『R-TYPE II』で初登場したウォーヘッド。
前述の四肢切断されたパイロットの設定はもとより、そのEDの陰鬱っぷりは多くのゲーマーに衝撃を与えた。
その後、バイドに関わる悲壮なストーリーや膨大な量にわたる裏設定はR-TYPEシリーズのお約束となっている。
もし気になる方は、ニコニコで「夏の夕暮れ」タグで検索して……いや、なんでもない。
性能面では前作同様、機体の前後に装備することで弾を防ぐ盾となるフォースはもとより、
最大の特徴である「波動砲」には、特殊触媒を用いる事で広範囲の対象に威力を発揮する「拡散波動砲」が搭載された。
新たな武装として、レーザー系にはサーチレーザーとショットガンレーザーが追加され全5種となり、ミサイル系には対地ミサイルが加わった。
しかし、機体の強化とは裏腹に敵の動きや地形がトリッキーになっていたりと、いわゆる 初見殺しのオンパレードで、
前作からして「覚えゲー」と呼ばれた『R-TYPE』だったが、IIではそれに増して綿密な攻略パターンを作る必要がある。
さらに全6ステージをクリアすると、ボーナスゲーム(2周目)が用意されている。
これがまた1週目とは比較にならないほど難易度が高く、多くのプレイヤーは一周するどころか4面のボスで泣きを見ることになる。
流石かの スペランカーを世に送り出したアイレム、マゾゲーに定評がある。
ただあまりにも難しすぎたためか、当時のゲーマーに広く受け入れられたとは言い難く、
結果としてのちの続編である『DELTA』や『FINAL』ではプレイヤーに歩み寄る形で難易度の調整が図られることとなった。
『R-TYPE FINAL』ではR-9のベテランパイロット向けカスタムタイプとされた。
R-9A用の対空/反射レーザーがオミットされたこと、強力ではあるが独特の性能を持つ拡散波動砲が搭載されていることなどから、従来型に比べ非常に癖の強い機体になっている。
そして本作では、登場するすべての機体がR-9Aから派生したものとされている。
R-9CはR-9Aの直系であるR-9A2(DELTA)から派生した機体であり、
この後に量産型であるR-9S(STRIKE BOMER)を経て、『R-TYPEⅢ』の自機であるR-9Ø(RAGNAROK)につながっている。
なおSTGとしてのR-TYPEの最終作である本作では、いままでのシリーズに登場した自機はもちろん、
設定のみの存在であったR戦闘機や、さらにはアイレムが製作したR-TYPE以外STGの自機まで使用することが可能になっている。
結果、STGとしては前代未聞の 100機種以上(波動砲のチャージが上がっただけのほぼ コンパチ機体もある程度は存在するが、
それらを除いても50種類以上はある)にのぼる自機を使用できる。もはや、アイレムのR-TYPEに対する愛は病的といっても過言ではない。
もっとも、それだけ機体があるのにステージが少ない×機体開放条件が殆どプレイ時間のみという仕様のため全機体を出すのは相当に作業が必要となる。
機体作成に注いだ愛をもう少しゲーム仕様にも向けて欲しかったものだ。
この『FINAL』をもってR-TYPEはSTGの表舞台から引退することになる。が、しかし……
STGとしてのR-TYPEは『FINAL』で最後だけど、シミュレーションゲームなら問題ないよね!
ということでファンですら想像し得なかった続編、『R-TYPE TACTICS』が発売された。
このことは、純粋なSTGとしての復活を望んだシューター達を少なからず落胆させたものの、
ゲームそのものの出来はR-TYPEのもつ独特なSTGとしての要素をとりこみつつ、良好なバランスを維持した佳作ゲームという評価を受けている。
さらにSLGになったことで『FINAL』に登場した膨大な数の機体を、設定に忠実に差別化することができ、
R-TYPEの世界観に惚れ込んだゲーマー達は(欝ED含めて)本作を高く評価している。
本作におけるR-9C(Rwf-9C)はR-9Aの後継機であり、フォースや波動砲などの充実した装備に加えて
自軍の中でも数少ない「亜空間航空」持ちの機体として、索敵や強襲などあらゆる局面に対応できる強みを持っている。
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うむっ、緊急連絡だ |
新しく生まれ変わったR-TYPEだったが、R-TYPEが好きでかつSLG好き向けという、あまりにコアなターゲット層向けだったためか、
売上も芳しくなく、当然続編など出るはずがない……と思われていたが、なんと続編が発売されてしまった。
この朗報に、全国のTACTICSファンはこう思っただろう。「俺以外の誰が得するんだ…」と。
そんな最新作『R-TYPE TACTICS2 -Operation BITTER CHOCOLATE-』では、
第二作目つながりと言ったところなのか、R-9Cが地球連合軍の主力戦闘機的な扱いを受けている。
前編では唯一の亜空間移動可能機体であり、索敵と攻撃の両方をこなせる為、ボス戦や要塞戦では欠かせない存在となった。
本機を素材に、各種性能が向上した後継機を開発する事も可能になった。
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