ガウェイン(コードギアス)

登録日:2011/01/28(金) 21:22:12
更新日:2024/04/08 Mon 13:11:26
所要時間:約 11 分で読めます






Gawain


出典:コードギアス 反逆のルルーシュ STAGE20 「キュウシュウ 戦役」 毎日放送、サンライズ、コードギアス製作委員会 2007年3月8日放送より


コードギアス 反逆のルルーシュ』に登場する実質的な主役機。
見た目、性能、そして主人公とヒロインの二人乗りという点で作中屈指の人気を誇る機体である。


【目次】




【機体データ】


型式番号:IFX-V301
所属:神聖ブリタニア帝国→黒の騎士団
全高:6.57m
重量:14.57t
開発者:ロイド・アスプルンド
推進機関:ランドスピナー
フロートシステム
武装:
ハドロン砲×2
スラッシュハーケン×10
特殊装備:ドルイドシステム




【機体解説】


神聖ブリタニア帝国の特派が開発した大型KMF(ナイトメアフレーム)
ランスロットとは対照的な黒と金主体のカラーリングが特徴で頭部には猫耳のようなパーツが生えている。
後に登場するナイトオブワンであるビスマルク卿の専用機・ギャラハッド、量産機・ガレスはこの機体をベースにしている。


次世代KMF用技術の実証を目的とした試作機の一つとして開発された特殊な代物で、旧来のVTOL等に頼らない単独での長距離飛行能力や高威力かつ広範囲な攻撃を可能とする光学兵器など、従来のKMFとは一線を画す数々の新装備を搭載した革新的な機体となっている。
だが、どれもまだ試作レベルで小型化が進んでいないうえにすべてをボディに内蔵する形にしたため、詰め込み過ぎにより機体サイズは通常のKMFの2倍近い大型機となってしまった。
当然従来のKMFとはボディパーツの互換性なども無くなっており、ランスロット以上の規格外機となっている。
ぶっちゃけプリン伯爵の趣味の産物でありロマンの塊。空を飛んでビームをばら蒔く。

複雑化したシステムに合わせてコクピットは前後上下段二席の複座式。
そのためかガウェインの起動キーは2つに分かれている。
操縦レバーもそれぞれに操縦用と火器管制用の二種類が配置されており、2人乗り込まなければ全ての能力を発揮することができないが、負担を考えなければとりあえず1人でも動かすことは可能。
作中では前の席でC.C.が機体の操縦を担当。ルルーシュは後ろでふん反り返って火器管制を担当している。

圧倒的な火力を誇り、対地・対空双方で一対多数の戦闘行動を行え、同時期に登場したKMFの中でも総合性能はトップクラス。
特に空中戦ではその機動力と火力によって敵航空戦力を一方的に壊滅せしめる。
反面、その巨体と砲戦仕様で設計されたために運動性が犠牲となっており接近戦は不得手。
脚部に内蔵されたランドスピナーによって一応の陸上走行能力は確保されているがグロースター辺りのKMFが相手でも、
地上で接近戦になど応じた仕舞には相手の機動力に翻弄されてしまう。


また、ガウェインには世界に数台も無い電子解析システム「ドルイド」が搭載されている。
このドルイドシステムは非常に高い解析能力を有しており、シュナイゼルがガウェインを持ってきていたのは戦闘に使用するためではなく神根島の遺跡解析に用いるためであった。
ただしシステムが解析した情報を適格に処理できるだけの能力を持っていなければその機能を活かしきることは不可能であり、
実際の戦闘中などにこれを使いこなせるのは「ドルイド適性」と呼ばれる一定の情報処理技能を備えたパイロットに限定される。
ガウェインのドルイドシステムはあまり戦闘にはいかされなかったが、のちに十二分に生かした機体が開発されることとなる。

神根島からルルーシュ達が帰還した後は黒の騎士団技術主任のラクシャータにゲフィオンディスターバーの技術を用いて未完成のハドロン砲を調整されて完成。
この時にレーダーなどに対する強力なステルス機能も付随された。


なお、本機はどの世代にも属さないKMFとして扱われている。


【装備】


●ハドロン砲

両肩と一体化した大口径の荷粒子砲*1
両肩前方に配置された嘴のようなパーツを上下に開き、露出した砲門から赤と黒が入り混じったビームを照射する。
大型KMFの強味である大容量エナジーにより稼働しその威力はランスロットのブレイズルミナスでも防ぎ切れず、並のKMFなら数機まとめて文字通り丸焼きにされてしまう程。
砲門自体が独立可動するため機体の向きを変えなくてもある程度射角を変えることができる。
極短時間の瞬間照射から十秒間以上の連続照射も可能であり、ピンポイントの破壊や照射しながら機体の方向を変えることによる薙ぎ払いなど、攻撃バリエーションも多い。
また、収束率の変更も容易であり拡散発射すれば敵部隊を一撃で殲滅することすらできる正にMAP兵器
当初は収束率が上がらずビームが拡散してしまい、まともに目標を捉えることも出来なかったが上記の通りゲフィオンディスターバーの応用で完成。
以降黒の騎士団の主力兵器としてブリタニア軍相手に猛威を振るった。

●スラッシュハーケン

両手の指部分を射出する特殊なタイプ。
通常の打突攻撃や捕縛といった用途の他、ワイヤー部分に切断能力が付加されており使い方次第では敵機を瞬時にバラバラにすることもできる。

●フロートシステム

アヴァロンに搭載されているものを小型化して搭載。
KMF用のフロートとしては最初期のモデルで、本機のものは空中砲撃時の姿勢制御に適した仕様となっており、六枚の翼を持つ独特なデザインになっている。
直系のガレスを含めても後発のブリタニア系KMFでこのデザインを踏襲した機体はいないが、日本系KMFの飛翔滑走翼の四枚羽には技術的影響が窺える。

なお、飛行時には姿勢を安定させるため「T」のようなポーズをとる。

「フロートユニットの大安売りさ・・・」



【劇中の活躍】


◇TVシリーズ

◆皇暦2017年(TV版一期)

以前からロイドやセシルら特派が設計をしていたものがシュナイゼルの下で建造され、アヴァロンに搭載されエリア11へと運ばれてくる。
本編ではSTAGE:18で初登場。アヴァロンの格納庫から黒の騎士団にハドロン砲を見舞うが未完成だったため取り逃がす。

STAGE:19では神根島の遺跡調査に使われていたが無人かつ起動済みだったためゼロに奪取されてしまう。

STAGE:20ではゼロ専用機としてフクオカ基地に飛来。ランスロットを支援し中華連邦の鋼髏を丸焼きに。

STAGE:23では行政特区の式典会場で暴走したユーフェミアの乗るグロースターをスラッシュハーケンで切り刻み身柄を奪取。

STAGE:24~25ではランスロットを罠に嵌めて捕縛。
更にブリタニアの航空戦力を一掃し、政庁屋上の庭園でコーネリアの駆るグロースターと一騎討ちとなるが、操縦技術と運動性の差で翻弄されフルボッコにされかけてしまう。
この時のルルーシュが言った「スペックでは圧倒している筈なのに!」という台詞は中々に秀逸。
その後ルルーシュの策略で危機を脱するが、今度は暴走したジェレミアジークフリートが強襲。
連戦で機体ダメージとエナジー消費が大きくなり、最期はルルーシュを神根島へと行かせるためにC.C.が中に乗ったまま、ジェレミアの乗るジークフリートを道連れに海に沈んで本編での出番は終了。

黒の騎士団の中核としての役割をしっかりと果たした。

ちなみに不死であるC.C.は生存していたが、緊急脱出システムの有無が言及されていなかったため「水圧でベッキベキ潰れながら外に出た」とか色々言われていた。
一応外伝ではコクピットブロックを分離させ海上に逃れた様子が描かれている。


◆皇暦2018年(TV版二期)

深海から引き揚げられたボロボロのガウェインから、
「ドルイドシステム」が蜃気楼の絶対守護領域などに。
「ハドロン砲」が黒の騎士団の旗艦「班鳩(いかるが)」の主武装へと流用される。

壊れた後も役に立つとは改めてガウェインに使われていた技術の凄さ、時代を先取りしていた点を感じざるを得ない……。


◇劇場版

◆皇暦2017年(劇場版Ⅱ「叛道」)

TV版とは違い神根島ではなくタンザニアの遺跡で中華連邦(インド軍区)に奪取されていた(このため式根島でアヴァロンからハドロン砲を撃ったのが未完成のモルドレッドに置き変わっている)。
その後インド軍区から黒の騎士団に届けられるが、カラーリングは白や赤が加わったチグハグなモノになっており、TV版同様の黒と金に再塗装されたうえでゼロ&C.C.の専用機とされた。
扱いはTV版と同じだが、「ジヴォン家が開発に関わった機体」など、外伝の設定を考慮した言及も為されている。


◇漫画

ナイトメア・オブ・ナナリー

魔王・ゼロの乗機として登場。蜃気楼を差し置いての登場であるあたり、作者も好きであることがうかがえる。

しかし量子シフトで初登場するやいなやロロ・ヴィ・ブリタニアのヴィンセントに攻撃されものの数秒で大破
その後もゼロと共に登場するがそもそも今作のゼロは素手でKMFと戦う化け物であるため、ほぼ機体内部に搭乗することもなく空を飛べる便利な足場程度の扱いだった。


◇その他

◆ドラマCD


声は福山潤ゆかな
同時に話しあしゅら男爵などといわれロイド・アスプルンドからうざったいと指摘されたため、途中からゆかなボイスonlyになった。

一期ラストについては無理心中と語っている。

二期の急速な技術の発展に伴い、フロートシステムがとぶようになったことについて、

ガウェイン「R2になってから、コードギアスじゃナイトメアもフォートレスもバンバン飛んじゃってるんですよ!
バンバン!そりゃもう、フロートユニットの大安売りさ・・・」

と恐ろしく愚痴っていた。

実際、二期の時点では兵装において上位互換と言える後継量産機ガレスも登場したりと、
一期の頃と比べてこの機体の優位性自体はほとんど失われてしまっている。
ガウェイン自体は二期の頃は強力な機体では無くなったものの、
この機体が元になって多くの優秀な機体が開発されているため、その影響力は大きかったと見て間違いない。

というかそもそも本機は試作機であり、そしてことロボアニメに於いては忘れられがちだが 普通、量産機は試作機に勝るもの である。何処ぞの青い月下がおかしいだけ
量産機たるガレスがその試作機であるガウェインを性能で上回る事、
そして一期と二期の間にある新技術が普及する時間を考えれば、ガウェインが相対的に弱体化しているのは至極当然である。
寧ろ、後継機に広く活かされる事になる「フロート・システム」「ハドロン砲」という二大新技術の雛形だった時点でその意義を完遂したと言える。



【派生機】


ギャラハッド

ナイトオブワンであるビスマルク卿の専用機。ガウェインがベースになっている。


ガレス

R2に登場するガウェインの量産型
ドルイドシステムを廃し、代わりに兵装は充実。
ガウェイン以上の火力を誇るが相変わらず接近戦は苦手。欠陥兵器じゃないか…


□アグラヴェイン

外伝『双貌のオズ』にて登場したガレスの系列機(ただし登場時期にガレスは存在していない)。
詳しくはガレスの項目参照。


蜃気楼

R2におけるゼロの専用機。
正式な系列機ではないが上記の通り破損したガウェインからドルイドシステムなど一部パーツを流用している。


□月虹影

『復活のルルーシュ』に登場する、未完成の試作KMF。
世代は離れるが、大型・二人乗り・指揮官機…といったガウェインの持つ遺伝子を色濃く受け継いでいる。
完成形はまさかのスパロボでお披露目となった。


□ガウェイン・リゼロ

アプリゲーム『Genesic Re;CODE』の期間限定イベントにのみ登場する異聞にてゼロを継いだ少女の専用機。
ただし、彼女はKMFの操縦適性が低いため、同乗するC.C.に操縦を任せ指揮を担当している。
ラクシャータが一から組み上げた機体であり、外観はあまり変化していないが、蜃気楼の後に造られたため同機で導入された「絶対守護領域」も搭載しているなど、原型機から大幅にアップデートされている。


□ガウェイン天守

アプリゲーム『ロストストーリーズ』の投票企画により実装された主人公専用機。
海中から引き揚げられた後、ドルイドシステムとハドロン砲がそれぞれ取り外され残っていたガウェインのフレームを復元と共に改修した機体。
機体の形状やシルエットはオリジナルと変わらないが、主人公のイメージカラーに合わせ装甲は蒼月に似た青と赤に変更されている。
コクピットブロックは変わっていないようだが、複座化の原因だった装備類が外されているので単独操縦でも充分に機能を発揮出来るようになったと思われる。
ハドロン砲があった両肩部分には輻射障壁機関を内蔵し防御力を向上。
攻撃兵装は廻転刃薙刀とスラッシュハーケン、あとキック。射撃武器を持たない格闘機で性質的にはギャラハッドなどに近いものになっている。
ちなみに廻転刃薙刀は蒼月と同じ物を使用しているが、機体サイズの違いからステッキのような見た目になっている。

□白いガウェイン(仮称)

『ロストストーリーズ』のC.C.キャラストーリーにて言及された、建造されるかもしれなかった機体。
皇帝となったルルーシュのため、C.C.がセシルにKMFを要求した際にランスロットの予備パーツを組み上げたもの(後のランスロット・フロンティア)か、白いガウェインかの2択を提示する台詞がある。
ガウェインは一人では持てあますという理由でランスロットが選ばれたため、結局建造されることは無かったと思われる。将来実装されるのかもしれないが

【ゲーム作品】


アクションゲームには出たことがない。ギアスのアクションゲームが最近下火のA.C.Eシリーズのみなので今後に期待である。

DS版コードギアス 反逆のルルーシュ

最強クラスの機体。
だがある人物が乗ったグラスゴーに攻撃が当たらないという場面も。

ちなみにとある条件を満たすとナリタの時点で早々にガウェインを手に入れるイベントがある。
その後、イベントシーンの幾つかが無頼からガウェインに変更されている(ただし、一部例外あり)。
式根島のシナリオにおいてガウェインがもう一体登場しており、ルルーシュのガウェインは新たに登場したガウェインのハドロン砲によってでガラクタにされる。そして2機目のガウェインも強奪する展開があるのだが、強奪を阻止しようと敵機として3機目のガウェインが登場する。


スーパーロボット大戦シリーズ

シリーズ初参戦。
パイロットはもちろんゼロとC.C.。

武装の少なさとゼロの特殊技能『戦術指揮』の有用性からあまり前に出ることはない。
パイロットのゼロが攻撃を得意としないのも逆風。

ただ武装の威力は改造で上がるため、後ろで指揮をしながら近くに来た敵機をハドロン砲で一掃するのもアリ。
C.C.にてかげんが、ハドロン砲にはマップ兵器版も存在するので一気に稼いでみたり、異能生命体のトリガーにしたりできる。
きちんと複座式のコクピットやリアル等身カットは戦闘アニメで描かれており、アニメーション自体はかっこいい。

再世篇では斑鳩の武装であるハドロン砲のアニメーションで、ガウェインの面影を確認できる。


DLCを購入しない限りは最後までゼロ唯一の乗機となる。
武装はスラッシュハーケン、ハドロン砲(通常攻撃版、MAP兵器2種の3パターン)、ドルイドシステムのみ。
ドルイドシステムは自機中心のMAP兵器扱いで移動後にも使用可能。範囲内の敵の防御力と回避能力を落とす。
ドルイドシステムのサポート性能が高く、ゼロが指揮能力を持っているので、特に支援性能に秀でている。
ドルイドシステムを活かす為に敵の中心に乗り込んでシステムを起動、味方に敵を落としてもらいつつ、反撃をしのぐ運用となりやすく、第二次Zとは逆に最前線に位置取りしやすい。
ゼロが鉄壁を持っているので、敵の反撃を耐えるのは問題ないが、ハドロン砲のEN消費が重く、反撃にハドロン砲を使っているとあっという間にENがスッカラカンになってしまう。

DLCを購入すると蜃気楼が手に入り、乗り換えれば攻撃性能・防御性能が上がる半面、C.C.が乗らなくなるので精神支援の面では少々劣る。
一番の特徴であるドルイドシステムはどちらでも使えるので、C.C.を選ぶか機体性能を選ぶかといった所。(C.C.の乗り換え先はない)


【フィギュア】


完成品トイとしては唯一の商品。
各部の強度を維持するためにポリカーボネイトと呼ばれる医療器具にも利用されている新素材を使用。
2008年末に発売されて以来、長らく品切れが続いていたが再版されたりもした。
京都府警交通課内にも飾られるほどの完成度である。

そして2020年には「ガウェイン~BLACK REBELLION~」としてリニューアル版がプレミアムバンダイから発売。
四肢やフロートなどのパーツが新規造形となりスラッシュハーケン射出状態の再現パーツなども追加されている。





出典:コードギアス 反逆のルルーシュ STAGE20 「キュウシュウ 戦役」 毎日放送、サンライズ、コードギアス製作委員会 2007年3月8日放送より


一人じゃないだろう。
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最終更新:2024年04月08日 13:11

*1 ハドロン粒子を用いていると推察されている