ギース・ハワード

登録日:2011/09/19 Mon 22:18:20
更新日:2025/07/07 Mon 15:39:41
所要時間:約 31 分で読めます






DIE(ダイ) YOBBO(ヤボー)!!」



◆概要

ギース・ハワードは『餓狼伝説』、『龍虎の拳』、『KOFシリーズ』などに登場する架空のキャラクターで、『餓狼伝説』シリーズを代表するボスキャラクター。
SNK系の格闘ゲームにおけるラスボスキャラクターの元祖にして頂点ともいうべき存在であり、『ストリートファイターシリーズ』のベガと並び「格闘ゲーム史上最高の悪役」とも呼び顕される。正に『悪のカリスマ』

『龍虎の拳』から『餓狼伝説』までの共通の舞台となるサウスタウンの盟主であり、その物語の中心に置かれている。
初登場時から和風好きでやけに渋くてかっこ良く、ネタ台詞に強さと名曲を兼ね揃えた悪役であることから注目を集め、復活作である『餓狼伝説SPECIAL』にて人気を不動のものとした。
そのカリスマ性は単なるゲームキャラクターの枠を超え、ゲーム内外で発揮されている。



【プロフィール】

格闘スタイル
古武術
出身地
アメリカ合衆国
生年月日
1月21日
年齢
38歳(餓狼)、40歳(餓狼SP)、42歳(餓狼3)、43歳(RBSP)、26歳(龍虎2)
身長
183cm
体重
82kg
血液型
B型
趣味
凝り性だが飽きっぽい
大切なもの
己自身
好きな食べ物
ステーキ(レア)
嫌いなもの
邪魔者(自分の野望を妨害する者)
特技
物事を強引に解決すること
得意スポーツ
無し(強いて言えばビリヤード)
好きな音楽
ゴッドファーザー・愛のテーマ
職業
ハワード・コネクション総帥



【人物】

アメリカ合衆国の都市サウスタウン*1に本部を構える巨大企業「ハワード・コネクション」総帥にして同都市の事実上の支配者。
自らの私腹を肥やすために異種格闘技大会「キング・オブ・ファイターズ」を毎年開催していた。また本人も古武術の達人である。
古武術は周防辰巳(ブルー・マリーの祖父)から教わったものであり、その全てを修めた後に周防を殺害した。
日本被れであり、戦闘時の和装姿やギースタワー最上階の内装などからそれが窺える。ただしあくまでも好きなだけであってアメリカこそが至上だと思っているとのこと。

前述のように古武術を習っていた他、タン・フー・ルーの下で八極聖拳の修業に励んでいた時期があった。
しかしジェフ・ボガードが後継者として選ばれると、自身が奥義を授けられなくなったことや己の野望の障害になるとして自らの手で彼を殺害。テリーとアンディが復讐に身を捧げる引き金となった。
龍虎の拳2』ではサウスタウンのある「組織」に所属しており、若年ながら頭角を現していた。この頃からサウスタウンを支配する野望に燃えていた。
同僚にして敵対関係のMr.ビッグの妨害も退け、最終的に野望を成就させ、十数年の時が経った初代『餓狼』ではサウスタウンに影の最高権力者として君臨していた。


【関連人物】

  • ジェフ・ボガード
兄弟子。
ギースとは八極聖拳後継者の座など、様々な理由から確執があり、やがて自分の野望の障害になると見なして彼を殺害したことから『餓狼伝説』の物語は始まった。

  • タン・フー・ルー
八極聖拳の師。
ギースとジェフ、チン・シンザン(後に破門)を弟子に持ち、ジェフを八極聖拳後継者に選んだものの、後継者争いに敗れたギースがジェフを亡き者にしたことを悲しみ、その後は弟子を取らなくなった。
唯一の例外がテリー・ボガードだったが、後に餓狼では秦崇雷*2、KOFではシュンエイ・明天君も弟子に取っている。
KOFXIVの中国チームのエンディングでタンが自分に何かあった時に頼むと過去の弟子たちを回想するシーンで、公式に弟子になっているテリーや崇雷の後にギースもチン・シンザンと共に破門されたとは言えしっかり登場している。

  • 周防辰巳
古武術の師。ブルー・マリーの祖父。
師匠をも超える力を身につけた弟子のギースによって殺害された。

  • Mr.ビッグ
『龍虎』時代のライバルで、当時の「組織」の覇権を争っていた。
組織内で頭角を現してきたギースを目障りに思っており、彼が格闘技大会の運営を任されたと聞くと大会そのものをブチ壊すために潜伏し、出場選手を手当たり次第に闇討ちして荒らし回ろうとしていた。
SFC版の初代『龍虎』では正史と異なりギースの部下を務め、ユリ・サカザキを誘拐した理由は彼女の父親であり極限流空手師範のタクマをジェフの排除に利用するためであった(ちなみにSFC版初代『龍虎』でのギースは餓狼シリーズ基準の中年姿で登場している)。

最大の腹心。
元は単なるチンピラであった所を拾われ、忠義を尽くす様に。

異母弟。ドイツのシュトロハイム伯爵家最後の当主で、生涯の宿敵。
有能な格闘者としての「血」を見込まれてシュトロハイム伯爵家に婿入りし、息子ギースと妻マリアを(不本意ながら)捨てた実父ルドルフ・クラウザーの天才的な血を引き継いでおり、ギースが15歳のときにルドルフへの復讐に挑んだ際に、僅か10歳でありながらギースを殺しかけていた。
その後両者が再び相見えることなく、テリーにより倒される。

なお、上記の設定は大張アニメ版『餓狼伝説』から逆輸入されたものであり、これにより正体不明であったクラウザーの設定も完成された。
ただし、アニメ版のイケメンはともかく、原作ゲーム中では髭面のクラウザーの方がギースより年上に見える(もっとも原作ゲームでは後付でそういう設定になったが)。そのせいか『リアルバウト餓狼伝説』シリーズの公式イラストのクラウザーは髭はあるがギースより若い感じに描かれている。

「極限流空手」の無敵の龍。
彼との対決が、日本への修行の契機となっているようである。
ただし、敗北した時もまだ余裕が見られたため、最後まで戦い抜いた時はどうなっていたかは不明(この辺りは『KOFMI』の二代目Mr.KARATEのストーリーにてリョウの心情が描かれていた)。
KOFシリーズでは外見年齢に差が生じているのにもかかわらず、過去の因縁が反映されたライバル関係に設定されていることが多い。

ジェフの養子で、復讐のためにギースに挑みこれを倒す。当然ながら相性は最悪である。

  • メアリー
ギースの妻。だが正式に籍を入れたわけではなかったらしい。
ロックが7歳の頃に病に倒れるも、ギースはそれを無視しそのまま病死した。
弟のカインの専用ステージに大きな肖像画が飾られており、美人であることがうかがえる。

ギースの血を引く実の息子。自身の生まれ故かどこか陰のある一面を持つ。
幼い頃は母と二人で暮らしていたが、母が病死するとテリーに拾われ養子的存在として育った*3
ギースはロックの事を気に掛けるような発言をしたり、ロックが小さい時に撮られた親子写真を持っていたりと、
具体的な言及こそないものの、悪くは想っていなかったのがうかがえる。
また、ギースに子供がいたという事実については、ギースの周囲でもごく一部の関係者しか知らなかった模様。

【作品ごとの活躍】

◇餓狼伝説シリーズ

初登場は初代『餓狼伝説 -宿命の闘い-』で、同作のラスボス。
当初は街のギャングのボス程度の扱いで、袴姿で古武術を使ったり当身投げを使ったりと当初からインパクトはかなり強かったのだが、開発者のヘマによりやらかした「許さーん!!」の誤植に話題を持っていかれることもあった(家庭用版以降は修正されている)。

主人公であるボガード兄弟の仇であり、道楽のために開いた異種格闘技大会「キング・オブ・ファイターズ」を勝ち抜いたテリー・ボガードとアンディ・ボガードジョー東のいずれかに敗れ、自らの名を冠する虚飾の塔「ギースタワー」から蹴り落とされて、3時間後に病院で死亡する。

……と、物語上では初代作品の時点で死亡したことにされていたのだが、後に設定が追加され、第3作『餓狼伝説SPECIAL』にて待望のプレイアブルキャラクターとして復活。
初代作品でギースタワーから転落した際に、咄嗟に「気」を地面に叩きつけたことで激突の衝撃を和らげて死亡を免れたとされ、これが「疾風拳」の原形になった。
その後は表向きには死亡したと見せかけ静養しつつ、腹心のビリーをクラウザーの元に送り込んで、クラウザーの所持する秘伝書「鳳凰の巻」を奪取させた。
そして第4作『餓狼伝説3 -遥かなる闘い-』において完全復活を果たし、皮肉にも支配者を失ったことで混沌を深めていたサウスタウンに再び君臨する。

『SPECIAL』の頃には、代名詞の「烈風拳」およびその強化攻撃の新技「ダブル烈風拳」、さらにはオリジナリティ溢れる必殺技の「当て身投げ」がプレイヤーでも使えたことや、超必殺技『レイジングストーム』のコマンド難度などから爆発的な人気を獲得した。

同作以降のギースのステージは、
  • 打ち鳴らされる拍子木の音に合わせて障子が開かれていく演出
  • 仏像や甲冑の他『SPECIAL』で星条旗を幟にしたのを皮切りに、『3』以降は「覇我亜怒(はわあど)」と書かれた幟や、「大悪党」と書かれた提灯などが配置されているギースタワーの最上階
といった独特の演出が特徴的であり、以後のギース像の基本となっている。


『3』では『餓狼』シリーズにおける登場作品ではボスキャラクター扱いではない(『SP』では中ボス的立ち位置)が、一方で物語上の最重要人物として位置づけられている。
さらに同作の事実上の完成版である次作『リアルバウト餓狼伝説』ではラスボスでありながら主役として登場し、『餓狼伝説』の真の主役と扱われるようになった。

画像出典:リアルバウト餓狼伝説
© 1995 SNK(現:SNK PLAYMORE)

森気楼が描いた、『ゴッドファーザー』をイメージしたかのようなこのメインビジュアルは最早伝説。

『リアルバウト餓狼伝説』のCPU戦にて、テリー又はアンディにてギースを倒すと、特別な演出が入り…。

時系列上はここで死亡し、以降の餓狼シリーズでは悪夢(ナイトメア)として登場する。
このナイトメア・ギースは影が存在しない、足元に常に炎のように揺らめく気が渦巻いている、体重が不明(『RBS』)といった特徴からしばしば勘違いされるが、あくまでも「悪夢の化身」であって幽霊(ギース本人)などではない。
例外として『RB2』では「秦の秘伝書」が見せた幻として登場している。
また、『KOF2002UM』にも、お祭り作品であることや餓狼シリーズとは別の世界線の話とはいえ、通常のギースと同時に登場していることから所謂本気になったギースとも受け取れる。

◇龍虎の拳シリーズ

初代『餓狼伝説』より十数年前を舞台としており、第2作となる『龍虎の拳2』にて隠しボスとして登場。
同作ではサウスタウンを支配下に置く「組織」の幹部の一人であり、内心ではサウスタウンを自らが支配しようと目論む野心家として登場する。
この頃は若い姿で26歳頃。

隠しボスだけあってほぼ全ての性能がチートで、気力が無くても必殺技の性質は変わらなかったりと圧倒的な実力を有する。
敗北後も平然と逃走したりと余力を残している風でもあり、本気ではあっただろうが死力を尽くすというほどではなさそうな雰囲気を醸し出していた(少なくとも倒れるまで戦おうとはしていない)。*4
下の台詞は天獅子悦也によるコミカライズでの台詞。

「命まで賭けさせられてはゲームとは言えんな……」

この作品で極限流空手一門と出会い、日本の武術への興味を深めて日本に来訪することになる。
ちなみに日本(和風)自体は来日前から好き好んでいるようで(そもそも「烈風拳」や「飛翔日輪斬」という名前の技を使用している)、かのMr.KARATEとして変装する際に使用した天狗の面は、実は元々ギースのものだったらしい。*5

なお、パチスロ版龍虎では何故か公式には存在しないリョウの恋人・マリアを誘拐したということになっている。


◇ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズ

『THE KING OF FIGHTERS '96』、『NEOWAVE』、家庭用版『XI』、『'98 ULTIMATE MATCH』、家庭用版『2002 UNLIMITED MATCH』、『XIV』、『XV』に参戦している他、ネスツ編以外ではストーリーでも関与している。
キャラクターの設定は概ね『餓狼伝説』シリーズと変わらないが、『KOF』シリーズの世界は『餓狼』シリーズとの相違点が多々あるパラレルワールドであり、最新作でもギースは未だ存命している。
逆に外伝的作品の『KOF MAXIMUM IMPACT』シリーズでは、『餓狼』シリーズの設定に準拠して故人となっており、『KOF MAXIMUM IMPACT 2』以降の作品ではナイトメアギースとして登場している。

シリーズが進む毎に露骨な贔屓と優遇が目立ち、ギースファンのネオジオ博士プロデュースのUMシリーズ、元餓狼スタッフの揃ったXIV以降が特に顕著。

  • '95
オロチの力に興味を示し、腹心のビリーを三種の神器の一人 八神庵の元へ送り込んでライバルチームを結成させた。
餓狼チームのEDで遂に姿を現すと、次回大会へ参戦の意を見せる。

  • '96
オロチの力を手に入れるため、クラウザー、Mr.ビッグと利害関係の一致*6でボスチームを結成。
しかし烈風拳が飛ばなかったり、レバー認識が厳しいのでレイジングストームが出せなかったり、パワーMAX時限定のJC永久と疾風拳が強いのでバッタ戦法が横行するもキャラランクは弱キャラ。
チームとしてのストーリーでは優勝セレモニーで神楽ちづるを倒す所までは他のチームと同じだが、他のチームと違いちづるは倒されたままフェードアウトしてしまうので、本来ちづるがするはずだったオロチに関する説明は丸々ギースが担当することに。
EDでは手駒にされた事に激怒したビッグに狙撃されるも、ビリーによって阻止される。一方ギースと一緒に暴れられて大満足したクラウザーとは普通に別れている。

  • '97
オロチ一族と見られる山崎を監視するためダミー会社を通じてマリーの裏クライアントとなり、そこへビリーを送って'97スペシャルチームを結成させた。
同チームエンディングでは山崎にギースが強襲される場面で終わる。

  • '98
お祭りバトルゆえボスチームの参戦が望まれるも、アメスポチームに枠を取られた。

  • '98UM
リメイク版の本作ではボスチームとして無事参戦。また裏キャラクターも実装。
表裏どちらも強キャラで、ファイナルエディションでは更に強化された。
家庭用のチャレンジモードではギースを使ってビリー以外の餓狼キャラを全て倒すというサウスタウンの支配者にふさわしいミッションも。
後は対空レイジングストーム迎撃を3回成功させるものも存在。コマンドが難しいレイジングストームをいかに正確に入力できるかがカギ。

  • 2000
テリーのアナザーストライカー。
ストーリーでの最終ステージはサウスタウンであり、衛星兵器ゼロ・キャノンの威嚇射撃や暴発でとんでもないことに…

  • 2002
日本ステージの背景に登場。
PS2版ではSVC流用の隠しキャラ。元が元だっただけに超強い。

  • NEO WAVE
なぜか龍虎時代の若ギースがラスボスとして登場。ボイスは2002やSVCの流用だがピッチが上がっている。
ボスとして出てきた時は、防御が異常に高く、発生が速くなった強烈風拳(98UMの裏ギースのダブル烈風拳と同じ大きさ)や隙が少なくなった飛翔日輪斬で暴れ、ゲージが溜まったらガードを固めているところにガー不デッドリーとやりたい放題。
極めつけはどれだけ体力面で有利でも投げ必殺のレイジングストームからの追撃の強烈風拳でほぼすべてのキャラが即死するせいで最後まで油断ならない。
幸いボスギースはMAX2モード固定なので体力ゲージが赤くならないとレイジングストームを撃てないのが唯一の温情か。
当然強いが、問題なのはアーケードでも使用可能だった事。
流石にラスボスとして登場した時より烈風拳や飛翔日輪斬などの性能が弱体化しているが、
リーチの長さが異常な地上吹っ飛ばし、無敵や判定などがおかしいデッドリーレイブなど当然最上位クラスだった。
暴走庵の時から何も学んでいない

  • 2002UM
隠しキャラとして参戦。無印よりマイルド化したが過去作流用でエフェクト等が追加。必殺技も死に技がなく全体的に強め。同枠のゲーニッツにも分けて差し上げろ。
アーケードではそんなゲニ共々使用不可。特殊チームはビリー、山崎との餓狼悪役チームと、ルガール、ゲーニッツとのボスチーム。

家庭用ではナイトメアギースが追加。
その強さは歴代でもトップクラス。元々が無印家庭用追加キャラだったことを考えるとやりすぎ…もとい破格の待遇である。


  • 2003
アウトローチームの雇い主。牙刀には父親の情報を、山崎には報酬と試合でやり過ぎた時の後処理を引き受けた。

  • XI
家庭用ではNBC流用の隠しキャラ。
やはりチャレンジモードのトリを飾るが、内容はギースを操作して当身技からのコンボでしかダメージを与えられないテリーを倒せというもの。

  • XIV
泰の秘伝書に記された力に興味を持ち、ビリーと新キャラのハインを引き連れて久々に正式参戦。
キャラランクはそこそこ。後にナイトメアカラーが配信。同作にはタンやテリー、DLCでロックが参戦したので餓狼の主要面子が揃う形に。
初回特典冊子によると、テリー共々モデリングを何回もチェックされたとのこと。おかげでこの2人のモデリングはDLCカラーも併せてかなりの出来栄えだが、京を含めた一部キャラのモデリングの出来の悪さに繋がっており、美麗なCGは後のグラフィックアップデートまで待つ羽目になった。
テリー、アンディ、リョウとの特殊掛け合いあり。
テリー対ギース、リョウ対ギースで特殊戦闘BGMあり。前者は餓狼伝説SPでの、後者は龍虎の拳2でのギース戦のBGMのアレンジである。

漫画版のTHE NEW BEGINNINGでは開会式に部下の黒服集団とレッドカーペットで豪華に登場。
その後は音沙汰がなかったものの、ハインがネスツ残党から仕入れた情報により謎の力を手に入れようと画策。
表向きは大会に貢献する名目でスタジアムに全選手を集めさせ、集まった力によって今作のラスボスのバースを顕現させる事に成功。
あっさり下してその体から力を引き出すと、人外の如き姿と力を手にしてまさかのラスボス化
しかし主人公のシュンエイの力に引き寄せられる形で暴走してしまう。
最後は仲間達との絆で力を制御したシュンエイに敗れて元の姿に戻った。

  • XV
初期キャラとしては参加できなかったがDLCとして無事続投。
今回の衣装はスーツ姿での参戦だがカラーチェンジでXIVのものにも変更可能。
通常一つしかないCLIMAX超必殺技を二つ所持しているなど相変わらずの優遇っぷり。
今回もサウスタウンチームとしての参戦だが、前回の時と違ってハインが抜けて山崎が加入した。見事に02UMの餓狼悪役チームと同じメンバーである
ハインが何か企んでいることを見抜いているがあえて泳がせている模様。
ちなみに優勝賞金の使い道は自分にとってははした金だから社員へのボーナスに充てる、との事。流石カリスマ。
テリー、ロックとの特殊掛け合いあり。またギース対ロック限定の特殊BGMも存在。
特殊チームはテリー、マリーとの因縁チーム。

CAPCOM VS. SNKシリーズ

カプコン系を代表する悪役であるベガとライバル関係を築いている。ギースはベガを「タヌキ技が得意な秘密組織のボス」、ベガはギースを「小汚い街のボス猿」呼ばわりしている。どっちもどっち。
『2』では、『餓狼伝説』シリーズの時間軸ではありえない、息子ロックとの親子共演が初めて実現している。
『1』ではラスボスの一角として登場。対になるベガがバイソンとコンビ(どちらもレシオ3)で登場するのに対して、ギースはなんと2連戦になり実質ギース2人チーム(レシオ3×2)との対戦となる。
こちらは合計レシオ4なのに相手は合計レシオ6というラスボス特権の反則行為をやってくるのでかなりキツイ。隠しボスの豪鬼は堂々とレシオ4単騎で挑んでくるのに
『2』では4戦目終了後に条件を満たしているとベガとのランダムで乱入してくる。一人しかいないもののレシオ4なので超反応レイジングストームであっさりやられることも。

SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS

隠しキャラとして登場。
CPU戦では4戦目に登場し、3戦目終了までにイクシードK.O.を1回か2回決めるとデミトリとのランダムで出現する。
性能としてはノーゲージで永久が狙える、何か小技が刺さったらレイジングストームまで繋がり5割以上余裕、どこキャンが使えるならもっとお手軽に減らせる、などと暴走庵と並ぶ最上位キャラとして対戦環境を破壊しまくっていた。


鉄拳7

「三島よ、世界は貴様の手に余ろう」

「後は私に任せて、安心して死ぬがよい!」*7

EVO2017の会場において、『餓狼スペ』をリスペクトしたデモをバックにDLC第2弾での参戦が発表される。
まさかの電撃参戦に会場はおろか視聴者も、大会に負けない程の熱気に包まれた。

担当ボイスは通常のセリフパートはRichard Epcar氏だが戦闘時の一部を除く声がコング桑田氏と二人一役になっている。

三島家のデビル因子に興味を持ち、自ら「The King of Iron Fist Tournament」に参戦したというバックストーリー。
先に参戦していた豪鬼と同様に専用のパワーゲージが用意されており、KOFXIVに近いスタイルで戦える。
技単発の威力は低い分、コンボを駆使したラッシュが強力で、パワーゲージを使いこなすと非常に高い火力を叩き出すようになる。


大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL

DLC第4段の発表動画にて招待状を取ろうとしてギースタワーから転落する
この落下時の構図は『初代餓狼』と似ているが、実は『初代餓狼』からの流用は一切なく、当時を知るナムコのベテランが一からドットを打っている。
服装が初代ではなく『餓狼3』の物になっているのは新規に作り直したからである。
ゲーム中ではDLC第4段と共に追加されたステージ「KOFスタジアム」やスピリットで登場。
スピリット戦では最も階級の高いLEGEND級として登場。
ファイターパスVol.1追加組では唯一、ではなく、怪盗団や勇者一行の様に群れずに個人でLEGEND級として登場している。
戦闘ではカウンター投げを選択したMiiファイター(格闘)と対戦。…この頃って当て身投げできなかったんですけどねぇ。
容姿は金髪ロングにスーツと『龍虎2』を意識した姿である。
ビリーやハイン、ホッパーにリッパー役の介入はないので1対1の殺し合いを行うかはプレイヤー次第。
なお横Bで突っ込んでくる事が多いので、サムスやこどもリンクでワイヤー掴みを置いておくと良く引っかかってくれる。


【主な必殺技】

  • 烈風拳
代名詞的な飛び道具。手を振り上げ地を這う気を出す。総じて高性能。裂風拳ではない
登場作品によっては相手の飛び道具を一方的に貫通する。
また飛ばない作品もある。
『02』と『SVC』は飛ぶものと飛ばないものが兼任しており、通常は飛ぶタイプだが通常技などをキャンセルして出すと飛ばないタイプに変化する。

  • ダブル烈風拳
「ダボー!!」
名前の通り二回烈風拳を繰り出す。発生が早く、一発目で相手の飛び道具を相殺。
二発目だけが飛ぶ仕様の場合が多い。

  • 疾風拳
空中飛び道具。「ダボー!!」ことダブル疾風拳もある。
この技のおかげで初代は一命を取りとめた。

  • 当て身投げ(当て身打ち)
数多のプレイヤーを魅了した必殺技。相手の攻撃を受け止め、投げ飛ばしてしまうというもの。
上段・中段・下段の3種類に分かれており、相手の攻撃に応じて使い分ける必要がある。一部作品では下段が存在しない。
主に上段は空中の通常技・特殊技と必殺技を、中段は地上の上・中段通常技・特殊技を、下段は足払い系を受け止めることが可能。
作品によっては足払い系でも攻撃位置が高いと中段で受け止められる場合があるなど、性質に若干の違いがある。
プレイヤーが使えないだけで初代から使用*8しており、以降の格闘ゲームにおける同系の技の元祖。

なお、「当て身」とは武術における急所を突く・殴るといった打撃攻撃全般のことを表す。(『ジョジョ3部』で花京院グレーフライを気絶させたアレ)
よって、当て身投げとは「相手の当て身を捌いて投げる」と言う意味の名称であり、当て身投げを「当て身」と略するのは言葉の意味合いとしては完全な間違いである。
古武術やバーチャファイターシリーズあたりだとこの手の技は「返し技」と言っていた。

この技の内容と餓狼シリーズの人気から主にゲーム界で「当て身技=返し技」という誤用が広まり、「中段」などと同様に格ゲーの用語の一つとして定着した。

  • 真空投げ
作品によってコマンド投げと通常投げの時がある投げ技。
相手を軽々と反対側に放り投げ、自分はその勢いでゆったりと腕を回して残心するという、古武道らしさ溢れる投げ技。
どちらかといえば息子の技としての印象が強いかもしれない。

  • 邪影拳
アンディの斬影拳を参考にして編み出した技であり、技の名称はギースの空耳によるもの。「ざんえいけん」を「じゃえいけん」と聞き間違えたらしい。
高性能な突進技。スピードはやや遅く、流石にアンディのようにハメ殺せるほどの性能はない。
『RB2』ではまさかの削除という憂い目にあい、『RBS』で隠しボスとして暴れ過ぎた代償とはいえ、『RB』よりも弱体化されることとなった。
『ⅩⅣ』『ⅩⅤ』でも削除されているが代わりに「不動拳」が連続技のパーツになっているのでそれほど問題ではない。

  • 雷鳴豪破投げ
ダウン追い打ち専用技。ダウンした相手をつかみ上げて投げる。
純粋なダメージアップにはなるが、相手との位置が入れ替わるので端背負いならともかく追い込んでいる時は使わない判断も。

  • 飛翔日輪斬
空中に飛び上がっての手刀技。「Buzzsaw!」
手でやるジェノサイドカッターの様な技だが、登場はこっちの方が早い。
『龍虎2』で初登場し、その後『KOF』『SVC CHAOS』『鉄拳7』で使用。
『龍虎2』ではラスボスとはいえ、プレイヤー側に対抗手段が無くなる程の高性能ぶり。
『KOFNW』でもラスボス時限定で硬直時間が少ないせいでめくりにも固めにも使えるという『龍虎2』時代に引けを取らない超性能っぷりを見せつけてくる。
ゲスト出演作でのみ使用し、本編たる餓狼シリーズでは出てこないまま終わった……が、『Cotw』では息子がSPGアタックとして使用している。

  • エクスプロージョンボール
光球を纏った裏拳を放ち、ヒットした相手をロックした後、反対の手でアッパーカットによる追撃で打ち上げる。
現時点では若い頃の姿でのみ使用している。

  • レイジングストーム
コマンドが特徴的なゲイザー(放出)系の超必殺技。
両手を重ねて高く掲げたのち、地面に気を叩きつけることで、自分の周りに気の柱を発生させる。
『3』までは効果範囲が狭くロマン技に近かったが、一気に判定がデカくなった『RB』では別のラインにも判定が出て威力もバカ高いと切り札的な技として使え、以降も強力なことが多くなった。
『KOF96』ではコマンドが難しい上にいつも以上に出し辛い、無敵が無い、発生が遅いと散々だったが
一方、特徴的な自分の周囲に数本の気の柱を発生させる型から、前方に集中させて放つ、正にゲイザー型の型も登場した。*9
元々は対クラウザー用に編み出した技。
『NW』ではなんとコマンド投げになった。
派生技として気ではなく雷を落とすサンダーブレイクもある。グレートマジンガーではない。
まあ、そもそもレイジングストームの時点で出てくる気のエフェクトが毎度バラバラなんだが。

  • 羅生門
投げ判定の奥義。
真空投げの動作で相手を真上に高く放り投げ、落ちてきたところに強烈な掌打を放つ。
大半の作品で掌打が当たるときに背景にデカデカと 羅 生 門 の文字が浮かび上がる演出がある。

  • デッドリーレイブ
ギースの究極奥義。『龍虎2』で初登場し、餓狼シリーズでも『RB』から搭載された乱舞技。
一般的な乱舞技と違い、攻撃をすべて自分で打ち込んでいくのが特徴(『龍虎2』『KOF98UM』『NW』の場合はロックして自動で乱舞する通常タイプ)。
初心者には厳しい仕様だがその分威力が高めに設定されており、また途中で止めて別のコンボを繋げたりもできることがあるなど、正しく玄人好みの技といえる。
だが『NW』は無敵が異常に長い、ガードされても反撃されない、と色々ぶっ飛んだ性能。しかもボス仕様になるとガード不能のオマケつき。
天獅子悦也の漫画では、極限流空手の「龍虎乱舞」を見よう見まねでコピーした技という設定になっている。

  • 雷轟烈風拳
意外にもあまり数がなかったギースの新たな超必殺技。『KOF14』以降は標準搭載となっている。
純粋な烈風拳の強化版で、コンボの〆に使いやすい。ファイナル烈風拳と空耳されがち。

  • 指ビーム
コミックボンボンにて連載されていた餓狼伝説のコミカライズ(通称ボンガロ)にて使用した技。
人差し指から放つ速射式ビーム。フリーザ様のものに酷似しているが、関係性は不明。
ダック・キングに重傷を負わせた。

  • 奥技 鋼霊身
同じくボンガロで使用、服が破けて龍虎外伝のワイラーのような姿になる。
前述の指ビームに繋げてダックを始末するがテリーに説教された挙句に技を破られ敗北した。



【余談】

ギースの担当声優といえば『餓狼3』以降のコング桑田が有名だが、復活作となる『餓狼SPECIAL』では舞台出身でドラマ、映画で活躍する俳優の生瀬勝久が務めていた*10

テーマ曲名が珍妙なことで有名。初代餓狼伝説で適当につけたらしい「ギースにキッス」がそのまま採用されてしまって以来、
  • ギースにしょうゆ(餓狼SPECIAL)*11
  • ん?ギース(龍虎2での登場デモ)
  • ギースにキッス -CYBER EDIT-(龍虎2)
  • ギースじゃ‼ィ(餓狼3,RBでのCPU戦の1ラウンド目)
  • ギースにちゅうして(餓狼3でのCPU戦の主人公組の2ラウンド目,RB)
  • ギースに肩こり(KOF96,98UM)
  • ギースにキッスをもう一度(KOF MI2,MIA)
  • ギースにマスタード(KOF2002UM)
  • 高野豆腐にしょうゆ(KOFXIV)
とふざけてるのか?と問いたくなる題が続く。まあ餓狼伝説は他にも変わった曲名が多いのだが……
なお、曲そのものは非常にかっこよく、ギースのテーマとして完全に定着。外部出演時も「しょうゆ」(偶に「キッス」)のアレンジが用いられたり、ギースにしょうゆのアレンジ曲の曲名が「ギースにしょうゆとオケヒット(RB餓狼2,KOF98UM*12)」や「ギースに醤油 -End of The First Nightmare-(餓狼WA)」や「ギースにしょうゆと酒少々(KOFXV)」とお遊び全開なものもあったりする。
まあ、こんなタイトルばかりではなく「The Battue(餓狼WA)」「vigor force(CVS1)」「Speed Hucker(KOF NW)」とまともな曲名のものもあったりする。

正式に復活するまでのコミックボンボン版『餓狼伝説』シリーズ(通称『ボンガロ』)を始めとした漫画版では「催眠術で人を殺せる」「戦闘時はワイラーの如き半ズボンになる」などといった怖ろしい設定にされていることが多かった。

天獅子悦也作の漫画『ギース・ハワード外伝』では、ヴォルフガング・クラウザーと初めて出会った少年時代から『龍虎』時代、そして『餓狼』時代に至るギースの人生の歩みが濃密に描写されている。
厳密には公式設定ではないものの、漫画自体の出来は勿論、説得力のある設定や考察から人気が高く、公式同然に扱われることも多い。

『龍虎2』で初登場し、以降も用いられるようになった勝利台詞の一つ「Die Yobbo !」の「Yobbo」とは日本語では若者、不良少年、チンピラを意味する。「弱者は死ね!」と意訳されることが多い。

彼のファーストネーム「Geese」は、(ガン)やそれを家禽化したガチョウを意味する「Goose」の複数形である。
複数形だと特にV字編隊を成して飛ぶ雁のことを指すことが多い。
雁は世界各地を渡り飛ぶところから戦場を求めて世界を転戦する「傭兵」の代名詞とされた。
かつて根なし草で戦いに明け暮れていた彼に合うネーミングだろう。
なお真相は製作陣が単に語感で決めたとの事…あんまりと言えばあんまりである。
ちなみに某漫画ではース・ハワードなる人物が登場しているが、偶然か参考にしていたのかは不明。
さらにアニメ版では大門小五郎という大門先生っぽい名前の人物が登場しており、アニメ版スタッフはもしかしたら意識しているのかもしれない。



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後は私に任せて 安心して死ぬがよい!

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最終更新:2025年07月07日 15:39
添付ファイル

*1 初代『餓狼伝説 -宿命の闘い-』では、サウスタウン自体は単に裏でギースが牛耳っていることと、格闘大会が盛んな街という程度の設定だったのだが、『龍虎2』にて裏では華僑やイタリアンマフィア、ギャング組織が常に覇権を争って来た都市であるとの歴史が語られており、ギースはその抗争を制し統一した存在であると語られた。

*2 なお弟の秦崇秀はキム・カッファンの弟子になっている

*3 この一幕が餓狼3のテリーEDだが、この時は黒髪だった。続編のRBシリーズでは金髪に改められており、黒髪ロックはなかったことに

*4 『KOFMI』シリーズに『2』から登場する二代目Mr.KARATE(リョウ・サカザキとは別キャラとして登場)も、公式サイト内で閲覧できる個人ストーリーにおいて「自分が勝ったとは思っていない」と語っており、「しこり」として残っている。

*5 新声社『龍虎の拳の謎』より。通常「謎本」とは非公式の考察を行う書籍を指すものだが、著者は「極限流強化委員会(SNK)/ゲーメスト編集部」と表記され、さらに182頁では「SNKに直接質問を送り回答を得た」という旨を明記している。その他、同社が刊行した『'94』の謎本においても草薙京の留年の理由やその父の名前「柴舟」と母の職業など公式設定と一致する記述も混ざっているため意外と侮れない。

*6 実際にはクラウザーもビッグもギースが何か企んでいると考えており、ギースも2人に疑われているのを承知の上で手駒にしている関係だが。

*7 元々はSVCでベガに対して放ったセリフ

*8 ちなみに初代のSFC版とMD版はギースを使用できるが明らかに判定が強いコマンド投げになっており、相手が攻撃せずにフェイントでとびかかっても投げれる。一応MD版はコマンドの都合で迎撃専用になってはいるが。

*9 元々は息子のロックみたいに刺々の気柱が回転して嵐みたいになる風な演出を考えていたらしい。RB型は単純に大きいエフェクトで嵐を演出した形となっている。一方でギースのレイジングと言えばあの刺々しい形と言う認知が多いのも事実で、KOF15などでは従来の形にエフェクトが派手になるような形式に落ち着いたようだ

*10 EDでのセリフのみ龍虎2でも担当していたMichael Beard氏になる

*11 鉄拳7ではSoy Sauce for Geese名義

*12 名義はギースにしょうゆ