第一夜明け



神社

対戦者:鬼子
   :柘榴女
SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
母は強し 0 2 5 8 8 0 91 感想
レイン・ツリーを聴く女たち 0 0 4 9 10 0 106 感想

+ 母は強し 
キールキルキル! じっくりと格闘戦を描いてやがるなぁ~! 殺人鬼同士の打ち合いが見れて面白かったぜ~!
柘榴女の母親という属性に対し、鬼子が女性としてのIFの自分を想起するのはエモさがあって素晴らしい対比構造となる終わり方だと思ったぜ!
一点、戦闘シーンで段落を区切らず双方の感情が地の文で描写されている事……つまり視点人物が入り乱れている所は少し読みにくく感じちゃったぜ。三人称を書く時は「視点人物◯◯目線で寄り添う三人称」だと読みやすくなるぜ!もちろんあえてそれを無視する描写は全然アリだが、今回は心理戦もあった分その点はちょっと気になったぜ。
ナイスファイトだぜ~!

真正面から息もつかせぬ攻防を描いていた。終盤の決着シーンに引き込まれました。

ごいごいにバトりつつもしっとりしてるかんじ
柘榴女さんの散りざまが美しすぎてとても満足度高いでした

全編肉弾戦たっぷり!!ただスピーディーなバトルが綾目流解説でブレーキがかかる感じがあってもったいなかったかな

濃密な戦闘描写に圧倒されました。満点です!

正統派武闘バトルSS!骨太な格闘技描写、堪能させていただきました。一進一退の攻防の妙も熱い。

プロローグから期待を裏切らない濃密な戦闘描写。それを一気に読ませる文章力は流石。柘榴女の結末は無難ながらしっかりと描いていて好印象。
ただ、地の文が連続する箇所は何を伝えたいかが分かりづらく、三人称神視点のため戦闘シーンの緊迫感が薄れていたのが難点。
地の文が続く場合は段落を意識し、短くまとめるようにするとメリハリが付いて読みやすくなるのでおすすめ。
また、今回のような構成であれば神視点に頼らず、鬼子視点と柘榴女視点を明確に分けた方が没入感が増していたと思う。

ハードでシリアスな感じの描写が心地良い。ただ、決め技の奥義にやや唐突感あり。威力は弱いけど部位を選ばず使える同系の綾目流を先に見せておく、煌火行・煙水行を絡めた奥義にする、みたいな感じで事前にフリを効かせておいてもらえるとすっと飲み込めるかも。個人的には、地の文が連続する部分にもう少し改行が欲しかった。台詞が挟まっているところの方が、明らかにテンポ良く読めたので。
+ レイン・ツリーを聴く女たち 
キールキルキル! 導入から引き込まれる書き方してやがるじゃねぇか~! 動機の提示、格闘戦からの能力バトルと構成が綺麗で読みやすいぜ!
能力バトルの内容も、柘榴女の応用が効いてて面白ぇなぁ!描かれている狂気も終わりに向かう殺人鬼の物語として美しいな。しっかり鬼子側も美しい死に様として描かれていたので良かったぜ~。

とにかく雰囲気作りがうまく、柘榴女や鬼子が"こんなやつである"と飲み込みやすい。没頭させつつも先を気にさせる要素要素もグッド。

終わり方!!終着点を示してるの素晴らしすぎるん

最悪で最高!こんなに能力を応用して悪辣に立ち回るとは…!そして鬼子の散り様が最後までバトルジャンキーで素晴らしかった!

五覚隠蔽を使い尽くした秘策の数々。溢れる散華への心意気。美しい戦いぶりでした。満点です!

柘榴女死んでしまうん……? ……。……まぁ、残念でもないし当然だな!対面に勝るとも劣らないバトル描写もさることながら、こちらは柘榴女の外道っぷりが良い味を出している。この作者さんが描く柘榴女の最期、読んでみたいぜぇーっ。

殺人鬼ランキングをがっつり物語に絡める豪胆さから始まり、堅実な試合運びが間違いないSS。高水準で期待していたものそのもの。
戦闘シーンの絵も想像しやすく、鬼子が死を間際にして楽しそうに笑っていたシーンがとても良き。
能力差はあれど、終始柘榴女が手数で押し切ったという印象もある。

読みやすく、惹き込まれる内容で、次戦以降(辿る結末)への期待度も高い。雨中の水滴で攻撃に気付くなど、シチュエーションを活かした描写も良い。


図書館

SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
Lament for ■■■(あるキョジンへのラメント) 1 3 5 9 2 0 68 感想
侵蝕夢界都市 池袋 [第一章 アリス・イン・アップルティ]  0 5 8 7 0 0 62 感想

+ Lament for ■■■(あるキョジンへのラメント) 
キールキルキル! 仲よさげに接する殺人鬼どもが会話してる姿は可愛いじゃねぇか~! 内容も読みやすかったぜ!
ただ能力や戦闘自体が皆無だった話なのは悲しかったぜ。相手をKILLする二人のバトルや、累絵空としてどんな魅力があるのかも見たかったぜ~!
あと、ティーカップを叩きつけたり殴りかかるシーンが好きだぜ。戦う意思と暴力は最高だぜ~!

ファンタスティック! アリスとクウの関係性が意外で驚かされました。もっと先が読みたい!

完成度が高い。読後感にある種の爽やかさがある。(人は死んでる)

よく練られた物語に触れた、というのが第一印象。書き手のセンスは悪くないが、私が読みたいものとはあまり重ならなかったのが残念。
戦場と対面から期待されていたものといえばその通りだが、「殺人鬼同士が殺し合うバトルSS」から期待されるものとは程遠かった。

世界観のある文章ながら、素直に読み進められました。通常とは少し異なる雰囲気の物語は序盤で引っかかることが多いですが、このSSはすんなり染み入ってくる感じです。ただ、SSバトルとして見たときの評価は低いです。ミッシングギガントのプロローグを見たときの感想は「これだけ強力な能力(+NPCの能力)を持たせて、どのように対戦相手の見せ場を作りつつ勝利するのだろう」だったので、そこに対するアンサーがなく圧勝しているのはちょっと。加えて対面がしっかりそこに向き合っていることを考えると……。厳しい言い方をすれば、自分で握った武器を扱いきれずに逃げた、あるいは手札を温存して世界観でごまかした、という印象です。
+ 侵蝕夢界都市 池袋 [第一章 アリス・イン・アップルティ]   
キールキルキル! 戦闘シーンが周りを巻き込みまくってて派手でいいじゃねぇか~!
最後のオチもホラー風味があって良かったぜ! まさかこれからどんどん増えていくのか~!?
ただクライマックスの決め手は能力的に何が起こったのかよくわかんなかったぜ! まあそこも含めてホラーな雰囲気を出してるのかもしれねーな!

4人組殺人鬼になっちゃったー!? 相手が不死身だからね。この結末はとても良かった!

このマッチングでちゃんと殴り合いしてくれたので評価高い

文章一つ一つが楽しいし性癖が強いのが素晴らしい。

対面同様、他戦場と比べてバトルSSらしい展開に乏しいため評価が難しい。戦場の味といえば聞こえは良い。
加えて、キャラ設定を理解しきれていない読者にも読ませることへの配慮が足りておらず、書き手の独りよがりのようになっている悪文が目立つ印象。
独特な字下げ処理は書き手の環境によるものか、意図したものか分からないが、読みづらいので地の文は1行ごとに字下げするor全部しないで統一してほしい。
それはそれとして、美少女+小人への軽リョナ描写は性癖に刺さったので部分的に高評価を付けたい気持ちもある。

改行せずに文を続けている・段落下げに癖があるといったことが原因で、ちょっとだけ読みにくさを感じました。敵の能力の突破方法は100%納得ではないですが、なんとなく説得される圧はあります。




ビル街

対戦者:八百万 虚無
   :オムニボア
SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
故意に請いせよ行為する乙女 0 3 3 3 14 0 97 感想
複素数の分解に関する一考察 0 0 6 4 13 0 99 感想

+ 故意に請いせよ行為する乙女 
キールキルキル! 登場人物一覧で笑わせてくるんじゃねぇ! トイレに行って死ぬんじゃねぇ! さてはギャグだな!? 正直好きだぜ面白いな!
面白い愛の物語だったぜ~!短編恋愛小説か~!? ミーム系魔人としては、確かにオムニボアに対する最適解な気もするぜ。ここと1対1のバトルを作ったのも含めて面白かったぜ~!
気になった点として、似たような文字列が並んでる所は正直読み飛ばしちまった!でも謝らね~ぜ~!

頭が悪いからよく分からなかった!えっ、これどうなったの!?

うわー、満点です! 対面の方を先に読んでてね、あちらに満点つけるのは決めてたし、どっちかに票を入れるなら向こうなんですけど、じゃあコレに4点付けられるかというと無理! 測定器が壊れました! こちらも満点です!! なにこれメチャクチャ楽しい!

オムニボアと一家を率直に好きにならされてしまった。参ったね。

全編オムニボアをボコボコに殴り続ける不条理物語、お見事!!趣味が合いますね♡は最高の殺し文句でした!!

うー殺してみたからこそ発狂エンド、これはNOVA会員さんもええってなるやつ
料理の仕方がうますぎるんだぜ

クソ映画見せられるオムニボアかわいそう。時々作風がちゃんと情緒的になるのはクスッとした。振り幅!!

オムニボアとの相性が見事なまでに噛み合った奇跡のような名SS。理解できたりできなかったりする言葉遊びの連続が心地よい。
あえて面白くない物語をぶつけることで相手の精神を削るという戦い方もメタSSとして完璧。
様々な要素を包容させながら一切妥協せず、何もかもを全力で書き上げたことに惜しみない称賛を与えたい。

「心の底からくだらない物語」と宣言している通り描かれている物語はくだらない、けれど構造としては対戦相手にしっかりと向き合っている、というマッチング結果を活かしたSS。このタイプのSSは描写のアクセルを踏みすぎてついていけなくなるというパターンが多いですが、本SSはそのあたりが上手く制御されておりバランス感覚の高さを感じます。唯一懸念する点があるとすれば、これ以上のマッチングは望めないのでは?というところ。普通の相手にこれを出された場合点数がぐんと下がると思うので、見せ方の腕前に期待します。

すごくすごかったです

+ 複素数の分解に関する一考察 
キールキルキル!なんだこの論文は~!?八百万虚無という存在を考察して再構築してるじゃねーか!6人どころか7人もキャラを作ってるようなもんだな!ナイスキル!
キャラ付けも上手く、読んでいる途中から引き込まれたな!オムニボアが初手から純粋に強過ぎる感じは気になるが、それを差し引いても面白かったぜ!
対複数向けの調査能力と考えれば、マッチング含めて良い戦いだったんじゃねぇか~?
この長さには理由もあるし、そもそも読みやすくてあまり長いと感じなかったぜ~!

最後の一文が良かった。

はい。満点です。パンク・キャノンの能力原理が、一人ずつメンバーを仕留めて明かされていく展開、最後に母偶数が仕掛けた反撃。全てが完璧でした。えっ何これ怖い……。長いのにメチャクチャ読みやすいし、心を揺さぶられる描写が随所にあるし……。えっえっ、一週間で対面からこの構成を組み立てて執筆!? えっ本当に!?  中の人6人ぐらい居ない!? この話、超好き……!!

SSの内容自体に非はないが、長い。

ここまで詰めきったパワーがすごい。圧倒された。

赤いスカーフを巻け!指を打ち鳴らせ!俺たちの一人でも生き続ける限り『パンク・キャノン』は終わらねえぞ!俺たちが『パンク・ピストルズ』だ!!!

ナガイ…だけどしっかりボアさん真逆だ
一家一族しっかり描写してるしすげえよ怖いよ

この対戦相手をよくもここまで見事に咀嚼しきったな!オムニボアは最低だけど作者は最高だよ!

対面がオムニボアに悪文をぶつけてきたのと好対照に、こちらは文句なしの名文。対面への愛が成せる業か。
5人+i姉妹全員の設定や能力、散り方まで考えたらそれはもう多人数乱戦と変わらないボリュームになるのも納得。
読めば読むほど登場人物全員が好きになってくる。もっと読みたくなる傑作だった。
対面を変わり種SSの至高とするなら、こちらは王道SSの究極。ベストバウトに相応しい二作だったと思う。

1本目とは異なる形で対戦相手と向き合っているSS。サブキャラクターの指という特徴を拾って、1本ずつ捨てていくという構成は素直に上手いと思いました。ただ、さすがに文字数が多い。プロローグに存在しない設定が盛られていることもあって、途中で読み疲れから物語への没頭感が減じてしまった感あり。

すごくすごかったです



廃工場

SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
葬送のフリーレン 0 0 5 8 8 0 87 感想
悪の怪人・キリキリ切腹丸 VS 電車忍者 VS エイリアン・プリンセス 1 4 7 7 2 0 68 感想

+ 葬送のフリーレン 
満点。文句なし

SSがうますぎる!最初どっちが勝つのか分からなかった!強すぎて怖い!

タイトルから展開まで躊躇いがなくて笑ってしまった。脱帽。

正義にも悪にも振り切らない、だがそれがいい

タイトル名ェ!しっかりネタも入れてる…

最後の〆が無慈悲だけどめっちゃ好きです…

読む前に、タイトルがまんまなのは流石にどうかと思った。
ルビが常用漢字にまで使われているのも気になる。もしかして子供向け狙ってる?
対面に優しくて好感度ぶち上げるタイプの殺人鬼なのはとても良いし、描写から説得力もある反面、最後で「でも怪人だし殺人鬼なんだよな」という感想に着地してしまうのが惜しかった。
読者を強く意識するタイプの書き手と思われるが、流石に今回のレギュレーションで善人を書くのは辛そう。

い、一見いい話だったのに!?キラキラの無常さを感じるぜ。多分作者さん的にはわざとだとは思うんですけど、最後の切腹丸がめちゃくちゃ早口かつ雄弁になってるのがちょっと違うなって感じになっちゃいました。

しっかりと状況を理解しながら読み進められる、読みやすさがあるSSです。電車忍法のバリエーションの豊富さや、見切る・裏切るのような言葉遊びも、好みですね。物語の縦軸(エイリアン・パラサイト関連)についての言及は欲しかったですけど。ただ、葬送のフリーレン……。私は読んでいるからまあわかりますけど、このタイトルにするなら「ヒンメルならそうした」「アウラ、自害しろ」みたいな定番ネタを盛り込んで振り切るか、具体的な作品名は出さずフリーレンを読んでいる人だけがわかる匂わせ程度にするかした方が良かったのではないかと思います。評価を下げるほどのポイントではありませんが、うーんなんかうーんと思ったことだけ伝えておきます。

+ 悪の怪人・キリキリ切腹丸 VS 電車忍者 VS エイリアン・プリンセス  
とにかくセリフと掛け合いが良い。

アイエエエ!?ニンジャ!?ニンジャ共闘ナンデ!?切腹丸の最期かっこよすぎだろ!

エイリアン話でしっかりエイリアン義務果たしていくの偉すぎるのでは
切腹丸さんの散り方が好きでした…

電車忍者、そんな文体だったっけ。あまりにも切腹丸SSとの親和性が高く、一瞬同じ人が書いてるのかと思って驚いた。
切腹丸さん、こちらでも善人ムーブしてる……。しかもこっちの方が展開に違和感が無い。あまりにも切腹丸の使い方が上手い。
自キャラの掘り下げ方も上手く、シーンの合間に回想を挟みつつ、ラストシーンの見せ場は切腹丸に譲るという謙虚さが素晴らしい。
対面の終わらせ方が寂しげだっただけに、こちらは心なしか胸が温かくなるような終わり方で良かった。

せ、切腹丸ー!!こんな間抜けな死にざまを見せるなんて畜生!でも笑顔で逝けたのでOKです。ほんとか?

ニンジャスレイヤーの始まり方。飛ばしても大丈夫と言っているので、前半部はまあ幕間ぐらいの感覚で良いのかな。しっかりと戦闘描写がなされていて戦況が理解しやすいですね。ただ『悪の怪人・キリキリ切腹丸 VS 電車忍者』の前半部は事実を羅列する文がダダダッと続いている感じがあるので、個人的にはもう少し詩的表現が多い方が好み。致死率十割トロッコ問題は致死率十割怪談のパロディネタだと思いますが、単独でも意味が伝わるので対面のフリーレンと比べてこの点は技巧を感じますね。




墓地

SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
ロミジュリレクイエム161/0 0 2 3 2 7 0 56 感想
キラキラメモリーズ 0 0 6 6 2 0 52 感想
『死生の境に手向けの花を』 1 0 4 5 4 0 53 感想


+ ロミジュリレクイエム161/0 
三人の殺人鬼が共闘して娘を癒す展開が素晴らしかったです!

見事です。

キールキルキル!治療することしか考えてねぇ、そんな医者としての覚悟が伝わってくるいい話だったぜ~!殺人鬼のくせに人情話しやがって、面白ぇじゃねぇか!ほっこりした話は嫌いじゃねぇぜ~!ついKILLしたくなっちまうな~!
ただ戦闘中の構図がわかりづらく読みにくい部分はあったぜ!三人以上が出る場面はセリフだけじゃ誰が喋ってるかわかりにくくなって描写の難易度が高いから仕方ねぇのはあるけどな!特にアクション場面については、人数を操作してみたり三人称の視点人物を使い分ける意識をしてみると、情報が整理されて読みやすくなると思うぜ~!

文句なしの五点。死と蘇生があまりにも凄惨で美しすぎる。

三つ巴の状況のまま区切れなく話が進むので、ちょっと読みにくさを感じました。書かれている内容が悪いというわけではないので、もう少しシーンカットを入れてもらえると助かります。ロミオとジュリエット、ゼロ除算などのくだりが結構好き。
+ キラキラメモリーズ 
プロットが明快で美しかった! 本懐を遂げたシャルルが娘に殺される決着が素晴らしく、その後のアンピュテートによる慈悲の殺人が悲しく胸に沁みました!

キールキルキル!構成はスッキリ整理されてて読みやすい話だったぜ!各殺人鬼の持つ特性や特徴が反映された展開で、面白い話だったと思うぜ~!!
ただ若干能力バトル感が薄いというか、「結果的にこいつが生き残った納得感」が薄い感じはしたぜ。まあこの話はバトルというよりは人間ドラマだったんだろうな。
キールキル!最後には女子供も殺すなんてナイスキルだぜ~!さすが殺人鬼だぁ~!

全体的に読みやすく、勝利のロジックもしっかり描けている。ロジックに必須となる記憶転移の説明が、ただの説明としてだけではなく物語へ引き込む序文としても機能している点も良い。ただ一点気になるところがあるとすれば、ごっつあんWIN感があるところ。可苗衣ちゃん殺害という物語上の役割は果たしているものの、切り取りシャルル・人医師の死因にもう少し主体的に関われていれば完璧だったのですが。
+ 『死生の境に手向けの花を』 
タイトルとお姉ちゃん描写が三本中で一番良かった!

キールキルキル!こいつはご機嫌な殺人バトル開始の演出だな!こういうのは好きだぜ~!
話の流れとしても変態との共闘の流れを綺麗に作るのは面白かったぜ!
人医師の凶悪さの演出は最後も含めて素晴らしい出来栄えだぜ。格と恐怖が表現されてたな。
能力応用のバトルも見たいものが見れて面白かったぜぇ~!

ところどころに、描かれている場面をイメージするのに時間がかかった場所がありました。イメージできた後は、まあ納得できる描写なのですが......。



サンシャインシティ

対戦者:プレイヤー
   :スパイダーマン
   :普見者
SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
勝算 0 4 8 2 3 0 55 感想
殺人鬼の正体、あるいは殺人鬼のShowTime 2 1 3 8 3 0 60 感想
サンシャインシティでヒーローもどきと戦ってみた 4 13 0 0 0 0 30 感想

+ 勝算 
キールキルキル!綺麗で簡潔、とっても読みやすい文体だぜ!構成もスッキリしてて好印象だぜ~!
キンキンキンはパロディネタだな?ギャハハ!そういうの好きだぜ!
他キャラも含めて個性と魅力が表現されてると思うぜ!ただ能力バトルとしては若干あっさりしてるかもな。もうちょっと攻防が見たい所ではあったぜ。
だけどこれはこれで簡潔で面白い作品になってると思うぜ~!

普見者ちゃんが一撃で退場しちゃったのかと思って焦ったが、ちゃんと戦闘困難な振りをしてて良かった。眼球を重傷偽装のトリックに使うアイデア好き!
面白いんだけど、剣戟をキンキンキンで済ましたりするのを味にできる文体になっていなかったと思う。端折った部分がどうしても気になった。

決め手の展開に事前の積み重ねがなく唐突感があり、説得力に欠けると感じました。
+ 殺人鬼の正体、あるいは殺人鬼のShowTime 
転校生設定をここで持ってくるかー!ツヨイ!

キールキルキル!ギャハハハ!なんだこれは、この祭りを詰め込んだオモチャ箱か?面白ぇなぁ~。このアイディアは殺人鬼どもへの思い入れが強くなった時に見たらめちゃくちゃエモそうだな。真剣にプレイヤーの能力を考察した結果こうなったというのは納得だぜ。
ただ今回の描写で一つ気になったのは、こいつら三人が面白ぇ殺人鬼だからこそ、「こいつら独自の設定や魅力、そして何よりスパイダーマン自身の魅力が深堀りされた話」が読みたかったって気持ちはあるぜ。特に今回は初戦だし、ネタ切れはしてねぇはずだしな。
もちろん、他のキャラの設定を使う事自体は全然悪い事じゃあないと思うぜ。俺の武器をフィニッシャーに使うなんて見どころあるじゃねぇか~!キールキルキルキル!

プレイヤーを転校生としてダンゲロスの世界観に取り込んだのは良いアイデア! 未来のイベントを知ってる点が説明できてたら更に良かった。

文章と物語の完成度は申し分ない。他戦場のキャラを積極的に取り入れていくのは好きな方。ただ引きがスパイダーマン本人ではなく鏡助というのが惹かれない。退場する他二人の節操のなさに比べ、やりたい放題なはずのスパイダーマンが小さく纏まってしまったように感じた。

対面以外の敗退していないPCをSS内で動かすことは、私の中で明確に「なし」です。よって1点を付けます。このSSに限らず、同様の描写を認識した時点で1点を付けます(予告)。
+ サンシャインシティでヒーローもどきと戦ってみた 
キールキルキル!タイトルが配信者らしくて小洒落てるじゃねぇか~!
プレイヤー目線で描写することで、普見者自身の魅力が表現したのは良い戦い方だと思うぜ~。ナイスファイトだ。
けどやっぱりダイジェスト的に話が進んじまうと、「その内容を見せてくれ~!」となっちまうな!ここから先はサブスク登録が必要なのか!?支援者向け限定公開か!?ちょっとアレな動画もあったりするのか!?

バイクに片足轢かれちゃってる…。普見者ちゃんが正義以外の理由にすがりたかったモノローグ良かったです。

なんでドリトライ部分はこんなにしっかり書けてんだよ!!

バイクに轢かれることなく一応読める形にしたことはえらい。



学校

SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
殺芸部の火 1 1 2 7 4 0 57 感想
学校第二回チキチキ★〆切限界ギリギリ大乱闘決定戦!超ブッチギレのヤバい奴ら!&同時上映 戯曲『鬼子母神』〜絶界〜 3 2 6 1 3 0 44 感想
鏖高校連続鏖殺事件 1 3 8 3 0 0 43 感想
脳と涙と男と女 1 3 8 1 2 0 45 感想


+ 殺芸部の火 
メチャクチャ面白かったけど正史にしたらこれアカン奴では……まあメチャクチャ面白かったから5点でええか……!

キールキルキル!序盤から素晴らしいハイテンポだぜ~!頭の中に浮かぶ情景が日常系ゆるふわギャグ漫画なんだよな。これは相手の雰囲気を踏襲しただけでなく、純粋に見せ方が上手いと思うぜ。あまりにも無体な秘密道具が出てくるが、それもこの世界観なら許される感じがするしな。相手の雰囲気・世界観を利用した戦い方は天晴だと思うぜ!最後まで誰が生き残るのかわからず、ハラハラさせられたぜ。

どんどん因果が連載してめちゃくちゃになっていくディザスターコメディムービーを見たような満足感。

結局誰ともちゃんと向き合っていないかろんが生き残ったのが何とも無常。

殺芸部のトレスが死ぬほどうまい…!完全に牙を隠していたタイプ。怖~!

クレイジー

2本目と比べて、こちらはまだ理解できるライン。
+ 学校第二回チキチキ★〆切限界ギリギリ大乱闘決定戦!超ブッチギレのヤバい奴ら!&同時上映 戯曲『鬼子母神』〜絶界〜   
学校大惨事すぎる……。

キールキルキル!やっぱりカマド・タンジェロの話じゃねーか!!くそ、出たら笑っちまう恐ろしい存在感だぜ。
不条理ギャグをやってたと思ったら気づかずうちにシリアスへとスッと移行してて温度差がすげぇ作品だな。
文字装飾はホラーみもあって面白い試みだ。ただそれも込みで、全体的に読みにくくなってる傾向はあるな。「どういう情景なのか」を描写するより、「今誰が何かしているのか」という客観的な部分に力を入れてもらえると、俺みたいなバカでも読みやすい話になると思うぜ!

タイトルに恥じぬ盛りだくさんっぷり。よくぞここまで詰め込んだ。

スライド文字が読みづらく、一文読むのにスライドしきるのを待たなきゃならないのでテンポが悪いです。扱いの大きいタンジェロもノイズ。

クールな校歌だったぜ

not for me。あと、スクロールの文字の上部分が切れている。
+ 鏖高校連続鏖殺事件 
知能低下のシーンすごく好き! ショーゾーの殺戮アクションもっと見たかったです。

キールキルキルナイスキル!こいつは俺の勘違いじゃなけりゃミステリ仕立ての殺人劇な感じがするぜ!最初の誤認もプロローグから続くトリックとして面白ぇなぁ。
全体的にバトルというよりは淡々と次々死んでいくのもその雰囲気が漂ってるぜ。
ただその分能力バトル感が少ないのが若干寂しくは感じたな。各キャラの魅力が表現された活躍がもっと見たかったぜ~。

勝因とマミヤの動機がわかりやすくて良かった。ただ殺し際があっさりしすぎかな。

最悪を最悪のまま先に進ませる軸を作ったのが豪腕。

クレイジー

地の文が淡々とし過ぎている気がします。もうちょっと台詞と台詞の間に、間が欲しい。「人生で最悪で最後のついてない一日」が、物語の流れの中でうまく機能しない点も気になります。
+ 脳と涙と男と女 
十羅と祥三、メルとかろんの関係性が良い設定で、2vs2になる状況作りが上手かった。関係性をもっとねっとりと情感込めて書いてくれると更に良かったかな!

キールキルキル!
……百合だな……。
序盤から意表をつく展開に綺麗な2対2構造を作る話作りは構成の妙だな。読みやすくて面白かったぜ!
ただ他キャラの解釈として、基本的な強さに大きな差があるのがちょっとご都合感を感じちまったな。強さの情報を出す位置を序盤にするとか、戦いの魅せ方として偶発的にパラメータ勝負に持ち込む展開は避けてもらった方が、もっと説得力あって面白い能力バトルになりそうだぜ!
…………百合だな。

狂っていた連中にもそれぞれの情があった。本人たちの最悪な人格は変わらなくとも、そういうものが見られるのは悪くない気持ちです。

クレイジー

初手の『催眠』で、評価のハードルをだいぶ上げました。これをやるなら、もっと全体をめちゃくちゃにやらないと納得感がなくなると思います。極論、全部それでいいじゃん、になるので。



水族館

対戦者:俳人575号
   :鬼ころし
   :異世界案内人
   :迦具夜の銀燭
SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
夏草や兵どもが夢の跡 2 1 3 5 7 0 68 感想
水族館その2 0 1 1 8 8 0 77 感想
我が侭に、我が道を 1 0 3 7 7 0 73 感想
異世ものがたり 3 9 5 1 0 0 40 感想



+ 夏草や兵どもが夢の跡 
面白ぇ!キールキルキル!ナイスキル!
途中の夏子先生の寸評もいい感じで、話としてだい『全ての登場人物の魅力がしっかり表現されていて、これは大変良いお話になっていると思います。難しい題材なのにきちんと自分の武器として活用しきった文章力は評価せざるをえません。能力としても結果的に飲酒運転になっていることなども、思わず読者がツッコミを入れたくなるような面白い使い方をして、とっても良いお話になってますね。一つ気になる所としては、やっぱり中盤の句に対しての評価が少々無理筋な所があります。とは言え、殺人鬼のお話として周囲の人達を巻き込む規模の大きなスケール感の話になっている所など良い所がたくさんありますし、これは総合的に才能ありとしか言いようがないでしょう。とっても素敵なお話でした』

俳句も含めてセンスがありながらどこまでも自由なのが痺れた。

回転木馬の句が決して上手くはないのがむしろ再起の第一歩として、夏子先生が期待を込めたかった句として美しいと思う。そこからのペンディン句、ラッシュの熱量は見事の一言。

ここが噂の置き俳&ペンディン句……! 最高の能力応用でした!
+ 水族館その2 
いいキルだ!キールキルキル!グッドキル!
まず夏子先生の解像度が高いな!他にも話『まず、話がわかりやすく構成もスッキリしていますね。己の肉体・俳句を武器に戦う姿は能力応用として大変美しいお話が描けていると思います。何より対面の相手の魅力が描けている点がお話としてとても良い所だと思いますよ。一つ気になる部分としては、やっぱり俳句の詠み方の部分で、能力の範囲だから高評価、というのはちょっとゴリ押しには感じますね。ここが良い句になっていれば、文句なしで特待生レベルだったとは思います。ただそれでも今のままでもこのお話は十分魅力的で力を持ったお話ですから、内容としては才能ありで間違いありません。読んでいて楽しい、素晴らしいお話でした』

割りと場面が切り替わるのに突っかからず読めた。

各人の意地と矜持が美しい。ただ575のデバフに対してバフが強すぎるのが気になったかな。

消火器の泡を蟹に見立てるのがポエット! 脱ぎっぷりも大変よろしかったです。
+ 我が侭に、我が道を 
ナイスキル!キールキルキル!グレイトだ!
夏子先生にちんぽと言わせるなんて怖いもの知らず過ぎるぜ!でも笑っちまったので俺の負『お話として、それぞれの殺人鬼の方々の持つパーソナリティに焦点を当てて行く手法が美しいお話になってますね。あと俳句に対して正面から向き合っていた書き方はとてもいい事だと思います。読まれた句は、点数に納得感があるかはともかく、心に響く物が多かったです。ただ一つ個人的に評価が分かれる所だと思うのは、能力の解釈の部分です。俳句部分の変質については、すんなり受け入れるのに難しい部分はありました。ただ全体的にお話の筋が通っていて、面白いものになっています。才能あり、と言っていいでしょう』

4作の中で一番好きな岳深。最悪の三刀流。好きすぎる。鮫がうるさいのがノイズ。

芭蕉の句で0点! それはそう! 夏子先生の採点基準を解体してリチャードの最後の舞台として仕上げる手口! 銀燭を強者として完成させて、それを越える鬼ころしの凄味! 俳句を軸に見事な四つ巴を描ききってました。満点です!
+ 異世ものがたり 
衝撃だ!キールキルキル!笑ったぜ!
夏子先生NTRENDとは完全に意識の外『まず最初に触れておきたいのは冒頭部分ですね。読み飛ばしてもいい話、というのは斬新な発想で面白いと思います。特に今回は総文字数が多いですから、心遣いとして嬉しいかもしれません。でもこれは俳句と同じで、その取捨選択や伏線を自然に仕込む技巧・読んでて面白い文章にするという技術もまた、作者の力量とも言える所はあるかもしれません。特に今回は最後が中途半端な形で終わっているようには見えました。その辺りも含め、最初にプロットを書いて情報を厳選してみるなども、書き方の一つとしてはありかもしれません。世界観や会話劇がとても素敵な文章ですから、ぜひまた頑張ってみてください』

水族館の順路に絡めた連作は見事。完成形を見たかった。
パンフレット非常に良かった。メンダコが食べられると知れたのも収穫! 俳句が大量に作成されていて、水族館の構造を組み込んだ連作で高得点を得るというアイデアは秀逸。時間が足りなかった時は最後の部分に構想だけでも書いてくれると嬉しかったかもです。

2号ちゃん


ショッピングモール

対戦者:ドクター
   :アンバード
   :【博しき狂愛】
   :外宙躯助
   :Dr.Carnage
SS名 1点 2点 3点 4点 5点 応援 合計 感想
嘘つきが多すぎる 0 1 2 5 8 0 68 感想
誰が天使を殺したか? 1 3 7 5 0 0 48 感想
開戦 2 4 8 1 1 0 43 感想
『雨中友栄』 2 1 11 2 0 0 45 感想
VSアンバード 1 0 3 7 5 0 63 感想


+ 嘘つきが多すぎる 
自然に5者が混じり合う構成はとにかく読みやすくい良い話だったぜ!能力対策もしっかりしながら設定も自然に繋げられた一本の完成度高い作品になってたな!
気になる点としては、綺麗に話をまとめてるせいで結果的に淡々と処理していく順当な話に落ち着いてるように見えちまう所だな。……いや、話としてここまでまとめるだけで十分すごいんだけどよ!
展開の驚きもあり、綺麗で簡潔で読みやすい破綻のない面白い話だったのは間違いねぇ!アンバードの正体も工夫が凝らされてるしな~!全部の話を読んだ上で改めて見ると、5本の中でアンバードの正体は一番面白い正体だと思ったぜ。
でも全てが高水準でまとまっているレベルが高い作品だからこそ、贅沢を言うならもう一歩、読者の感情を揺さぶるか共感させるか、何か引っ張るポイントが1つあると、満足感も備えた完璧な殺劇になりそうだぜ~!
この文量にまとめ上げるようなすげー筆力を持ってるヤツだからこそ、十分面白いのにさらにもっと高みを目指せそうで期待しちまう部分だな!悪いなぁ、俺は欲張りだからよ~!お前の話がもっと読みてぇんだ!キールキルキルキルキル!

アンバードの正体なるほどプロローグに出てる! プロローグが独白形式なのを活かして信頼できない語り手に仕立て上げる手口が見事でした!

文量が多いのに読みやすい。

Dr.Carnageの正体がこうだったのはそうきたかー!とそうなっちゃったかー…の気持ちが半々。彼には最低最悪の殺人鬼で居続けてほしかった感もある。鮮やかでえげつない立ち回りが実に見事でした。

適切なシーンカットと登場人物数のコントロールで、読みやすかったSS。「誰の」プロローグと指定がないことを利用したアンバードの攻略法は見事。ただ、それが物語性の向上に寄与しているかという点ではそこまででもない。舌を唸らせるトッピングを、メイン料理とは別皿で提供された感じ。アンバード(オリジン)は【博しき狂愛】に多くの恋路を見せるためアンバードの数を増やしていた、みたいなエクスキューズががっちり描かれていればもっと良かった。
+ 誰が天使を殺したか? 
キールキルキル!目を引く冒頭からの、ラストへ向けてのどんでん返しとなかなか面白い構成だぜ!それぞれが自由に動く乱戦は見ごたえがあったぜ。血の羽で飛び回るシーンも、映像を想像すると印象的だぜ。
ただこの登場人物の人数にさらにカルガネやら菖蒲の設定まで盛っちまうと、情報量が多すぎて読み手側に与える思考負担が大きくなっちまってる気がするな!今回の乱戦のような戦場で考えたとき、簡潔さも意識するとさらに良い物語になる気がするぜ!
ところどころに挟まるネタも面白かったぜ~!

アンバードと真摯に向き合った結果として、あやめちゃんが男の子になっちゃったことについては、面白かったかどうかはともかく敬意を表したいと思います。貴方は良く戦った。

実は何を隠そう理詰めが好きでね。それを叙情的に描いているのも良き。

後半が文章や視点の入り乱れ方が荒くなってすごく読みづらい。前半は丁寧でワクワクしたのに…

とても興味を惹かれる始まり方で序盤は読みやすかったものの、後半に進むにつれて引っかかる部分が増えてきたSS。引っかかる理由として言語化できる部分としては、展開のために無からNPCが生えてくる感が強いこと。例えば雁金アサヒは「カルガネを【博しき狂愛】の対象にしたいから、人にする必要がある」ために生えてきたという印象を強く感じる。5つ巴の戦いなのである程度強引に進める部分があるのは仕方ないものの、前半部で先輩エイリアンハンターとの回想などを入れておけば唐突感をだいぶ軽減できたのでは?と思います。手札が必要になった時点で手札を増やすのではなく、前のターンで手札を引いておいてほしいと言いますか。
+ 開戦 
キールキルキル!タイトル通り1対4の構図となってドンパチおっぱじめるとは面白ぇおっさんだな~!いい戦争だったぜ!
おっさんの活躍は十分だが、せっかく能力や設定があるんだから他の奴らの活躍も見たかったぜ!そんな殺人鬼どもの十全の力を見せてくれたその上で、人間が魔人を圧倒する知略戦を見たかったな!
特にセロトニンで対策するとこなんかは最高に知能戦してたしな~!あそこの能力バトル感ある戦い好きだぜ~!

アンバード発生経緯はシンプルながら納得のいく良いアンサーだったと思います。あと、外宙躯助に恋させられてしまったあやめちゃんがなんか可愛かった。

ドクターと【博しき狂愛】の戦いに終始していて他の殺人鬼はどうとでもなる感じが否めなかった。決着手も全部纏めて終わりなのが味気ない。

【博しき狂愛】を万能に使い過ぎていて、他PCの見せ場が本当に見せるだけという感じになっている印象。いきなりシェルターが出てきて爆破で勝利というのも、納得感が薄い。<依頼内容>の匂わせは、フリ・伏線としてはちょっと弱い。あと異名:ドクターと呼称:ドクターが混ざっているせいで、ちょっと混乱しました。アンバードとルビを振るとかしてほしかったです。
+ 『雨中友栄』 
キールキルキル!投稿順に読んでるが、ここの狂人コンビが手を組むのは珍しい展開だな!(狂人つっても、他の奴らも十分狂ってると思うけどな)案外二人ともまともに協力できてんのは新鮮で面白かったぜ~!
ほとんどのモブがアンバードという群体として扱われるのもわかりやすくていいなぁ!
なにせ固有名詞が多いからなぁこの戦場はよ~!
ただせっかく五体も魔人がいるのに、それぞれの死に様の描写があっさりし過ぎてるのはちょっと味気なく感じたぜ!死に際にドラマがあると、俺が嬉しいぜ!なにせ俺は殺人鬼だからな!せっかくなら十人十色の無様な死に様をじっくり見せて欲しいぜ~!

ドクターの配下として動いたり、アンバードにされ、エイリアンにされ、ストックホルムに認識破壊され、カーネイジに操られ……モブの皆様に黙祷。ひーちゃんとにこちゃんが相討ちするの美しかったので、そこにもう少し尺が欲しかった!
この曲者揃いの乱戦をよくもまあここまで読みやすく纏めたな!と素直に感心。ただDr.Carnageがあまりにきれいで誰!?ってなりました。

外宙躯助とDr.Carnageをバディにする、シーンカットを適度に入れるなどの工夫で5つ巴ながら状況が理解しやすくなっていたと思います。ただ、そのせいでプロローグで期待した外宙躯助の空気感はちょっと弱くなっていた気が。Dr.Carnageが外宙躯助を救うと
いうのもちょっと違和感があるので、【博しき狂愛】の能力を活用するなどの工夫が欲しかったです。アンバードまわりのアンサーももう少し欲しかったかも。
+ VSアンバード 
キールキルキル!5陣営を個別にワクワクするヒキとともに導入を書いて見せるなんて洒落てるなぁ!さすが群像劇を描かせに来たような能力の魔人だぜ!
あとSTEP細胞!おい!!いいのか!?まあいいか……。なかなか危ない橋をわたりやがるぜぇ~!さすが殺人鬼だけの事はあるな!チキンレースは嫌いじゃねぇぜ!
それぞれの殺人鬼のキャラ性を深堀りして行ったのはいい手腕だ。それに伴ってアンバードの魅力や強さもしっかり描かれてたと思うぜ!ただその分、他キャラの魅力や強さ・恐ろしさなんかは少し食い足りない気はしたぜ。そこらへんも描いてくれた上で、さらにその上を行ってぶち倒してくれてたらもっと俺好みの話だったぜ~!

アンバードの名前、そのように読み解くのかー! ひーちゃん、ずっと愛称呼びなのは気になってたけどオリジンだとは思わなかった(オリジンは下着ドクターだと思ってたのでオボカタさんに綺麗に騙された)。

登場人物が一番多いのに流れが把握できて面白い。

山乃端一人が登場することにカタルシスを覚えるかどうかで読み味がかなり変わりそう。というかキャンペーンプロローグと矛盾しませんか…?

VS各アンバードという形にしたことで状況は理解しやすかったSS。ただし、そのせいで複数の勢力が相互に影響を与え合う乱戦の旨味がなくなっていたのは何とも。プロローグはキャンペーンのプロローグのことですよ、というのは納得の答えだが、1本目のSSと同じく物語性への寄与という意味では疑問符が付く。次戦以降へのヒキという面はあると思うが、アンバードが山乃端一人だったから何なの?という気持ちがある。なぜなら、山乃端一人についての情報があまりにも少ないから。「正体が判明したことによって低下した物語力」と「アンバードが山乃端一人であることによる、次戦以降への期待」を比べたとき、マイナスの数値になっている印象。あとこれは評価とは関係ないことですが、アンデッドアンラックを読んでいる私は、アンバード=『非鳥』という表記を見たときに「いや『不鳥』でしょ」、と一瞬思ってしまいました。
最終更新:2024年06月09日 22:09