ヴォルフガング・クラウザー

登録日:2009/10/16 Fri 00:24:38
更新日:2025/06/30 Mon 11:46:52
所要時間:約 20 分で読めます




『恐るべき“闇の帝王”』


餓狼伝説シリーズ、およびザ・キング・オブ・ファイターズシリーズの登場人物。
初登場作品は『餓狼伝説2 -新たなる闘い-』。

フルネームは「ヴォルフガング・クラウザー・フォン・シュトロハイム」。
由緒あるドイツ貴族の現当主で、シュトロハイム城の城主である。
「ナチスの科学力は世界一ィィィィ!」の人とはたぶん関係ない。
実際、シュトロハイム姓はアニメ版からの後付けである。


◇プロフィール

格闘スタイル
総合格闘術
出身地
ドイツ
生年月日
不明
身長
200cm
体重
145kg
血液型
A型
趣味
中世の骨董品収集
大切なもの
騎士道精神
好きな食べ物
なんでも(『餓狼2』『餓狼伝説SPECIAL』『KOF'96』)
血のしたたるステーキ(『RBS』『RB2』)
嫌いなもの
虚栄・虚構
特技
ギャンブル全般(意外とセコイ)(『RBS』)
得意スポーツ
興味なし(やれば何でもできる)
担当声優
Michael Beard(『餓狼2』『餓狼伝説SPECIAL』)
鈴置洋孝(『バトルファイターズ 餓狼伝説2』)
B.J.LOVE(『KOF'96』『KOF'98UM』*1『RBS』『RB2』)
青山穣(『KOF ALLSTAR』)


裏社会一帯を牛耳る「暗黒の帝王」シュトロハイム家の当主。
2メートルというシリーズ内でも屈指の巨体と、それに見合った筋骨隆々の肉体に圧倒的な戦闘能力を備えた、まさに帝王の名に相応しい風格をもつ。
秦の秘伝書三巻のうちのひとつ、秘孔の奥義が書かれた「鳳凰の巻」を所持していた。

ギース・ハワードですらその実力を恐れ戦いを避けており、餓狼シリーズでは最強の存在となっている。
ただしクラウザーもギースを難敵と見なしており、ギースが表向き死んだとされるまで、サウスタウンには手出しできなかった。

父ルドルフを暗殺にやってきた十代半ばの頃のギースを返り討ち、若き日のジェフ・ボガード(テリーの義父)と不知火舞の祖父である半蔵の2人がかりでも敵わない*2と、強者としてのエピソードには事欠かない。
また鬼と呼ばれていた頃の山田十平衛にも勝利している。

自分の野心のためには手段を選ばない冷酷な性格であると同時に、自らが認めた相手は正々堂々と真正面から叩き潰す騎士道精神の持ち主という側面もある。
「モーツァルトやゴッホが天才的な芸術家であるように、自分は格闘という芸術の天才である」と自称しており、いかに相手を完璧に叩きのめすかを追求する独自の美学を持つ。

宿敵であるギースとは異母兄弟にあたるが互いに仲は悪く、反目しあっている。
この設定はアニメ版からの逆輸入で、元々は特にバックボーンを設けられていなかったギースとクラウザー双方のキャラクターを深めることになった。
当初は年齢不明とされ貫禄のある親父だったのだが、アニメ版を監督した大張正己どうしても鈴置洋孝に声をやってもらいたいと思い、髭の無い若い顔で描いたことでギースよりも5歳も年下とされた……

公式では異母兄弟の敵対関係を更に発展させ、ギースの持っていた八極聖拳奥義書を手にしようとするクラウザーと、ギースタワー墜落による負傷の回復のため、ビリーを潜入させてクラウザーの持つ鳳凰の巻を奪おうとするギースという、秦の秘伝書を巡る宿命の敵同士として描いている。
その野望のため不知火半蔵を殺害させ、パオパオカフェオーナーであるリチャード・マイヤに大怪我を負わせている。


父ルドルフ・クラウザーは元々妻子ある身であり、シュトロハイム家のSSだったのだが、優秀な格闘家であったことに加えて彼を気に入った当主の娘により、一家を離散させられ強制的に婿養子としてシュトロハイム家に加えられた。シュトロハイムの力を恐れたルドルフは妻子をアメリカに逃したのだが、ギースには「自分たちを捨てた」と認識され恨まれる結果となる。
それでもルドルフは彼らを愛し続けたために、当主の娘=クラウザーの母は酒に溺れ死去。ルドルフは、彼の強さを尊敬するものの愛憎渦巻く感情を抱いたクラウザーにより、稽古中に殺害された。
何と、クラウザーが15歳頃の話であり、以降のシュトロハイム伯爵家の当主となった。

更に、これ以前には15歳当時のギースが、母親を失った復讐を遂げる為にシュトロハイム伯爵家に侵入してルドルフを殺そうとしたことがあったのだが、旁に居た、まだ子供と言っていい年齢のクラウザーに阻止されたことがあった。
ギースの年齢から逆算すると、当時のクラウザーは僅か10歳程度だということになり、これ程の年齢にして実力を発揮しているキャラクターは餓狼では居ない辺りにも、餓狼世界最強の説得力が増すというもの。
この時の経験から、母を失いアメリカに渡ったギースは、斜陽のイタリアンマフィアの庇護を受けて裏社会に入り込む一方で、野望を実現させる為に貪欲に格闘技を学んでいくことになる。

ルドルフは婿なのでギースにはシュトロハイム家の血は受け継がれていないのだが、シュトロハイム家が対外的に喧伝しているのか、そう思い込まされているのか、或いは全てを知った上で敢えてそうしたのか、クラウザーはボガードに敗れたギースを「所詮は妾の子」と評している。
実際、シュトロハイム伯爵家の名も有名無実となっていたのか、直近の代に於いて強者と呼べるのはクラウザーを除けばルドルフ位のものであり、しかもクラウザーがシュトロハイム伯爵家の奥義を完成させたとも言われていた。

SNK携帯小説ではギースの死後にサウスタウンを支配しようとして訪れたが、ギースのいないサウスタウンに魅力を感じず手を出さなかった。
そこには異母兄に対する複雑な感情も合ったようだ。
おまけでボブ・ウィルソンを遊びついでに瞬殺してたが。

しかし、世界観の違うKOF96でチームを組んだ際は特にわだかまりもなく普通に大会を楽しんでいたようだ。
何やら陰謀渦巻くKOFで、因縁も思想も関係なく純粋に格闘大会として楽しんでいるキャラクターは彼のほかには麻宮アテナ椎拳崇、女性格闘家チームの3人ぐらいという稀有なキャラクター。
一応、Mr.ビッグを含めて互い互いを監視したりはしているし、むしろ本来は表舞台への進出とギースの狙いを探るのが主目的で、闘うのは余興だと言ってたのだが、そんな彼のEDでの台詞は「中々の余興であった」である。完全に目的が入れ替わっているが、本人はギースと一緒に暴れられて大満足みたいなのでまぁ、これでいいんだろう。
ちなみに、この時の餓狼チームの面々には君付けで呼んでいる。紳士。
KOF98UMにて復活キャラにて参戦。アッパー調整+新技のおかげで使いこなすと手が出せなくなり、ダイヤグラムでは頂点の位置にいる。当然、FEでは幾分か弱体化されたがそれでもまだ平均より上レベル。
リョウを含めた餓狼系キャラと対峙した場合には特殊な演出*3になる。またルガールとはカイザーウェーブ対決という豪快な演出委があるがスキップタイミング次第で一方的にルガールにダメージを与えられたりする。そこはさすが本家だからだろうか。


特徴的な額のバッテン型の傷跡は過去のジェフとの戦いの際、ジェフの「パワーウェイブ」により付いたもの。

アルェ?「パワーウェイブ」って地を這う飛び道具じゃなかったっけ?

実はこれはスタッフの誤表記で本来は「バーンナックル」が正解。
でもスタッフがおもしろかったので修正しなかったらしい。

その戦闘の流れを推測するなら以下のような感じだろうか?
  1. ジェフは何度もバーンナックルを使用してそちらに注意を仕向ける
  2. バーンナックルが来ると見抜いたクラウザーは、ジェフの拳を回避しながら一撃必殺のカウンターを仕掛けるべく、地面スレスレまで深くしゃがみ込みアッパーを繰り出す(※テリーの使うライジングアッパーの強力版のような感じ)
  3. しかしジェフを途中でそのカウンターに気付き(後作のシステムであるブレーキングだろうか)、闘気を込めた拳の叩き込む先をクラウザーではなく、真下の地面へと変える。
  4. 通常よりも深い態勢を取っていたうえに、超高速突進の刹那の隙に攻撃を重ねようとしていたクラウザーは間合いの外から飛んでくる衝撃波をガードすることも出来なかった(パワーウェイブは初代なら全身を覆う高さだし、後作でも上半身まで届くエフェクトである)
  5. これが後にパワーウェイブと呼ばれる技である
こういう流れなら一応の説明は付く、かも?

しかし後にこの設定は重要な伏線となる。
公式ストーリーが描かれた「餓狼伝説2」コミックでのテリー・ボガードとの格闘中、クラウザーはこの傷の記憶から、テリーが放とうとしているのがパワーウェイブであると読みを違えた。ウェイブを飛び越え襲い掛かろうとしたクラウザーは、パワーゲイザーの直撃を喰らい敗北、という見事な伏線回収。
まさに親子の絆が掴んだ勝利

強力な配下として三闘士=ビリー・カーン、アクセル・ホーク、ローレンス・ブラッドを持つが、ビリーはギースのスパイ、ホークは根が善人なのでクラウザーに忠誠は誓っておらず、片腕的な立場のホモローレンスは下克上を狙っている……と、録な面子じゃない。
まあ、元ネタと思われる某組織四天王もそんな感じだし気にしないでおこう。


彼を語る上で欠かせないものにBGMがある。
『餓狼伝説2』および『餓狼伝説SPECIAL』でのクラウザーステージのBGMは、かのモーツァルト作曲「レクイエム・怒りの日」というガチクラシック。
ドイツ、ミッテルゲビルデの劇場を舞台に、総勢60名のオーケストラが奏でる荘厳なクラッシックをバックに鎧を脱ぎ捨てる様は圧巻。
当時、格ゲーにクラシックが使われたことに度肝を抜かれたプレイヤーも少なくない。
更に荘厳なBGMに合わせ画面上部からカメラアングルをダウンさせるなど、この辺りの演出センスは同世代の格ゲーの中でも抜き出ていたと言える。
『リアルバウト餓狼伝説SPECIAL』で復活したときのステージBGMも、同じくモーツァルト作曲「レクイエム・涙の日」が使われている。
こちらはステージより手前にある橋で女性がオペラを歌っている演出が導入される。

本来の名前の元ネタは上記のステージ曲を作曲した音楽家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトと、プロレスの神様と呼ばれた格闘家、カール・ゴッチの旧名であるカール・クラウザーからである。
これは、貴族キャラでプロレス技使いと云う本人のキャラクターにも反映されている。


◇アニメ版


『テリー・ボガード』…か

CV:鈴置洋孝
「バトルファイターズ餓狼伝説2」で登場。ゲームよりかなり若い姿*4で、キズもヒゲもない切れ長の目の美丈夫

監督イチオシの鈴置氏の優雅で余裕に満ち、それでいてどこか危険なカゲのある演技とバリバリした作画があいまって圧倒的な強さとカリスマ性を醸し出しているが、その一方で画面に映っている時は常に悪の大魔王のようなド派手な黄金のアーマーに身を固め、その状態で路地裏でテリーを待ち構えていたりモーニングティーを楽しんでいたりするのでシリアスな笑いの爆心地でもある超カッコイイけど笑えるおじさんである。
ちなみに彼の鎧の中には超古代のオーパーツである闘衣が入っているという設定が続編にあたる劇場版アニメで明かされている。聖闘士星矢かな?

前述の様にギースとの異母兄弟の設定はこのアニメからの逆輸入であり、幼少期、父を暗殺しようとしたギースをあっさり返り討ちにする回想場面がある。
以降も険悪というよりも自分の優位を確信した慇懃でからかうような態度で接しているイメージが強く、現在も(多分イヤミで)「義兄さん」と呼んでいる。
ギースも表面には出さないが苦手意識を持っているのは確かで、後述のクラウザーの自害を知った時には泥をすすってでも生きることが第一と考える自分が最終的に残ったことで自信を回復し高笑いしている。

異母兄であるギースを倒したテリーに興味を持ち、自ら単身乗り込んで路地裏で待ち伏せ鎧を着たまま一方的に圧倒。
バーンナックルを片手でキャッチして「悪くない」と評価し、ギースを倒した波動旋風脚すら「こうか?」初見であっさりラーニングし真っ向から同じ技を出し打ち破ってしまうという格の違いを見せつけた。
一応テリーは予期せぬアクシデントで脚を故障しているうえにキム・カッファンとのファイトの直後で疲労もあったのだが、正直そんな材料がなかろうととても勝てたとは思えない。

クラウザーに負けたテリーはその恐怖から自暴自棄になって糸の切れた凧のようになってしまう。
クラウザーは「挑戦はいつでも受ける」と待ち構えるスタンスで別に自分から追い討ちをかける気は毛頭なかったのだが、テリーは魔王のように目をギラギラ発光させたクラウザーが襲ってくる悪夢を見てしまうくらい精神が参っており、酒におぼれて飲んだくれた挙句チンピラと喧嘩して本気で血祭りに上げてしまった廉で留置場にぶちこまれ落ちるところまで落ちてしまう*5

その後、とある要人の護衛に同行していたクラウザー*6はホテルマンに変装して入ってきたジョーと対峙。
「刺客のサービスまでしてくれるとは」と嬉しさ半分の皮肉を漏らすなど上機嫌でその挑戦を受ける。
顔面狙いのパンチを余裕で受け止めたうえに単純な握力でジョーの拳を無理やり開かせて握り潰すなど依然驚異的なフィジカルを見せ、切り札としてジョーの放った渾身のスクリューアッパー*7の直撃を受けても無傷でジョーに生きているのが奇蹟というレベルの重傷を負わせた。
終始鎧着たままで。

最期は居城・シュトロハイム城で紆余曲折と周囲の人間の助けを得て復活したテリーと鎧を着たまま戦うが、再び波動旋風脚同士の激突になった際、肩アーマーを砕かれ両手で放つブリッツボールをバーンナックルでまとめて相殺するなど凄まじい気迫で追いすがるテリーの健闘を認め、とうとう本気で闘うことを決める。
奥の手であるカイザーウェイブ*8パワーゲイザーで返され、鎧を剥かれたところでテリーとノーガードで真っ向から殴り合う泥仕合に突入する。
気功を用いるような余力は一切ないまま血ヘドを吐きつつも拳をくりだす姿に帝王としての威容は既になく、純粋な獣のような闘争心を叩きつける凄愴な有り様は戦いの行方を見守るトニーを畏怖させた。

しかし、餓狼の境地に達したテリーの鉄拳が心臓に直撃し、弱ったところに畳みかけるような拳のラッシュを浴びたことで力尽きる。
敗北を認めたクラウザーはシュトロハイム家の当主が生き恥を曝すわけにはいかないとゲイザーで城壁に開いた穴より湖に飛び込んで自害。その生涯を終えた。
最期に思ったことは若き日に自分の手で殺めた父に向けた「父さん…」というかすかな呟きだった。

終始剥かれるまで鎧を着たまま戦っているので拳による打撃が通るわけもなくかなり卑怯な気もするが、一度見た波動旋風脚を真似て見せたり、ホテルの1フロア(てか二人が戦ってた階層)をめちゃくちゃに破壊したジョーのスクリューアッパーを前に傷一つついてなかったりとかなりのチートっぷり

かなりの危険人物として山田十平衛からは認知されているが、作中クラウザーもシュトロハイム家も特に誰を殺したとか悪いことをしたわけでもなく、純粋に強い相手を求める強者として描かれている。

そもそもシュトロハイム城自体観光地になっている節すらある。(もしそうならその観光地をボロボロにして壁に穴をあけた挙句当主を事実上殺害したテリーェ…)

強いて言えば配下のローレンス・ブラッドがシュトロハイム城を嗅ぎまわるアンディと舞に気付き、舞を倒してアンディをおびき寄せた程度だが、それも要人警護というシュトロハイムの任務の性質を考えれば、テリーとクラウザーの事情を知らない彼の立場としては至極当然の行動をとっただけであり、裏社会を牛耳る悪のシュトロハイム、の姿は描かれていない。

同時に強すぎて自分の満足いく闘いに未だ出会えず退屈を持て余している孤独な帝王という物悲しさを漂わせている人物でもあり、基本弱者は一顧だにしない超然とした雰囲気の持ち主ではあるものの、自分に敗れ死んだ父のことが心にうっすらと傷となって残っているなど人間味が無いというわけではない。
同作品のテリーも復讐のために強くなりたかったハングリーな幼少期の回想が挟まれており、クラウザーとは違う背景を持つが「強くならずにはいられなかった宿命を持った男同士」というシンパシーめいたものを両者ともに感じ取っているようだった。*9


◇漫画(SNK公式ストーリー)版

ボガード兄弟との闘争の果てギースが死んだことを知り、八極聖拳奥義書の奪取と「最強の血統」の証明のためボガードと彼らに関わる人々に襲いかかる。
ローレンスとホークを派遣しサウスタウンのパオパオカフェ、日本の不知火家を襲わせ、本人はシュトロハイム城で待ち受けるという闇のボスとして相応しい振る舞いをしている。
(ゲームではいつのまにか死去しているが、不知火半蔵が死んだのはこの時)
養父の仇・ギースを倒し目標喪失でスランプとなっていたとはいえ、あのテリーに勝利したキム・カッファンを難なく倒すという恐るべき強さが示された。
十代のギースによるルドルフ襲撃を返り討ちにする、ルドルフを殺害、若き日のジェフと半蔵を撃退した際にパワーウェイブで傷を負う、と「公式ストーリーコミック」の名の通り、SNK公式設定を忠実に網羅。ヴォルフガング・クラウザーというキャラクターの実態が余すことなく描かれている。


◇漫画(ボンボン餓狼)版

こちらでも2から登場。悪の部分が表立って描かれることの少なかったゲームやアニメ版に比べ、こっちはホンモノの悪党。
…のはずなのだが、どうにも名有りの部下の忠誠心がどいつもこいつも微妙な上、当の本人は半ばボケてるようなものなので裸の王様のような印象を受けやすい。

詳しい年齢は出されてないが少なくとも20代の息子がいてもおかしくない年齢のようで、その息子・リヒャルトを誤って殺害してしまったせいで精神が崩壊。
よくよく身内を殺す話に縁のある人である。
リヒャルトを蘇らせようと、彼のクローンを作る研究をさせる最中に、リヒャルトと瓜二つのアンディの存在を知り、彼を拉致。自分の後継者として育てようとする。

息子を自分で手にかけてしまったせいで心が壊れたり、アンディがローレンスによって始末されそうなときには自ら出張ってアンディを助けたり、相当息子を溺愛していたようで、実はかなり良い人なのでは?という印象も受けるが真偽は不明。

テリーの説教とパワーゲイザーによって崩れた城の下敷きになり生死不明。




○各種必殺技

  • 『ブリッツボール』
上段、下段に撃ち分けられる火球を放つクラウザーの基本的な技。「ブリッツボーッ!」
ブリッツ(稲妻)という名前なのに火の玉とはこれ如何に。

  • 『レッグトマホーク』
初登場の2では通常技だったが、SPECIALから必殺技に格上げ。大きく股を開きながら強烈な浴びせ蹴りを見舞う。
断じて「レッツホモポーズ」ではない。「レッツゾマホン」でも「レッツタマホーム」でもない。

  • 『当て身投げ』
餓狼2、SPにて実装。上体をひねるようなポーズを取り、そこに攻撃が当たると反対側に投げ飛ばす。
実は使えるのはギースだけではなかった。
2ではこれ一つで通常技と必殺技を取れるが、SPではいわゆる中断当身投げしかなくなり必殺技が取れない。
歴代クラウザーの必殺技の中でもトップクラスに存在感が薄い技と思いきや、対戦だと十兵衛のしゃがみAやビリーのしゃがみC、同キャラ戦での遠Bや遠Cなんかが取れるので使いこなしてほしい。
RBSPやKOFではフェニックススルーという技に変わった。

  • 『リフトアップブロー』
初期は通常の投げ技だったが、後に必殺技に昇格。
相手を頭上高く放り投げ、落ちてきたところをもう片方の拳でバコーンと打ち上げる。
見た目がどっかの世紀末覇王みたいだが、そもそもクラウザー自体オマージュなので仕方ない。

  • 『フェニックススルー』
RBSP、KOF98UMで実装。いわゆる当て身投げ。当身を取ると爆発を伴うパワーボムで投げつける。

  • 『カイザーデュエルソバット』
KOF`98UMの調整ミスにより一躍壊れた性能を発揮し始めた技。「ハッフッホーッ!」
飛び込み様に膝蹴りから後ろ回し蹴りへのコンビネーション。

  • 『カイザーキック』
安直な名前のドロップキック。ヒットor空振りに関係なく、撃った後は一時ダウンするので、ガードされると隙が大きい。
ちなみにダメージは結構痛くパワーMAXの状態だと「JD>屈C>カイザーキック」だけで相手のHP6割が吹っ飛ぶ。

  • 『カイザースープレックス』
ド派手なジャーマンスープレックス。
名前の元ネタであるカール・ゴッチの必殺技。
背後から相手の胴を抱えて、自らも後方回転するようにして叩き付けていく。

  • 『カイザーウェイブ』
クラウザーといえばこれ、とでも言うべき彼の代名詞技。
腕を大きく広げ力を溜めた後、自分の身長ほどの巨大な衝撃波を放つ。
後にどっかの自爆おじさんにパクられた。
超必になったのは『SPECIAL』から*10だが、4溜め9+ACボタン同時押しと、コマンドがやや難しい為にジャンプが暴発(通称:カイザージャンプ)しがち。
せんべいを投げたらかき消せちゃったような気がするが、きっと思い違い。そうに決まってる。
『KOF'96』においては、同じ大型飛び道具の「覇王翔吼拳」すらかき消す最強の飛び道具であった。

  • 『ギガティックサイクロン』
潜在能力。
両腕を広げ、高速回転しながら発生させた竜巻に相手を巻き込んでフルボッコにする。
まるでアニメの八極聖拳奥義「波動旋風拳」のような技。
アニメでテリーの波動旋風脚をコピーしたクラウザーをヒントに生まれた!?
格ゲー史上初となる100ドット越えの投げ間合いを持つ。……凄い吸い込みだ。
「ギガティック(gigantic)」ではなくて、「ギガティック(giga-tic?)」である。つまり「巨大なサイクロン」じゃなくて「ギガ的(?)なサイクロン」。
なんでこんな言い回しをするようにしたのかは不明。

  • 『アンリミテッドデザイアー』
ギースのデッドリーレイブのような乱舞技。
途中で分岐するアンリミテッドデザイアー2では締め技がギガティックサイクロンになる。
98UMではロック式の乱舞技で登場。非常に長い無敵時間により割り込みに使いやすい。UMでは通常版のみBC同時押しで出すと硬直が軽減して追撃できるという謎仕様があった。端でデュエルソバット追撃ならMAX版より減るという恐ろしさ。

  • 『スペースフライングカイザードロップ(カイザーインフェルノ)』
KOF96の没技。「インフェールノ!」というボイスとともに炎を伴う側転をしてボディーアタックをするという珍妙な見た目の技。
そのボイスからカイザーインフェルノと名付けられてたが開発では元ネタのスペースフライングタイガードロップにちなんだ技名をつけられていた模様。


■余談

クラウザーはドでかい判定のカイザーウェイブの存在もあってか、奥のラインにダメージを受けるギミックがあるような1ラインしか使えないステージではそれなりに強キャラなのだが、ライン移動攻撃は全身を大の字に広げたフライングボディプレスのような当たり判定のショボイ攻撃しかない。
キャラによっては違うラインに移動し、追ってきたクラウザーにしゃがんで小攻撃を出すというのを繰り返すだけで完勝出来る致命的な欠点があったりする。



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この項目が面白かったなら……\カイザー・・・ウェイブ!/

最終更新:2025年06月30日 11:46

*1 一部餓狼キャラとの特殊イントロ時のみMichael Beardのボイスを流用

*2 この際、半蔵は脚に怪我を負い格闘家生命を絶たれている

*3 餓狼伝説2&SPを再現したもの

*4 27歳くらいを想定しているらしい。

*5 見かねたジョーにもぶん殴られた。

*6 といっても基本部下任せで自分はホテルの自室で遠巻きに見守っていた。鎧着たままで。

*7 衝撃波だけでその階の窓ガラスが全部吹き飛んで爆破テロみたいな規模の被害を出している。式典パレードに居合わせた人たちはいい迷惑である。

*8 「カイザァァァウェイイイイイブ!」という独特のシャウトが印象的。アニメ版は両腕から放った気の波動が稲妻の鞭のように縦横無尽に画面を荒れ狂うようなビジュアル。

*9 もっともテリーはそれを認めたくないアンビバレンツな感傷も隠しており、自分の本性を見透かしたように嘯くクラウザーに「言うなぁ!!」と血相を変えて吼えている。結局並び立つことはない相手だったのかもしれない。

*10 つまり、『2』では体力ゲージに関係なく打ち放題だった