聖火シュミライア<Sylmiria Torch> - ラストクラウディア @ ウィキ

エピソード

雪山の聖火

ランゼリア山脈の山頂付近には、謎の建造物がそびえ立っているとされる。
建物の一角である灯台の常には煌々と大火が焚かれその炎はたとえかの大陸の激しい吹雪が起こったとしても、決して消えることはないという。
この炎には神が宿っているため消えない。
そう考えることが、昔からその建物の付近に住む者達にとっては当たり前のようだ。

この信仰は遥か昔、破神の圧政が始まるよりもさらに前から続いているとされ、現在もわずかな信者がその建物を訪れることがあるらしい。
大火は神の象徴とされ、この炎を崇めることはすなわち、神を崇めることと同義になると信仰者たちは口を揃えるという。
大火の名は「聖火シュミライア」。誰がなんのために建て、いつからそこにあるのか知る者はいない。

普段この建物はあるひとりの女性によって管理されているといわれている。
だが、その姿を見た者はほとんどいないらしい。
信者の中でも特に信仰心が厚く、長年この信仰に身を捧げてきた一部の者の前にのみ、彼女は姿を現すとされている。

この女性についても様々な話がある。
彼女自身が神の化身であり、そのことを隠して俗世に留まっているという噂。
あるいは、神の教えを唯一正しく教授された存在であり、一定の信仰心に達した者にのみ、その真髄を伝える役目を担っているといった噂もある。
いずれにせよ、信仰者は神秘的なその女性に対し尊敬の念をもっていたという。

聖火のもたらすもの

聖火シュミライアを崇めたのは人間が主とされているが、その他の種族が信仰したという話も伝わっている。
かつてこの聖火へ参拝した人間の記録が発見され、そのことについての記述が残っている。
この記録によれば、聖火を崇めた人間以外の種族は全身が白い毛で覆われており、一見すると獰猛さを感じさせる風貌をしていたとある。
だが、信仰に対し従順で、礼節をわきまえた振る舞いをしていたと記述は続く。
最初は見た目から警戒していた人々も、その種族の振る舞いを見てその存在を受け入れる心を持つようになったと記録は結んでいる。
これは当時の人類の考え方としては、かなり先進的なものだったといえよう。

その種族がなぜこの聖火を崇めたのか。
一説には、ランゼリアのとある森で魔獣に襲われ瀕死の重傷を負った折に、聖火の光がその種族の命を救ったことがきっかけだったというものもあるが、詳細は不明である。

聖火に光についてはこんな話もある。
ある時、ランゼリア山脈の麓に住む人々が、山での用事を済ませ自分たちの村へ下ろうとした際、吹雪に巻き込まれ遭難した。
村人たちが懸命に帰る方角を見つけようとするも今度は雪崩が発生し人々を押し流そうとする。
するとそこへ松明が飛来し、人々の目の前でまばゆい光を放つ。
輝きが収まると、松明も襲ってきていたはずの雪崩も消え去り、吹雪はやんでいた。
人々が松明の飛来した方角に目を向けると、そこには山脈にある建造物と、煌々と輝く大火があったという。
その時の光は、焚かれている炎から神の手によって取り出され、魔力を帯びた「シュミライアの光」と呼ばれ崇められたと伝わる。

この話の他にもこのような光の話は多々あり、
人々や魔獣の危機に度々姿を現す神の遣いなどといわれ紹介されている。

教え

ランゼリア山脈の昔話

関連キャラクター