フェーヌ人(
笛:fenu、須:fenus)は、現在の
スローヴェ南部から
ヴィテールの一部まで点在していた
フェーヌ語系統の言語(fhenuk iecem)を話す民族である。
現在はフェーヌ語の母語話者はおらず、スローヴェの島嶼部や東クラナの一部地域に末裔が残っているだけとなる。
概要
フェーヌ人は古くから東クラナの平野部に点在していた民族であり、各地を巡りながら分立していった。
現在のフェーヌという言葉は、フェーヌ語で「人」を表す語だが、後世になってから作られた用語であり、平野部に点在していた部族が一体的な民族意識を持っていたのではないとされている。
リパラオネ人の渡来後の歴史を記した「???」では、「???人」と書かれており、現在ではフェーヌ人の中のゼマフェロス地域に住んでいた諸部族を指す。
歴史
フェーヌ人は、ノルメル北部を起源としており、高原のステップ気候において遊牧生活を送りながらクラナに広がり、鉄器文化を発展させていったと考えられている。
パンテガード成立後も完全にリパラオネ系の渡来人と同化することはなく、東クラナに形成されていった文明社会と交易をおこない、優れた騎馬能力と武力によって傭兵として雇われることもあり、パンテガードの社会において他とは違った役を買っていた。
パンテガード滅亡後、フェーヌ人は???王国の支配下にはいるようになり、15世紀にはいるまでには完全に征服され、
クラナ・リパライン語を話すようになってクラナのリパラオネ人と同化していった。
パンテガードの勢力拡大の歴史を書いた「???」では、フェーヌ人の社会も書かれており、無文字社会であったフェーヌ人らの貴重な文献となっている。
遺伝的特徴
フェーヌ人は、クラナの他の先住民族と大きく異なった身体的特徴やフェーヌ語など独自性が多く、数多の研究がなされてきた。
遺伝子情報による系統研究で、スィレフ系諸族、ヤジバール系をはじめ、リパラオネ系など複雑に混じっていることが判明した。
肌の色は色白から明るい褐色の肌に、一般的に茶色や黒色の髪色で、長い頭蓋骨で額が大きく、顔の彫りが深く、狭く長い鼻でやや薄い唇が特徴である。
最終更新:2024年07月14日 19:12