超巨大なビーム状の電撃を放つ。
五回のチャージを必要とするだけあり、その威力は本来の力を取り戻したバオウを跡形もなく消し飛ばしたほど。
砲台を動かして射角を変化させたり、雷撃の出力もある程度操作可能で電撃の放出を続けることも出来る。
範囲も異常に広く、ファウードの司令室を余すところなく電撃で満たせる(という「答え」を清麿が出している)

このように凄まじく強力な術ではあるが、作者曰く「シン」級未満であるとのこと。
……裏を返せば、このように非常に強力な術を持ちながらもまだ「シン」級という成長の余白を残しているのが一番恐ろしい話である。
だが作中ではデュフォーが憎しみを込めて放った際は完全に制御したバオウを一度は追い詰めており、「シン」の術に比肩するであろう威力を見せた。
こちらもソルド・ザケルガ同様、ゼオンの才能が成せる技でありガッシュには真似できない。

ちなみに術名に含まれる「ウル」は他の術のような『速度上昇効果』の意味合いではなく、王族であるという証のようなものらしい。ラピュタ語のアレ。

●ラシルド

ゲームオリジナル呪文。色以外はガッシュのラシルドと同じ。

●ゼオ・ザケルガ

ゲームオリジナル呪文。銀色のバオウ・ザケルガ。
原作後半になるまでほとんど術を披露しなかったためにゲームではガッシュのコンパチブルキャラであったので数合わせに作られた術。
しかし後の原作の展開やゼオンの心境を考えると中々酷いオリジナル呪文である…

まあ見た目だけ龍を模した呪文はパティのスオウ・ギアクルのような例もあるし、自力で術を編み出せるゼオンなら使えても不思議ではないが。


その他「ラウザルク」や「ザグルゼム」などの術も使用可能だと作者が述べている。唯でさえ異常な肉体能力が更に強化可能とは…。
しかし、ゼオン程の身体能力と拮抗する相手となるとラウザルクの「他の術が使えなくなる」というデメリットの方が多く出る可能性がある。
そんなリスクを負ってまで真っ向から取っ組み合うくらいなら戦術を変えた方が確実だろうし、ザグルゼムもいちいち術を強化する余裕があるとは思い難い。
ガッシュのテオザケルをザケルで対処したように、弱点を突くなりデュフォーの心の力でより強い術を連打した方が明らかに効率的。
劇中で使われないのも当然といえば当然だろう。実際ガッシュも終盤ではこれらの呪文ほとんど使ってないし

余談

  • 鰹節好きは上記で触れた通りだが、その鰹節を好む姿はサンデーコミックス版28巻裏表紙で拝める。ご機嫌に鰹節を削っているゼオンは、年相応の幼さがあり中々かわいい。

  • アニメでゼオンを演じる高乃麗は過去には初代ポケットモンスターでライチュウ役を演じている。弟であるガッシュの初代中の人がピカチュウ役で有名な大谷育江である為、明らかに狙ったキャスティングである。




ああ…一緒に追記・修正してくれるか、ガッシュ?


もう「いつ項目が消えてもいい」などという考えを持ったら、許さんからな!!!

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最終更新:2024年03月21日 18:50

*1 リオウ戦でデュフォーが明言している。そしてロップス・アポロ戦でもやる気が無いならさっさと戦闘を終わらせると述べている

*2 デュフォーのレベルに比べたら未熟であるとはいえ

*3 1000年の寿命が約束される魔界王は成長も遅いのでは?とファンからは考察されているが詳細は不明

*4 瞬間移動を始める時に意識を集中するので大きな隙が生まれ、体が透け始めてから消えるまでも数秒かかる。コミックス9巻の57P5コマ目や18巻、97P2コマ目のように「シュウウウウウウ」っと、ゆっくり消えて行く。)

*5 ただし劇中では登場していないだけで、作者によればザグルゼムなどガッシュの使える基本的な術はゼオンも使えるらしい。ゲームではラシルドも使っている。