スゴイツヨイトウフ

登録日:2025/01/12 Sun 13:01:09
更新日:2025/03/20 Thu 17:05:38
所要時間:約 9 分で読めます






とうふになれ。




スゴイツヨイトウフとは、ゾウノアシゲームズ(象の葦GAMES)開発のアクションゲームである。
パブリッシャーはPhoenixx Inc.が担当。


□概要□

タイトル通り、豆腐そのものを操作するゲーム
特にこれといったストーリーのないシンプルなアクション。
以上。


……と片づけては豆腐以下のボリュームなので、もう少し説明しよう。


何から何まで豆腐、または関連する要素が敷き詰められたバカゲー。
BGMには豆腐屋のラッパのフレーズが差し込まれ、障害物のブロックは四角い厚揚げ豆腐、ザコ敵は豆腐を食べる気満々の装いな動物たち、ちょくちょく挟まれるパロディと名作2Dアクションオマージュ、ローディングTipsがゲームとは無関係の豆腐雑学、と枚挙に暇が無い。
しまいには各章をクリアするたび、豆腐の製造過程を、無駄に画質の良い実写動画と無駄に盛り上がるBGMで見せつけてくるというシュールさは誰もが「これバカゲーだ!」と確信することだろう。
だが一方で、ゲームしながら豆腐の雑学や製造過程を学べたり、何より割とアクションゲームしてる作り込みは単なるバカゲーに留まらず、唯一無二の個性と価値を有している。

価格は550円、クリアまでのボリュームは1~2時間、トロフィーはたった1個だけと、ゲームとしても気軽に遊びやすい。
加えてゲーム自体のテンポが極めて良好であり、ミスしてからのリトライも爆速なのでストレスが少ない。


□ゲームシステム□

基本的には面クリア型のアクションゲームであり、消費期限(残り時間)が切れるまでの間にゴールの茶碗を目指して進んでいく。
茶碗に触れれば味噌汁にダイブして「とうふになった」
豆腐は横移動できるだけで普通のジャンプが無い代わりに、力を溜めて飛ばしたい方向に矢印を向け、燃える豆腐となって体当たりを繰り出す。これがジャンプ兼攻撃となる。

豆腐なので高所からの落下には弱く、一定以上の高さから落ちるとミス。これはジャンプした時も同様で、考えなしに真上へ跳ぶとほぼミス確定。
また、道中には豆腐を食べようとするザコ敵が配置されている。
\とうふを食べる/
味噌汁の具になる前に食われてはかなわないので、上記の体当たりを駆使して蹴散らそう。
\とうふ最高/
\とうふ凄いよ/    
\とうふが好き/ 

操作する豆腐は下記の3種類から選ぶ。

  • 「高野豆腐」(やさしい)
凍らせた豆腐を乾燥させてつくられるその固さが特徴。
落ちてもくずれず、とても扱いやすいとうふ。

アクションゲームに慣れていない人向けの豆腐。
高所落下のペナルティが無く、他の豆腐と違って消費期限が設定されていないため時間を気にせずプレイできる。
しかもザコ敵に触れても食われない。地形やトラップの攻略に集中できるというわけである。
なお普段は気にしなくていい点だが、水中だと敵には普通に食われるので要注意*1

  • 「木綿豆腐」(ふつう)
豊富なタンパク質としっかりした食感が特徴。
操作しやすくまずはおすすめのとうふ。

3種類の中でスタンダードな豆腐。
素直に操作しやすく、アクションゲームにそこそこ慣れているなら最初に選んでも問題ない。

  • 「絹豆腐」(むずい)
豊富なビタミンとなめらかな食感が特徴。
よくすべるので上級者向けのとうふ。

「甘いな~。これは木綿豆腐だから上手くいったんです。今の手つきじゃ、絹ごし豆腐は取れませんよ」
説明通り結構滑りやすい挙動をする豆腐。要するに豆腐界のルイージ
狭い足場やリフトの乗り継ぎなどでその滑りやすさが牙を剥く。
高野or木綿豆腐でエンディングまで行ったという人は是非とも絹豆腐に挑んでほしい。絹豆腐で全ステージクリアできるあなたは立派な豆腐マスター。


□ステージ□

ゲームの進行は章仕立て。
昨今のゲームにありがちな収集要素、隠しゴールといったものは一切無いため、とにかくゴールを目指すだけと目的もシンプル。
1つ1つのステージにかかる所要時間も至って短く、その気になれば10秒~20秒であっという間に終わるステージも。
一度クリアしたステージはポーズ画面から選択して戻ることが可能。

各章には必ず巨大な何かから追われるステージが含まれているほか、章の最後にはボス戦が待ち受ける。
ボス手前のステージは仕掛けも敵も無く、ただゴールするだけ。緊張感を持たせるためのいわゆるボス前部屋ポジションになっている。

ステージ内に登場する主なギミックは以下。

  • ブロック
壊せない、いわゆる硬いブロック。
豆腐ゲーなだけに厚揚げの形をしているのがポイント。

  • ストロー
口に近づくと吸い込まれて移動する。要するに土管

  • 「油」「厚」
パワーアップアイテム。
「油」の文字に触れると平べったい油揚げに、「厚」の文字に触れると巨大な厚揚げに変身する。
前者はより高いジャンプができるようになり、高所から落ちても崩れない。
後者はBGMが変わり、圧倒的破壊力の体当たりでブロックも敵もなぎ倒す無敵モード。ただし落下ミスは防げない。

  • プリン
乗るとトランポリンのように跳ねる。
何故か下から当たっても弾かれる。

  • ちくわ
乗ると落ちる足場。本物のちくわブロックじゃねーか
本家と違って復活しないので、これが連続で配置されている場所は素早い移動が求められる。

  • バケツ
触れるとボタン入力で発射される。どう見てもタル大砲です
勢いよく飛び出すため、射出された時に壁へ激突すればもちろんミス。

  • 緑の箱
接触で即爆発する危険物。
箱には化学式が書いてあり、これを読み解くとなんで触れただけで爆発するのか、どうして箱が緑色なのか分かるはず。

  • 寿司
移動する足場。なんで?

  • スイッチ
押すと何かが起きる。

  • フォーク、ナイフ、丸ノコ
触れると即ミスのトラップ。


第一章 春風と大豆

草原のステージ。
序盤は体当たりと落下ペナルティのチュートリアルがある。
そんなに難しい仕掛けも無いのでサクサク進められる。強いて言えば転がる大岩で焦って前方の敵に食われないように。

・ボスステージ:大豆の番人
巨大ニワトリと対決。
卵を大量に降らし、その中に紛れている赤い弾を打ち返して戦う。打ち返した時点で自動的にニワトリへ命中する。
卵は触れてもミスにならず、単純に重なって動きを制限するお邪魔オブジェクト。
一度ニワトリにダメージを与えると左右の足場が外れて狭くなるので気を付けたい。


第二章 永遠なる浸漬

水のステージ。
巨大なスイカはちゃんと奥まで運びましょう。
途中からは水中のステージが始まり、地上とはやや操作感が異なる。

・ボスステージ:水中の大王
巨大シャケと対決。
水中で戦い、画面上を左右移動しながらウニを投下してくる。
ウニの中に紛れているオレンジ色の球(イクラ?)を弾き返して当てればダメージ。
しかし先のニワトリと違い、的が動き回るので「ちゃんと狙いをつけて当てる」ことを地味に意識させられる。


第三章 安寧なき磨砕

工場のステージ。
工場と言えばそうだね、プレス機だね。ということで初手からプレス地帯がお出迎えしてくる。
巨大なメタルのエビから追われるステージでは、このゲームでおそらく唯一の隠し要素が存在するので探してみよう。ヒントはプリン。

・ボスステージ:粉砕の試練
フレーム状の巨大ゾウと対決。
ここだけ他と違って2択のクイズ対決となり、不正解のエリアにいると文字通り叩き潰される。
出題内容はなんとステージの合間に流れていたTipsが元になっており、豆腐の知識が無いプレイヤーはどれだけ見逃さずにお勉強できていたかが問われる。
実は出題内容が完全固定なので、2択形式もあってそのうち必ず勝てるのは秘密


第四章 煉獄の煮込み

火山のステージ。
ここから狭い足場も増えていき、純粋にアクションゲームとしても難しくなっていく。
序盤の4-1ではいきなり第四章のボス、巨大恐竜の強襲というデンジャラスな展開に見舞われる。
後半の触れると即ミスの地形に囲まれた水中ステージは、豆腐の移動スピードが元から早いので意外と慎重な操作を求められる。少なくともコントローラのスティック等に不具合が生じてると地獄を見る。

・ボスステージ:灼熱の狂騒
4-1で襲いかかってきた巨大恐竜との決着。
上から食べ物に紛れて燃えるトウガラシが落ちてくるので、恐竜を誘導して食わせるかトウガラシの方を動かすこと。
トウガラシのタイミング次第では勝手に恐竜が食って自滅することもあるが、食べ物は巨大ニワトリの卵と同様にダメージ判定の無いオブジェクト扱いであり、積み重なって身動きとれない所をガブリ…なんてケースも起きる。


第五章 天地分かつ絞り

砂漠のステージ。
前方から猪突猛進してくる暴れ牛に要注意。
一部明らかにどこかで見たことある超有名な地形のステージが存在するのは気にしてはいけない。

・ボスステージ:絞りの決戦
巨大ゴリラと対決。
といっても直接は戦わず、下から迫ってくる丸ノコより逃れつつ上に上に登っていき、最上部のスイッチを押すとクリア。
途中からゴリラが画面手前で踊り出すという視覚妨害を行ってくる。かなり気が散る光景だが、攻撃判定は無いのが良心的。




□余談□

  • 作者曰く、桜井政博氏がYouTubeチャンネルで無償提供していたノウハウを誰よりも活用して作ったゲームらしい。
    noteにて活かしたポイントと元動画を併記しているので、興味のある方は必見。
    • 他にもnoteによれば、当初は激ムズの裏面を作ろうとしたり、豆腐料理のレシピを集める収集要素や工場で残機の豆腐を手作りするというアイデアもあったそう。最終的にはゲームのテンポを優先して没となり、豆腐並にカジュアルな現在のゲーム内容に改められた。

なんならタイトルも「スゴイカタイアイス」や「スゴイタカイビル」を思わせるネーミング。
作った人の趣味がよくわかる内容である

  • 本編の他にも工場マークのアイコンからつけあわせのゲーム「豆腐工場」をプレイできる。
    内容はベルトコンベアに流れる容器にタイミングよく透明なパイプを叩きつけ、豆腐を入れるというもの。色の違う容器はランダムでスピードアップ、スピードダウンする。
    1個でも外すと即終了。でも容器の前で空振りする分にはノーカン扱い。
    異物に当ててもアウトなので、間違っても大根にパイプを叩きつけないように。大根の断末魔を聞きたいがためにあえてミスするのも一興
    • これも激しく既視感のある構図だが、あちらと違い環境音だけで音楽は一切流れないため、本当にプレイヤーの反射神経と目押しが要求されるストイックなゲーム性になっている。

  • 本項目が立った1月12日は「豆腐の日」である


追記・修正はとうふになってからお願いします。

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最終更新:2025年03月20日 17:05

*1 水の中だから柔らかくなっているのかどうかは不明。なお水中にザコ敵が出てくるステージは1つしかないのが普段は気にしなくていい所以である。