キエラヴィ語
kelavvinnen logi
発音 ['kelav:in:nen 'loɡi]
話される国 キエラヴィ国
言語系統 シアン大語族
・リパラオネ語族
・クラナ語派
■■・キエラヴィ語群
キエラヴィ語(蹶:kelavvinnen logi)とは、リパラオネ語族クラナ語派キエラヴィ諸語に属する言語。


概要

 主にキエラヴィ人によって話される言葉であり、キエラヴィ国の公用語の一つである。
 初期に定着したリパラオネ系の社会集団の言語が基層言語になっていると考えられているが、それに加えてフレリオン系、11世紀に訪れた中期リパライン語を話す集団、周囲のクラナ系民族及びその他の民族の影響を受けて、輻輳的に言語が発達してきた。
 Oblique-Stemなどの形態は他のクラナ語派には見られないが、これは初期に接触したフレリオンの言語の影響であると考えられている。

音韻

 キエラヴィ語の音韻構造は比較的平簡に整理することが出来るようであり、現代標準語においては以下の通りに整理されている。ラテン文字転写とIPAに差異がある場合は特記している。

子音 s, m, n, t, l, g, k, v, p, y[j]
母音 a, i, u, e, o, y

 母音は長短を区別し、正書法上では aa, ii, uu... というように当該の母音を重ねることで表現する。
 二重母音は ai, au を除き、固有語では出現しない。借用語ではこの他の二重母音が出現する(pattea「首班」、levenditeergeea「社会民主党」)。
 正書法における y は、子音の後にあれば母音となり、母音の前にあれば子音となる。yyの場合は、長母音[y:]として解釈される。
 正書法上のウムラウトは、語幹母音の変化を示す。発音上は以下の通りの母音に対応する。

ウムラウト母音 対応する発音の母音
ä e
ü y
ö e

 現代標準リパライン語の影響を受け、唇音化・口蓋化・半母音としての有声両唇硬口蓋接近音などが教養ある階級の発音で見られることがある。

教養階級 非教養階級
levenditeergeea「社会民主党」 [levenditʲe:rge:a] [levendite:rge:a]
kusie「樹脂」 [kʷusie]] [kusie]
anle「配慮、支援」 [anlɥe] [anle]

 はっきりとした強弱アクセントであるとされ、借用語を除くとそのアクセント位置は単語の一番初めの音節に来る。

形態論

 膠着語的性格を持っているが、oblique-stemに基づく屈折の体系も持つ。

oblique-stem

 斜格語幹とも呼ばれる。
 主格・対格以外は、生成のためにこの語幹を用いる。
 しかし、基礎語順であるSVOと異なる語順を取る場合の主格・対格は、特別にこの語幹で生成される。

 oblique-stemの作り方は単語によって異なり、Ⅰ型~Ⅴ型が単語クラスとして名詞に与えられている。

変化
Ⅰ型 最終音節の重子音化 kelavi「キエラヴィ」 → √kellavvi
logi「口、言語」 → √loggi
Ⅱ型 -(i)n taaviivves「共和国」 → √taaviivvesin
Ⅲ型 最終母音のウムラウト化 lenva「連合」 → √lenvä
Ⅳ型 最終音節の重子音が単子音になる laappe「血液」 → √laape
Ⅴ型 最終音節の二重母音が短母音化 minai「女性」 → mina
最終更新:2024年05月01日 07:46