登録日:2011/03/16(水) 01:33:04
更新日:2025/03/26 Wed 17:36:40
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【概要】
前述のように本作はアニメ『メダロット』の続編という位置づけであるが、多くの点が異なる。
まず製作会社がビィートレインからトランス・アーツに変更。前作からのキャスト陣や音楽は共通なものの監督やシリーズ構成など多くのスタッフはほぼ別人に入れ替わっている。
また、前作の設定が半ば無視されており、メダロットは単なる子供のおもちゃ、戦わせて遊ぶお友達ロボットとしての扱いにとどまっている。また、前作レギュラーの大半が何の説明もなくリストラされ、全く出てこないばかりか話題に上ることもなくなっている。
根本的な設定から全く違う上に、キャラの性格も微妙に違ってたりするため、ファンの間では直接の続編ではなく、前作から一部の設定だけ受け継いだ
パラレルワールドとして認識されている。
ロボトル時に「合意と見てよろしいですね!?」がないのは相当寂しい……。
また単純にアニメとしても演出や構図、作画レベルが前作より劣る傾向にあり、前作の作風としてよく見られたシュールかつナンセンスなギャグが鳴りを潜めてしまっている。
話を茶化すような独自の語り口のナレーションや、学生運動や夜逃げなどの子供が分からないようなネタも見られなくなっている。
特に構図に関しては戦闘中の描写が固定視点になることが多く、作画の低レベルさも相まって、かなり迫力不足。(もちろん良い回もあるが)
さらに、作風が前作のシリアスとギャグが織り混ざったものから、笑いが少なく少々鬱なものに変わっており、だいぶ毛色が違う。変人みたいな色モノメダロッターなんていないし、メダロットのメダルも余裕で壊される。メダロ人の魂とか無い。
本作で打ち出されたイッキがナエさんに抱く「大人の女性へのほのかな恋心」という要素も人を選ぶ点である。
そのため、前作の名作ぶりもあってかなり低い評価を下されることが多い。続編でありながら、前作を見た後に視聴は素直にオススメしづらい作品である。
しかし、当初悪役だったギンカイの改心、謎のメダロッターの過去をめぐる終盤以降のストーリーなどは本作独自の見ごたえのあるシーンである。特に「メダロットとの友情」を推し出した点は評価されている。
中盤からは身近な人物たちとの日常的な
ロボトルが増加。地道な努力や意外な作戦で勝つといういうホビーアニメ的な描写が増え、序盤に比べると雰囲気が明るくなっていった。
ストーリーについては個人の好みや前作との比較がどうしても関わってくるため、「どうしても受け付けない」という人から「これはこれで」という人まで様々。あるいは「ここまで作風が違うなら舞台なり主人公を一新した方がよかったのでは」という意見もある。あくまで前作との相対評価によっての低評価ではある。
おそらくは前作でイッキと
メタビーの成長をはじめ、世界大会や
ロボロボ団の打倒まで描かれてしまったため、これまでとは全く異なる新たな敵を設定せざるを得なかったのだろうという事情は感じられる。マンネリの打破といえば聞こえはいいが作風の変化はやはり大きく、本作の新しい要素をどれほど受け入れられるかでその評価も決まってくるだろう。
…原作者のほるまりんから批判めいたことを言われているのはこれも前作も同じだが…
【あらすじ】
メダロット世界大会で準優勝したイッキと
メタビー。しかし、二人の前に異様に強い謎のメダロット『デスメダロット』が現れ、ルール無用のバトルを仕掛けてきた。
デスメダロットに敗北したイッキと
メタビーは、謎のジャンク屋ナエから新型メダロッチと新型KBTパーツを受け取り、リベンジに望む。
【登場人物】
◆
天領イッキ
(CV:山崎みちる)
前作から引き続き、主人公を務める少年。
相棒の
メタビーとは小競り合いが絶えないが、いわゆる喧嘩するほど仲がいいの関係であり、強い友情で繋がっている。
ロボトルでは時に無茶な指示を出すこともあるが、それもイッキと
メタビーが互いを信頼しているからこそである。
世界大会準優勝者という設定は引き継がれており、たびたび言及されることから時系列上は無印の直後ということにはなっている模様。前作の成長が無かったかのようにまた大事なことを学び直す。
主人公にしては情けない面がたびたび描かれ、放送部の満寿泉に暴露されたこともある。ある回ではメダロットを使ってカンニングしようとしたこともあるが、とある人物の姿を見て反省し実力で
テストを受け直している。
戦う相手がデスメダロットばかりなためか、メダロットのパーツに詳しく、その特性を踏まえながら戦う展開は見られなくなっている。ただし新しく現れた機体がデスメダロットだと即座に見抜く場面があるなど、実力者らしい描写はある。
また、小さい頃から勝負ごとでは意外な手で出し抜くのが上手かったということがアリカから語られている。
年上の女性であるナエさんに惹かれ夢中になる。
「おいカリンちゃんはどうした!」と思うだろうが、本作では影も形もなく存在すら語られない。
他にも、好きなアイドルのCDを買って金欠に陥り
メタビーの弾丸が補充できないという危機に陥ったこともある。
「
小学校の頃の恋愛をいつまでも引きずるわけ無いでしょ」
◆メタビー
(CV:
竹内順子)
パーツを新型KBT〈
サイカチス〉のものに換装した。
それに伴いタイヤで素早く走行できる「レクリスモード」と砲台形態である「クラフティモード」に
メダチェンジできるようになった。
敵が高性能&卑怯なので仕方ない部分もあるが、一般メダロッター相手に頻繁に負けるなど弱体化した印象が強い。世界レベルのメダロット達と渡り合ったお前の強さはどこにいった。
売りである変形がデスメダロットに対してどのように効果的に働くのかがあまり掘り下げられていなかった印象はある。
◆
秋葉原ナエ
(CV:水野理紗)
本作でのヒロイン。
メダロット専門のジャンク屋で、頼れるお姉さん的存在。かつてはメダロット社に勤めていた。
献身的な人物であり、修理代を安くしているせいで家計は芳しくなく風呂なしアパートで銭湯通いの生活をしている。また、徹夜することもしばしば。
メダロットについては非常に魅力を感じており、
ロボトルというルールを守って戦う競技を通じて大切なことを学び成長していく子供たちを見守っていたいとしている。
第17話では複葉機の古いラジコンを趣味としており、それがメカいじりの原点になったという設定が明かされた。また、飛行機だろうが潜水艦だろうが大抵の乗り物は操縦できるとのこと。
大人の女性としての側面が掘り下げられたことがあり、第23話ではお見合いの話が出てくる。第33話では
クラス会で高校時代の親友と再会。大学進学を蹴り、メダロット社を1年で退職して始めた現在の生活を本気で心配されるということもあった。
そもそもメダロットにおける「ナエ」という人物は媒体によってまったく姿が異なることで有名であり、本作では作業着を着ている活動的なスタイル。さらには人格まで大きく改変され、実質的に名前と外見を流用しただけの
オリジナルキャラクターとなっている。ヒカル兄ちゃんとの絡みが気になるだろうが、本作では一切登場しないのでそんなものはない。
その魅力たるやイッキのみならずメダロットである
メタビーからも惚れられているほど。おい
メタビー、
ヒジキさんはどうした。
実際に美人として描かれているのだが、主役二人からモテモテなうえにEDが“
年下の少年が年上の女性に恋する歌”で、プッシュし過ぎてしつこいという意見もある。
◆ギンカイ
(CV:
竹本英史)
デスメダロッターの1人。
ガキ大将的な強面の悪童でコクリュウの使いっ走りで、イッキと
メタビーのボケに翻弄される。
イッキたちの住むギンジョウ町とは別のドブロク町に住んでいる。
初期はデスメダロットを使用してルール無用の戦いを仕掛けるなど完全に悪役だった。だが次第に心境が変化していき、そのような
ロボトルでは心が満たされないようになっていく。遂にはデスメダロットを使いながらもルールに則った公式大会に出場。これが彼にとっての転機となる。
実はかつてベイアニットを相棒にしていたのだったが、些細なことがきっかけで喧嘩し、絶交状態となっていた。また、強すぎるがゆえに周囲から疎まれ
ロボトルを避けられるという辛い体験をしていた過去が明らかになる。コクリュウからデスメダロットを受け取り一方的に
ロボトルを仕掛けていたのはこれらがきっかけであった。
彼の改心は本作の見所の1つ。いわば裏の主人公ともいうべき重要なキャラであることは間違いない。だが、OPにもEDにも出てこないのが少し不遇。
改心後はとある人物が気になるようになり、
ロボトルの特訓に協力するが……
少し生意気だがかわいらしい
幼稚園児の妹がおり、少なからず彼に影響を与えている。
声を担当している
竹本英史氏は無印では校長やウォーバニットを演じていた。
◆ベイアニット
(CV:又村奈緒美)
ギンカイのメダロットだったが些細な事から仲違いし、メダルを埋められる。
以降、イッキに敗れるまでコクリュウに貰ったガンデスペラートを始めとしたデスメダロットが使用されるが……
メタビーと同じく威勢のいい性格だが、そちらに比べると江戸っ子的なキャラづけになっている。
主と同じく、後にとある機体が気になるようになる。
実はそのメダルはギンカイが幼い頃にとある人物からもらったものであった。
◆カミザケ コクリュウ
(CV:
かかずゆみ)
デスメダロット社の社長を務める金持ちの少年。
性格は極めて冷酷かつ冷淡であり、目的のためならば一切眉を動かさずにメダロットの魂ともいえるメダルを破壊してしまうほど。デスメダロットでも弱い機体ならば愛着を抱くことはなく、新型の
テストで破壊するのも厭わない。
口調は常に穏やかであり、何か上手くいかないことがあっても感情を荒げることはないが、それがかえって底知れぬ恐ろしさを感じさせる。
ロボトルは勝つことがすべてという思想を持ち、メダロット社製のメダロットや
ロボトルを
ままごとのようなものと唾棄する。そして力を欲する少年少女にデスメダロットを無償で与え、自ら理想とするデスメダロットとルール無用の
ロボトルを広めようとしている。その目的は……。
◆ブラックビートル
(CV:大輝ゆう)
コクリュウが後半から使うデスメダロット。
新開発のネオデスメダルを搭載しており、自我を持ち意思疎通ができるが、戦うために造られた機体ということもあり冷淡な性格をしている。
かつて過酷な戦闘
テストを生き残ることで世に出ることを許された。
コクリュウの命令に応えることが喜びと語るが、その裏には深い悲しみを秘めていたのであった。
メダフォースの研究のために拉致されたドークスは意識をシンクロさせられたことでその事実を知り、心に広がる宇宙を彼女に見せるのだった。
終盤の展開は完全に彼女がヒロインのようであった。
◆大空ユウヅル
(CV:若林直美)
メガネの気弱そうな少年。第3話でギンジョウ町に転校してきた。
口癖は「いやはや、なんとも……」で、褒められたり指摘を受けた時にはお茶を濁す。
ぼんやりした雰囲気だが、様々な面で高い能力を持っている。
咄嗟のジャンプで自分の身長よりもはるかに高い木の枝に掴まってぶら下がるなど、運動神経は抜群。
イッキとの付き合いは悪くないが冷めた性格をしており、はしゃぐイッキと
メタビーを冷ややかに見つめることもある。
第17話では機械に強い場面が描かれた。ナエさんのラジコンについて専門的な内容の質問をしたり、メダネットボードでフライファルコンと共に上空を飛ぶ
メタビーの位置を補足し感心されたりした。
◆ドンドグー
ユウヅルのメダロット。
……なのだが、
消しゴムの欠片をぶつけただけで機能停止するほど弱い。
◆謎のメダロッター
帽子と
マントで正体を隠した文字通り謎のメダロッター。
デスメダロットに対して敵対心を持っており、愛機のドークスとともに立ち向かう。
登場した当初は孤高の存在であったが、イッキや
メタビーの姿を見て徐々に影響を受け、メダロットとの友情について考えるようになっていく。
また信念を貫くのに誰かとつるむ必要はないという思想を持ち、ギンカイにアドバイスしたこともある。
冷徹な性格だが「メダロットにあってデスメダロットにないものは気合」と言い放ったり、イッキと
メタビーが困っている時に都合よく現れた際には「理由を説明してもいいが2時間かかる」といってごまかすなど、真面目な発言だが妙に面白みを感じるセリフもある。
父親とは確執があり、それが終盤での山場を形成する。
作中の登場人物には正体を知られていないが、視聴者に対しては初登場時より明示されていた。
自身の正体がコクリュウに知られそうな時にはそれを回避すべく大胆な作戦を立てることがあった。
◆ドークス
(CV:深貝大輔)
謎のメダロッターが使用するKWG型メダロットで、相当な実力者。
その威力たるややたらに頑丈なデスメダロットの装甲を容易く両断する。
初登場時にはすれ違いざまにガイロットの軍団を切り裂いてあっという間に勝負を決めた。
主の命令には極めて従順であり、謎のメダロッターが(一時的ではあったが)彼を手放すと宣言した時にも何も言わずに素直に従った。
形は違うものの、長い時間を共にしたマスターとは固い絆で結ばれている。
◆
甘酒アリカ
(CV:
仙台エリ)
ジャーナリスト志望のイッキの
幼なじみ。ナエさんに出番を取られて若干空気化。
無印と比べると感情的に何かを訴える場面がしばしば見られた。
本作では秘密の場所に花園を作っていたという女の子らしい一面が描かれた。
この花園をめぐる一件で一時は謎のメダロッターを非難するが、その後行動を改めた彼の様子からその評価を見直すことになる。
ジャーナリスト志望という点を掘り下げられ、放送部の満寿泉とスクープ合戦を繰り広げたことがあった。彼とは後に和解し、とある回では事件解決のヒントを提供してもらったこともある。
ナエさんに夢中なイッキだが、アリカもまたイッキのことが気になっている様子。とある回では2人で遊園地に出かけるが……
◆キクヒメ
(CV:
鈴木真仁)
スクリューズのリーダー。
小悪党化した。前も小悪党っぽい振る舞いはあったが、本作前半では正真正銘小悪党でしかないという状態。そのためキクヒメファンは大激怒したとか。
強者に媚びへつらうという点は前作にも見られたが、本作ではよりにもよって第1話でペッパーキャットを痛めつけたギンカイの親玉であるコクリュウに取り入ってペッパーキャットを強化するパーツを手に入れようとするプライドもクソもない展開が見られた。
新型パーツ欲しさにスクリューズの2人とともにイッキの打倒に繋がる情報を平然とコクリュウに横流しすることがしばしばあり、その小狡い立ち回りから前作のファンはいい思いをしなかったことだろう。
自業自得でひどい目にあうキクヒメに対して、そんな彼女のパーツでも修理してくれるナエさんという形で引き立て役のようにされることもあった。
話が進むにつれそうした描写は見られなくなり、スクリューズのメンバーが主役の回もあった。
気になっているとある人物に特訓してもらい、実力でデスメダロット2体を相手にすることもあった。
地味に家が天狗じゃない。設定が引き継がれなかったか、再建されたのかは不明。
◆ペッパーキャット
(CV:石橋美佳)
こちらもなぜか急に語尾に「ニャ」と付けるようになった。女メダだが平然と男メダ用パーツを付ける。
コクリュウから手に入れたパーツがあまりにも高出力で扱いきれないなど、キクヒメが小悪党化した割を食う形で何かにつけてひどい目に遭うのが毎度のお約束となってしまった。不憫。
一方、主人が気になっている人物のメダロットに気に入られており「ペッパちゃん」と呼ばれることもあった。
◆カガミヤマ
(CV:井関佳子)
キクヒメと一緒に小悪党化。あんまり目立たない。
とある回では連敗続きとなり、相棒のキースタートルを何とか勝たせようと試行錯誤を重ねるが……
◆キースタートル
前作では空気だったが、本作ではメインスポットが当たる回がある。その話自体は評価する声もあるが、展開が「らしくない」という意見もあったり…。
◆イワノイ
(CV:山崎樹範)
やはり小悪党化だが、後半ではそのような面は見られなくなっていった。
彼が主役の回もあり、デスメダロット相手に立ち向かうために特訓を重ねる。前作ほど負け犬プッシュはされない。
◆ブルースドッグ
(CV:三浦淳一)
前作のキャラの立ち具合が不思議なくらい脇役。攻撃を受けても喋らないことも。
しかし彼が主役の回では特訓により正確な射撃を行えるようになり、粘り強い攻撃で見事デスメダロットを撃破している。
◆天領夫妻
イッキの両親。ちなみに本作ではセレクト隊が存在せず現実のような警察が活動しており、父ジョウゾウは会社で働くサラリーマンになっている。公式からの言及は一切ないが、前作終盤での戦いが終わって平和になったためセレクト隊が解体され、それに伴って転職したのかもしれない。
◆タテヤマ
(CV:中川玲)
ロボトル初心者の少年。イッキよりも年下でコーマドッグ(CV:下崎紘史)が愛機。
素直な性格だが、当初なかなかロボトルに勝てず、その責任をメダロットに押し付けることもあった。
ワカバにそそのかされて一時デスメダロットを使用するが、その後改心し、コーマドッグとも和解する。
◆ウラガスミ
(CV:石井康嗣)
コクリュウの執事の男。口数は少なく、常にサングラスをかけている。
コクリュウの命令には忠実に従うが、彼の身を案じており、とある事件ではあえてナエさんに協力することもあった。
◆バンショウ
(CV:駒田はじめ)
デスメダロッターの1人で天才的な
ゲーマー。
協力することを条件にコクリュウからブロッソメイルを与えられる。
好戦的な性格で、強い相手に勝つことを目的にしている。
終盤で久しぶりに登場した際にはルールを守って
ロボトルする楽しさに目覚め、イッキと正々堂々と戦っていた。ここで彼に好感を持った視聴者も多いだろう。
◆ワカバ
(CV:赤土眞弓)
デスメダロッターの1人。イッキと同じ学校に通うダミ声が特徴的な女の子。
思い通りにならないとすぐに癇癪を起すワガママな性格をしている。
加えて機能停止した機体にも執拗に攻撃を続けるなど、執念深く悪辣な面がある。
当初は猫娘型のプットキャットを使用していたが、これはまさに猫を被っていたということである。
コクリュウから受け取ったデスメダロットのアンビギュアス2を使用。
ちなみに初代アンビギュアスの方はアニメ未登場。
◆ハナビシとキントラ
(CV:金子幸伸、古谷あゆみ)
コクリュウの使いっ走りのデスメダロッターで、イッキと同じ学校に通う。
大抵は2人で行動しておりコクリュウからはハナキンコンビと呼ばれる。
当初はメダロッターだったが、
ロボトルの実力は非常に低くデスメダロッターに鞍替え。それぞれユニトリス、エクサイズを使うようになる。コクリュウはパーツや弾丸の提供と引き換えに自身に協力させている。コクリュウに見限られまいと奮闘し、イッキやその周辺の人物に勝負を挑む彼らだが、当のコクリュウは
ゲームの駒としか見ていない。
【リストラメンバー】
いや待て、多すぎやしないか。
ロボロボ団は理解できるが、「ナエさん」「デスメダロット」「デスメダロッター」という新たな要素を描くにあたって不都合となるであろうカリンちゃんやミスターうるちなどのキャラクターが一切登場しなくなっている。イッキとの対決や友情が描かれたコウジが登場しないのもかなり寂しい。
りんたろうと
カンタロスはどういう訳か作中で放映されている番組に出演しており、第22話ではイッキがそれを羨ましがるセリフがある。
イッキの担任もオトコヤマではなく気弱そうな中年の教師に代わっている。
さらにナレーションやヒヨコ売りなど、前作の独特の雰囲気を作っていたキャラクターがいないのも残念である。
一応、ヒカルに関しては前作
最終回のエンディング映像でバイトをやめどこかへ旅立つシーンが描かれていたため、まだ納得はできる方だが…
また、エンディングのプリクラのシーンにてキララ共々カメオ出演していたりもする。
【用語】
◆
メダロット
頭脳であるメダルで動く人型オモチャ。
オモチャである。
レアメダルなどの設定は残っているものの、無印で触れられた古代メダロ人の設定は半ば無視されており、その点については全く触れられない。コクリュウが他者のメダルを破壊して持ち主が悲しむという場面はあるが、殺人者として糾弾されるということは起こらない。
ほとんど「古代文明? メダロ人? なにそれおいしいの?」という状態。
一方、この玩具という点を掘り下げてか「子供が成長するとやがてメダロットを卒業してしまう」というテーマが描かれたこともある。
トイ・ストーリーなどに通じるようなこの描写はイッキと
メタビーが自分たちの絆を再確認することに繋がっている。
前作とは違って頻繁に弾切れを起こす。おそらくデスメダロットの装甲の硬さを印象付けるためでもあるのだろう。戦闘中の弾丸転送はルール違反とされ、それを平然と行うデスメダロッターの横暴を印象付けている。
第8話では「年に1回にバッテリーを充電する必要がある」という本作独自の設定が描写された。
また、ナエさんの登場に合わせて機体を修理してもらう描写が多く見られた。
また、本作ではメダルを付けたまま転送している場面もある。少なくとも
メタビーはこれができないのでデスメダロットの特権なのかもしれないが、デストロイミラージュェ……。
さらに、
ティンペットのままでも動ける模様。
ここでおさらい。(あくまでアニメ版のみの設定。現在の公式シリーズとはまた別)
- ティンペット→骨組み&神経
- パーツ→装甲&筋肉
- メダル→頭脳
筋肉無いのによく動けるな
メダロット3から新要素である「
メダチェンジ」が追加されたのに合わせて、本作でも一部の機体が変形するようになった。
◆デスメダロット
デスメダロット社が販売している戦闘に特化した新たなメダロット。通常のメダロットとは違って専用の『デスメダル』は人格を削除し、戦闘用プログラムを増設している。機体自体も遥かに装甲が頑丈かつ武器の威力も強力で、もはや兵器のような存在と化している。
デスメダロットを所持する者は「デスメダロッター」と呼ばれ、ギンカイを筆頭にルールを無視して一方的に試合を仕掛けてくる。
さらに、無印での
必殺技として印象的だったメダフォースがどういう訳か効かない。原理は不明だが、何か特殊な機能を発揮する訳でもなく
メタビーのメダフォースを凌いで見せた。
一方、キックなどが普通に効いていることも多い。メタビーがデスメダロットのガンデスペラードに初勝利した時も、キメ技がバックドロップであった。格闘戦は苦手なのだろうか?
また、大きな欠点として思考の幅が狭い。「自身が乗り込んだまま走っている車を止める」など戦闘以外の一切の行動はできずエラーを起こすほど。ぶっちゃけロボトルしかできない。この点もギンカイがデスメダロットから離れる一因となった。
主にゲーム版『メダロットR』『メダロット3』からの新規機体がデスメダロットとして登場している。特にユニトリスとエクサイズがデスメダロットになったことで落胆した視聴者は多かっただろう。
ルール無用の特徴として相手が準備どころか、同意すらしていない状態で一方的に勝負を持ちかけるというものがある。さらに試合中に別のパーツを転送して使用したり、こっそり別の機体を伏兵として忍ばせるなどやりたい放題であった。そんなことをしたらミスターうるちが黙っていないだろうと思うだろうが、本作では影も形も存在しない。
その無法ぶりは試合の正当性の主張すら難しく、ナエさんがデスメダロッターとの関わるのはやめた方がいいと忠告する始末であった。
“
ロボトル中、弾切れしても弾丸を転送する”というのがあるため、本作では“銃弾”がやたらプッシュされている。
その為メタビーも弾をケチってか頻繁に格闘する。前作からとはいえ、射撃しろよ。
◆
メダチェンジ
一部のメダロットが持つ変形機能。当然ながら純正パーツを一式で揃えないとできない。
◆メダフォース
レアメダルが放つ一撃必殺の力。
しかし、それで片づけられてはお話にならないので徹底的な弱体化が図られてしまった。
『デスメダロットには効かない』という設定のせいで
普通の武器より弱い。前半は空気で、後半でもまともな威力を期待するには二体同時発動がほぼ必須。あれ?
最終回では夢の三体同時メダフォースを発動したのだが……
ちなみに漫画版のメダフォースは攻撃は見せかけで心操術により自壊を強制しているという設定。仮にこれと同じ原理ならば心を持たないデスメダロットに効かないのも理解できるが、後半ではしっかり
ブロッソメイルに効いている描写があるため矛盾する。
【主題歌】
OP『SUPER GUYS!』
ED『年下のボク』
【余談】
一部ネットでは内部で色々あったのではと囁かれている。
前作キャラへの虐待的扱い、ポッと出新キャラの異常なまでの優遇、スタッフがHPで謝罪等…真相は闇の中である。
実際何かあったらしいのが見てとれる証拠として、番組開始前のボンボンの宣伝画像の中に、「エクサイズが
スミロドナッドの
後継機であり、コウジが使用する」「コウジも登場する」というものがあったりする。
本作のスタッフリストを見れば解るが、シリーズ構成に中川陽介、監督に荒川真嗣と、前作からほぼ一新されている。
ただし前作のメインスタッフはテレビアニメ作るのに集まってくれるようなメンツとはいえない。さらには
前川淳に横手美智子と言った若いスタッフにチャンスをあげたかった何て言いながら起用したメンツに後々名を成すような人物がしれっと紛れ込んでいたりする。つまり後からもう1度呼び戻すのが実質不可能な豪華なスタッフの数々が前作の制作陣なので、前作と単純に比べるのは酷である。
コミックボンボンで連載された
漫画版メダロット3には本作の設定を踏まえたかのような描写がある。
それは「メダロット社内で不正改造されたパーツを売りさばこうとする者が現れ、レフェリーをクビにしてしまう」というもの。ミスターうるちは路頭に迷い、街にはルール無用の喧嘩に成り下がった
ロボトルがはびこってしまう。
これは魂の描写のフォローなのか、作者のほるまりん氏なりの皮肉なのかは定かではない。
だが、これらはとあるキャラの精神的成長を描くための描写でもあるので、重要な要素である。
また、こちらでは最終的にミスターうるちはレフェリーに復帰している。
追記・修正よろしく
- 個人的には機能停止したパーツの色が変わる演出がない事以外は良かった。 -- 名無しさん (2014-03-12 17:21:57)
- 半年ぐらいで終わったよな。 -- 名無しさん (2014-03-12 17:34:09)
- 弾薬がやたらなくなるのは、デスメダが硬いからだと思ってたわ。 -- 名無しさん (2014-03-22 15:18:36)
- 話のスケールは小さくなったけど、その分戦術や戦い方を工夫してたイメージ -- 名無しさん (2014-05-12 16:43:19)
- ユニトリスとエクサイズの扱いだけは納得できなかった。コウジリストラと合わせても -- 名無しさん (2014-05-12 17:10:53)
- ウォーバニットが持ち上げられまくりだっただけでユニトリスはデスメダロットであったこと以外はむしろ良かっただろう。それにひきかえ主人公機がメタビーで前作のライバル機も順当にスミロドナッドだったにもかかわらずモブ化したエクサイズは…。ギンカイがああなるなら謎のメダロッターに渡ったエクサイズにも目立った活躍があっても良かったのに。 -- 名無しさん (2014-05-16 22:42:51)
- デスメダとかホビーらしい要素で面白いけど…せめて世界大会前にねじ込んでいればよかったんじゃないか -- 名無しさん (2014-05-16 22:56:23)
- エクサイズはゲーム初登場が不遇そのものでアニメもユニトリスより遥かに扱いの悪い、ナビでは表示ミスと涙が出てくるな・・・ -- 名無しさん (2014-05-17 00:55:27)
- 視聴があまりに苦痛で切ったんだよなぁ… -- 名無しさん (2014-07-07 19:39:27)
- ナエさんのお陰で見続けられた -- 名無しさん (2014-07-07 19:51:55)
- 無印でもメタビーは格闘やってたし、メダルも発掘されたオーパーツみたいな説明あったし、イワノイの主役回もあったし、何かマイナスに書きすぎのような。 -- 名無しさん (2014-07-24 12:16:29)
- コクリュウがドが過ぎるほどクズでドン引きしたなぁ -- 名無しさん (2014-08-14 11:26:30)
- 一挙放送で初めて見たけど面白かったわ ↑2のようにマイナスに書きすぎかもな -- 名無しさん (2014-08-28 00:46:51)
- 玩具扱いしてメダルを破壊するのがイカン -- 名無しさん (2014-08-29 00:09:27)
- "子供の玩具"ってのがまた…無印は老若男女問わずのパートナーだから、よりによって作品の根っこの部分が真逆になってしまっている。大人になってもメダロット持ってると馬鹿にされるってのが普通というのがショックだった。 -- 名無しさん (2014-10-25 23:53:51)
- 実は視聴率は前作より若干上だったり。セールス駄目だったから関係ないけど -- 名無しさん (2015-04-11 11:56:54)
- コクリュウのキャラクターは今でも強烈に残ってるな 悪役としてはかなり良質だったからもったいねえ -- 名無しさん (2015-10-09 09:20:52)
- あまりの出来に公式でスタッフが謝罪したっていうけれど、その文が見当たらん -- 名無しさん (2015-10-09 10:50:38)
- 当時普通に楽しく見てたから後になってこんな叩かれてたの知ってびっくりしたわ -- 名無しさん (2016-07-22 14:18:39)
- 「前作と比べて…」って部分が大きすぎるんだよな 言われるほど悪くはない、けど前作好きな人に同じように楽しめってのも無理なのは確か -- 名無しさん (2016-07-22 15:06:53)
- レアメダルの設定は残ってるって書いてあるけど、レアメダルじゃなくてユウヅルの父が開発した「ファーストメダル」になってなかったっけ? -- 名無しさん (2016-07-22 15:57:14)
- 今までイッキとメタビーが築き上げてきたものが全否定されるような導入部とか敵キャラ造形は今観ても凄くフラストレーションが煽られて素晴らしい。これに関しては前作の作風があるからこそ余計感じられるんだろうなと思う。 -- 名無しさん (2016-07-22 18:22:09)
- 弱い旧友よりデスメダロットを求める子供たち、捨てメダロット、過剰なまでのホビー扱い...魂は「人格を持っていても所詮は玩具」という、メダロットが抱える闇を指摘してるんじゃないか? -- 名無しさん (2016-07-23 04:36:50)
- ↑↑↑レアメダルをそっくりそのままコピーしたのがファーストメダル、そのファーストメダルを簡易化して量産したのが市販されているメダルって設定だったはず。 -- 名無しさん (2016-07-23 07:25:59)
- 新キャラの主要3人、コクリュウ、ギンカイ、ユウヅルは良かったと思う。 -- 名無しさん (2017-09-12 19:45:17)
- 子供の頃は無印も魂もそれぞれ単体のアニメとしては楽しめたが、無印最終回の翌週から始まるのに話に繋がりが無いのは混乱した。 -- 名無しさん (2018-12-21 03:54:45)
- 当時小学生だったけど明らかにバトルがしょぼくなったとは感じた、OPは好き -- 名無しさん (2019-03-19 22:23:33)
- 一目で分かる大幅な設定改変は前作が好きなほどキツイし、OPも前作の熱い曲が静かな感じになっててなぁ 後半はいいらしいけど割と序盤でギブアップしたわ… -- 名無しさん (2019-06-02 20:40:17)
- 背景と設定は全然違うけども、ラスボスがメダロット4と同じ機体であることは話題になったはず -- 名無しさん (2019-09-23 23:15:44)
- タグの「言う程酷くない」ってメダロットの続編としてもこれ単体でも「普通に酷い」と思うぞ…。ギンカイとアークダッシュのコンビとかデスメダロットの「デスメダロットって要は競技用メダロットじゃねーの…?」と思わせつつそれを否定する子供の心情とか見所はあるけど全体として作りがお粗末すぎ。俺は好きなアニメだけど(主にギンカイが)万人に勧められない、そんなアニメ。 -- 名無しさん (2019-12-21 13:17:33)
- 当時は「なんか暗くなったなあ・・・」って印象だった -- 名無しさん (2019-12-21 13:53:31)
- イッキとメタビーが雑魚にもボコられるし兎に角胸糞 -- 名無しさん (2020-06-20 01:41:37)
- 自分としては、うるちリストラが一番痛かった。ルール無用じゃただの凶器だよ -- 名無しさん (2020-07-16 23:21:06)
- 可愛らしい顔してえげつないことやってくるコクリュウが子供心にめっちゃ怖かった記憶 -- 名無しさん (2020-10-25 20:48:54)
- 漫画で「レフェリーがクビになってロボトルがただの喧嘩に成り下がった」という話があったが、あれは今作に対しての皮肉だったのだろうか -- 名無しさん (2020-12-19 22:03:52)
- 世界大会にまで行った前作と比較されるのは、某ガンプラアニメと似ている。某ZZみたいに翌週から続編やるのは、かなり無茶なんだろうな。 -- 名無しさん (2023-05-17 01:37:43)
- ぶっちゃけ当時の事情は良く知らんが、「ホントかあ?アンチのデマじゃねえの?」って文章だな -- 名無しさん (2023-06-01 01:05:49)
- 当時の事情知らんなら黙っておけばいいのに -- 名無しさん (2023-08-01 15:45:21)
- 一応グレインをゲームとすり合わせた所だけは正解だと思う -- 名無しさん (2023-12-26 13:39:14)
- キースタートルが初めて目立った野良メダロットの回は好き -- 名無しさん (2024-01-23 19:48:10)
- コウジが登場するらしき番宣の記事が実物として存在してるので本当に何かあったっぽいんだよな -- 名無しさん (2024-01-23 21:27:50)
- ここまで変えるのなら、いっそ主役も世界観も変えて完全に別の話にするべきだったと思う。 -- 名無しさん (2024-01-23 21:40:23)
- EDがめちゃめちゃ好きだった。これでおねショタに目覚めた。 -- 名無しさん (2024-03-24 06:58:38)
- 途中から見たからスクリューズの三人はまんまかと思ってたら前半は小悪党だったのか… -- 名無しさん (2024-04-06 12:49:36)
- ↑3 個人的には前作とは似てるようで異なる世界線だと割り切っている。前作の続きだと考えると矛盾する所がいくつかあるし。(例えるならクロノ・クロスみたいな感じ) -- 名無しさん (2024-04-18 20:01:47)
- ユウヅル(とナエさん)がメインでイッキが脇にいってる回のが面白いもんな。世界観一新とか違う街とかで前作の続投なしで話作った方がよくなりそうだった -- 名無しさん (2024-05-05 21:38:52)
- デスメダロットとメダロットを対比する時、必ずと言って良い程ロボトル関係ばかりの話になるのはなんだかなあ。ロボトル関係無いところでのメダロットの良点に触れるエピソードがもっと欲しかった。 -- 名無しさん (2024-05-06 00:32:28)
- マンガだとヘベレケ博士が作った「戦うためだけのメダロット」に対して「融通や自己判断ができないためそれほど強くない」という描写もあったはず。 -- 名無しさん (2024-05-27 23:09:51)
- デスメダロッター達も最終的には改心して普通のメダロットも使うようになったのは好き -- 名無しさん (2024-10-16 19:48:13)
- 7月7日金曜ゆうがた6時から放送スタート! -- 名無しさん (2025-03-26 17:36:40)
最終更新:2025年03月26日 17:36