交易港グラナダ<Granada Wharf> - ラストクラウディア @ ウィキ

エピソード

オルダーナの東の港

オルダーナ大陸の東中部に位置する交易港町グラナダ。
現在ラドール島のアベリア港とは安定した航路があり、交易、漁業などが盛んに行われている。
この町の歴史は古く、その発祥は神聖ロダール王国がオルダーナ大陸を版図に加えたのと同時期に、大陸の東の港として築かれたとされている。
その目的のひとつはランゼリア王国との交易とされている。
当初、その役目はランゼリア大陸カルドラ港にほど近いリドル港が負っていたが、そこに行くまでには難所であるグラキア山脈を越えねばならず、比較的容易に利用できる第二の港町が必要とされたのだ。
やがて、グラナダはランゼリア大陸南部、そしてバダール港経由で運ばれてくるモルダナ大陸からの交易品を扱うことでオルダーナ大陸一番の港町として大きく発展。
この地に集められた品は、港北に流れるラウザ川を伝ってオルダーナの街へ運ばれ、貴重な品などはさらにそこから神聖ロダール王国へと持ち込まれていったとされている。
ちなみに港町としてはオルダーナ港の方がより交易には適しているとされているが、神聖ロダール王国はオルダーナ港は軍港として使用して交易などは制限したため、当時の交易はグラナダが中心となっていた。
その政策は、オルダーナの商人たちを必要以上に富ませないためだったとも言われている。

グラナダ成金

神聖ロダール王国統治下のオルダーナ大陸では、グラナダが貿易の富をほぼ独占していた状況であり、商人たちが巨万の富を築いた。その繁栄ぶりは、一時期「グラナダ成金」などという言葉を生むほどであった。
だが、それら商人のほとんどはロダールから派遣された者たちがほとんどであり、現地オルダーナ出身の商人たちのほとんどは、大きな取り引きに参入できなかったとされている。
とはいえ、そんなオルダーナ商人の中にも財を築いた者は存在する。
豪商ラーデスはその中の1人である。

ラーデスが扱ったのはランゼリアからの農作物、海産物などだが、ただ単に取り寄せた品物を売るのみではなく、ランゼリア特有の一部の物品を独占。
あえて出品量を抑えて、高嶺を付けて売りつけるということで行った。
それら商品は決して万人に好まれるような産物ではなくオルダーナ大陸内ではほとんど見向きもされないようなものだった。
だが、ロダール大陸の富裕層には物珍しさもあってか好評を博し、大いに売れたとされている。
一代で巨万の富を得たラーデスの豪奢な暮らしぶりは当時から知られており、ロダール王国からの役人などが利用する高級料理店などを毎晩貸し切り、商人仲間たちと遊び明かしたとされている。
やがてラーデスの死後、その財産は息子が受け継いだが、残された資産は微々たるものでしかなったという。
生前、彼は「自分の財は一代限り。受け継いだ資産など毒にしかならない」と述べていた。
息子に財産を残さなかったのは意図的だったのか、それとも野放図な生活の末のことだったのか、判断に迷うところである。
彼が建てたとされる大邸宅はグラナダの歴史を記した記念館として現在も残されており、その暮らしぶりの一部をうかがい知る事ができる。

ある街役人の活躍

現在のグラナダ

関連キャラクター